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2025-11-25 38:08

第211回 コミックならではのラストシーン『ソラリス(後編)』森泉岳土マンガ、スタニスワフ・レム原作

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文学ラジオ第211回の紹介本

 

コミック版『ソラリス』

森泉岳土マンガ、スタニスワフ・レム原作、早川書房

https://www.hayakawa-online.co.jp/shop/g/g0005210399/(上巻)

https://www.hayakawa-online.co.jp/shop/g/g0005210400/(下巻)


パーソナリティ二人で作品の魅力やあらすじ、印象に残った点など、読後の感想を話し合っています。ぜひお聴きください!

 

【今回の内容】

ネタバレのラインについて/前編の振り返り/ネタバレありでラストまでストーリー紹介/ケルヴィンはこの先どう生きていくのか?/人知を超えたソラリスの現象/原作とコミックの最終ページの印象の違い/人間にとってソラリスとは?/ソラリスが生み出すハリーは道具ではなく純粋な人間のまま/自分がケルヴィンだったら?/人間とは?/地球中心ではない宇宙/次回予告

 

【参考情報】

ハヤコミWEBサイト

⁠https://hayacomic.jp/⁠

 

森泉岳土さんのインタビュー情報

「本チャンネル」

⁠https://www.youtube.com/watch?v=H1Jv9zhnX1U⁠

「ダヴィンチweb」

⁠https://ddnavi.com/article/1252988/a/⁠

 

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版元サイトより

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SF小説のオールタイムベストを完全コミック化!

 

ソラリス──この静謐なる惑星は意思を持った海に表面を覆われていた。心理学者ケルヴィンは、惑星の謎を解明するべく派遣されたのだが……。人間を超える知性とのコンタクトは可能なのか? 連載中から絶賛の声続々! 人気作家が傑作古典を余すことなくコミック化

 

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サマリー

このエピソードでは、スタニスワフ・レム原作のマンガ『ソラリス』後編を通じて、主人公ケルビンが亡き妻ハリーと再会する複雑な心理と、ソラリスの海が具現化する人間の記憶の謎を探っています。ストーリーが進む中で、ハリーの真の存在やケルビンの葛藤が描かれ、意識の具現化に関するさまざまな考察が展開されます。『ソラリス(後編)』では、ケルビンとハリーの存在の関係性が深く探求され、ソラリスの海に秘められた神秘が明かされていきます。ハリーの存在に対する認識と、その最期が、ケルビンに与える影響について考察され、物語はオープンエンドで終了します。『ソラリス』の最終シーンでは、ケルビンが視覚的な余韻を持ちながらソラリスの海を歩く様子が描かれ、その独特の表現がコミック特有の魅力を引き立てています。また、作品のテーマとして、ソラリスという惑星の存在意義や登場人物ハリーとの関係が探求され、認識の不確かさや人間の本質についての深い考察が行われています。スタニスワフ・レムの作品『ソラリス』を元にしたマンガが、未知との遭遇や人間の想像力の限界についての考察を促しています。エピソードでは、宇宙の広がりや人間の壁についても触れられ、リスナーに深い考察を届けています。

ソラリスの謎とハリーの再会
惑星ソラリスで、心理学者のケルビンは、亡くなったはずの妻のハリーと遭遇する。
どうやらソラリスが作り出したもののようだが、ソラリスの真意はわからない。
前回に引き続き、ネタバレありで、コミック版ソラリスを紹介します。
どうもみなさんこんにちは、文学ラジオ空飛び猫たちです。
この番組は、いろんな人に読んでもらいたい、いろんな人と語りたい文学作品を紹介しようコンセプトに、
文学と猫が好きな二人がゆるーくトークするポッドキャストです。
パーソナリティは私大地とミエの二人でお送りします。
文学のプロではない二人ですが、お互いに好きな作品を時には熱く、時には愉快に、それぞれの視点で紹介していく番組です。
今回紹介するのは、スタニスワフ・レム原作、森泉岳土さんマンガのソラリス後編になります。
かわしゃ坊から2025年に出版されている本になります。
はい、前回に引き続きというところで、まぁちょっと軽く冒頭では前回のストーリーの部分ですね、振り返っていきたいと思いますが、
だいぶね、セーブして前編は話していると思うので。
そうですね、はい、その確信の部分は明かさずに、ソラリスに触れてきたと思うので。
どうなんだろうね、よく最近、最近でもないか、結構我々のこの文学ラジオを聞いていただいている方からのご意見で、
ネタバレとネタバレじゃないとこのLINEが絶妙だってよく言われるんですけど、あんまり意識してないよね。
そうですね、もちろんいろいろ考えて話はいるけど。
まぁ結構感覚的ですけど、でもやっぱり自分たちだったら、これはネタバレになるかなっていうのは避けるようにはしてますので。
逆にある人にからすると、いやめちゃめちゃネタバレしてるんじゃんって思われてはいる可能性はつかないかもしれないですね。
まぁでもね、紹介している本、結局はなんかね、読んでみたらね、あんまネタバレしてたかどうかっていうのは関係なかったっていう。
そんなケースの本がほとんどかなと思いますので、文学作品でね、紹介してきているのは。
そうですよね、うん、確かに。
多分、個人的にはネタバレ以上に考察とかですね、そっちの方がやっぱり作品読む際の影響ってあるのかなと思うんですよね。
あー確かに。
ソラリスは、つまりこういうメッセージを持っているんだとかですね、なんかそういうことですね、ソラリスはこういう意味を実は裏にはあるんだとかですね。
確かに。
そういう深い考察とか解説とかは、このラジオでは基本はしていないので、今回もそうですね、前回に続きですけど、特にソラリスに対しての考察とか解説とかは、
忘れず、漫画版をあくまで読み通して、そこで思ったこととかをちょっと話し合っていくっていう、そういうスタンスでいこうと思ってますので。
そうですね、早速なんでどんどん行きたいと思うので、行こうと思うんですが。
じゃあ、もう前編でいろいろストーリーも話しているので、ちょっと細かいところは省きますが、前回までのですね、ちょっとお話しした部分、特にストーリーの部分ですね、ちょっとお話ししたいと思います。
ソラリスというのはですね、地球から離れた場所にある惑星でして、本来なら軌道が安定しないはずなのに、なぜか軌道が安定しているという惑星で、それは原因はなんだということで、このソラリスに人類はアプローチし始めているんですけど、
行ったらですね、海が、海の惑星なんですね。まあ陸地は一応あるのかな、ちょっとあるんですけど、海の惑星で、その液体がどうやら生きているぞという器物であるということがわかって、
これ人間が触ろうとしてもですね、なんか膜ができて触れなかったりするっていうね、ちょっと不思議なもので覆われている惑星なんですね。
で、ある日ですね、ステーション、地球から派遣されている人たちが滞在しているステーションがあるんですけど、そこの連絡が取れなくなってしまったので、この物語の主人公であるケルビンというですね、心理学者、研究者がですね、
ちょっとそのステーションに行きましたと。で、そこで3人の男がいたはずなんですけど、1人は自殺していて、で、もうある1人は研究室に閉じこもっていると。で、ある1人からいろいろな話を聞くんですが、ちょっと不可解なことがいろいろ起きていて、
このケルビンのですね、10年前かなに死んだはずの妻、ハリーという女性がですね、朝起きると目の前にいるという、これは夢なのか、何なのかみたいな感じのところまでちょっとお話ししたいかなと思います。
ゲストの存在
ではここからですね、ちょっと前回の続きのストーリーを話していこうかなと思います。で、ケルビンがソラリスにやってきたら、死んだはずの奥さん、ハリーとまさかちょっと出会ってしまうというですね、そんなことになるんですけども、ただこのハリーですね、不可解な点が多いと突然ちょっと傷を負ってしまったと。
なんかその骨折したりとかですね、血が出たりとか、そういう傷を負ったと思ったら、すぐにその傷が消えていたり、あとハリーが10年前に亡くなっているんですけども、亡くなった後にケルビンが知り合った男性のことをですね、知っていて、その男性の話をしたりしてですね、でもこれ本物のハリーではないんじゃないかと。
ケルビンは思って、でやっぱりちょっと怖いんですね。怖いし、これは良くないんじゃないかなという。というのでですね、ケルビンは偽物であるだろうと思うハリーをロケットに閉じ込めて、宇宙に放ってしまうんですね。ちょっともうおさらばしてしまうということをね、そうします。
その後ですね、研究者で唯一話し合いができるスナウトという人ですね、が来てですね、ケルビンにゲストが来たんだろうと声をかけるんですね。ゲストっていうのがどうもソラリスの海が作り出した、人の脳の臆測の抑圧された思い出を形にしたものですね。
ケルビンにとってはハリー、スナウトにとってはまた別の人。で、他の研究者2人いたんですけど、にとってはまたそれぞれの脳の奥底のある思い出が現れたっていうですね、そんな、それをゲストとスナウトと呼んでたんですけど、どうもですね、X線の放射実験というのを以前にしていたんですけど、それは本当はやっちゃダメと言われているのをこの研究者のね、人がちょっと内緒でやってしまったんですけど、
どうもそのX線の放射実験の後にそのゲストが現れるという現象がステーションで起きるようになったみたいです。
で、このちょっとゲストを補足すると、いわゆるその、例えばこれハリーがそのままハリーで復活しているわけではないというか、あのハリーが10年前にもう亡くなっているんでこの10年間のこと知らないはずなんですけど、ケルビンの記憶の中からその他のそのこの10年間のこととかもなんかこう多少吸収しているんですよね。
あれハリーは知らないはずのあれをなんで知っているんだとか、そういうなんか情報が少しこう脳からいろいろ取られているっていう、だいぶ怖い状態なんですけど、っていうのがもう具現化したハリーっていうなんかこう未知のこのゲストがいるっていうことですね。
なかなか定義しづらい存在なんですけど。でまぁ、ソラリスの海がそういう意識を具現化したようなことって、なんか過去にも事例はあったみたいなんですね。なんかベルトンの証言みたいなですね、なんかそんなマルヒ情報みたいなものが過去にあったりしたんですけど、ただそういうのはもう、なんかその、いやそれって幻覚見ただけじゃないのとかですね。
なんて言うんですかね、その地球上では認められなかったというか、そんなのなんか何かの間違いでしょみたいな扱いだったんですけど、ただどうもそれがあの実際には本当にあったみたいっていうのが今このステーションの中で起きていると。
で、スナウトがですね、ケルビンに言うんですね、なんかハリーはね戻ってくるぞと。そうしたらですね、実際ケルビンの元にまたハリーが戻ってきたんですね。
ケルビンの目の前にいるハリーっていうのが、もう本当にその本物の人間のハリーにしかやっぱり見えないので、あのケルビンはもうハリーを受け入れて、ちょっと生活をしていくようになります。
で、そのハリーの細胞を分析して、一体どういう存在なんだろうというので、ケルビンがですね調べていくと、まあこれ推測なんですけど、原子より小さなニュートリノですね。
それで作られているんじゃないかな。ニュートリノっていうのが本来不安定な物質で、その形にはなかなかならないものなんですけど、このソラリスの海の力によって
ニュートリノが安定して、なんかその形になっているだろうという。ニュートリノなので脅威的な耐性があったり、再生能力があるっていうですね説明がつくと。
それでなんか死んだと思っても、また復活したりとかですね、すると。で、そういうふうにソラリスの海っていうのが、なんかどうしてそういう意識を具現化するような、
変形するようなものを作ったりするのかっていうのがですね、結局なんかでも人間は理解できないままいると。なんか特になんか人間への攻撃性を見せたりもしないし、
何かね、その一体なんでソラリスそんなことするんだろうという。謎のままですね。でもなんかうまいことその人の脳の中を形にしちゃうみたいなことはしてくると。
これ普通に考えたら何か意図があったりとか、なんかわかんないですけど、この人間をどうにかコントロールしようとしているのかとか、まあいろんなことを考えちゃうよね。
そうですね。なんかその自分のそうそう、星にやってきたからもう一体目合わそうとかですね。
そうですね。まあ敵意悪意みたいな部分も含めてですね。
そんなのがあってもおかしくないと思いつつも、どうやらそういうものもなさそうだっていう。一体何なのかっていう。そんなこんなでちょっと上巻は終わっていきます。
ここから下巻の話をしていこうと思うんですけども。で、そのソラリスの海が人の意識の具現化みたいなものを作っているのが、どうも人が眠っている間ですね。
睡眠中にそれを行っているみたいで、あそこでですね、逆にこっちからそういう情報を提供しようというのは、なんかケルビンのノウハウになるんですかね。
それをX線でソラリスの海に送ろうという、まあ照射しようというですね、計画が持ち上がります。
また別の計画もあったんですけど、それはニュートリーノを破壊する計画っていうのも立てられてはいたんですけど、ケルビンがですね、それ反対してニュートリーノを破壊するようなことをしたら、もうハリーが存在がなくなってしまうので、
まあそうじゃなくて、自分のノウハウを提供する、そっちの計画でいこうというですね。で、ただケルビンがそういうふうに、ちょっとハリーが壊されるのは嫌だっていうですね。
っていうのはですね、もうスナウトとか、ちょっと他の人にはもうバレていて、というのでですね。まあそれで、ケルビンはハリーを守りたいけども、他の研究者はまあハリーの存在
ハリーの存在の認識
っていうのは破壊するような計画を作ったりしていて、で、それをやっぱりハリーも知るんですね。どうやらなんかハリーはなんか自分を従来の人間というか、従来の自分と思ってるけども、どうやら自分が以前の自分とは違うっていうのを知って、で、ハリーが自殺を図るんですけども、やっぱりそれもですね、すごいもう本当即死するようなことを自分でするんですけど、ただ再生能力によってまあ死ねなかったと。
ああそうですね。まあそんなことが起きてしまうと。すごい強い再生能力を持っているんですよね。そうなんで、まあ傷を負っても死ねないというか。で、そこでハリーはですね、ギバランという自殺した研究者の人ですね、その人が録音メッセージを残していて、まあそれを聞いてですね、自分がそのソラリスの海によってケルビンの意識から生まれた存在だと知るようになって、で、自分はですね、もうやっぱり従来の自分じゃなかったというか、
もうソラリスという惑星の中で、まあケルビンの意識の中から生まれた存在なんだって知るようになります。で、ケルビンの方ですね。で、ケルビンはもうこの時はですね、もうハリーをやっぱりその愛する人として、まあ一度はですね、10年前に亡くしてしまったんですけど、まあまた出会えて、もう本当生身の人間としてやっぱり存在しているので、
やっぱりハリーと一緒に地球へ帰りたいと思うようになっています。ただですね、このソラリス離れると、ソラリスの海の力が作用しなくなったらニュートリノが不安定になって、やっぱりそのハリーが存在できなくなるっていうですね、まあそういったちょっと難しさっていうか、そこの問題はあるんですけど、ケルビンはどうにかね、地球にハリーと一緒に帰りたいなと思うようになります。
そういう状況の中ですね、一応作品の中ではソラリスとはそもそも何なのかみたいな話ですね。ちょっとそこも語られていてですね、ケルビンとハリーがソラリス学の変遷を論じ合うような、そんな場面もあったりします。
ケルビンは研究者なんですけど、ソラリスについても研究していて、ハリーも何か作品見ていると、何かどういう研究者かどうかみたいなのははっきり書かれてないんですけども、ハリーもかなりですね、ソラリスについての知識があって、どうもその昔ですね、その惑星ソラリスが発見されて、さっきのデジタルの話で軌道が安定していると判明してから、太陽が2つあってね、本来は不安定な軌道の空間のはずやのになぜか軌道が安定していると。
人類がソラリスを研究対象にし始めて、そこから様々な学説が唱えられるようになっていくんですね。それはソラリスの海というのが生命体というかすごい高次元の知識というか、力を持っていて、それで軌道が安定してたんですけど、
そんなソラリスの海に対して直近まではですね、結構最近まではなんか人間らしさみたいなものを読み取ろうとする動きがあったんですけど、でもそれが結局何もそのわからなくて、なんかソラリスの意図というんですかね。
人間が期待するようなこととか、そんなのは全然持ち合わせていなくて、研究者のギバランですね、ステーションにいた。ギバランはソラリスの海を人間形態主義的アントロポモフィズムと言うみたいなんですけども、人間形態主義的には捉えていなかった。
ちょっと今難しい言葉を使ったんですが、アントロポモフィズムというのはなんか擬人感みたいな意味合いですかね。人間以外のものを人間の特徴とか、人間の行動とか意図とか、そんなのに当てはめてしまうような概念とかをね、指したりするんですけども。
そう。なんでそういう人間的なものではもう捉えることできないよねというふうにですね、ギバランという研究者は見ていたと。で、そこからちょっと話がまた進むんですけども、ケルビンのノウハウかな、それをX線で送るという実験を進めてたんですけども、それを行って、
その後ですね、泡が発生したという今までなかった現象なんですけども、その後、ケルビンの元からですね、いよいよちょっとハリーが去ってしまいます。それがどういうことかというとですね、そのステーションで実験室に閉じこもっていたサルナトリウスという人がいるんですけども、その人がニュートリノの破壊装置というのを作っていて、
で、ハリーがですね、自分からちょっとお願いして、その装置に入って、そのニュートリノ破壊装置でもう消えたっていうですね、そういうことが起きてしまいます。それもハリーが自分から望んでですね、そうやったっていう。で、ハリーも手紙を残していて、それをですね、ケルビンも読むんですけども、そのソラリスで泡が発生した日からですね、ゲスターがもう現れなくなったんですね。
なので、何かそのネックス戦勝者っていうのが影響があったのかなと。で、あの泡が発生したっていうのも何かですね、ゲストが現れなくなったってことと関連してるんじゃないかなと思われるんですけども。で、今度はですね、ハリーがもう元に戻らなかった。戻ってこなかったんですね。ケルビンはですね、ちょっとハリーを再びなくしてしまって、そんなハリーのいない日々をまた過ごすんですけども、その間にですね、ちょっとソラリスへの認識を見直すようになっていったりします。
オープンエンドの結末
それはですね、たびたびケルビンがスナウトとソラリスについて議論し合うんですね。いったいソラリスって何なんだろうっていう話をするんですけどね。ケルビンはですね、本のように人の記憶を読み取ることができて、ソラリスの海に意思があるんじゃないかなというふうに言えば、スナウトはですね、いやそれどうかなと反論して。スナウトは何かソラリスっていうのは何か生まれたばかりの神なんじゃないかなと。
それつまりですね、未来の神のユリカゴーだったというのがソラリスの海であるというですね。なんですごい力を持っているけども無邪気というか、生まれたばかりみたいなですね、そんな推測をすると。そうすると結構ケルビンもですね、それになるほどと納得したりもするんですけど、というので、とはいえですね、ソラリスの海っていうのは一体どういうものか、この先そこで何が起きるのかっていうのは本当まだまだわからない状態なんですけども、
そんなですね、ソラリスの海を巡ってここまでのストーリーがあって、最後ケルビンがですね、ソラリスの海の上にですね、まあちょっと降り立つと。今まであのステーションの中にいて、ちょっとその外に出たソラリスの海の上に立ったことがなかったので、まあちょっとそこにソラリスの海に。
そうですね。
ちょっとね、降りていくっていう。そんなところで話が終わるという。これがね、ソラリスですね。
そうですね。今はこう割と淡々とあれだったんですけど、説明いただいたんですけど、結構やっぱピークはやっぱハリーがいなくなると。これはハリーは自分がこうケルビンの一機能から作られたものだってことを自覚して、手紙を残して、そしてまあ本当に自分が亡くなることを望んで消えていくっていう。
その後のケルビンのこのハリーへのこの喪失感みたいなのがある中で、一体ソラリスとは何なんだろうみたいな形で終わっていくっていうところですね。
まずはあれですよね、ソラリスとは何かっていうのは明示はされないんですよね。
そうですよね。最後にちょっとスナウトとケルビンが生まれたばかりの神じゃないかみたいな感じで。まあそれ確かにね、ナルホドトメチツでもそんなのわかんないというか。何かは。
これもう神とは何だっていう定義付けのところになってきちゃうからね。
そうですよね。
いうところなんですけどね。
いやーこれ、漫画、最初読み終わった時僕はこれで終わりなんだっていうちょっと。
まあ確かにね。
なんかあのあっさりと終わったなっていう印象だったんですけども。
やっぱり読み返していくとですね、この特にケルビンのやっぱり感情移入するところは大きくて、このハリーがいなくなったけどもケルビンはこの後どうやって生きていくんだろうかっていうですね。
なんかそこをかなりまあモヤモヤしながら読んで、なおかつこのソラリスってあれこれ神やったのかいや、そんなことないよね。
いやでも一体何なんだろうっていうですね。
なんかよくわからないモヤモヤも残りつつっていう。
本当ですよね。
うん。
モヤモヤというかオープンエンドですね。
まあそうですね。
ですよね完全に。
まあみんないろいろ考える部分ではあると思うんですけど、結局このソラリス自体はおそらくあんま人間のことなんかどうでもよいというか、なんか汚くらいな感じで多分接していて。
でまあ興味関心があるのかさえわからない。
ソラリスが知性を持っていて何かを考えて決断をしているのかさえもわからない。
ただの反差で何かやってる可能性もあるし。
人間にこんなことされたからこんなこととりあえずなんか反射しましたみたいなだけでゲストが生まれてる可能性もあるし。
っていうちょっとこうどう解釈していいか本当正解はなくて。
でも逆に何かいろんなことを考えちゃうのはもう人間がこういろんなことを考えられる。
考えられるか考えてしまう生き物だから。
ソラリスに対してねこういろんなことが出てくるんだろうなっていうところがありますよね。
そうですね。
結局この物語のものとしては人知を超えた宇宙の生命体とのコンタクトで
人間ってもう相手にされてないって言い方しちゃうとあれだけど
向こうからしたら関係ないなっていうものなんですよね。
そうですよね。
なんかそれも向こうが何か力を働かせて
例えばその意識の具現化みたいなものを出してきているのか
それともなんかそのソラリスの海に近づいたら
何か自然発生的に何かそういう意識の具現化みたいなことがね
引き起こされてしまうのか
その辺さえももう読み取れないし
そういえばちょっと最後の終わりのところで
前回の前編の時話したいんですけども
沼野光義さん役の原作の小説ですね。
これを手元に持っていてですね。
中身全然読めていないんですけど
最後の終わり方のところをですね
ちょっと漫画と原作とで少し漫画で面白いところがあってですね
原作はケルビンがこの先どうやって生きていこうか
どうしていこうかってですね
考えながら終わっていくんですけども
なんかその文章としてはですね
この先どういうふうに
特にこのハリーのことですね
ハリーの戻ってくることを望むのか
いやでも望みなんてなかったと
でも自分の中には期待が生きていたと
ただそれってどんな期待なのかとかですね
すごく悶々と考えが呑みられていて
何もわからなかったと
それでも残酷な奇跡の時代が過ぎ去ったわけではないという信念を
私は揺るぎなく持ち続けていたのだっていうので
最後終わっていくんですけども
漫画コミック版の方ですね
これも特徴的な言葉ですね
コミックとしての魅力
この残酷な奇跡の時代はまだ過ぎ去ったわけではない
私はそんな信念を手放してはいなかったという言葉がですね
最後の終わりの方でケルビンが
頭の中でですね
その言葉を唱えるんですけども
その後漫画の方では
数ページほどですね
特にセリフとかはないんですけども
ケルビンがソラリスの海の上を歩いたり
そこで眺める光景が書かれているので
この最後の余韻というところですかね
やっぱりこれはコミックならではかな
小説だと
その言葉でやっぱり
パッて終わるんですけども
絵だと
言葉が終わってもその後ですね
その人が見ている光景とか
その人がいる
ケルビンがソラリスの上にいる光景とか
そういったものがですね
見せてくれるので
これはすごいコミック版の面白いところだなと思いましたね
なんかね表情もね
最後でもないんだけど表情もあるしね
確かに
絵で終わっていくのは確かに
コミック版ならではの余韻ですね
そうですね
ソラリスの存在意義
この辺もやっぱりあれですね
改めて原作読まないといけないなって
思いましたね
これはちょっと
今年無理でも来年は読みたい
ソラリス絶対面白いなこれ
ちょっと全体的なこのソラリスっていう
部分のところでは
気になってはいるんですけど
生命としては
当たり前なのかもしれないですけど
生存しようとするというところで言うと
この太陽が2つある場所で
軌道を安定させた
このソラリスという惑星なんですけど
これはおそらくこの海というかね
何らかの力を発揮して
安定させていると思うんですけど
ということはこの
生き物だと思うんですけど
どうにか生きながらようとしている
っていうのは感じ取るので
ということは意思があるのか
それともこれは
本能的な製造本能なのかちょっとよく分からないんですが
何らかこう
力を持っているというのは間違いないな
っていうところはあるんですけど
結局これがソラリスがこの後どこに向かっていくのか
っていうのはちょっと分からない
ですよね
進化しようとしているのか
最終形態ではなさそうな感じがするし
まだまだこれから何か
変化がしていきそうな
生命ではある
地球の中でか
ソラリスの中でどうなんですか
地球という尺の中だと
どんな生命にも
役割というか
いろんな総合作用があって
地球が
成り立っていると思うんですけど
ソラリスという
たった一つの生命が
その惑星にどんといて
存在意義みたいなところとかって
地球上の
概念みたいなもので
当てはめようとすると
もう全然わけわかんなくなって
いくというか
そうですね
未知というか理解不能ですよね
このソラリス学でも
ソラリスの中で
ソラリスって一体何なのかっていうのを
今までいろんな
学派がそこから誕生していくんですけど
読んでいると結構
宗教的にやっぱり
捉えられがち
と思いましたね
神とみたいな
そういう話もやっぱり最後出ちゃってるしね
それで
ソラリスを巡って
人間の方が勝手にそれで
分裂していくというか
対立していくみたいな
でも理解できないものを
あがめるか拒否するかは
多分もうずっとあったんだろうね
人間の中ではね
人類史的には多分そういうことだと思うんで
ハリーとの関係
っていうところがあって
ソラリス自体はこういろんな会社が
できてしまうけれども
その影響で出てきた
ハリーとかは一体何だったんだっていう
ところで
これちょっとここから
ソラリスっていうよりは
ケルビンとハリーの話
もうちょっと最後
いろいろしたいんですけど
ハリーは自分が作られたものだと知った後
ケルビンと過ごしたりしてるし
ケルビンももうハリーは
ケルビンはもうあえて
消えたんだと思うんだけど
失ってしまったハリーが再び生活ができてる
っていうことで
それだけでケルビンにとってはもう感覚が麻痺していく
要因
大きな要因だったと思うんですけど
ここはあんまり
どう思っていたのかっていうのは
ちょっと気になるところですよね
ソラリスの海で
現れたハリーっていうのは
やっぱりハリーそのもの
だったと思うんですね
持ってる記憶とかですね
その辺は
10年前のハリーとは違っていたとしても
人としての
なんでしょうね
確かに
どういう状態なんだろう
再現度がよくわかんない
ソラリスの海が
見せてくれる
意識の具現化したものっていうのが
結構純粋な
その人を作ってくれてるんじゃないかな
っていうのは
思って
ハリーなのに
元のハリーの純度が高い
そこに変な
小細工とかをしなかったり
なんかその
すり込みみたいな
ハリーに憑依して
人間を
滅亡させようみたいな
そんな悪いこともしないし
よくSFとかであるよね
中見エイリアンみたいな
あるんですよね
リュージキンの小説だったら
地球人の強みは嘘をつけることで
人間の強みは
宇宙人は思ったことを
やっぱりそれを全部
出してしまうみたいな
電波しちゃう
人間対策で
人間作り出して
大切な人を作って
そこに憑依して
相手をコントロールすれば
人間に勝てるみたいな
多分そんなリュージキンでなくても
ですけど
人間VS
宇宙人みたいな構図で考えたら
そういう
作り出したものを利用しようみたいな
そんな道具として
見ちゃいかねないんですけども
でもソラリスの中で描かれている
ハリーっていうのは
どう見ても道具とかではないんですよね
作り出す
結構純粋な
10年前に
亡くなったはずの人が
本当にそのまま
その
世界から
逃げて
いったい
人間の
働きを
自分の
人生から
死ぬ
っていう
そういう
面白いですね
と思いまして
まあ
ずっとそこで待つのかどうなのか そこの自問自答とかも
そこはやっぱり道具としてのハリーじゃなくて やっぱりそのまんまのハリーが現れたから
もしかするとケルビンも何でしょうね そこに対してずっと待ったりとかどうしようかって
言ってたのかもとかですね そうですね そうだなぁ
これ何とも言えないですね でもハリーは自分が死んだってことも結構ショックだと思うんですよね
これはすごいなんか色々視点をどこに置くかとか感覚をどこで置くかによって全然ハリーっていう存在が全然変わってきちゃうから
何とも言えないんですけどね ケルビンはもうハリーのことを得体の知れないものからもう徐々に
受け入れって言って受け入れの結構早かった気がするんですけど その後はもうハリーとして扱ってますもんね
これが自分がケルビンだったらどうするかマジでわかんないなっていう 感覚っすね
いや怖いなこれでもなぁ ケルビンはやっぱり10年前ハリーが自殺した時って
ちょっとその仲がうまくいかなくて いいあいになったからですけどそれでハリーが自殺してしまったんですけど
やっぱそこでへの後悔とか まあねとかやっぱりハリーへの本当の気持ちみたいなものっていうのがその後
膨らんでいったので それがまあ
ここに来て突然またハリーが現れたってなったら そこへのねやっぱりハリーへの執着というか
またやり直そうって思うっていうのはあるのかな まあやっぱでもそうなるかな
いやまあ別にケルビンはハリーのこと嫌いなわけでもないし 失いたくない存在だったわけだから
人として構成されている物質がちょっと違ってるだろうっていうので ニュートリーなのだったら
ケルビンが夜の考えていることとかが結構伝わってしまう
だからね 自分がケルビンだったらとか考えると何も言えなくなってくる
感じはありますね 普通に一緒に食事してるしさ
なんかそういう普通の生活を遅れている状態っていうのがなんか どんどん麻痺させてくる気がするね
それもなんかこの作品の中で見るそういうハリーってなんか異常な状態ですけど
でも人間とはそもそも何だっていうところでいくと 結局違いって何なんだろうなっていうその
構成されているものが原始かニュートリーのかの違いで 肉体的な変化の違いもそれによって生じたりするんですけど
でも人としては従来と全く同じハリーがいると それってもう全く同じ人間じゃないかなって思いますし
なんかこう構成している物質が違うけど なんか全然現実として立ち上がってくるものが同じだったらもう
受け入れるようなっていうちょっと思いますね そうですよね
結構ね なんかこのスラリスの海って一体何だろうっていう まあそこで何か人間とは違う未知の存在って何だろうっていうのと
あと人間とは何かっていうところも このハリー通じてなんかすごく考えさせられますし
いやそうですよね なかなかこれはでもちょっと そうですね やっぱ怖い話ではありますね
まあそうですね でもすごく 人間とは何かとは
いやそうですよね 僕はちょっとこの沼野満義さん役の原作の解説の方で やっぱり述べられていて
なんかそのスラリスっていうのが スラリスにおいて人間と理解し合える理性を持っているかどうかも不明の宇宙人を
スラリスの海という人間とは似ても似つかない形で提示することによって アントロポモフィズムを批判したって書いてて
アントロポモフィズムって人間形態主義とかですね 擬人化するようなことであったりですけど
ソラリスのテーマ
人間都合で未知のものを人間的に解釈したり 人間的な枠に収めようとするっていう そこへの批判っていうのも含まれている
確かにね
でなんかレムの言葉もですね インタビューかな それの翻訳も原作では最後にあるんですけど
なんかスラリスでなんか私が言いたかったのは こういうことだっていうので
宇宙のあちこちできっと思いかけないことが待ち伏せしているだろう すべてを予測することはできないし前もって計画しておくことも無理だ
この星でできたパイがどんな味なのか知りたければ 噛じってみる以外にはない そしてその結果がどうなるかは全くわからない
確かに
書いてあって なんかこういう全くどうなるかもわからないものっていうのをその人が書くっていうですね
人が全く予想できないものを人が書くっていう これがすごい面白い試みの小説だったなって
これも人間とはかもしれないですけど 人間の想像力っていうんですかね
なんかそういうものって一体どうなんだろうっていう
確かに 逆にそれがあるからこうなんか うまく生きれないのかもしれないですよね
まあそうですよね
意味がないし想像力があるから それがないと人類は発展してこなかったけれども
それが故に壁にもぶつかるっていうこともあるっていうのを ソラリスが言っている気がしますね
次回の予告と番組の紹介
いやそうですよね でもなんかね 本当ソラリス読んだら
宇宙の中心に地球を置くみたいな見方じゃなくて
ああうん そうですね
なんかもう本当 広い宇宙の中にいろんなものがごちゃごちゃあるんだろうなっていう
まあそんなちょっと気持ちにもなったりしましたね
じゃあちょっとそんなところで今日は終わりにしましょうか
結構ソラリスに思いを馳せていろいろ話しましたけど
ちょっとふわっとした部分あるかもしれないですけど
まあこれ読むとふわっとしてしまうところでもあるので
ぜひ皆さんもですね これ本当漫画だけでもかなり
これ漫画はですね 前編でも話したんですけど
3時間ぐらいで読めて 重厚なストーリーを味わえるので
結構お得だと思うので ぜひ読んでいただければなと思います
じゃあちょっと次回こそで終わりたいと思います
次回はですね グラフィックノベルをご紹介します
ちょっと漫画続きみたいな 続きになっちゃいますね
ですがチェン・グウェン作 ジートズーンさんが絵を描いていて
杉田七江さん翻訳の ソリヤワ・モリエをご紹介します
こちらですね 第1回10代が選ぶ 海外文学大賞の受賞作でございます
ちょっといろいろお話聞けた部分もあるので
いろんな話できるかなと思うので ぜひお楽しみにしてください
番組の最後になりますが メルマー会員募集しております
こちら無料版有料版でございます
無料版はですね 毎回海外文学ニュースというのを配布しております
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ではまた来週
ありがとうございました
38:08

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