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2024-05-27 44:31

第155回 中国のスティーヴン・キングがついに来た!「幽霊ホテルからの手紙」蔡駿著

【今回の紹介本】『幽霊ホテルからの手紙』
蔡駿著、舩山むつみ訳、文藝春秋
⁠https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163916903

パーソナリティ二人で作品の魅力やあらすじ、印象に残った点など、読後の感想を話し合っています。ぜひお聴きください!

今年の第十回日本翻訳大賞の最終候補/中学生の頃に夢中になったスティーヴン・キングを思い出した/ホラー・ミステリーだけどシリアスな怖さは感じず/著者&作品紹介/舞台は浙江省東部の海岸にある幽霊客残/仕掛けがすごい三部構成/エンタメ小説の魅力たっぷりなホラー/ネタバレ無しでストーリー&登場人物紹介/ミステリー好きははまりそう/森村誠一の「野生の証明」から引用/ホラーエンタメ小説について/次回予告

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版元サイトより
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〈中国のスティーヴン・キング〉と呼ばれる悬疑小说(サスペンス小説)の第一人者にして、累計発行部数1千万部を超える大ベストセラー作家が放つ、巧緻を極めたサスペンスホラー!

担当編集者より
血塗れの美女の遺言に導かれて〈幽霊客桟〉を訪れた作家が見たものとは? 12通の手紙が物語る狂気と惨劇――。
蔡駿さんは22歳でネットに小説を発表し始めて、すぐに人気作家に。〈中国のスティーヴン・キング〉と呼ばれるホラー&サスペンス小説の第一人者です。
また、本書の訳者・舩山むつみさんは、つい先ごろ『辮髪のシャーロック・ホームズ』(莫理斯著・2022年4月小社刊)で翻訳ミステリー読者賞と日本翻訳大賞の二冠に輝きました。
大ベストセラー作家の代表作を名手が翻訳した作品です。面白くないわけがありません!

▶︎第十回日本翻訳大賞の受賞作は5/19に発表されました。
⁠https://besttranslationaward.wordpress.com⁠

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文学のプロではない二人ですが、 お互いに好きな作品を東京と京都を繋ぎ、
読書会のようなテイストで、それぞれの視点で紹介していきます!
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サマリー

最春の幽霊ホテルからの手紙は、中国のサスペンス小説の第一人者である西春によって書かれたホラーミステリー作品です。このポッドキャストでは、この作品の構成や面白さ、ホラーとミステリーの要素について詳しく語られています。中国・石膏省の海岸沿いにある幽霊ホテルから届いた手紙を通じて、小説家のジョー・シュウェンと警察官のイエイ・シャオが事件に巻き込まれるストーリーです。戦争が終わり、海を離れなければならないと思われるも、彼は魚にはなれないと感じます。ティエン・ユウェンが血まみれの姿でバスに乗り込み、彼を見つめる主人公は彼女とネタを探し、恋愛感情を抱くことを望んでいます。幽霊ホテルからの手紙は、ホラー小説として恐怖を味わいながら人間のドラマも楽しめる作品で、タイトルに惑わされずに読んでほしいと思います。カリフォルニア州の一軒のホテルで幽霊が目撃され、その後手紙が届いたエピソードも紹介されています。有名な作家たちもこのホテルを訪れ、その体験をホラー小説として出版しました。

最春の幽霊ホテルからの手紙とは
どうもみなさん、こんにちは。文学ラジオ空飛び猫たちです。この番組は、いろんな人に読んでもらいたい、いろんな人と語りたい文学作品を紹介しようコンセプトに、文学と猫が好きな二人がゆるーくトークするポッドキャストです。パーソナリティーは私、ダイチとミエの二人でお送りします。
文学のプロではない二人ですが、お互いに好きな作品を時には好き、時には愉快にそれぞれの視点で紹介していく番組です。
今回紹介するのは、最春の幽霊ホテルからの手紙になります。船山六美さん役で、文芸春秋から2023年に出版された本です。
はい、この作品はですね、第10回日本翻訳大賞の最終候補5作のうちの一つで、この配信のタイミングでは、もう日本翻訳大賞の結果が出ているので、この作品が受賞しているのか、いなかというのはもうはっきりしていると思います。
ただ、収録段階ではですね、まだ発表前の段階でちょっと収録しているので、我々はまだですね、結果が分からないという状況で、今日話していきます。
そうですね。ただ僕はですね、前々回日本翻訳大賞の予想をした時に、この幽霊ホテルからの手紙を受賞するんじゃないかと、ちょっとね、挙げたので。
挙げてましたね。
そうですね。ちょっとね、結果どうなるのか、収録している段階ではですね、まだ結果って言ってないので、ちょっと今ね、ドキドキしながら喋ってますね。
そうですよね。ちょっとどうなっているか気になるところですが、まあちょっともう未来の、我々からすると未来の話なので、ちょっとまあ気にせずちょっと紹介していきたいなとは思っております。
で、ここまでホラーに振り切った作品って初めて紹介したよね、このラジオ。150何回やってきてますけど。
うん。そうで一応まあホラーってジャンルですけど、まあ多分そうですね、寝た箱の危険もホラーだけど。
今回どうですかね。どうだろう。文学性が高いホラー作品みたいのは、今まで扱ってきたけれども、おそらくこういう、なんていうのかな。
まあこれが全く文学性がないって言ってるわけではないんだけれども、あの怖がらせることとか、あのホラー、ホラー味が強い小説っていうのはちょっと初めてだなと思っていて。
えーと、そして私はこういった小説を久しぶりに読みましたね。
うん、いつぞや話したけど、スティーブンキングとか、鈴木浩二、あのリンゴを描いた鈴木浩二とか好きだっていう話はしてたと思うので、
作家たちの訪問
中学校の頃にスティーブンキングは結構読んでいて、でこういう感じの小説読んでたなーっていうのちょっと懐かしくなりました。
結構怪奇系で怖くて、まあそれが故に展開が気になるっていう本は久しぶりに読みましたね。
個人的にはちょっとこれ映像化したら見たいなと思いつつも、映像化したら多分これ怖さ絶対増すから、ちょっと嫌だなと思っております。
映像の方が絶対怖くなるタイプですね。
いや僕はもうね、これはもう始まりから最後の最後までめっちゃ面白く読んでましたね。
なるほど。
いやもうすごい良かったですね。一応なんかホラーミステリーでして、なんかその純粋なホラーっていうわけではないかなと思いますね。
ああなるほど確かに。
ミステリー要素も結構強くありまして、でまあ最初はちょっとシリアスな内容なのかなと思ってたんですけども、
思った以上にはそこまでではなくて結構ライトに読んでいけるタイプの小説かなと思います。
で僕はそのホラーとか苦手な方なんですけど、ただ怖さは特に感じなかったですね。
なんかその幽霊が出てきたりとか怪奇現象あったりとかってするんですけど、怖がらせようとしているホラー味はあるんですけど、
ちょっと面白味のあるホラーというか、かなりユーモアが強いホラーっていう感じで、あんま怖くはなくて、それ以上にやっぱ面白さとか文学性の部分とかもやっぱりありましたし、そういうところに惹かれましたね。
確かに謎解き要素はあるからミステリーだし、ホラー小説としては描写は確かにライトだね。
自分が結構怖いなって思ったのは鈴木浩二のこのぐらい水底からっていう映画にもなった小説があるんですけど、あのリングの作者の、あれ読んでるときマジ怖かったからな。
もう表現がとか何だろう、描き方がこう迫ってくる感じがあって、もう中学の時読んでたけど、ブルブルブルブル震えながら夜読んでましたし、そういう怖さなかった。
たぶんそういうなんではなさそうですもんね。一応この幽霊ホテルからの手紙でもちょっとリングを思わせるようなシーンとかあるんですけど、正直全然怖くなかったんですよね。
まあまあ、いやでも本当、あとはやっぱ構成。
ホラーミステリーの面白さ
ああね、構成がすごいね。
構成すごくて、ミステリーの要素、西春さんが才能がやっぱすごいなと思いましたね。
そうですね、この方は確実に狙ってきてますよね。いや面白かったわ、確かに構成。
いやなんかね、その中国でのホラーミステリーの第一人者みたいな紹介をされてるんですけど、いや本当すごいと思いますね、この面白いシーン。
この発想というか、なんか知識というのか、このアイディアの小説でこういうアイディアを実現してしまうんだっていうですね。
もしかすると過去にスティーブキングとかの作品でもあるのかもしれないですけど、
いやでもやっぱこの西春さん、もうレベル高いんだなって、なんかあんまこういうちょっとミステリーとか読まないんですけども、
いやでもすごい、本当すごいなってね、ちょっと感じるくらい。
いやでも間違いなくアイディアとしてはもしかしたら過去の作品から持ってきてるものとか多分たくさんあるんだろうけど、再構築は多分うまいと思うよこれは。
いやそうですよね、相当なんでエンタメ小説好きな人とかは絶対これはハマると思いますね。
そうですね。じゃあちょっと著者紹介いきますか。
ではですね、著者紹介しようと思います。西春さんは1978年上海市生まれ、中国の作家さんになります。
22歳で小説を発表して、中国のサスペンス小説の第一人者で、全作品の累計発行部数は1500万部に及んで、
中国のスティーブン・キングと呼ばれていまして、本人もキングを愛読していると講演していると。
多くの作品が英語、ロシア語、韓国語、タイ語、ベトナム語などに翻訳されて映像化されたものも多数あると。
逆に意外だったのが、日本語訳があんまりなかったっていうのがすごく。
本当だよね。
これは役者と書きでも書かれてましたけども。
なんか比較したデータとか見たことないからわかんないけど、日本人ってこういうの好きそうじゃない?ホラーミステリー。
そうですよね。
なんかね。
これめっちゃ面白い。
こういうの好きそうなの。こういうの絶対日本には重要ありそうだなって思うけれどもね。
一発あればさ、なんだろう、中国ミステリー、まあそれこそ3体じゃないけどさ、中国ミステリー3体じゃないけどさ、中国ホラーっていうなんかこう打ち出し方したら、なんか流行りそうな気もするしさ。
ああそうなんですよね。
確かに確かに。
ちょっと意外ですよね。
いやでもあと、ちょっと役者と書き読んでて思ったのが、この幽霊ホテルからの手紙の続編が2冊あるということで、これがまず気になってました。
作品の魅力と続編への期待
そうだね。
この続編で、しかも世界がひっくり返して始まるみたいな紹介の仕方してですね。
完全にあれですよ。リング三部作と一緒ですよ。最後世界ひっくり返るから。
なるほど。そうなんですね。いやこれはちょっともう、続編も本当に読みたいなって思いますね。
船山むつみさんで言うとね、弁発のシャアロックホームズも続編を待ってますし、なんかちょっとあのいろいろ、翻訳本当数々出されている方だからお忙しいとは思うんだけれどもね、ぜひちょっと出してもらいたいですね。
そうですよね。弁発のシャアロックホームズ、これにしてもなんかね、書いてるこのシリーズの面白さがすごいですね、この船山むつみさんの。
じゃあ作品紹介いきましょうか。まずちょっと今回ですね、あのストーリー紹介先にしておいた方がいいかなと思うので、もうこのままですね、半元のホームページからちょっとストーリーを引用していきたいんですけれども、読み上げつつ補足しつつちょっと話していきたいと思います。
中国のスティーブンキングが放つホラーミステリー。ある雨の夜、若い警察官イエシャオの家を幼馴染の作家のジョーシュウエンが訪ねてくる。
ジョーシュウエンは思いつめた様子で木の小箱を取り出す。ある夜、バスで隣り合わせた血だらけの美しい女性、ティエンユウエンから預かったという。
しばらく仕事で社配を留守にしていたジョーシュウエンがティエンユウエンを訪ねると、警備員から彼女は心臓発作で亡くなったと告げられた。
ジョーシュウエンが自宅に戻ると、留守電に彼女のメッセージが入っていた。
あの箱を幽霊旅館に届けて、場所は?と途中で切れており、発作を起こして電話をかけ途中で亡くなったと思われた。
ジョーシュウエンは木箱を届けたいので、ティエンユウエンの身元を調べてほしいとイエシャオに頼む。
イエシャオが調べてみると、ティエンユウエンは実力と美貌を兼ね備えた伝統演劇の女優で、一時は大変な人気だったが、
3年前、公園中に心臓病の発作で倒れ、それ以来ひっそりと暮らしていた。
病は悪化し、死を予感して苦しんでいたらしく、精神科にも通院したということが分かった。
イエシャオの調べで、幽霊旅館は石膏廠ケーシ、シーロンチェンにあるということが分かり、ジョーシュウエンは木箱を携えて旅立つ。
やがてイエシャオの元にジョーシュウエンからの手紙が届くようになる。
幽霊旅館では電気も電話も使えず、近くの集落の郵便ポストから手紙を出すしかないが、
旅館で手紙を受けていることはできないから、一方的に書くことにするというのだ。
そこで語られる幽霊旅館での謎の人々の日々。
やがて幽霊騒動が持ち上がり、幽霊旅館に滞在している人々の事情も正体も二転三転し、誰の言うことが本当か分からない。
私たち読者は謎が解けては深まる矢布の中へと誘われていく。
中国のスティーブン・キングと呼ばれるサスペンス小説の第一人者にして、
累計発行部数1000万部を超える大ベストセラー作家が放つ高潮を極めたサスペンスホラーとなっております。
まあだいぶ煽ってきましたね。
うんうんうん、今大地さんが言われたのが、この3部小説なんですけども、大体一部のあらすじのところをですね。
そうですね、2部がちょっと構成のところで話しますけど、手紙小説になってきますね。
まあボリュームで言うとも、2部からが本番みたいな感じで、今のあらすじはちょっとその本番に入る前の扉を開けるまでみたいなね。
ああところですね。
そんなね、ところですけども。
そうなんだよね、あのちょっと俺思ったんだけど、2部が長くて途中でなんかもうちょっと細かく部が分かれるのかなって。
1部が割とサクッと終わったから、この感じで行くのかなと思ったら、え、2部長っと思って。
そうそうね。
思ったんだけど、まああのちょっとそこはあまり目次ちゃんと見てなかったせいか、ちょっと印象、そんな印象を持ちましたが、2部がメインですね。
幽霊ホテルからの手紙
ちなみにあの作中の舞台が中国の石膏省というところなんですけども、地理的には中国の東側ですね、東シナ海に面している省になって、上海の南になりますよと。
海岸沿い。
そうですね、海ですね。
海に面しているところですね。
京師新異論園っていう形でちょっとぼやかしてるんだけれども、たぶんこの新異論園っていうのは架空の土地名だと思われますね。
たぶんそうですね。
パッと調べても出てこなかったので、おそらく架空の場所で、まあ京師はもしかしたらなんかちょっとこの石膏省の中にちょっと該当するような詩があるのかもしれませんね。
本の表紙にその海岸の舞台の絵が描いてあるんですけども、本当にもう土田で周り何もないところにポツンとその幽霊ホテルがあるという。
なんか本当にこんなところあるのかなって思うような、なんかそんなロケーションになってますね。
もうなんかこの海岸沿いというかね、絶壁になっている海のところがあるんですけど、あれですよね。
あの日本のサスペンスドラマの、なんか殺人、崖から人が落ちて死ぬみたいなね。そういうロケーションですよね。
ロケーションですよね。というところもちょっと狙ってるのか狙いたいのかというところはありますけど。
でもあのちょっとこの表紙からはちょっと怖そうな絶壁が描かれているんですけど、作中ではですね、ここの幽霊ホテルからの景色がめちゃくちゃ美しいと表現されてますね。
でそれを目当てに来る人もいるという描かれ方がしているぐらい綺麗な海らしいです。
じゃあそんなところなんですが、ちょっと特徴を触れていきたいなと思います。
まずですね、この三部構成というところをちょっと話していきたいんですけれども、結構ここにはいろんな仕掛けがありまして、
まず一部が今話したようなあらすじの部分がほとんど木箱を受け取って、でその木箱について再度聞こうとしたら、
その渡してくれた美少女は死んでいたというところから始まる話ですね。
しかもなぜ最初血だらけなんだっていうのはちょっと怖いんだけど、ちょっとすげー変なところから始まっていって、
であのその作家であるジョー・シュウェンか、ジョー・シュウェンがほぼ主人公みたいな形で描かれていって、
でそれの劇役みたいな形でイエイ・シャオっていう警察官が出てくる形になりますね。
視点としては基本イエイ・シャオなんだけれども、手紙を通してほぼほぼジョー・シュウェンの視点から話は進行していくという流れですね。
手紙の内容と動き
二部がその手紙の内容がほとんどになってます。で手紙のシーンが多いんですけれども、手紙を受け取ったイエイ・シャオ側のちょっと動きなんかも描かれていって、
何通目の手紙、何通目の手紙、何通目の手紙みたいな形で、手紙の内容プラスイエイ・シャオのこの手紙を受け取った後のちょっと行動なんかが描かれていくっていう部位になりますね。
さっき言った通りこの2部がほぼほぼメインを締めます。で3部なんですけど、3部でですね、まあこれはもうイエイ・シャオの視点側でほぼ描かれるんですけど、ここでちょっといろんなことが明らかになっていって、
かなり読者はびっくりすると思います。 そうですね。3部に関してはやっぱりしゃべるとネタバレになってしまうんで、とてもちょっと話せないんですけども、でも本当面白いですよね。
まあこの辺は本当ミステリー要素が強くて、ちょっとあれだな、なんて言ったらいいのかな、ちょっと森博史の少数読んでる時のような感覚を自分は持ちましたね。
ちょっと分かりやすく言うとなんだけど、伝わる人がどれだけいるのか、多分伝わる人にしか伝わらない言い方になっちゃったけどってとこだけど。
あと2部の手紙の部分なんだけど、結構聞き迫ってくる感じはします。この、まあこのジョー・シュウェンの視点で描かれる手紙なんですが、
まあ当たり前だけど、小説なので当たり前だけど文章が上手いんですし、まあジョー・シュウェン自体作家でもあるので文章が上手いってのもあるんですが、結構ですね臨場感たっぷりの手紙がですね、
バンバン届きますね。結構それによっていい感じのリズム感が生まれ、あの話にグイグイ引き込まれていき、先が先が気になって勝たなくなっていくという作りになってますね。
このあたりは文体も相まってめちゃめちゃ上手い作りをしてるなと思います。で、次の特徴なんですけど、何を言っても構成の次を話さなきゃいけないのはホラー小説だっていうところですね。
で、なんて言ったらいいのかな、最初ちょっとオーソドックスなホラーミステリー小説なのかな、みたいな印象を持ちながら読んでいったんですけど、正直展開がね、
ありきたりになりそうでならないっていう絶望の範囲を攻めていて、このあたりは夢中で読ませるポイントでしたね。これとこれが結びついてこうなるのかなと思いきや、あれなんか全然違う方向に行っちゃったぞとか、
なんか結構連続して、なんかいい意味で予想を裏切ってくるポイントが多かったなって思ってます。で、ちょっと後で登場人物に触れるんでそこで触れたいと思います。
面白かったのは、まぁちょっとネタバレにならない程度と言いながらちょっとここに触れるとなってしまうんですけれども、ジョー・シュウェンがですね、手紙でも見てても明らかにちょっと様子がおかしくなってきますね。
どんどんどんどんちょっと良くない方向に行ってるんじゃないか、みたいな空気が流れ出します。正直ここはですね、あのスティーブン・キングのシャイニングを読んでる時の気分を思い出しましたね。
ちょっと知ってる人は知ってると思うんだけど、主人公側の一家のお父さんがどんどん幽霊に取り憑かれて、どんどんおかしくなっていくっていう小説で、特にあのスタンリー・キューブリックが映画化したんで、見てる人も多いかもしれないんだけれども、
で、ちょっとスタンリー・キューブリックはちょっと余談になっちゃうけど、原作とちょっと違ったりしてたりしていて、スティーブン・キングが撮り直したりしてるんだけど映画。
私は両方見ました。まあちょっとその辺の余談を忘れておき、ちょっとスティーブン・キングのシャイニングに似てるかなと思いました、この辺りは。
で、まあちょっとこれも触れてしまうけれども、アタージュの悪い小説だったなと思います。で、この辺りはですね、やっぱりこのホラーエンタメ小説の魅力でもあるかなと思うので、
まあちょっとどういうラストとかにはあんまり触れないんですけども、ホラーミステリーとかホラーエンタメ好きな人には結構ハマる感じじゃないかなと思います。
で、明らかにこの作家の斉春さんはこういう小説が好きなんだなっていうのが伝わってきますね。
確かにこの展開がすごい面白くてですね、特にこの第2部ですね、この手紙が。なんか面白いのが、ジョー・シェーンがまず挨拶みたいな、
1日の始まりから書いて、なんか今日はこんなことがあった。実はその前日ですね、書いてる前日はこんなことがあったっていう。で、そこにはなかなかなドラマが日々綴られていて、
で、まあ今日はここまでみたいな感じで締めくくって手紙出してっていうですね。だからそれが、で、だんだんそのドラマがストーリーを面白くしていくんですけども、
だからね、さっき斉春さんが主人公がだんだんちょっと狂っていくっていう話をしてましたけども、これがなんか、主人公というかもう作品全体的に、主人公っていうかあのあれですよね、作品の舞台、この幽霊ホテル。
そうなんだよね。
のなんか闇というのかな。幽霊ホテルにはやっぱりその背景があって、なんで幽霊ホテルになったのかっていうですね。まあ元々はホテルっていうか宿泊施設だったんですけども、
なんかね、だんだんそこがわかってくると、背景のこの深みというかですね。だから足されていくと、まあすごい面白いんですけども、
そこにさらになんかプラスアルファの人間のちょっとした歴史もそうだし、なんかその人の持っている怖い部分とか、欲望とか、いろんなものがどんどん足されていって、
展開の面白さもあるんですけども、このだんだんそのいろんな要素が足されていくんで、なんかそこも本当に魅力なところかなと思いますね。
そうですね。この呪われた土地感だよね。このね、呪われた土地っぽさっていうかね。まあいわゆる主人公はジョー・シュウェンだと思うんだけれども、ある意味この幽霊ホテルが主人公みたいな感覚も強いし、
そのあたりは結構、スティーブン・キングのシャイニングも同じなんだけど、あれもあのホテル、ホテル?あれなんだっけな、ロッチだったっけな。まあホテルだったっけな。
雪に閉ざされたホテルの管理人をやることになる話なので、あのちょっと似てるっちゃ似てるんだけど、この場所というかね、その建物が呪われてるっていうか、感じはすごいするし、
場所だったり木箱だったり、アイテムだったりが、呪いをさらに生んでいくっていう感じがして、まあそのあたりはちょっと怖いよね。
なんかお墓があったり、祠があったり。 あの祠絶対映像で見たくないしな。
まあそんな感じですが、ちょっといろいろストーリーも含めてになっちゃうかもしれないけど、ちょっと登場人物紹介していきたいと思います。
登場人物
この登場人物を聞けばですね、ちょっと物語の輪郭っていうのが見えてくると思うので、それでちょっと気になったらぜひ読んでいただけたらなと思います。
で、この小説ですね、登場人物多いですまず。あのちょっとこれね、登場人物早見表みたいのが始まる前についてるんだけど、パッと見た時に結構多いなって思った印象があって。
確かに確かに。 こんないるんだと思ったんですが、結構多くて、しかもそれぞれ結構キャラが立ってますね。
この後やっぱちょっとうまいなと思うところです。で、主人公はジョー・シュウェンという小説家になります。
ちょっと売れ始めたばかりの小説家ですね。で彼はこの幽霊ホテルに行くために、あ、幽霊ホテルにはもちろんこのアラスに出てきた美女ですね。
ティエン・イー・ユエンから木箱を渡されたので、それをちょっと届けなきゃいけないっていう思い、プラス、あと新しい小説のネタを探しているというところもあって、
ちょっとその辺の好奇心からこの幽霊ホテルに行くことにします。まぁただちょっと彼はですね、ちょっとさっきも話す通り、いろんなことに巻き込まれていって、ちょっとあのいろんな影響を受けていきます。
で、幽霊ホテルに旅立つ前にですね、会っていた主人公の盗みの警察官、イエ・シャオ。これが物語の劇役になりますね。
で、彼がですね、調べて、上主演に幽霊ホテルの場所なんかを教えることになります。かなりのキーパーソンで、ある意味進行役と言えば進行役ですね。
物語は上主演からの手紙をイエ・シャオが受け取るという形で進んでいきます。で、イエ・シャオはあれか、上海にいるのかな?いるんだったかな?という形ですね。
あと3人目に紹介するのは、ティエン・ユウェンですね。伝統演劇の女優で、電車の中で血まみれになっているところを上主演と出会い、木箱を預けるというところですね。
なんで血まみれなのかちょっとよくわかんないんですけど、そもそもなぜ上主演が血まみれの彼女に話しかけたかっていうと、まあ小説のネタを探したってのもあると思うんですけども、
ちょっとこの辺りが結構最初読んでる時にちょっとどうしてって思うところではありました。
うん、確かに。ちなみに電車じゃなくてバスの中でやってますね。
そうでしたね。すみませんすみません。訂正します。
でもこれね結構面白くて、ティエン・ユウェンちょっと血まみれの格好をしてるんで、結構混んでるバスなんですけど、なんかそこだけ空いてるんですよね。
2人席なんですけど、ティエン・ユウェンの横の席も空いてると。で、明らかにティエン・ユウェンがこの主人公の上主演をもうじーっと見つめてきてて、普通だったらもう逃げるところなんですけども、やっぱり作家でもあってちょっとネタを探してるっていうのもあって、
あとはもう一つはなんかティエン・ユウェンが美女なんで、近づいてあわよくば恋愛感情になったらもうこれは最高の結果だと。
そうじゃなくてもまあ小説のネタになればいいかなみたいな感じでね。ひょいひょいと隣の席に座る。結構そういう頃からなんか面白かったです。小説は。
何があっても血まみれというハードルを超えられないと俺は思ったけどね。どんな理由があろうと思ったけど。
そうそうそう。
幽霊ホテルの舞台
まあまあまあね、あのホラー小説ですから。というところで。次にちょっと紹介するのは幽霊ホテルの主であるディン・ユーシェンですね。
で、このディンっていう一家がですね、代々このホテルを運営というか関わっていて、ディン・ユーシェンの親とか関係者とかがいろいろ出てくるんですけれども、結構因縁を感じるところですね。
彼がちょっとこのホテルを運営してると。で、ホテルに従業員がやっぱりいるんですが、アジェンというものがいます。体が歪んでいてちょっと見にくいというような表現をされています。
でもずっとこのホテルに勤めていて、このホテルの歴史を知っているかなりの重要人物となっています。最初出てきた時は大したことないかなと思っていたんですけど、結構キーパーソンですね。
うんうんうん。
で、次にですね、このホテルに泊まっている人たちをちょっと紹介していきたいと思います。まずですね、チン・フェンとシャオロンの親子。母親と息子ですね。
で、この親子もですね、明らかに何か抱えています。特にシャオロンはちょっと様子がおかしかったりするので、明らかに何かを抱えているっていうのはちょっとね。
なんかね、シャオロンはなんか自殺願望みたいな、心がちょっとね、あるんですよね。子供なんですけども。
ここもね、なんか危なっかしい感じが常にしている親子ですね。で、他にも宿泊客はいて、ガオ・ファンという男ですね。
これは画家で、ホテルの近くかなり美しいとお話しましたけれども、この景色を絵に描こうとして滞在していると。
ただ、さっき紹介した親子の母親であるチン・フェンとですね、恋人関係にあるようで、それをおそらくシャオロンはよく思ってなくてみたいな、ちょっと複雑な関係があるようです。
次がですね、ちょっと3人の女子大生がこのホテルに宿泊しています。まず1人がシュイ・イエという人物。
あとチン・ラン・スー・メイの3人ですね。で、なぜこのホテルに女子大生みたいな3人が泊まっているのかというと、まあちょっとその辺はいろいろあるみたいなんですけれども。
で、特にですね、このシュイ・イエという人物がめちゃくちゃ重要人物になってきます。
他にもですね、オーナーであるユー・シャンがですね、絶対に3階には行ってはいけないと言ってくるんですけど、そこにですね、ちょっと実は住んでいる謎の人物がいたり。
あとジョー・シュウェンのですね、父親。これはもうあの幽霊ホテルにはいなくて、イエ、シャオがですね、ちょっと会いに行ったりする形でちょっと登場してくるんですけれども。
そういった父親なんかも出てきて、事態はですね、どんどんどんどんエスカレートしていくという形になってきます。
木箱から始まってですね、もうちょっと木箱どころの話じゃなくなっていくという状態になってきますね。
登場人物は多いんですけど、かなり複雑に絡み合っていくんですけども、でもなんかそこのやっぱり面白さというか、なんか重層感みたいなものがあって。
そうですね。あ、でもなんか複雑だけど読みにくさは全くないですね。
あ、そうですね。
なんか自然と入ってきます。これやっぱり船山六美さんの役のおかげなんでしょうかね。
そうかも。
お大事なのがあるかもしれないけど。
やっぱり書くうまさ、訳すうまさとか。
いや、幽霊ホテルが舞台なんですけど、そこからもうちょっとはみ出たところにもいろんなドラマがあって。
そうですね。
いろんなものが絡み合うっていうところがやっぱり面白かったんで。
で、これ翻訳、原著のタイトルってどこに書いてあるの?
幽霊客船。
幽霊客船か。
幽霊客船の客船っていうのがちょっと中国の独特の宿泊施設のことのようで、
これ日本語ではホテルって訳されてるし、表紙にはですねゴーストホテルって書いてあるんで、
ホテルなんです。ホテルなら宿泊施設なのでホテルなら間違いないんですけど、
伝統的なスタイルの宿泊施設を旅館と呼ぶように、中国風の建築様式の宿泊施設のことを客さんと呼ぶそうです。
一旦されたそうなんですけど、
20世紀に入ったあたりから新しくおしゃれな客さんが観光地に増えていて、
日本語では客山とも呼ぶとちょっと説明がありますが、
要はなんかちょっと古いタイプの施設だけれども、
最近多分逆に多分解雇主義かなんかで人気が出てきているというようなタイプの宿泊施設みたいですね。
なんかあれかな、日本のコミンカブームと似てるのかな?もしかして。
僕もなんかそんなイメージですよね。
ていうのが一応ちょっと途中で、途中でというか表紙裏とかに書いてあります。
だからちょっとイメージとしては、いわゆるホテルではなく、
ちょっと古い中国の伝統的な形式の建物が宿泊施設になっているという感じですね。
だからまあ逆にめちゃめちゃ怖いよねっていう感じですね。
明らかに出そうな施設なんだろうなっていう感じですかね。
じゃあちょっとそのところで、ざっくりとストーリーはあまり触れてないんですが、
こんな話だよみたいなのをちょっと伝えつつ来たんですが、
正直この話なんですけど、めちゃめちゃ計算されてるなと思っていて、
主人公の過去とか、幽霊ホテルの過去とか、登場人物たちの行動動きなんかですね。
結構読みにくさはないのにめちゃめちゃ複雑に絡み合っていって転がり続けて、
時代はどんどんどんどんエスカレートしていくっていう形になっていて、
この西春さんのですね、物語の構築の上手さっていうのはですね、
めちゃめちゃ光ってるなと思うので、
ちょっとこの辺をどこまで説明しようかなっていうところはあるんだけれども、
正直ちょっとなんだろうな、ネタバレになっちゃうところもあるので、
これはもう読んで味わってもらいたいなと思っているところです。
ただめちゃくちゃ読み終わった後振り返ると、
もうめちゃくちゃ寝られていることがわかる構成だったなっていうのは間違いないですね。
そうですよね。話すの本当にネタバレになってしまう。
難しいんです。主人公のお父さんも結構な
そうなんですよね。
キーパーソンになるんですけども、
その主人公のお父さんのこととかを考えたりすると、
またこの小説がすごい面白くなってきてですね。
それはなんかその主人公が幽霊ホテルに滞在している時に起きているドラマとはまた違うドラマが
そこに終わったりするんで、すごいですね。
いろんな話が本当に同時進行でうまく入っているんで。
本当ですね。本当その読み終わって振り返ってみるとめちゃくちゃうまい。
ミステリーなのかな。ミステリー小説好きな人は多分ハマるね。やっぱりね。
で、他ちょっと印象に残ったところを話していきたいんですが、
個人的にはキャラクターでいうと、
自分はこのガオファンっていう画家が結構面白くて、
ヨダヨなホテルの周りを掘ってたりしてて、
明らかに怪しい人物なんだけど、でも絵はめちゃめちゃうまいんだろうね。
変に人間臭いし、すげー面白いキャラしてたなとか。
ガオファンは登場人物の中ではちょっと小物感があるんですよね。
うん、確かに。
人としてちょっと小さいというかですね。
でもね、それがいい味を出しているところもあって、確かに面白いです。
ここはですね、美人な人ばっかり出てくるなってちょっと思いましたね。
もうあれじゃないですか、ミステリーホラー小説あららなんじゃないですか。美女ばっかり出てくると。
展開を迎えたときに大体美女が出てきて、
なんとなく主人公もね、美女が出てきたっていうので、いろいろ考えたりはするんですけども、
そこがね、やっぱりちょっと面白いところでもあって、
僕はやっぱり結構この印象としてはアインの話かなというところも残りましたね。
確かにそうですね、そうなんだよね。
ちょっとここまであれだけど、この主人公のジョー・シュウエン、
小説家であるジョー・シュウエンと幼馴染のイエシャオ、警察官のイエシャオなんだけれども、
この二人がですね、学生時代ですね、同じ女性に恋をしていたという話とかも描かれていくし、
結構その辺の恋愛じゃないけど、愛みたいなのちょっと出てくるよね。
そうそう、なんかその結果ホラー小説ではあって、やっぱ呪いとかですね、
なんかそういう怪奇現象とかってあったりするんですけども、
でもそもそもの始まりはなんか愛だったんじゃないかっていうのは思っててですね。
あとはなんかね、その人間の持ってるなんかね、その欲とかですね、
なんかそういうちょっと悪い部分とか、なんかそういったのがなんかその結果として、
ちょっとそういう呪いとかね、ホラーを生み出しているっていうところがなんかあるのは残念なんですけども、
行き着くところはなんかそういう人と人との愛なんだなとちょっとね、感じるところはありましたね。
そうですね。
ちなみに最後の第3部というか、最後の最後まではまたちょっと印象は若干変わってきたりはするんですけども。
第3部でだいぶ印象変わりますからね。
そうなんですよね。
あとこの作品で印象残ったのは結構文学作品とかですね、
文学に限らずなんですけども、いろんな作品から引用していたりしてですね、
ちょっと面白いと思ったのが日本の作家の森村誠一さんの野生の照明ですね。
この野生の照明が結構語られていることがあって、
この主人公が野生の照明を読んでいるシーンとかがあってですね、
ホラー小説の魅力
その野生の照明から2ページ分ぐらいかな、ガッツリ引用していたりしてですね、
その野生の照明とかを知っている人だったら、
もうかなりですね、この作品に親近感を覚えるんじゃないかなと思いますし、
あとちょっとリングを思わせるようなシーンがあったりとかですね、
ちょっと面白いオマージュもたくさんあったりして、
そういう他の作品からの影響というか取り入れているところとかっていうところもいっぱいあると思うので、
そういったところもね、面白いところですね。
そうですね。
じゃあちょっと本編はこのあたりにしてですね、テーマトークでですね、
話したいのはホラーエンタメ小説についてちょっと話してみたいなと思ってまして、
で、ちょっと前に紹介したタバコの危険みたいなのもホラー小説になると思うんですけれども、
あれはもうなんていうかどちらかっていうと、文学性ってなんだっていう話になるとちょっと難しくなっちゃうんですけど、
いわゆる人を怖がらせてとか、エンタメっぽくない小説だったなと思っていて、
今回はですね、ワクワクドキドキさせる、人を怖がらせるみたいなジャンルについてちょっと話してみたいなと思ってます。
でもいわゆるホラーっていうジャンルになると、
映画もそうなんだけど、怖いのに読んでしまう、怖いのに見てしまうみたいな、
人間ドラマとホラーの共通点
人間の心理をうまく使おうとしている作品が多くて、
これってなんか個人的にはなんでこういうことになっちゃうんだろうなっていうのはちょっと考えてみると面白いかなってちょっと思ってます。
そうか、ホラーエンタメ。
なぜ人はホラーに惹かれるのか。
うん、本当ですよね。
個人的に思ってるのは、やっぱりわからないものに対してなんか答えが欲しいのかなってちょっと思ったりしてる。
なんかよくわかんねえなっていうホラーを、あ、そうかこういうことだったのねっていう納得したいみたいな、
そういう、なんだろう、負に落ちたいのかなっていう気持ちもある。
それが好奇心につながっていってるのか。
でも純粋にやっぱり怖いものっていうものに対して目を背けることができないっていうなんか本質もあるのかなとか、
ちょっとそのあたりなのかなって思いながらホラー系のものにこう触れると思ってしまうところがありますね。
確かにねえ、なんでなんでしょうね。
だってなんかもう、あのわかんないけどこれ痛いけど痛みに向かっていくみたいな感じじゃん、なんていうのかな。
けっこうその、それってけっこうなかなか理解しにくい行動だなって思うんだけど。
でもあのホラー映画、ホラー小説はちょっとわかんないけど、ホラー映画ってさ必ずある周期があるじゃん。
リンゴがあったら次なんだっけ、呪怨とかさ。
呪怨の後なんだろう。
なんか必ず何らかの周期で何年かに一回ホラー映画がヒットするじゃないですか。
で、知らない人はいないぐらいの認知を獲得して終わっていくじゃん。
あれって何なんだろうね。
うん、確かに。やっぱり欲求の中にあるのかもしれないですよね。
だからその潜在的なところとかでね、スリルを味わったりとか、なんか本当に恐怖を味わったりすることで得られる快感みたいな。
日本の映画だけじゃなくてさ、海外の映画でもさ、ホラー映画ってやっぱヒットしてるもんね。
恐怖っていうのはなんか人類共通してなんか惹かれてしまうポイントがあるんだろうね。
確かになんかその恐怖を感じれるっていうのがある意味ね、なんかちょっとその刺激を受けてると思うんですね。
なんか生きてることへの実感みたいな。
そうですね。好奇心をくすぐるのと、もしかするとなんか近いのかもしれないなという程度とか絶対あると思うんですけど。
なんかその本当に自分の身に起きた恐怖ではなくて、作り物だけどもちょっと恐怖に感じれる恐怖だとオッケーみたいなですね。
確かにな。
なんかそういう意味ではその本当に怖いんですけど、本当に自分に実害が起きてないところでの怖さみたいな。
確かに確かに。
という予防線があるからこそ楽しめるっていう。
確かにな。
もしなんかそのリアルでそのホラー映画を見たら本当に死んでしまいますみたいな体験とかがあったらちょっと気になりますね。
でもそれこそリングの貞子ってちょっとそれあるじゃん。あのビデオを見てしまったら死ぬみたいな。
はいはい。
で、何日か後に1週間後にだっけ現れるみたいなさ呪いがかけられちゃうわけじゃないですか。
はいはいはい。
リング、あれってでも当時すごい怖かったもんね。
いやーそれ怖い。本当に怖いと思いますね。
なんか深夜テレビから出てくるんじゃないかみたいな。自分の部屋にあるテレビから出てくるんじゃないかみたいな。
超怖えーって思ってたもんな。
でも、だからなんかある意味そこを攻めたんだろうね。
自分には絶対来ないぞっていうラインを錯覚させるようなさちょっと線をリングを攻めたからちょっと流行ったんだろうな。
ヒットしたんだろうな。
今ちょっと話を聞いたら思ったな。
これがですね、例えば非合法で本当に1週間後に死ねますっていうような体験ができる映画とか呪いされたら、そこには何か需要は何かね、大衆の需要はないと思いますし。
恐怖を求めてしまう部分がやっぱあるんですね。
恐怖を感じて生きてることを実感したいなのか。
でもなんかさ、もうハマっちゃってる人ってホントハマっちゃってるじゃん。
映画とかもそれしか見ないみたいな。ホラー映画みたいな。
幽霊ホテルからの手紙の魅力
めちゃくちゃ詳しくて、小説好きの中でもいるけどホラー小説しか読めませんみたいな。
めちゃめちゃ詳しかったりするしさ。
そういう人はもう完全にエンタメとして消化できてるんじゃないかな。
確かにね。
まあなんかその領域には自分は多分なかなか行かないと思うので、ちょっとわからない部分もあるかもしれないけど。
ミステリー小説にハマってる人とまた違うもんね。謎解きが好きな人と恐怖が好きな人ってちょっと違うもんね。
そうですね。
今回の作品は謎解きの要素も結構多かったから、そのあたりは多分ミステリー好きな人にもめちゃめちゃ勧められる作品だけど。
今回の作品は人物のやっぱりキャラクターの力とかストーリーの力とか、トータルのこのレベルの高さってやっぱすごいなと思うので。
正直は幽霊ホテルからの手紙っていう結構なんていうかな、タイトル、まあでもこのタイトルにするしかないと思うんだけれども。
まあまあ。
タイトルによってチープな印象を多分正直持っちゃう人いると思うんだけど、なんかそれを拭うぐらいのなんか力があるよね。
そうですね。
このタイトルに惑わされず、ぜひ読んでもらいたいなってちょっと思いましたね。
まあ今回この斎藤さんの作品はやっぱ人間ドラマがなかなか濃く描かれていたので。
まあやっぱホラーも多分リングとかもそうだと思うんですけど。
そうだね。そうなんだよね。
惑わされたその背景にやっぱ人のドラマっていうか、まあそういうのがあって、まあそれが濃ければ濃いほどやっぱりその世界観にはまっていけると思うので。
やっぱそれがこの幽霊ホテルからの手紙はかなり強烈に感情移入できるドラマが、まあ1個だけじゃなくて何個もやっぱりあったので。
結果それで生み出されているのはホラーなんですけど、ただ楽しめてもいるっていうのは。
そういう意味でやっぱあれですかね、ちょっとホラーがっていうところから離れちゃうかもしれないですけど、ストーリーというか人間の持っているものっていうのが十分に味わえるからこそっていうのは、
なんか要因としてこのホラーでも楽しむために必要なのかもとかってちょっと思いましたね。
そうだね。スティーブン・キングもやっぱりドラマ性高いもんな。どの作品も。
それこそ感動作も彼は書いてるからさ、ショーシャンクの原作の小説とか。
それを考えると確かにホラーと一言で言ってもやっぱりドラマ性があるからこそ、人間ドラマがあるからこそ読ませるんだろうね。リングもそうだったしな。
では最後に感想とどんな人に読んでもらいたいかいつも通りお話しして終わりたいと思います。
今回ですね、ちょっと先ほど話しましたが、このタイトルですね。
タイトル、幽霊ホテルからの手紙というタイトルにですね、ちょっとあまり変な印象を持たずですね、
ぜひめちゃめちゃ面白い小説なので、読んでもらいたいなと思います。
私はやっぱちょっとどうしても今回感じたのは、構成のうまさというか話を作り上げるうまさだなと思ったので、
ぜひこれは読まないとちょっとですね、まあ言っちゃうといろいろバレちゃうところもあるので、
ぜひ読んでもらってですね、ちょっと感動してもらえたらなと思います。
若干ちょっと最後、これでいいのか悪いのかっていうのはちょっと分かれる作りをしてるとは思うので、
そこの賛否はですね、最終的にはもう自分の感覚を信じて面白かった、
いやこれちょっと最後どうなんだろうって思う人もいると思うので、
そこはもう自分の感覚でいいと思うんですけど、とはいえ内容めちゃめちゃ面白いというのはちょっと保証したいなと思います。
そんな感じですかね。
そうですね、このラジオでは作品の細かいところには触れずに今日喋ってきたので、
やっぱり細かいところを触れるとなかなかちょっとネタバレとかなってしまうので、
やっぱり実際にもう読んでもらえたらなと思います。
で、これはもう一気読みできる小説だと思うので、本としては300数十ページあって、
分厚いかもしれないんですけども、もう本当徹夜とかしてしまうぐらい面白い小説で、
なんか読めるならもう1日2日で一気に読んでしまいたいと思わせるぐらいのですね、
力のあるストーリーだなと思いますので、なんか面白い小説を読みたいなという時にはもうオススメやなと思いますね。
そうですね。では次回を告知して終わりたいと思います。
次回はですね、サイリア・ハートマンの母を失うこと、大西洋奴隷航路をたどる旅をご紹介します。
お楽しみに。
番組の最後になりますが、メルマー会員募集してます。
こちら無料版、有料版でございまして、詳しいことは番組概要欄ご確認ください。
番組の完成やリクエスト、またこのラジオ機で紹介された本も読みました。
読み返しがございましたら、ハッシュタグ空飛猫たちをつけて教えていただけると大変嬉しいです。
Xやインスタの投稿でお待ちしております。
お便り本もですね、番組情報欄に載せておりますので、そちらいただけましたら、
2ヶ月に1回の頻度でやっているお便り紹介会で読ませていただきます。
そしてこの番組、気に入っていただけましたら、積極的に拡散共有してあげると助かります。
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ではまた来週。ありがとうございました。
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