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2023-05-22 1:01:21

第118回 ネタバレあり!村上春樹の最新長編紹介回「街とその不確かな壁」(後編)村上春樹 著

【今回の紹介本】 ■『街とその不確かな壁』村上春樹 著 新潮社 4月に発売された村上春樹さんの新作長編を紹介します。

前編は未読の方に向けてネタバレなしで話していましたが、後編の今回はネタバレありで思いっきり話したいことを話しています。

是非お聞きください。 【番組内で紹介したトピック】 ■『街とその不確かな壁』村上春樹 著 新潮社 【文学ラジオ空飛び猫たちを初めて聞く人向けのnote記事】 声で届ける文学!Podcast番組「文学ラジオ空飛び猫たち」おすすめエピソード特集 ⁠⁠⁠⁠⁠⁠https://note.com/cafecatwings/n/nab636ad54a35⁠⁠⁠⁠⁠⁠ 【番組へのお便りはこちらから!】 ⁠⁠⁠⁠⁠⁠https://forms.gle/a569tyUhMDDaCXGF8 ⁠⁠⁠⁠⁠⁠ 【メルマガ会員募集中! 】 毎週土曜日朝7時に配信! 無料版は本編エピソードには収めきれず、泣く泣くカットした部分を聞いて頂ける内容になっております! 有料版は我々2人に対しての応援・支援をしたい!という想いを持って頂ける人を対象に、月額500円のサブスクをご用意。ささやかな御礼として編集後記という配信後の感想などをお送りします。なお、こちらに有料登録して頂いた方々を我々はサポーターと呼ばせて頂いております。 どちらも theLetterというニュースレター配信サービスを使わせて頂いております。最初は無料購読登録から始まりますので、是非気になった方はまず無料登録を! ⁠⁠⁠⁠⁠⁠ https://radiocatwings.theletter.jp/⁠⁠⁠⁠⁠⁠ ※登録されると確認メールが迷惑フォルダに入ってしまう可能性がございます。すべてのメールをご確認ください。 ※もちろんサポーターとしてご支援頂かなくても、Podcastを聴いて頂けるだけでも本当に嬉しいです。 【文学ラジオ空飛び猫たちとは】 硬派な文学作品を楽もう!をコンセプトに文学好きの二人がゆる~く文学作品を紹介するラジオ番組です。 案内役の二人は、 東京都内で読書会を主催する「小説が好き!の会」のダイチ 京都の祇園で本の話ができるカフェを運営する「羊をめぐるカフェ」のミエ 文学のプロではない二人ですが、 お互いに好きな作品を東京と京都を繋ぎ、 読書会のようなテイストで、それぞれの視点で紹介していきます! 毎週月曜日朝7時に配信しています。 【SNSでご投稿ください】 番組の感想・リクエスト・本を読むきっかけになったなど、 #空飛び猫たち をつけて、ぜひSNSに投稿してください! よろしくお願いします! ■twitter ⁠⁠⁠⁠⁠⁠https://twitter.com/radiocatwings⁠⁠⁠⁠⁠⁠ ■Instagram ⁠⁠⁠⁠⁠⁠https://www.instagram.com/radiocatwings/?hl=ja⁠⁠⁠⁠⁠⁠ ■Gmailでも受付中です bungakucafe.catwings@gmail.com ■ダイチ「小説家が好き!の会」 Twitter ⁠⁠⁠⁠⁠⁠https://twitter.com/welovestory ⁠⁠⁠⁠⁠⁠ Instagram⁠⁠⁠⁠⁠⁠ https://www.instagram.com/booklogd/?hl=ja⁠⁠⁠⁠⁠⁠ ■ミエ「羊をめぐるカフェ」 Twitter⁠⁠⁠⁠⁠⁠ https://twitter.com/hitsuji_meguru ⁠⁠⁠⁠⁠⁠ Instagram ⁠⁠⁠⁠⁠⁠https://www.instagram.com/hitsujiwomeguru.cafe/⁠⁠⁠⁠⁠⁠ #本 #小説 #読書 #読書会 #文学 #海外文学 #ブック

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文学ラジオ 空飛び猫たち
村上春樹の最新長編 街とその不確かな壁
前回はネタバレなしでご紹介しましたが 後編の今回は
ネタバレありで思いっきり話したいことを話していきます 読んだ方は楽しめるように
読んでいない方はネタバレしても構わないなら楽しめるようなエピソードになっています いつもより長いですがぜひお楽しみください
どうも皆さんこんにちは文学ラジオ空飛び猫たちです この番組はいろんな人に読んでもらいたい
いろんな人と語りたい文学作品を紹介しようコンセプトに 文学と猫が好きな2人が緩くトークするポッドキャストです
パーソナリティは私大地と三重の2人でお送りします 文学のプロではない2人ですがお互いに好きな作品を時には熱く時には
愉快にそれぞれの視点で紹介していく番組です 今回紹介するのは村上春樹さんの街とその不確かな壁になります
2023年4月に新庁舎から出版された 村上春樹さんの長編新刊になります
今回は先週の前編に続いての後編になります 後編はあれですね思いっきりネタバレしていこうという
今回立て付けになっておりますのでここからはですね まあ本当に基本は読んだ人向けにこういっていこうと思っているんで
ぜひぜひ街とその不確かな壁読み終えた方あのお聞きいただけるとありがたいです まだ読まれてない方はですね
まあ別にあの聞くなとまでは言わないんですけど ネタバレしちゃうよってことだけはご承知の上でお聞きください
前回でも話してるんですけどもこの文学ラジオがですね 作品の考察とか書評とかそういったちょっと難しいことを
するような番組ではなくてあくまで2人が 小説を読んで思った感想ですね語り合ってるという
どちらかというとですね気楽に聞いていただける番組になっているのでその点ですね あらかじめちょっと断っておきたいと思います
我々プロでも何でもないただの本が好きな2人なのでご了承くださいというとこですね じゃあもう行っちゃいますか
早速そうですねネタバレオンパレードでいきましょうか 前週ちょっと抑え気味に話してるからね
ちょっと今週ちょっと話したいことは話していきたいと思っております とはいえですねこのエピソードをどういうタイミングで聞くか
いろんな人がいると思うのでだいぶ読んでから時間が経ってから我々のラジオを 見つけてくれて聞いてくれるという方も必ずいると思うのでストーリーをですね
03:00
軽くおさらいというかしていきたいとおもいます でもう読まれた方はあのご承知の上だと思うんですけれどもこの本3部構成となって
おります で一部二部3部とあって一部二部3部ですね
基本的には視点は私という視点になっているんですけれども ちょっとあの変わってる部分もあるのでまぁそのあたりもちょっと意識しながらちょっと
このこれから一部二部3部の話をダーッとしていきますので聞いていただけるとありがたいです でストーリーのおさらいなんですけれども
あの読んだ人向けに話していくので詳細なことはですね 結構省いているので読んでない人はこれを聞くと結構ネタバレもするしちょっと
わかりにくいところもあるかもしれないのでまぁそのあたりちょっとご了承くださいと 思います
まあよき起きてあの申し訳ございませんが何卒よろしくお願いしますとじゃあ行きますね 第1部です主人公の私これは私という形で一人称で語られるんですけれども
名前は全編通して出てきません主人公の私は17歳時に出会った 16歳の少女が忘れられず大人になっても思い続けている
少女がですね本当の自分はある街にいるとあのその17歳の時あってる時に語っていました でその街について2人で最後まで語り合うということをしていました
で40代半ばになっている私はある日ですね その街に入ってしまいます街に入るにはですね
影とは一緒に入れないと言われるので自分の影がですね引き剥がされて別々にされます その街で16歳の頃と姿が変わらない恋をしていた少女と再会して
その少女と共にですね図書館で古い夢読みの仕事をすることになります 街で少女と出会えて穏やかな日々が続くんですが本体から引き剥がされた影が
ですね弱っていき瀕死状態になっていくと影は私にですね この街からなくてはならないと言います影を連れて街からの脱出を図るんですが
私はですね迷った術にこの街に留まることを決めて影だけ 街から脱出させますというところで第1部は終わりますね
超簡単これ200ページぐらいなんだけどね この内容で200ページ近く書くっていうのを最初読んでてすごいなって思いましたね
うんうんうん確かにそうでまとめるとこんなもんだもんね まあそうですね17歳の時のパートまあまあもうちょっとありましたけど
そうですねよくこれでこんな長い200ページ近くをね書けたなって思ったのはちょっと 最初読んだ時の印象でしたね
まあでも濃厚でしたけどねなんかスカスカなイメージもなかったしななんか そうですねなんか一つのまあそれで成り立ってるっていう感じは感じましたし
正直1部で終わっても そうですね 小説として成り立つよね まあ元のね1部で一旦完成みたいなねそう
まあ区切りは若干ねついていたみたいでしたけど そこからの続きですね
第2部がこれがかなり長いパートになるのと第2部が結構 現実世界の話がメインでかなりここからがちょっとリアリティが伴うストーリーになってくるので
06:06
ちょっとですね説明もやや具体的な話も含めてしていきたいなと思います ちょっと少し長くなります
で1部の続きで影だけが街から出たはずだったんですけど ただですね気づくと主人公も街から出ていたと現実の世界に戻ってきたと
で主人公には影もあるというそういう状態で現実に戻ってきました ただ主人公も年齢をですねその時が40代半ばだったんですけども
一旦その街に行ってしまってでまた戻ってきたらですね ちょっとその以前のようには現実を過ごせなくなってきてですね
やっぱりいろいろも考えることが出てきてしまうというのでですね ちょっとその最初にいた会社ですねこれ出版取り継ぎ会社なんですけども
その会社をもうあっさりと辞職してしまいます そこからですね会社辞めてしばらくですね
自由の身になるんですけども2ヶ月ほどしてですねちょっとある考えが浮かんできます まあそれはですねその街にいた時図書館で働いていたんで現実の世界でも図書館で
働けば何かですねヒントがつかめるんじゃないかと というので図書館の求人をちょっとね
人に頼んで探してもらってでいくつかの選択肢 の中から福島県にある小さな図書館の館長の求人に応募することになります
で主人公は面接を受けに行くんですけどもそこでですね 現館長の小安さんという老人の人と出会ってでもうその場で話をしていって採用と
も言い渡されますで主人公がそれまでずっと東京にいたんですけど福島県に引っ越して 図書館の館長の職に就くんですけども
前館長という言い方が正しいですね前館長の小安さんとあと師匠の添田さんという女性の方がいて その主にその2人にサポートしてもらってというそういう名もあって館長の仕事
業務というのを務めていくとでそうやって日々送っていたんですけども 冬が近づいてきたある日ですね
ま主人公がその小安さんに案内されてまああの 館長のいる部屋っていうのが結構寒くてですね冬になるとまぁそこではちょっと過ごせない
からもっと暖かい部屋があるっていうのを教えてもらってで図書館 の奥というんですかね
いったところにあの半地下の四角い部屋があります そこに案内されるんですけどもでそこにはですね
なんとその街ですねだからもう一つの世界 街で暮らしていた時のあの部屋と同じような薪ストーブがありました
でそこでですね主人公が現実の世界なのにどうして街にあったあの薪ストーブが あるんだろうかとかですね
それ以外にもですねこの小安さんのつけている腕時計の時計の針がなかったりとかですね 町の時計台にも針がなかったりとかですね何がその今までいろいろ思っていたところ
09:06
かんぐるようになっていきます そんなある夜ですね主人公がその小安さんに呼び出されて薪ストーブのある
半地下の部屋に行くとですねそこで小安さんからですね まあ自分が影を持たない人間だと告げられます
それはですねどういうことかというと小安さんはすでに死んだ人間であるということを 伝えられます
でまあ要はその小安さんというのが幽霊だったわけなんですけども その幽霊をである小安さんを見れているのは今のところ
主人公と添田さんは師匠の添田さんだけだったと そこからですね主人公がその添田さんにその小安さんの過去を教えてもらうようになります
で小安さんは過去をですね大恋愛をして その末に奥さんと子供さんができたんですけど
ただ不幸にも二人とも亡くしてしまったというですね そういう過去があってその後ですね
地元の名刺ではあったんですけども その本当自分のお金ですねその資費を投じて図書館を
もともとお酒を日本酒を作っていた建物だったんですけど そこを改装して図書館にしたという
そういう設立経緯を知ることになります
そうやってですねだんだんその現実とそのもう一つの世界である 町との距離というんですかね
何か接点みたいなものが見えてきた時 そんなある時にですね
主人公は図書館でビートルズのイエローサブマリンの絵のパーカーを着た少年から話しかけられます
これ今後ですねちょっと少年という言い方 あるいはイエローサブマリンの少年という言い方しますけども
この少年がですね非常にちょっと変わった子供で 中学卒業しても高校に進学できずに図書館で本ばかり読んでいるという
そういう生活を送っています ただですねすごい変わって本を映像のように片っ端から読んで記憶できるとかですね
青年学票を聞くとそれが何曜日であるかというのを一瞬で答えられているとかですね
作中にはサバン小工軍というふうに書かれてはいたんです じゃないかと書かれていたんですけども
ちょっとね一般的な感覚というんですかね
何かねそういうものは欠如しているんですけど 特殊な才能を持っているというそんな少年ですね
で主人公はねその少年を心配しつつちょっと見守ったりするんですけども
ただですね後にこの少年がその例のもう一つの世界である街の地図を持ってきたことから
事態が一変していきます
主人公がですねちょっとその地図を見せてもらってからですね
少年と対話というかちょっとコミュニケーションを取るようになって
その街の話をするとその街を囲む壁ですね
それが疫病を防ぐためのものであるというのを少年に教えられて
その疫病というのは魂の疫病ですね
12:00
物理的なあれではなくて魂の
さらに少年がですね自分はその街に行かなくてはいけないと言います
とはいえですねこの少年は自分は街に行くと
行かなくてはいけないといったもののどのようにして少年がそこに行くのかというのはですね
ちょっとその方法自体主人公もわからないというのでちょっと気にはかけていたんですけども
そんなある夜ですね人知れず少年が自分の家の自分の部屋の中で失踪している時に失踪してしまいます
でこれですね紙隠しというふうにちょっと言われたりもしたんですけども
周囲の人たちが捜索しても少年は見つからないと
そんなすごい冬の寒い夜でしかもパジャマ1枚でもう出たと思われるんですけども
ただその外に出た痕跡もなくて
どこにどう失踪したかというのも全然わからない
そういう捜査はしたものの少年が行方不明のままというそんな日々が続いてしまいます
ただですね主人公はその夢の中で少年と出会います
その夢の中では少年は人形になっていて何かその声を発していて
その少年に近づくと主人公の右の耳を強烈に噛まれてしまいます
でそこで夢からですね目が覚めてしまうんですけども
そんな出来事があったっていうのをですね
主人公は親しくなったコーヒーショップを経営する彼女に相談して
さらにですねちょっとここでちょっと突然彼女の話をしてしまうんですけども
それ以前からですねちょっと付き合いっていうのはあったんですけども
その彼女とですね今後のこれからの付き合い方みたいなところのですね話も話し合って
そこでですね一方ではその少年を介してその街に対しての意識が働けば
一方ではその彼女との恋愛ですね
そこで現実への世界への意識も働くというですね
ちょっと主人公がそのような状況になった時に再びですね
主人公がいわゆる不確かな壁というのを越えてしまいます
でそこは今度はですね街とかじゃなくてですね
川ですねそこは川になっていて上流に向けて川の流れに逆らうように歩いていくと
時間も一緒にですね遡っていくというですね
そのような川があってで主人公40代なんですけど時間が遡っていくとですね
だんだん20代になっていってでやがて17歳の時点に戻ります
でそこにはですね16歳のままのあの時の彼女がいて
でそこであの再会するわけなんですけどで彼女がですね
えーとあることを告げますそれはですね私たちは2人ともただの誰かの陰に過ぎないのよというここまでが第2部ですね
だいぶしっかり語りましたね
ちょっとですね端折ったところはねあるものの2部の話しようと思う
いやもうほぼほぼ十分な要素も含めて話してもらったなと思います
15:04
じゃあちょっとこの引き続き最後の3部お伝えしたいと思いますね
で3部はもうページ数のボリュームをですね1部2部と比べて全然少なくて50ページぐらいですかね
50ページぐらいかなぐらいの内容ですね
で3部なんですがあの街で過ごす私の視点になりますね
えーと街で過ごす私はある日イエローサブマリンの絵を描いたパーカーを着た少年を見かけます街で
でこの少年はですね街に何とか潜り込んできたと私に言います
そして私と一つになり夢読みの仕事を手伝うと言います
で私とイエローサブマリンの少年はですねまあ一つになって夢読みの仕事というのに取り掛かってきます
少年とですね一つになったことによってこの夢読みの仕事がですね以前よりもうまくできるようになっていき
かなりこの私と少年はですねうまくこの仕事をやっていきますね
でイエローサブマリンのこの少年とはですね夢の中で会話することができます
眠るとなんか荒野の中に2人でいて会話をするという流れになってきますね
でやがてこの少年はですね私にあなたは街から立ち去りたいと思っていると言い出します
で私自身もですね自分の心の中の違和感というか微妙な動きというものに気づいていました
私はですねこの街から立ち去ることを決めて現実世界にいる影と再び一緒になるということを決意していくというところで終わっていきます
ていうのがこれ本当ラストまで話したけどあのえっとこの小説の簡単な一部始終ですね
でここからちょっとあのいろいろ話していきたいんですけどまずちょっとなんかこれ一部二部三部でもちろん一部の最後で影だけ現実世界に戻ってで街に本体である私が残ったんですけど
で2部はこれあれなんだよねえっと影だけ残してきたつもりだけど目が覚めてみたら現実世界にいたみたいところが始まるんだけど
これが多分もう影だったんだよねたぶんねきっとで本体はずっと街にいて3部の私は街のままにいた私だからここで初めてイエローサブマリンの少年と会うし
っていうのはまあこれはもう多分間違いないあの話だろうなと思いますでこの影の役割というか何だったんだろうなと思った時に
多分なんだけどあのやっぱこの17歳の時の自分っていうのが影なんだろうなと思ってて
だからずっとそれを抱えて生きてきた40代半ばになってもずっと抱えて生きてきてでそれが街に入ることによって逆か
本体の中に17歳の時のなんだろう時間が止まったままの自分っていうのが残って街に残ったと
で影は出てきて現実世界を再び生き始めてでその17歳の時の思いだから彼女というか16歳の少女に恋をした思いっていうのは
街に残してきたとで影だけ出てきて第2部始まってで第2部になったら急にこの少女の話がほぼ出てこなくなるじゃないですか
18:02
もうあの子どうなっちゃったんだろうとか思いながら読んでたんですけど絶対どっかでまた出てくるだろうと思うんだ出てこないし
大人になった少女と再会したりするのかとかそういう展開もあるのかなと思ったけど全然出てこなかったので
多分これはもう昔恋した気持ちを街に置いてきてようやく自分として生きようとしているっていう影だけれども
だからあのこの世界でまあかつてもいろいろ恋はして女性とは付き合って結婚も考えたことがある人がいたみたいな話も
あの多少出てくるんですけど第2部でコーヒーショップの女性と知り合って結構いい感じの恋に落ちるじゃないですかこれ
まあ恋愛感情があるのかどうかみたいなところはちょっと考えてるっぽいけれども私はでもやっぱり一個置いてきたからこそちょっと先に進められているような部分もちょっと見受けられるなと思っていて
で3部のあの私本体の私はもう17歳のなんだろう気持ちなんですよねきっとね
この少女とずっと一緒にいたいっていうでもまあおそらくもうこのままじゃダメなんだっていうのもどこか
あの感じていてその気持ちとさよならして現実に戻ってくるっていう話なんじゃないかなって思いました
結構よくわかんないことなんですよ壁って何なんだとかなんで女の子もう出てこないんだろうとか結構いろいろ自分としては気になるポイントすげーあったんですけどなんかこれをこのことで考えていくと結構自分の中で説明することが多くて壁もあのもう自分で作り上げてる壁なんですよ
で17歳の頃の気持ちをただ大切にしたい壁大人になりたくない壁みたいな
だからその壁という何か言ってしまうとちょっと敵っぽく思えるようなものが実はその自分の中にあった意識
自分を守るというか守るというかなんだろう甘やかしたいための壁みたいなイメージ
ちょっとそんな風に思いました
僕はですねちょっと改めて読み終わって考えてみるとこれねやっぱりこの作品の中でも書かれたとですけどもう影と本物って言うんですかね
それはもうどっちがどっちでもいいんじゃないかっていうですねちょっとこれ雑な読み方になってしまうかもしれないんですけど
なんかもうもしかするとどっちがどっちっていうのもあんま気にせずに書いていたかもしれないなとかちょっと思ったりしてですね
どっちがどっちでもそれぞれの役割をその影が影じゃない方をうまく演じてくれたらそれでいいんじゃないかっていうですね
そんな曖昧なことをねあと書きでも書いてましたし
そのくらいなんかね曖昧なものかなというのはちょっと思いましたね
なんか影と私の役割は多分明確にある気はするんですよ
本来の
まあそれとどっちが結局多分これは一回バラバラになってしまったけれども元に戻らなくてはいけないっていう話でやっぱそれにそのことによって人生が先に進んでいくっていう話だったのかなみたいな
21:02
そんなイメージを最後持ちました
僕もやっぱり大地さんの話聞いて思ったところとしてはやっぱりその本当は17歳のまま時間が止まってくれたら主人公が一番良くてそれが一番美しい世界で美しい瞬間だった
ただすごいこの小説で残酷だなって思ったのがいきなり時間飛んで45歳の主人公が出てきたっていうところがですね
あれはそこを書いてしまうっていうのはすごい残酷な話だなってちょっと思ったんです
そうなんですよね
17歳の16歳のねあの2人の美しい話で完結してくれたらどんだけ良かったのにって思ったんですけど
ただやっぱりね人間ってやっぱり生きていくわけで時間が進んでいくんでやっぱり45歳にもなるわけで
いやでもその40代でもやっぱり現実と折り合いがうまくつけられないままそれを何というか心に抱えてしまった主人公がやっぱり僕も結構大地さんとそこのところは前向きに生きていこうっていうところは一緒でですね
これは自分の意思なのかそれが何かに導かれてなのかはちょっとわかんないんですけど図書館まで行って図書館で働いて自分の人生に折り合いつけていこうっていうですね
そういう歩みをしているっていうのがですねすごいなんかやっぱり個人的な勇気をもらいましたね
そうですねなるほどでもなんかこの美しい17歳の時の世界がそのままでいてほしいっていうのは多分誰しもまあその17歳のか18歳のか21歳のかわかんないけど感じる時あると思うんで
そういうものをみんな持って生きていると思うんでなんかそれに結構リンクしてくるからだから引きつけられてしまうなっていうところがあるし
やっぱ今回やっぱ40代のこの主人公っていう設定これはやっぱりあの乗り越えなくてはいけない
当たり前なんだけどもうとっくに乗り越えてるよっていう年齢だからさ当たり前なんだけどまあでもなんか二重にわかるっていうかこの17歳の時にいたい気持ちってものすごくわかるし
その気持ちを捨てられないで成長して大人になってでもまだ全然残っていて自分の中のどっかにはそのための場所があるみたいなのもなんかすごくわかる
結構そういう意味では良い構造を使った小説だったなとは思うんですよね
やっぱこの小説は壁が自分の中にあるというかやっぱりその内製的な小説だなっていうのは本当思うんですよね
確かにこの小説読んでるとなんかその主人公の心の中の声がすごいたくさん書かれてるんですけども
ストーリーに対してこの大きなボリュームになったのはやっぱりこの主人公の心の中というかですね
24:02
自分が今どうあるべきなのかとかどういう状況なんだろうかとか
そういうのをずっと考えてるからこんなに長い小説になったんじゃないかなって思うんですよね
確かにそうですね
長い割には2部の最後の方か急にまた不確かな壁ポンって超えるから唐突だったなーってちょっと思ったけど
あれはちょっと読んでるとき結構急すぎて正直ちょっとついていけなかったとこではあるんだけど
今思うとやっぱり我々も急になんか日々の中で思い出してスコーンと昔の感情に浸っちゃう時ってあるから
そういうこと?ってちょっと思ったな
そうですね
スポーンって入っていっちゃったのかなみたいな
急な場面展開
ちょっとねラストそれこそさ運命のカフカとかさ
ちょっと違う世界に行くのにめちゃくちゃ時間かけるじゃん
森の中を描写とかもそうだけどかけ分けてって
こっからはなんか自分の足で行くしかないとかそういう明確な覚悟を持ってさ超えていくじゃん
そういうのが今回はあまりなかったからそれはどういう意図があるのかちょっとわからないなと思いながら
今回あくまでその例えば自分の意識の中で自分の中で
そういう意識か
作り上げた世界というところでもしかするとその意識か無意識かが何かが傾いた時に一瞬で場面世界が変わってしまうとかですね
もしかするとそういうなのかもしれないですけどわからないですけどね
じゃあちょっとそんな感じでもうすでにいろいろ盛り上がってますか
ちょっと一つずつ見ていきたいなと思うけど
街とか壁の話は多分今結構話したけど多分ここもおそらく読む人で結構解釈分かれるだろうね
俺とみえさん今こんな感じでそれぞれ話したけど
街って何だったんだろうとか壁って何だったんだろうってこれどっちもなんか明確な答えっていうのはこの小説の中にないもんね
そうですね
でもこれはやっぱり面白いなと思ったのがですね
もし自分が作家で同じような話を書くとなった時ですね
このもう一つの世界街をですね
宇宙人が作ったとか魔法の世界ファンタジーの世界が別であるとか
そういうのにもできたかもしれないなと
自分じゃなくて神様なのか違う誰かが作った世界もしか存在していた世界として
定義することも選択肢としてはできたと思うんですけども
それを自分の中の世界っていうですね結構その個人的な世界狭い世界
だから街というレベルになったと思うんですけど
そういう選択にしたっていうのも一つ面白いところだと思いましたし
そういう意味では結構納得はしてるんですね
やっぱりこのちょっとそのスモールな世界でそれは言ってもその個人
27:04
もしくはその自分と主人公と少女が作り上げた街っていう
あくまでそこを描いてたっていうので考えると
確かに
なんか誰にしもこの街は心の中にありそうな
そうなんですよね
こうねある時のことを保存しておきたい街
そこをどういう街を描くかは本当に人次第だなって思いますし
あとちょっと自分の中では結構納得感が出てきたんだけど
ほぼ一部以降聞いてしまった少女
自分のこと影だと言っていた少女
これは本当は何だったんだろうみたいな
ちょっとこれも答えは全然出ずに終わるんですけど
少女も本当にしないし
2部以降2部か3部はいるけどね
この子は一体何だったのかみたいな
解釈の仕方によっては
もう本当ただのあの17歳の時に僕が交付して知り合っただけで
本当何のあれもなくただあの彼女が普通に立ち去っていってしまっただけで
影でも何でもなくて本当普通のリアルな人間として
街はもう主人公が作り上げたものだから
本当にただ存在してただけみたいな
ある意味幻のような
幻というか現実にはいたんだけど
もうそこから主人公の私が勝手にイメージを作り上げてしまって
街を作り上げてしまってみたいな
虚構のような感じ
単純に本当に何かの事情で
連絡が取れなくなってしまっただけで
別に街にもいないし
本体でも何でもないし
この主人公が街に住まわせてるのは
もう主人公が作り上げた
自分がいたい世界を作り上げてるだけだからっていう
かなと思ってますね
僕思ったのはですね
この少女
そもそもこの街というのが
主人公が最初から自分の中に持っててですね
一応作品では少女がこの街を主人公に教えてあげて
2人で一緒に作ったってあるんですけど
本当はですね
主人公はそもそも自分の中にこの街を持ってて
少女は本当にその影で
ただ少女がどっち側の人間かというと
その街側の人間で本来は
ただそれが何かしらの事情があって
その影がリアルな世界に現れて
その主人公と一時期過ごして
主人公に街の存在を教えてあげて
それは何でそんなことをしたかっていうところまでは分かんないんですよ
街の方がちょっと危機的状況だったのか
夢を見ないとかちょっと分かんないですけど
30:02
ちょっと考察っぽくなってですね
僕はそういうふうに思いましたね
やっぱりこの少女のリアリティの無さっていうのはですね
たしかに
そもそもが街側の人だったっていうのかな
それはイエローサブマリンの少年に関しても
同じことを思いましたね
なるほどね
確かに現実見ないっちゃないもんね
両親とか兄弟とかいるけどね
なるほど
でもそうするともう完全にこの街の
自分の殻にこもりたいがために
この少女を作り出したってこと?
そうですよね
どうなんでしょうね
そうするとだいぶ歪んでますね
どうなんだろうな
この殻にこもりたい殻なのかどうかとか
その辺はね
現実逃避したい
どうなんだろうか
これが分かんないですよ
現実逃避とか
じゃないのかな
うまく生きていくために必要だったのかな
そもそも現実が
何をもって現実かっていうところが
もう問われてると思うんですよ
今自分がいる世界がそもそも
よりももっと大事な現実が
もう一つの街っていう
という世界ですね
かもしれないですし
なんかの十二国旗とか
リアルな世界と
ファンタジーの中国の世界と
どっちが大事だって言われた時に
十二国旗は結構ね
迷う気がするんですよね
リアルも大事だけど
国も大事だけど
国の方が大事かもしれないっていう
その比重で言うと今回は
ちょっと本当分かんないんですけど
もしかするとリアルな世界よりも
街の方ですね
そっちの方が
より現実というか
大事なのはそっちだみたいな
なるほど
イエローサブマリンの少年とか
少女にとってはそうだったかもしれないっていう
主人公に関しても一時期はそうだったっていう
確かにそうなると
もう何が何だか分からなくなってきますね
正しい解釈とかって
ないからね
本当に読んだ人が好きかって
解釈しちゃっていいんじゃないかなと思うんですけどね
そんなとこにしてちょっと
あれかな
ちょっと細部の話に行きますか
そうですね
ちょっとそういう話もしていきましょうか
ちょっとあれなんだけど
小谷さん
前の図書館館長の小谷さんなんだけど
小谷さんのキャラが結構強烈すぎて
結構パンチ効いてたなっていうのが
まずスカートもですね
そうですよね
男性というか
結構いいお年の老人
70代の老人
男性の老人なんですけど
スカートが入ってる
すごいね
みなりもきちんとしておしゃれなんですけど
ただ下だけスカートだっていう
ちょっとなんかイメージすると
ちょっと不気味だよね
キャラもちょっとなんか表金というか
33:02
すごいいい感じのおっちゃんという感じなんですけど
僕のイメージではなんかあれですね
スコットランドとかあっちの方って
男性がスカート履く
同じイメージを
僕の中ではああいうファッションが浮かんでましたね
スカートでもなんかそういう
ちょっとヨーロッパの男性とかが履いてそうな
そういう質感柄のイメージを勝手にしてましたね
ベレーボーカルって
これでも本当女性もののスカート履いてたら
ちょっとさすがにね
ちょっとね
イメージとはだいぶ違うなってね
なってしまいそうですけど
スコットランドのなんか女性ものじゃない感じの
スカートだよね
確かにスカートなんですけど
そこまで変には見えないみたいなんですね
そんなスカートのイメージを勝手にしてましたね
小安さんはそのあたりの外見のインパクトもあるけど
あとまあしゃべりがね
結構陽気っていうか表勤か表勤でね
見えされてたけど表勤な感じもあって
面白い人だなと思いましたね
会ってみたいな
でもやっぱりこのスカート履いてる理由
理由って言うんですかね
なんかセリフの中でもあったじゃないですか
2回ぐらい出てきて
こうしてスカートを履いておりますと
なんだか自分が美しい死の数行になったような気がするからです
っていうあれとかすごい良かったですね
全く理解できない言葉で説明したかなと思ったけど
なんかその理解できなさがやたら説得力あるっていう
自分が美しい死の数行になったような気がするっていう
すごい美しい証言だなって
そっちに気が取られても
すごいなんかね納得してしまったんですよね
なんかそれ言われたら
あーそっかーって思っちゃう
あとね本当の理由が小安さんのね
過去を知ることで
なんでスカート履くようになったのかっていう
本当の理由を明かされますけど
そことのギャップのこの
なんていうか楽さの大きさっていうか
結構ねここもね心を大きく揺さぶられたんですけど
その持ってき方の上手さって本当感じましたね
小安さんね結構幽霊として現れるし
なんか不思議なんだけど
でも逆にこの登場人物の中で一番過去がちゃんと描かれる
構造も何なんだろうとか思いながら
でもすごくパンチが効いてて
過去一番人間味があるんですよね
幽霊なんですけど
幽霊だね
小安さんとカフェの店主さんですかね
分かりますかね人間味っていうか
それをね感じれたの
小安さんって過去奥さんがいて
奥さんとの間の子供が事故で亡くなっちゃってから
奥さんがちょっとおかしくなっちゃって
奥さんが自殺するという心の傷を持ってるんですけど
36:02
その奥さんがね自殺
入水自殺なんですけど
川で投げ入って死んでしまうんですけれども
ある朝雨の朝
その時にふとベッドの横を見て
妻がいないってことに気づいた時に
その中になぜかネギが2本残されているっていう
不思議な状況があって
これなんかすごくシリアスなシーンなんだけど
ちょっと笑っちゃったもんなこれ
なんでネギ2本なのみたいな
不気味さもあるんだけど
ちょっとなんかシュールすぎて
もう絶対笑っちゃいけないとこだけど
笑っちゃうよと思って
笑ったんだけど不思議でしたよねネギ2本
このなんか意表をついてくるネギ2本がね
これもなんかシュールでしたし
何かを暗示しているのだとは思うんですけども
これねまた誰かがちょっとね
その謎を解いたのをまた知りたいですね
これに関しては
なるかもしれない
ただ何か起きたかったけど
ネギである意味はあったのかどうかはちょっと
何かに欠けているとか暗示しているとか
そういうのがあるからネギ2本なのかもしれないですけど
その可能性はあるとは思うんですけど
わかんないですけどね
まあそうかでも自殺する前に
旦那の隣にネギ2本置いていくって
どういう状況だろうとかすげえ思うけど
何かしら意味あるのかなやっぱりな
どうでもいいことではあるんですけども
ちょっと気にはね確かになったとこなんで
本当に誰かに教えてほしいですからね
ちょっとその小泰さんの関連だと
やっぱり小泰さんが作った図書館ですね
これがやっぱりこの作品読んでてすごいいいなと
家の近くにこんな図書館があったら
通いたくなるなって思いましたね
図書館らしくない建物っていうのがまた
いいですよね
なんかあんまりこう
これは設定上福島の山奥の街にある図書館になるんですけど
あんまり人がいなさそうだなって思ったけど
結構読んでると近所の老人の方々とかが
新聞とか読んだりとかしてるっぽくて
それなりに人が入ってそうな図書館だなと思って読んでましたね
そうですね
とはいえなんか人が多すぎて座るスペースがないとか
そんな窮屈な感じもなさそうで
ちょうどいいくらいの人の入り具合なのかなっていう
まさに利用者からするとも理想的な図書館なんじゃないかなってね
ああそうかもしれない
あとですねやっぱちょっと気になってしまうのは
イエローサブマリンの少年なんですけれども
この少年も登場が結構急で急に入ってきて
でなんか最終的にはね3部で主人公と一体化されて
そうです
この展開なんだみたいな
この一体化はもうかなり予想外でしたね
びっくりしましたけど
39:00
確かにこの急に登場してで
その後はイエローサブマリンの少年の話ばっかりだったじゃないですか
そこはねなんかちょっと小説としてどうなんだろうと
思うところはあったものの
でもやっぱり現実世界では全然しゃべらない少年でしたけど
第3部で街に行くとすごい饒舌になってたと思うんですね
饒舌っていうかちゃんと話をして
コミュニケーションが取れる少年になっていたっていうところで
やっぱり本来の姿はあっちやったんじゃないかなっていうのはね
ちょっと思いはしましたけどね
現実世界の方では逆に制約された姿というか
制約された力しか出せないみたいなんですね
なんであそこまで街に行きたかったんだろうね
やっぱり現実の世界では自分のやりたいことというか
存在意義みたいなのが見出せなかったのかな
現実あくまで仮の姿というか
やっぱりその少年にとっての本来の姿とか
本来の生きる使命というか
そこはやっぱり街の方にあったから
そこに引き寄せられるように
ただ本能的に向かっていったっていう
そんな感覚ですね僕が持ってるのは
少年も本当にいろんな解釈できるキャラと思うんですけども
ただこれもやっぱり僕がいいなと思うのは
やっぱり現実世界でパッとしない少年
中学卒業して高校にも進学できないし
周りからも評価する人もいれば
冷たく見られているような少年なんですけど
ただもう一つの世界、街の方では
重要な人物になると
重要な使命を持ってる人物になるっていうですね
その設定がすごいいいなと思いますね
これも演出的な部分かもしれないですけど
そういうところにすごく救いを感じるというかですね
そういう効果あるなと思いましたし
あともう一点だけですね
僕が今回の作品の中で一番心に残った文章というかセリフはですね
この少年のセリフでして
それが本当最後の647ページなんですけども
主人公がですね街にいるんですけども
現実の世界に戻ろうとしていると
ただやっぱりちょっと不安持ってるんですね
主人公が自信持てないと
もう一度外の世界に復帰してうまくやっていけるだろうか
結構長い間ですね
この街で暮らしていてその生活にも慣れているから
外の世界にまた戻ってやっていけるんだろうかって
そこに対して少年がですね
心配することはありません
自分の心の動きに素直に従っていけばいいのです
その動きを見失いさえしなければ
42:00
いろんなことはきっとうまくいきます
そしてあなたの大事な分身がきっとあなたの復帰を強く支えてくれるはずです
っていうセリフがあってですね
これは結構主人公に対してっていうところでもあるんですけど
なんか僕にもですね結構支えになるようなセリフだなって
ちょっと思ってですね
なんかそういうちょっとその社会復帰とか環境が変わるとか
そういう時ってすごい不安を持つことが多いと思うんですけど
そういう時に自分の心の動きに素直に従っていけばいいのですっていうですね
なんかすごくいい言葉だなと思いましたね
いいですよねここに
急にでもやっぱこの少年がやたら大人っぽいというか
かっこよくなりますよね
本当はなんかもう少年でもないのかもしれないですけどね
この街に
そうだね確かにこれなんか後押ししてもらいたい
主人公の気持ちが
それが作り出した
形になっただけかもしれない
その可能性はちょっとありますね
じゃあちょっとこの後ちょっと細かい話少ししたいんですけど
個人的にですね483ページだったかな
孤独についての描写があるんですよ
昔から孤独が好きだったのかな
孤独が好きな人なんていないよ
多分どこにもと私は言った
みんな何かを誰かを求めているんだ
求め方が少し違うだけでってちょっと話をしてるんですけど
なんか昔の自分が今まで読んできた村上春樹作品だと
孤独が好きな人が多かった気がして
孤独が好きな人なんていないよって
なんかちょっと今までの村上春樹と違う気がする
強烈に思ってしまいました
こう言われるとそうですよね
求め方が違うだけでっていうところで
もしかすると孤独に浸っているんだっていうのも
言ってるだけで何だろうな
誰かは求めていたとかですね
そうだったのかもしれないとか
考えるときりないんですけど
確かにいいことを言ってるなと思いましたけどね
なんかそうなんだよな
なんか多分これもなんかちょっと前週話したかもしれないけど
折り合いのところだなと思って
急に社会に対して折り合いを見出し始めた感はすごくあって
なんか前はもう孤独だからって聞いてたようなところを
いや孤独が好きとは言えないのかなみたいな
そういうのをちょっと感じてちょっとここは
なんか知らないけどすごく印象に残ってしまいました
そうですよね
確かに印象に残った部分ですね
でも村上春樹がこういうことを書くのかなって思ったのは
僕も一箇所あって364ページなんですけど
主人公が小泰さんのお墓の前で涙を流すシーンがあってですね
結構それもポタポタ涙を流すんですけど
いろいろ感情で込み上げてくるものがあって
今まで主人公がそんなに泣くようなことって
45:00
作品の中であったっけなっていうのはちょっと思ってですね
確かに
そういうのもあってかなり村上春樹がこんな
涙流すシーンを書くんだって思ってちょっと印象には残りましたね
これ確かに珍しいパターンの涙だよね
涙のシーンあったかもしれないけど
こういう涙が
わかりやすくポタポタポタってね
小泰さんの過去を知ってか
で亡くなってしまったことを知ってみたいな
そこに思いを馳せて涙が出てくるってことでね
このパターンは確かになかった気がする
この辺でもですね今回の主人公になんていうか
共感できる要素なんかあったんですけどもいろいろ
なんかちょっとこの人間味のあるところというかですね
これが何でしょうね
作品のトーンとしてはやっぱり街に行ってしまって
少女との過去が美しい過去があって
どうも現実世界でうまく折り合いがつけずにいたっていう
主人公でありながら一方で小泰さんに対しての
この思いを馳せて泣くっていう
そういう感情も持ってるっていう
これが何て言うんですか
矛盾してるとかっていうわけじゃなくて
両方とも持ってるからこそ人間味があるというかですね
人間としてのちょっとした弱さというんですかね
そういうのがある主人公なのかなと思って
いわゆるすごい人ではなく普通の人なのかなという
そうですね
ちょっと個人的な不満点になっちゃうんですけど
結構ですねこれ章が章なのかな
細かく切れてて全部で最後70か70で終わってるんですよね
70の章みたいな感じなのかななってて
だいたいですね1,2,3,4,5ページとか
もうちょっと長い
長いので結構20ページ近いとか
あったのかな
結構でも思ったより細切れで
なんかもっと切らずに読ませてもらいたかったんですよ
もうここ切らなくてもいいじゃんみたいなところを
正直自分は思っててとかあって
なんかちゃんと連続で読ませてもらいたかった
その方が結構惹かれたなと思って
ちょっとそこは残念だったなというか
世界の終わりとハードボルドワンダーランドのときは
結構長い行方があったんで
上野カフカとかもそうなんですけど
結構細かく分かれていて
ちょっと不満だったなっていうのがありますね
これあれなのかな
やっぱ今の若い人に向けて細かく切ったのかな
どうなんですかね
なんかこんなに切らなくてもいいのにって思ったんだよな
まあもう本当これは俺の趣味ですけどね
趣味志向ですけどね
確かに読みやすいのは
この細かく切ってくれた方が
気楽には読めるんですよね
電車のときとかちょっとそれは助かった
心理的な部分でストレスなく読んでいくには
48:04
このスタイルの方がいいなと
ただ確かにね
テンポとかいろいろ考えると
切らない方がいいと思うんですけど
それかあれかな
海外文学で長い文章読み慣れちゃってる
僕らが
それはちょっとあるかもしれないな
でもこういうのもね
なんでこういうスタイルになってるんだろうとか
っていうのもまたね
誰かの解説をね
ちょっとこういうのは聞きたいですね
確かに気になるよね
多分何か効果があってやってると思うんで
ちょっとね
答えを誰かに教えてほしい
じゃあですね
最後ちょっとラストの印象を話していって
終わりにしたいなと思います
ちょっと私の方から話させていただきますと
これね読み終わったときね
三重さんってバニラスカイって映画見たことある
かなり昔の
ないんですよ
2003年とか4年くらいの映画で
という映画なんですか
えっとですね
トム・クルーズが主演で
ペネロペ・クロスが出てたんですけど
ちなみにそれもともとスペインかなんかで
やってるのリメイクなんですよ
ハリウッドでリメイクしたんですけど
ちなみに俺この映画好きすぎて
DVD持ってて
毎年1回見てるんで
通算で20回近く見てる
一番見てる映画ですね人生で
バニラスカイすごいですね
そんなに聞かれたんだ
もう大好きで
でこれがどういう話かっていうと
もうすいません
バニラスカイのネタバレになっちゃいます
でも俺繰り返し見てるぐらいだから
ネタが分かっても全然いい映画ですね
トム・クルーズがめちゃめちゃお金持ちの
ボンボンなんですよ
ニューヨークにあるでっかい出版社の
やっていたお父さんの一人息子で
お父さんが急に自己死だったかな
死んじゃって遺産を全部受け継いだと
でもう金持ちだから
もう好き勝手生きてるわけですよ
そんな中ですね
彼の誕生パーティーが開かれるんですけど
業界の人とかがグワグワ来てて
その中で友人の小説家の男がいるんですけど
その彼がペノルペクロースを連れてくるんですね
めちゃめちゃ美人なんですよ
一目で気に入って
なんかこうちょっと過ごすようになるんですけど
そんな折にトム・クルーズも事故に遭っちゃって
事故っていうか交通事故起こしちゃって
顔とか脳とかが結構ぐちゃぐちゃになっちゃったと
そんなんでどんどん気持ちも精神も病んでいっちゃって
ペノルペクロースも会ってくれないのは
この顔のせいなんじゃないかとか
そういう風に歪んでいくんですけど
ある時にある画期的な手術があると
顔が元通りになったんですね
その前からちょっとペノルペクロースとは
顔がこんなんなっちゃったけど
また会ってくれないかみたいな
交流は始まってたんですけど
顔が元に戻ってもう無事
また元の生活に戻ったと
ペノルペクロースと幸せに過ごしていくんですけど
ある日ペノルペクロースが
全く違う女性の顔になっちゃった
ようになって
なんでだみたいな
どんどんどんどん世界が歪んでいくんですね
51:01
最終的にここでネタバレなんですけど
全部トム・クルーズの夢だったんですよ
事故を会うまでは現実だったんだけど
そこからはもう夢の世界に
連れてってくれるサービスがあって
そこでずっと夢を見てるだけ
その夢の師匠を来たしたしてみたいな
エージェントが現れて
このままだと君はこの夢は悪夢に変わってしまうみたいな
どうする?もう一回リセットして
新しい素晴らしい夢を見るかいっていうのと
それとも目覚めて現実を生きるかいっていう
選択肢を与えられて
最後ある決断をして終わる
あれなんですけど
結構似てるなって思って今回は
いろんな世界を知らず生きてしまってたみたいな
お金持ちだからいろんなことを味わい尽くしているけれども
でもやっぱり満たされてない部分とかがあったりして
夢の中で父親からも
ちゃんと愛されてなかったみたいなものがあるから
自分のことを見てくれる年上の男性とかが現れたりするんですよ
理想的な彼女と素晴らしい生活を送るっていう
甘美な世界っていう
聞いてたら最初恋愛映画と思ってたんですけど
SFになるんですかね?
そうですね
夢の中に連れてってくるサービスみたいなのがある世界
永遠に閉じ込めていただけるっていう
これもそうですよね
最初恋愛かと思ってたら
その街に残るのか残らないのか
理想的な自分が理想と考えている街に留まり続けるのか
それとも現実を生きるのかみたいな選択だなと思ってたんで
そうですよね
しかも重なるのは落下も同じなんですよね
トム・クルーズが高所恐怖症で
現実の世界に行きたかったら
一つ乗り越えなきゃいけないことがあるっていって
高いビルの屋上にいるんですけど
ここから飛び降りるんだって
これも落下がありますもんね
いろいろ重なるなと思って
村上遥絶対バニラスカイ見てないと思うんですけど
だいぶ映画見てるな
そういうの見てそうな気がしますけどね
バニラスカイがどれだけ認知度があるか
ちょっと俺わかんないんだよな
たまたま本当俺映画館で見に行っちゃって
すごい強烈に飽きすぎて
すごい小さい頃だったんで
すごくいいなと思っちゃって
DVD買ってたまに
ひどい年だと毎週のように見てる
ずっと流してる
そこまで惹かれることなかなかすごいですね
俺からするとめちゃくちゃいい映画なんですよね
3票あるんでやっぱりこの映画も
当時映像も綺麗だなと思ってたし
本当の意味で生きるとはっていう
バニラスカイに今回通じる作品だと
勝手に結びつけてしまった
54:00
だからラスト結構そういう意味でも
ちょっと持ってき方強引だったなっていう
思うところは結構あるんですけど
主人公の決断には結構心を動かされるものがありましたね
ちょっとすいません私の脱線しながら話しちゃいましたね
僕も第3部最後読み終えた時の
その第3部の終わり方とかですね
良かったなと思っていて
主人公の決断の部分で
世界の終わりとハードボイルドワンダーランドを読んだ時に
影と一緒に現実に戻ろうよと言って
でも主人公は自分が責任があるって言って
世界の終わり街に残って
影だけが現実に戻っていったっていうので
ちょっとびっくりしてですね
だからその主人公本当に現実戻らなくて
良かったんだろうかってちょっと思ってしまったんですね
いくら責任があるとはいえ
その決断は立派だとは思ってたんですけど
今回第1部でもやっぱり自分は
主人公は街に残って
影だけが現実に戻ってっていう
同じ展開になって
また世界の終わりと同じような
そういう筋道を辿ってるのかなと思いきや
最後の最後第3部で
主人公が街から現実に戻ると
じゃあ夢読みはどうなるのかっていうと
ちゃんと少年が務めてくれるっていう
うまく収まって良かったなと思ってですね
そこに持ってき方どうこうってあるかもしれないですけど
ただちょっと気になったのはやっぱり
第2部で残された人たちですね
その主人公が付き合っていたコーヒーショップの彼女とか
図書館ですね
添枝さんはじめとして
図書館じゃどうなるんだろうかとかですね
そういうちょっとリアリティのある世界の方の物語が
途中からイエローサブマリンの少年が現れてから
ちょっとそのリアリティのある方の世界の物語が
影を薄めていったというか
ちょっと止まってる感じがしたんで
そこの続きもうちょっと
あるともっと面白かったなとかっていうのは
ちょっと思ったりしましたけど
あとはトータルやっぱりすごい小説にハマってですね
最初から最後までやっぱり面白く読めたんですね
そういった点では
なんかもっとこうだったら良かったのにとかって
個人的に思うところはあるとしても
でもそれをさしおいても
やっぱり今回この長編すごいハマったんで
やっぱり読めて良かったですね
あとやっぱりなんか読んだ後の充実感ってすごいありましたね
たしかにここで終わるのかっていうポイントだったけど
個人的にはちょっと最後の方の描写も
ちょっと欲しいなっていう感覚はあったけど
終わりはここで良かったかなって思ってますね
ちょっとその先に戻った後の話とかは
ちょっともう打足かなってちょっと俺は思っちゃうな
57:02
でも本当全体としてはね
本当に結構浸って読める良い作品でしたよね
そうでしたね
どうなんですかね
それで今回街と不確かな壁っていうのが
初期に中編描こうとしてちょっと納得いかなくて
今回改めて描いたっていう
そこにこの2020年からっていうのもあって
結構その世の中の状況と
もしかすると照らし合わせてるところもあるかもしれないですけど
そういうので描かれた作品で
ここで村上春樹さんって一区切りついたのか
あるいはこれも実は助走みたいなものというか
あくまで一つのピースであって
まだちょっとこの後に何か残っているのかとかですね
そこの期待はちょっとねやっぱしてしまいましたね
個人的にはもうここで一区切りなんかなっていう
感じを受けたけどな
もう分かんないけど
僕の勝手な本当に願望でもあるんですけど
あと15年ぐらいは続くんじゃないかなと
15年経ったら何歳だ?
90歳とかですかね
90歳っていうの?
でも何年かに一度長編が出てきて
やっぱりこっちのいろいろ年齢とかですね
そういうのでお年だしこうなんじゃないかとかっていう
そういう思い込みをいい意味で裏切ってくれるですね
やっぱそれだけなんていうんですかね
まだまだ本当に体力とかめっちゃありそうな勝手なんですよ
想像はしていてですね
まだまだ違ったものとかあるいはですね
今回の文明化からさらに続く何かとかですね
そういうのをね書いていくんじゃないかなっていうですね
本当願望は持ってますね
15年ぐらい
じゃあちょっと期待してみますか
俺でも全く新しいもの読みたいな
しかも今回ちょっとやっぱり
社会との折り合いがなんか見えてきたような気がするんで
なんかこの40代になった時に
自分が40代になった時に響くような
作品をぜひ欲しい
そうですね
この先のらしん番となってくれるような作品
もしかすると過去作にそれがあるのかもしれないですけど
でもやっぱりあれだな
高校生の時に梅のカフカを読んで
すごい感動したっていうか
俺もタフになろうって思った
あの感じを今の自分の世代
もうちょっと上の世代になった時に
感じられるようなものを求めている気がする
自分勝手に
こっち側の要求がめっちゃ高いんですよね
本人好きで書いてるだけなのに
それを考えるとやっぱあとね
前編もちょっと出してくださいよっていう
勝手な要求をしちゃうんですね
1:00:01
勝手な要求をしちゃいますね
こんなところにしときますか今日は
結構前編後編と今回
今までない形でお届けさせていただきました
じゃあ村上春樹の新刊はここまでということで
次回予告に行きたいと思います
次回はですね
アンドレイ・フラトーフのチェベングールを
ご紹介したいと思います
今年度ですね
日本翻訳大使を受賞した
ロシアのドンキボンでございます
ぜひお楽しみにしていただければなと思います
番組の最後になりますが
メールマガ簡易を募集しております
詳しいことは概要欄見ていただきたいんですが
無料版有料版とありまして
無料版は毎回のエピソードで長すぎた部分を
カットして音源化して配布しております
有料版はですね
サポーター特典という形になっております
気になる方はぜひぜひ番組概要欄
ご確認ください
この番組の関数用はリクエスト
またこのラジオを聞いて紹介された本を読みました
読み返しましたなどございましたら
ハッシュタグそろとび猫たちをつけて
教えていただけると嬉しいです
ツイッターやインスタのDM投稿などで
お待ちしております
お便り本もですね
番組情報欄に載せておりますので
こちらからぜひぜひお便りください
適時に読み上げさせていただきます
積極的に拡散共有していただけると助かります
ではまた来週
ありがとうございました
01:01:21

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