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2023年4月13日に発売された村上春樹の『街とその不確かな壁』について語りました。ネタバレがありますので、何も知りたくない方はぜひスキップされてください。

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制作ノート

企画・出演・ 編集・ディレクション: ささきる

2023年4月17日〜18日収録

目次

村上春樹新作「街とその不確かな壁」の感想
[音楽]
今回は村上春樹の新作長編小説「街とその不確かな壁」について話していきたいと思います
メディアヌップだと過去に「羊をめぐる冒険」について3人で話したことがあったすね 宮本さんとテルさんと3人全員読んでたんで
今回も宮本さんが既に買って読もうとしてるって言ってたんで 待ってればまた誰かと複数人で
対話、鼎談できたと思うんですけども 待ってる間に喋る気がなくなっちゃう可能性もあるなと思ったんで
今日は4月18日発売から5日経ってますけども この段階で読み終わった感想というのを撮ってみようかと思います
本編が始まったらですねネタバレもそうだし ネタバレじゃないにしろ感想、コアだった、アダったみたいなことを言いますので
まだ読んでないよとか、この後読む予定があって聞きたくないよって方は ここで引き返していただければと思います
というわけで「街とその不確かな壁」の感想をやっていきたいと思います
メディアヌップ
はいもうこの辺りからは聞きたくない人は聞いてないはずなんですけども いやー
新作 これあの
昨晩ね私読み終わってまあ1日っていうか半日経って今これ経ってるんですけども 読んでる間ねどんな感じだったかというと
まあ土日ね挟んでたんで 子供と遊んだり家事したりしながらその間時間を使ってねちょこちょこと読んでるんですけども
読んでたんですけども だいたい村上春樹の新作読むときはいつもそうなんですけども
妻がですね 横から来てどう面白いみたいなことをね聞いてくるんですね
いつもねどこまで読んだんだろう 1984ぐらいまではだいたい読んでる長編はだいたい読んでるって感じなんですけどもそれ以降読まなくなって
私の反応を見て どうかな面白いかなみたいなのを横でね確認しに来るんですけど僕の反応がねいつも毎回一緒なんですって
うん面白いような気がするみたいな でも最後まで読まないとわかんないみたいなこと言うんです
ねー なんていうか読み始め中盤終盤て
あの進んできますよねページがねしおりがしおりの位置がそして妻が何回も聞いてくるんですけど面白いとなって
聞いてくんですけどどんなにページが進んでも 面白いような気がする
いやでも最後まで読まないとわかんないみたいなことを毎回言うんですけど 最後まで読んだ後の反応だいたい一緒でああ今回もつまらなかったっていう
感じなんですね今回もっていうのは昔はそうじゃなかったの ある地点からと1984以降かな
た先作るとか 岸団長殺しとかあと短編集女のいない男たちとかなんかまあねその後いくつかありますけども感想全部一緒で
まだわからんまだわからんまだわからんって言って最後つまらっていうね いう感想なんですけどもあの今回も
そういう感じでしたねー でもねいいとこを上げればねいっぱいありましてまずね想定がいいですね想定が良くて
あとそうが その表紙と中に入っている
デザインというかね衣装っていうか 草がですねまぁ本分カットっていうのかな
すごい良かったですねなんかよくできてい あとはなんとも
褒められるところ 8
村上春樹作品の楽しみ方
そうですね村上春樹の小説をこれまで読んできた人にとっては なんかああっと絶叫したくなるようなポイントが何個ちゃんとあります
僕部屋で読んでたんだの絶叫こそしなかったものですね 手を止めて同じく
今読んでる人あるいは読み終わった人のところ ディスコードとかスラックの深いチャンネルのとこ行って
その絶叫の代わりにカバーがバラバラバラーって書き込みましたけど そういうポイントは何か所か
何か所かじゃない何か所か以上 あるんですけれども
これが小説として面白いかって言われたらまあすすめはいいと思いますあの小説として面白いって 何かって
言うと例えばですけどなんか15歳ぐらいのまあその t エイジャーがいて なんか面白い小説ないですかって言った時になんかそれと責任感じますよね
15歳ぐらいだから 自動書っていうかヤングアダルトみたいな
文学はきっと読んでるだろうと まあだから
もっと面白いものってかもっと大人なものを読みたくて それで大人になんか面白い小説ないですかとなってなんか聞く
そういう場面の時に なんとかじゃあ一丁いいもの進めてやろうと思ってなんか
選ぶのに気入りますよねどんなの好きなのとか前にどんなの読んだのってこう質問して情報 得てでよし1冊選ぼうと
まあもし余裕があるんだったら3冊5冊選ぼうみたいな そういう時にあげるのが面白い小説だと思うんですけど
決してあげることのない 本だろうとは思いますね
絵知ってあげることはないが じゃあどういう時だったら上げるかと言ったら
小説としての「街とその不確かな壁」
村上春樹の小説を 風の歌を聞けから岸田町殺しまで読んできました
あ なんとあなんと読んできてしまったんですねと
ならば最新作町とその不確かな壁も いいと思いますよみたいな
それぐらいそれぐらいっていうかまあそういう人には良いのかもしれませんねその絶叫ポイントが何か所か
あのそれでねその小説としては 必ずしも優れたものとは言えないと思うんですけれども
まあこれ期待値設定の仕方というか この作品をどう思うかっていうことなんですけども小説だと思うとね
がっかりとか腹が立つみたいな 裏切られたみたいなことあると思うんですけども
これをですね例えば村上春樹さんが40数年間やっていた
ポッドキャスターの最新エピソードだと思うとどうかと つまりその自分が興味関心あることを語り続けているポッドキャスト
まあそもそもラジオとかねとキャストってそういうもんだと思うんですけども それの最新エピソードだと思うと結構
許せるというか まあ許せるというとなんか偉そうですけどもそのなんでこんな作品を書かなきゃいけなかったんだっていうのがね
なんかわかるというか そうだったんだなっていうなんかね合点するところがあるんですよね
これすでにお読みになった人が聞いてるという前提で言うと お別れになると思うんですけども
あのナオコが出てくるんですよね ナオコって何かというと
ナオコ的なものっていうことなんですけどもそのナオコ的なものって何かというと デビュー作の風の歌を聞けに出てくる
その 10代の時に出会って妊娠して自殺してしまったガールフレンド
ですよね その時の100%の恋愛というか
なお子的なるものをめぐる物語
プラトニックなというかその 純粋極まりないそういう恋愛の過程で家庭じゃないのか突然終わっちゃったということですからね
それがこう自分がわからない理由によって 唐突に打ち切られてしまったというショック
まあおそらく村上春樹はそういう体験をしたんですよね でそれから回復するために
何年だろう 28歳で小説家デビューをしているのでその事件があった時からおそらく9年とか10年経ってると思うんですけども
それ以外の時間を置いて初めてそれに向き合うことが できてまあ向き合う方法として風の歌を聞けっていう
まあデビュー作を書いたんだろうと思うんですね まあその時は風の歌を聞けってあの
数多くの断片からなっている小説なので 一読すると
その中で自分のガールフレンドが夏休みの間に 大学の校内の公園で首を釣って死んでしまったみたいな
でその時にお腹の中に赤ちゃんがいたみたいな ことってわかりづらく書いてるんですけどもその時はあのわかりづらく書くしかなかったというか
そういう方法によってしか 向き合えなかったっていう
ことなんですけどもまあそのフィクションにしてそういう 自分の気持ちの
解決を図るというか図られたらいいなっていう希望とともにこう 書いている小説ですよね
でそのなお子的なるものっていうのがその 第2作のピンボール
にも出てくる でこれはより直接的に出てきていてラストシーンで
あれ茨城かな栃木かな 茨城かなとかの陽気上の匂いがする広大な空間でその
ピンボールの古いマシンがバーって並んでて でそこにこう入っていってバンってブレーカー上げて電気つけると
眠ってたピンボールマシンがボンって復活して でその中のなんだったかななんとかなんとかスペースシップっていうその当時
熱中した ピンボールマシンに
再開して出会って まあそれが何の象徴かというと当然ながら
なお子的なるものの象徴なんですけどもそこで死者との会話をする 死者ですね死んだ人
死者との会話をして戻ってくるっていう 話が書かれてある
ですよね でこのなお子的なるものの
モチーフの一番直接的な現れが ノルウェノ森一番売れた小説でありリアリズム小説っていうふうに芽打ってるので
不思議なことが起こらないんですよね 例えば主人公が死者の国に行くとかね
あの羊男が出てくるみたいなことはないんですけども 代わりにあの京都の山奥の
あの療養所に入院したなお子っていうのは出てきて でもその
自らの命を絶つわけですけども あのそういうモチーフが出てくるそこであのなお子ってハッキーと名前が出てくる
でこの10代の時に熱烈に恋愛をして途中で命を絶ってしまった
あの まあしかも妊娠をしていた女の子っていうのはその後もねあの形を変えながら変装されていくバリエーションが
作られていくんですけども 有名なところだとあの海辺のカフカの
佐伯さん これは
どこだっけ四国の図書館から そこの館長さんがその若い時にそういう男のことであって
そういう恋愛をしたみたいなキャラクターとして出てくるわけですけども バリエーションとして出てくる
ですよね これは1984にも出てきます
『街とその不確かな壁』の構造
名前なんだっけ不帰りかな その10代の女の子も出てきます
10代の女の子という意味で言うと ネジ巻き鳥クロニクルも出てきますよね
まあ そういうのはたくさんたくさん出てくるんですけれども
まあそのデビュー作ほどは直接的にではなく あくまでも変装曲として出てくるんですけれども
まあなぜ長々こんな話をしているかというと今回の街とその不確かな壁にはより直接的な
名を個的なるものが再び出てくるんですよね
だから ある種ねこれなんというか
壁の歌を聞けみたいな作品だと思うんですよね これ一周してるっていうか
なんかジエンドオブ村上春樹みたいな そういう作品ですよね
うん その1980年の
街とその不確かな壁あの 苦点があるタイプのやつね一番最初のオリジナルをもう一回作り直したという意味では
世界のワイドハードボイドワンダーランドがエヴァンゲリオンでいう 旧劇場版だとすると
今回の苦点のない街とその不確かな壁っていうのは 新劇場版エヴァンゲリオンみたいな
感じ いや感じと言っていいんじゃないだろう
ただシンエヴァンゲリオンよりも優れていないのは 最初の問題設定を乗り越えていない
ところ 再びいろいろ繰り返しているところなんですけど
まあまあ そういうのって
小説そのものっていうか にあんまり関わりない優れた小説かどうかに関わりないところだと思ってて
ほとんど 中見遥きっていう著者の何をわだかまって
何にこだわって何十年も書き継いできたかみたいな 最新系というか季節として気になるから読んじゃうのであって
なかなかねこれ人に進めづらい 面白くない
面白くないと思うなこれ 面白くない小説だと思います
一応その今回が物語論で読むっていう 福台をつけているので
そういう観点で言うと 一応解説をするとすごく古典的な
物語ですね 死者の国に行って帰ってくると
それこそのギリガメッシュ女子 子にもそういうのが出てくるしそういう
パターンパターンというかアーキタイプですよね 伝統的な
それを同じようなものを採用しているものとしてあのゲルセンキの第3巻 最果ての島へとかっていうのは
ゲドが死の国の直前とかほとんど踏み入れてるのかな 石垣を越えて死の国に行って帰ってくるって話なんですけども
それ言うとねそれこそ生きて帰りし物語みたいなさらなるシンプルな原型があるんですけども そのバリエーションとして死の国に行って帰ってくるっていう
パターンですねなので小説の構造としては安定しているというか 最後どうなるか
わかりやすいので そういう意味では読みやすくてシンプルな構造を持った話で
レトリックと肥油
そのシンプルな構造の中に 再現のないおしゃべり無駄なレトリック無駄な肥油
みたいなものがねバンバン出てくるんですけど 僕ね何度かあれって思ったことがあってこれ編集者入ってないのかなと思ったことがあって
レトリックというか肥油として
固い 息固く白い息
まるで曇った窓ガラスに文字をかけるような固く白い息みたいなやつがあの2回出てくるんですよね
でああいうのって作中中で1回出てくれば十分で 2回繰り返すなら2回繰り返す意味がなければいけないと思うんだけど
繰り返した時には特に意味がないというか あれ1回目書いたの忘れたのかなと思うような出方なんですよね
そういうの見てあれこれ編集入ってるのかなと思ったりしたんですよ
あとその会話がくどい まるでね渡る世間鬼ばかりかと思うような
全員が全員の心情を全部口に出すみたいなね会話なんですよ 例えば
あの僕は今とてつもなく落ち込んでいる つまりあなたはとてつもなく落ち込んでいるということなんですね
そうだ私は海よりも深く落ち込んでいるみたいな そういう会話があるんですよ
くどいと でもねなんか
まあそれを小説だと思うとくどくて なんかあんまりうまくないなって腹立つ人もいるかもしれないんですけど
これがねポッドキャストだと思えばねあのいいんですよ なんか口で喋った
エピソード 人に聞かれて答える何回喋っても同じこと喋ってもいいので
これこれが本当に痛かったんだなぁと思いながら 日本と別に腹も立たないわけですけども
そんな風に思いましたね
だから話戻る何驚いたってかっていうとそのナオコ的なるもの 本当に書きたくてまだなお解決してなかったんだなぁということにね
なんか人の悲しさを思うってか いやでもねこんな
こんな風にね なんか思う必要もないのかもしれないですねなんか小説だけ読んで
面白か面白くないか楽しいか楽しくないかだけ考えればいいかもしれない
かもしれないがまあそもそも村上春樹の作風っていうのは 同じことを繰り返しかくっていう作風をもう何十年もとってるんで
それはそんな風にね 他人のことを仕上がるのって失礼だと思うんですけども
まあ押し図られるように書いてるんで今になって押し図られても困ると言われても いやそれはないでしょと思う
失礼かなと思いながらそういう勝手なこと思うわけですけど そういう連続性で言うとね僕はあの読みながら
これ緑が登場するんじゃないかと期待しながら読んだんですよ 緑って何かっていうとこれもノルウェイの森に出てくる
女性のキャラクターで こちらは現実側にいる
幻世っていうかね 彼岸に
あ彼岸じゃない 死岸か 死岸にいる女性みたいなやつなんですけれども
あのよく言われるのが村上春樹の奥さんの 陽子さんがモデルになってるっていう
あのキャラクターがあの ノルウェイの森でいう緑さんですけども
そういうキャラクターも過去の作品で繰り返し 変装曲バリエーションとして出てきてるんですけども今回も
なんというか読みながらこれがデビュー作に回帰してるなと思ったんで きっと出てくるだろうと思ったら
まあやっぱりそれっぽい人が出てくるんですよね ブルーベリーマフィンを提供してくれる
白い大きなマンカップにコーヒーを波々注いでくれる カフェの店員さんとして出てくるんですけども
これがねあの出てきた瞬間にね
私はね爆笑というか 声こそ上げなかったものの面丸くしてもう危機として
同じく 上上春樹の作品をよく読んでる人の
チャットルームに行って あの出ましたと
出ましたっていうか あの
例のシーンに来ましたみたいな感じで書き込みにいたんですけど うん
中身春樹さんがあのどういう女性が好みかっていう その好みの幅が
いかに限定的でしかもそれを数十年繰り返しいかに同じこと書いてるかってことに コーワーってなってこう絶叫するようなね絶叫シーンと言ってますけど
僕の友人はあのそこはねしっかりあります まああるからどうなんだっていう感じですよね
私がもし今まったく村上春樹の過去作を読んでなくて そのシーンだけ読んだら
うん 今ねお墓参りのシーンなんですよねお墓参りに
の帰りにまあコーヒーショップってかカフェに入ってその女性店員さんを見かけるっていうシーン なんですけど
急にね僕僕とツニとかの突々と墓参りのシーンをしてたのに 急に女性のねルックス批評に入るんですよね
なんかほっそりしてるとか なんか派手ではないなとかです
主人公ね今回45歳なんですけどいやこれ 失礼というか頭の中でそういうことを思う人で45歳でも言うかもしれませんけども
なんか決して心よい気分にならない ルックス批評がね入るんですけどまあこれも小説だと思うと腹立つんですけども
まあ70歳を超えた作家が40年やってるポッドキャストの最新エピソードだと思うと あの薬っていうかね薬と絶叫のどっちかでね人にすぐ声かけたくなんですけど
見た?みたいな 聞いた?みたいな
あれなんか今喋ってた思いましたけどもつまんないつまんないっつったんですけど僕楽しんでますね
楽しんでるかもしれません
[音楽]
そうですねそれで楽しんでると言えば 読んでて一番ときっとした瞬間を今思い出しました
イエローサブマリンの少年と象徴的な子供像
作品の中でイエローサブマリンの少年っていうのは出てくるんですけど そのイエローサブマリンの少年が街の地図を持ってくる
でなんでその街の地図をこの子は描けるんだ不思議に思う っていうシーンが出てくるんですね
その時 私何を言ったかというとこれはその
その10代の時にいなくなっちゃった女の子がまだ生きていてその息子さんなんじゃないかと思ったんですよ
つまりその子供のお母さんがそのガールフレンドですね その子供はお母さんからその街の話を聞いて
それを書き取ったみたいな そういうことかなと思ったんですけどもお話進んでいくとその中で説明されるのはそういうことではなくて
お墓の前で主人公がぶつぶつ街の話をしていたのを聞いて 映像記憶というかね再現力の高い子供だからそれが書けたんだみたいな
説明をされてたんですけども でまぁ実際お話の中ではねそれだけのことだと思うんですけど
でもですね実際には 実際に何が実際か分からないなお話的にはその子供が象徴しているものっていうのは
このガールフレンドとの間に授かることのできなかった 子供の2人の主人公2人の子供みたいな
象徴だと読んでいいんだと思うんですけど そういう子供そういう少年てたまに
中見ハルキの作品の中に出てくるんですけども今回よりそれが 直接的な街の記憶を
不確かな絆
受け継ぐあるいはまあ作品の中だと夢読みっていう仕事をこう 受け継ぐ継承する相手として出てくるんですけども
それは中見ハルキが授からなかった子供の あれとして象徴というか
非論理的な 関係の中で
物語的な脈絡がない中で生まれた2人の子供 ガールフレンドの子供みたいな子だと思うんだけど
なんかそういうのってねなんか そこまで言うのってなんかの
踏み込みすぎっていうか いかにその
読み解きといえどもなんか人の 心の中にを踏み込みすぎだなみたいなね気が
しますなんか気が重い 何で気が重いかって言ったの実はそういう妄想ってか恐怖
妄想と恐怖の間からなんかそういうものって自分も何度も経験があって それは実際にはね悪夢として夢に見たのかな
何回もありますけれども自分が昔お付き合いしてた女性との間に実は別れた後に 子供ができていてその女性が私にそれをつけずにある程度大きくなるまで
子供を育てて 私は突然見ず知らぬ子供にお父さんとかパパって呼ばれる
で えっと思ってみるとその面影に自分が過去に知っている人の
なんとかな顔ってか表情って表影があるみたいな なんかこう
へっびっくりするまあ悪夢として見てるんだろうすごく恐怖として見るんですけども 恐怖っていうのはなんか純粋な恐怖でもなくてなんか
不思議な気分になるんですよねこうあったかもしれない未来が急に目の前にやってくるみたいな
のあると思うんですけどあると思ってあるのかないや俺はあるんだけどあの そういうことを
思い出させるしかもそうとはっきりと書かずに なんか人の
長寿しなかった人間関係との間に生まれた子供みたいなものってのはなんか妄想の方として アーキタイプとしてあると思うんですけど
あなたねそういうのを感じてドキッとした 瞬間でしたそれがかなり
あの割とはっきり書かれてた過去に比べて 切り書かれてたなぁみたいなことを
あの思いました
やしかしですね この
作家の比較
70歳を超えた なんか本来ならば老生に差し掛かるというか
差し掛かるところじゃないのかもしれないですけど そういう作家がこういう
一番最初の小説家になって一番最初の動機に戻ってこういうのを書くのを見るときに なんかいくつか
他との比較で思うと村上リュウもいったようなことしてましたよねあの 何年前かな数年前に出た小説でミッシングってやつがありましたけども
あれは限りなく透明に近いブルーに 戻っていくというか感じさせるようななんかそういう内容だったんですけど
ただねそれは 題材が戻ってるんだけど
書いていることは全然戻ってなくてすごいあの小説奇妙な 面白い小説だなと思って
年とって再び同じモチーフを違う風に こういう風に書くことあるんだなと思ったんですけど
それとも違って町とその不確かな壁はかなりストレートに戻ってるって いう
やつでしたね だとなんか比較のために
別の作家を持ち出すとしかし大江健三郎さん亡くなってしまいましたけど デメディアンレップでは取り上げなかったんですけど
半分ぐらいは読んでるんですよね多分作品 なのでかなり好きだったんですけど大江さんはそのキャリアの序盤から最終盤まで
変化し続けたっていうか 成長し続けたというか
なんてかも格闘してなんてか本当に普通には書けないものに毎回手を 届かせてたというか
手を伸ばしてするがっちりと形になって決まればとにかく手を伸ばしてるみたいな 変容し続けたというかすごい作家だったなと改めて
思いますね それに比べてってことですね
まあ特にこれ以上言いませんけどそれに比べてもう全然違うなっていうことを改めて思います あとね同じことを繰り返し書いているといえばね私大好きなこれも昨年亡くなりましたが
西村健太さん 私小説のね
自分をこう 疑惑化してそういう小説を書く人ですけども
あの人の遺作になった「宇敵は続く」ですね これはもう遺作にしても大傑作だったんですけども
なんか心境地に達したというかもうずっと同じことを書いている人が 最も完成度の高いものに最後到達したみたいなそういう感じを受けたんですけども
それから比べても 同じことを書いている割に
あとちょっとみたいなね 春樹さんのやつはね いやでもこんななんかこうダメだダメだって言って終わるのやだな
楽しみました?なんかね楽しんでる気がします 何しろ私30分ぐらい喋ってますからね
楽しんでました あと最後にね本当めちゃくちゃ些細なことなんですけどもね 僕気になったのがあって
リアリティのなさ
巻きストーブとかそこにリンゴの木をくべるという描写がよく出てくるんですけども 4畳半の部屋で巻きストーブを焚いてなかなか部屋が温まらないみたいなね
まあ時間がかかって部屋が温まってきたみたいな描写があるんですけど もう全くそんなことないですかね 4畳半で巻きストーブ焚いたらあってまにTシャツ1枚になりますから
なんというかこのリアリティのなさ あとリンゴの木をくべる そこでリンゴの匂いがしたっていうんですけど
木ってやっぱりそれぞれ独特な匂いがするので リンゴの木の匂いはするんですけどもそれはねリンゴの匂いとは違うんですよ
でもねリンゴの匂いって書くんですよね だからあの巻きストーブも
なんかそういう巻きのくべ方もやったことないんだなぁみたいな ことを思うんですね まあ別にやったことなくたっていいんですよ
やったことなくたっていいんだけど小説って えっとつまらないところで嘘ついちゃダメでちゃんとやっぱり調べて体験してすごいリアリティで構築して一番
肝心なところだけ嘘つくっていうのはね なんかうまくいくときの秘訣だと思うんですけども
これ妄想で書いてるなぁみたいな クラシックとジャズと南米文学を好きなおじいさんが
巻きストーブに当たりながらインターネットのないところで 増書の管理をしたいなぁみたいな妄想を書いてんだなぁっていう風に感じちゃうんですよねそういう
リアリティのなさが 違う違う違う
悪いこと言って終わるつもりじゃなかった まただ
あれですね 昔から読んできた人にはおすすめです
壁の歌を聞けっていうね感じで はいというわけで今回の感想これぐらいにしたいと思います
エピソードの撮影方法について
はいというわけでエンディングです今回ねあの変わった撮り方をしまして 1日半ぐらいに分けて3回ぐらいに分けておりました
あの最初10分喋って次に10分喋って最後また5分か10分喋ってみたいな なんかちょっとね仕事が忙しくてあのまとまった時間取れなかったっていうのがあって
デスクの前にさって思いついたことをパッと喋って止めるパッと喋って止めるっていうのを やって最後に一本に繋げるっていうやり方をしました
だからなんかねまとまいに書くような話だったと思うんですけども まあ思いついたことは喋って
私の中でこう 成仏しましたというわけで本日はこれまでですおやすみなさい
32:50
2 Stars

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