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2023-10-09 45:57

第132回 自分を守るための赤いジャケット「不快な夕闇」マリーケ・ルカス・ライネフェルト 著

【今回の紹介本】 『不快な夕闇』マリーケ・ルカス・ライネフェルト 著 國森 由美子訳 早川書房 https://www.hayakawa-online.co.jp/shopdetail/000000015348/

パーソナリティ二人で作品の魅力やストーリーの紹介、読後の感想など話し合っています。ぜひお聴きください! ーーーーーーー
版元サイトより
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ブッカー国際賞を史上最年少で受賞。いま注目のオランダ人作家のデビュー長篇

オランダの酪農家一家に育った10歳のヤスは、クリスマスの晩餐用に殺されるかもしれない自分のウサギの代わりに兄が死にますようにと神に祈る。その祈りが現実となった時、不穏な空想の闇がヤスを襲う。史上最年少でのブッカー国際賞受賞作。

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オランダのラクノ一家に育った主人公の女の子、ヤスは、殺されそうになっている自分のウサギの代わりに、兄が死にますようにと神に祈る。
その祈りが現実となり、兄が亡くなってしまい、ヤスの一家は崩壊していく。
ヤスは、自分を守るために、堅くなに赤いジャケットを脱がない。
プッカー国際賞を史上最年少で受賞した、マリーケ・ルカス・ライネフェルトの不快な夕闇をご紹介します。
どうもみなさんこんにちは、文学ラジオ空飛び猫たちです。
この番組は、いろんな人に読んでもらいたい、いろんな人と語りたい文学作品を紹介しようコンセプトに、文学と猫が好きな二人がゆるーくトークするポッドキャストです。
パーソナリティは、私、ダイチとミエの二人でお送りします。
文学のプロではない二人ですが、お互いに好きな作品を時には熱く、時には愉快にそれぞれの視点で紹介していく番組です。
今回紹介するのは、マリーケルカス・ライネフェルトの不快な夕闇です。
国森ゆみ子さん役で、早川書房から2023年に出版された本になります。
実はこの本は、ラジオで初めて紹介するオランダの作家の小説になっていて、しかも史上最年少でブッカー国際賞を受賞したという、非常に注目されている作家さんであるという。
そうですね。オランダ初めてだけど、オランダ感のないやつ。
そうですよね。
なんて言っていいかな。オランダなんだろうけど。
自分たちがちょっとイメージしていたオランダとはちょっと違う。タイトルからして不快な夕闇っていう、なかなかちょっと危険そうな作品ですけど。
表紙もね、だいぶ怖いよね。
そうですよね。
個人的にはですね、たぶんこれ私が今まで読んだ中で一番不穏な表紙ですね。たぶんこの分野で言ったら、これを超えるのはたぶん出会わない気がする。
確かにですね。僕もそうですね。何だろうな。
ちなみに僕これ読む前は勝手にホラー要素のある話と思ってたんですけど、そうではなかったんですよね。
全然ホラーなものはないんですけど、ただちょっと純粋にちょっと狂気的な部分があるとかですね。
そんなちょっと不穏感はめっちゃあるっていう。
確かに。なかなかちょっと今回僕も初めてですね、こんなちょっと本読んだのは。
頭からお尻まで不穏だったと思う。
そうですね。ずっとそうですもんね。
ちょっとびっくりした。
で正直そんな作品なので、万人受けは絶対しないですね。
これを誰にもお勧めされるかといったらちょっと尻込みするよね。
なのでちょっと今回の紹介を聞いてですね、自分に合うか合わないかちょっと判断していただけたらなと思います。
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個人的には朝の犬用の漫画、おやすみぷんぷんとかあると思うんですけど、
あれのですね、ちょっとヤバいとこの要素がずっと詰まってるみたいな感じの話なので、
おやすみぷんぷんのヤバいとこ好きな人はハマるかもしれない。
僕もこれ読んで近い作品ないかなって考えたときに、まず最初出てきたのはおやすみぷんぷんでしたね。
そうなんだ。
そうですね。
主人公の目を通して見える、なんかちょっと妄想というか、
闇の部分というか、そういうところは結構近い部分はあるかなと思いましたね。
そうですね。
俺のイメージは遠からず。
そうですね、お互い。
そうですね、まずおやすみぷんぷんが浮かんだっていう。
僕はやっぱり読んでいって、本当にもうガツンってきましたし、
ちょっとね、オランダの作家さんということで、
僕の勝手な頭の中にはアムステルダムの、すごい綺麗な街並みなんですけども、
川とか綺麗な建物があって、自然の街並みがあって、
自転車が走っているような、そういう世界観では全然なかったなっていう。
舞台も2000年代と思われるんですけど、
現代社会からちょっと距離を置いているような、
厳格なプロテスタントを信仰している、
マラクノオカの一家の話になるんですけども、
ちょっとね、自分の中ではちゃんと読めたという感覚はなくてですね、
やっぱり主人公、語り手が女の子なんですけども、
その女の子についてたぶん行けてないんじゃないかなというので、
読むのがきつかったとか、ついていけなかったとかあるんですけど、
ただ、あとはいえですね、こういう全然自分の想像していなかったような、
この世界観がいきなりワーってくるっていうのはですね、
これがこれで海外文学を読む一つの醍醐味かなと思っているので、
その点ではやっぱり読み応えというか、
ちょっと不思議な体験はした気がしますね。
俺もね、全く今回はね、読めた気がしない。読み終わったけど、
多分20%か30%くらいしか理解してないんじゃないかなって、
ちょっと思っている。半分も言ってないと思う。
いや、僕もそうですね、本当に。
これで何かを分かった気には全くなれなかったですね、読んで。
うん。
うん。
うん。
うん。
うん。
うん。
うん。
うん。
読むときには全くなれなかったですね、読んで。
うん。
ね、2回3回もないとダメかも。
これを2回3回読む体力は俺にはないな。
そうですね。
めちゃめちゃ体力使ったもん。
いや、確かに。
最初の何十ページか本当に行ったり来たりを何回もしましたね。
とりあえず構わず進んだけど、だいぶ混乱したよ、いろいろ。
どういうことなんだこれは。
よくこれを訳せたなって。
文章の展開ちょっと。
ああ、そうですね。
普通じゃないよね。
06:00
うん。
普通の展開じゃないよね。
そうなんですよね。
なんか一つなんだろう、もう本当、だから予想外の話が延々となんか続くっていう感じなんですよね。
うんうん。
なんか出来事はね、進んでいってもなんかそれをどう語るか、語るところがもう、なんかしりめつめつなのかなのか。
うん。
いやでも、すごい久しぶりに思ったな。
うん。
こんな何でもありな小説久しぶりだなというか。
うん。
何でもありって、いわゆる異世界転生みたいなそういう何でもあり感じゃなくて、文章ってこんな自由でよかった。
ああ、それは。
みたいななんか。
うんうん。
一文進むともうなんか世界がちょっと変わってしまう時とかあって。
うんうん。
もうジャケット脱がないからお母さん飛び降りたみたいな。
うんうんうん。
なんかもう訳わかんないみたいなとかあったもんな。
そうですよね。
急に暴力的になったりするし。
うんうん。
そうですよね。
だから理解度低いかもしれないけど、ヤバさだけはわかる。
そうですね。
とんでもなくヤバい作品だってことはわかる。
この作品を書いた、ちょっと紹介したいと思うんですけども、マリー・ケルカス・ラインレフェルトさんはまだ若いんですよね。
1991年オランダで実際にこの人も農家で育った方で、作家であり詩人であると。
最初は詩集ですね。詩人としてデビューして賞を取ったりして注目をされます。
この小説は2018年に本国で出て、オランダのみで28番部。
すごい国内のベストセラーになっていて。
2020年ですね、英語版が出て、それがブッカー国際賞を受賞したと。
ブッカー賞というのがあるんですけども、ブッカー賞は英語圏の作品が対象になる賞なんですけど、
ブッカー国際賞は外国語が英訳された、その英訳された本を対象にした賞で、
同じ年は2020年のブッカー国際賞は小川陽子さんのしさやかな結賞も最終候補に入ってましたし、
ラジオでも前に紹介したことがあるスモモの木の刑事ですね。
これも植フェアーザルさんのスモモの木の刑事も最終候補に入っていたし、
6作品最終候補にあった中でこの不快な夢が選ばれたということで、すごい海外で評価されていて。
そのブッカー国際賞を取った時は29歳で史上最年少だったという。
著者紹介で写真とか見ていると金髪のロン毛のすごいかっこいい男性なんですけども、
これもあれですね。性別もですね、男性であるし、断定はしてあるのか。
性辞任をどっちにしてるんだろう。一応今のところ男性にしているのかな。ひいひいって書いてあるね。
しばらくノンバイナリーを辞任していて、後に男性として生きる道を選択したと公表していると後書きに書かれているんで、
09:03
作家さんもいろんな自分の中での道を通って今は詩を書いたり書籍を書いたりしている人だと思うんですけども。
ブッカー国際賞史上最年少で受賞しているという点と、自分も読んでるから分かるんですけど、
ひそやかな結晶と相撲の木の形状を差し置いて、これが撮ってるっていうのはとんでもない状況だなと思いますね。
確かにこれはヤバい作品だからもう。そんなところで作品紹介いきましょうか。
ここから作品紹介していきたいと思います。
公式ホームページの紹介文によりますと、ブッカー国際賞史上最年少で受賞。
今注目のオランダ人作家のデビュー長編。
オランダのラクノオカ一家に育った10歳のヤスは、クリスマスの晩餐用に殺されるかもしれない。
自分のウサギの代わりに兄が死にますようにと神に祈る。
その祈りが現実となった時、不穏な空想の闇がヤスを襲う。
なるほど。このホームページのやつ結構端的。
そう端的ですね。
何が何だか分かんないですね。
このいきなりですけど、ウサギの代わりに兄が死にますようにって祈って、それが現実となるっていうのはなかなかすごそうな話っていう。
その予感は感じます。
じゃあちょっとですね、具体的なストーリーを最初に今日は伝えていきたいと思います。
オランダの小さな村に住む一家の長男が死んでしまうというところから、この話は始まっていきます。
スケート場の事故で、長男のマティースという男の子が亡くなってしまうんですね。
スケート場に穴ができて、その下に入ってしまって亡くなってしまった。
語り手の長女ヤスが10歳の時の出来事なんですが、この時ヤスは軽々しく自分のお気に入りのウサギの代わりに兄が死んでしまいと思っていたという状況があります。
そんな思いが兄を死なせてしまったのではないかとヤスは考える。
ちょっとこれだけ聞くと結構割とありきたりな物語というか、あるかなっていう説明なんですけど。
ヤスもこの時は自分もスケート一緒に来たかったのに、家の都合で自分は連れて行ってくれなくて、
お兄さんに一人だけ行ってしまったからね。
畜生という感じでウサギの代わりに兄が死んでしまえばいいのにみたいな、ちょっと軽いノリで祈ったんですよね。
それに対していろいろ抱えるものはあるんですけれども、この不快な夕闇ですね、それだけでは済まない話ですね。
この長男マティースを失った一家は徐々に崩壊していきます。
父と母は不仲になり、ヤスの弟オブというのがいるんですけど、あと妹の母なんですね。
このですね、残された5人家はそれぞれにねじ曲がっていきます。
この片手であるヤスは真っ赤なジャケットを着ることにして、これをカタクナに脱がない状況が続きますね。
ジャケットで隠したおへそのあたり、お腹ですよね、に画鋲を刺したままにしています。
ちょっとこれがもう本当状況一致しているなと思うんですけど、画鋲を刺し込んだままにしていますね。
12:04
この頃からひどい便秘に悩んでいきます。
母親は食事をしないようになり、どんどん痩せ細っていく。
そしてかなり頻度で泣くようになっていきます。
ちょっとしたことで泣きますね。
父は息子の死後、しばらくしてなんですけれども、自分が本当に命の次ぐらいに大事に飼っていた牛たち。
これは落農家なので、もう完全にこの一家の収入源なんですけれども、
これが疫病のため、全て殺処分になるという恐ろしい時代。
収入源も失っていくし、父もこのことによってどんどん歪んでいっているような感じはします。
次男のオブは、もともと暴力的だったんですけれども、どんどんさらに暴力性が増すようになっていき、
いろんな生き物を殺そうになっていきます。
妹のハンナなんですが、ヤスと兄のオブにされるがままになり、なんとなく狂っていくような印象があります。
ヤスはどんどん空想に吹けるようになっていき、地下室に母がユダヤ人を囲っていると考え出したりします。
この辺の思考がよく分からないんですけど。
さらにヤスは妹のハンナとキスをしたり、近所の年下の少年の性器を触ったりと、なかなか性的にも危うい部分が出てきますね。
やがてヤスはこの家に居心地の悪さを感じていて、
妹のハンナと一緒に、兄のマティスが死んだのが向こう側と呼ばれる、おそらく町の方なんじゃないかなと思うんですけれども、
そちらの方に逃げ出す企画を立てていくというストーリーになっています。
大枠こんな感じですね。
この段階でちょっと不穏なことばっかりですね。
長男が事故で亡くなって、その後結構一家がみんな狂っていくような、
そう、それがね、なかなか今読んでるとね、しんどいところ。
特になんかあれだもんね、よくわかんないのが、この兄のマティス、死んでしまった長男が一家を繋ぎ止めていた的なこととか書かれないし、
この兄が死んだからといって、バランスが急に崩れ出したみたいな感じでも見えないんだよ。
不思議な一家なんですよね。
そうですよね。
確かにこの一家なんだろうって考えるだけでも結構ね、すごいいろいろ話せそうな気がしますけど。
もう迷宮入りですね、迷宮入り。
ではここからですね、ちょっとこの今大地さんが大枠の話をしてくれたので、
この小説の特徴とか魅力というところをですね、ちょっといくつか話していきたいなと思います。
まず一つ目が、この家族の崩壊していくっていうですね、そこのところが一つの特徴としてあるかなと思っています。
この家族がオランダの中でも改革派教会というプロテスタントですね、を信仰する一家で、
15:03
これちょっと調べるとこのオランダ改革派教会というのがプロテスタント、オランダの中で一番大きな宗教になっていると。
両親はそこの厳格なプロテスタントであると。
ただですね、今回この長男マティースが亡くなってしまったことで、その死というのが家族に重くのしかかってきて、
主人公の安はいろんな経緯はあるんですけども、やっぱりそのちょっとプロテスタントで育ってきたというところで、
結構その信仰心というかですね、信じているところがあって。
で、ある時その両親の会話を盗み聞きしてですね、やっぱりその両親もその長男の死を受け止めるっていうのがなかなか、
それを消化するっていうのはできなくて。
で、これはもう罪のせいだと。
十戒っていう言葉があるんですけども、それの十戸の災いの。
で、少女はじゃあその災いが起きたのは、なんか自分がうさぎの代わりに兄死んでほしいって願った、祈ったっていう自分のせいだって思って。
で、家族ですね、その長男が亡くなった後も両親であったり、子供たちも代わりなく日常を過ごそうとしているもののやっぱりどんどん変わっていって、
主人公安の住む世界っていうのが不穏な夕闇に包まれていくっていうですね、そんな感覚ですね。
それはもう家族がだんだんちょっと変わっていく、崩壊していくっていうですね。
なんかそんな流れになると同時にこの不快な不快感とかね、ちょっと闇な部分っていうのがどんどん濃くなっていくっていう、そういうところがあります。
これあのあらすじにもあったし、家族崩壊するって部分なんですけど、いわゆる自分が知ってるようなですね、家族崩壊物の文脈ともなんか全然違う感じがして。
感情ってぶつかり合うみたいな、これも感情でぶつかり合ってるんですけど、なんかやっぱり大切な家族が一人欠けてしまって、
それを目を背けたり、誰かのせいにしたり、自分のせいにしたりみたいな、そういういわゆるわかりやすいですね、感情が表に出てくるんじゃなくて、そこにはそれがあるのかもしれないんですけど、
なんかもうただ混乱してるみたいになってたんだよね。特に父と母はとにかく混乱してるみたいな。なんで自分たちは今ここにいるんだろうみたいな。こんな生活してるんだろうかみたいな。
なんかそれに対する父はなんか怒りのようなものを感じるし、母はなんかもう悲しみと言っていいのか、なんて言っていいのかわからない。でも怒りなのかな、母も。
なんかね、とにかく混乱してるイメージがありました。だからなんか崩壊し続けていくだけで、元に戻る糸口みたいなのが全く見えてこないんだよね。
なんか自分からすると読み進めてるうちに、どんどん表に出てきてるような感じがしてるだけで、もともとこの人たちはもうバラバラだったんじゃないかみたいな。
そんな感じもするし、非常にこの辺りはですね、なんか初めてでした。
この家族一人一人がやっぱりちょっと狂ってるところがあるっていうのは、これはなかなか変わった設定なのかもと思っていてですね。
18:08
お父さんもすごい厳格な人でなんですけど、ただ安が便秘になった時に自分の娘の便秘解消のためにお尻に指を突っ込むっていう。
で、その場面が1回だけじゃなくて何度かそういうのがあるんですけど、だんだんお父さんがそれをただの便秘解消じゃなくて、
たぶん安に性的なこととかそういうのもあって触ろうとしてるとかですね。
で、お母さんも子供たちもちょっと普通ではない、ちょっと狂ってるところが、それぞれちゃんとさらけ出されているっていうところがなかなか面白いなとは思ってですね。
そういうのがみんなさらけ出していたら、それはバラバラになっていくのかなって確かに。
なんかそう、いちいちなんかそういうのが濃いからさ。
ほんと読むのに力使ったんだよな、今回。
300ページぐらいの小説なんだけどね。削られたな。
いやそうですね。でですね、読むのに疲れるような小説なんですけども、やっぱりこの特徴的なところ、2つ目としては不穏な要素、不穏な話題っていうのかな。
なんかもうそれがどんどん出てくるんですね。そういう不安な要素のオンパレードっていうところがあるなと思っています。
例えば死ですね、これは長男の死もそうだし、長男に限らずですけど、結構やっぱりその死ぬっていうことに対しての、なんていうのか、日常のもう生きている中に死も含まれているみたいなんですね。
なんかそんな空気感はありますし。あと性ですね、さっきちょっとお父さんがですね、安に性的なものを持っているんじゃないかっていう話ですけど、そのお父さんとだけじゃなくて、安と妹のハンナとの関係もそうだし、オブですね、安と弟の関係もそうだし、近所の男の子との関係もそうだし、家族間とか家族だけじゃないですけど、いろんなところでのこの結構性的な関係とかですね。
あとは病ですね、牛の病気もそうだし、あとあれですね、安とか子供たちが畜生っていうのも発症するんですけど、そういう病っていうのも結構ですね、この生きている中でのやっぱり身の回りに感じさせますし。
あとですね、ちょっとその戦争みたいなところで、学校の授業の中で安がヒトラーに対しての質問をどんどん先生にして、ちょっと先生からとがめられるっていうのがあったりして、そこからですね、要所要所でこのヒトラーの名前を出して安がちょっと物事を考えたりするっていうのもあって、本来そういうあってはならないこととかですね、
常識ではちょっと避けるようなところとか、そういう要素っていうのが安の目の前ではもう次々と出てくると、当たり前のように読んでると1ページに1回2回は出てくるっていうですね、本当に不穏な話ばっかりっていうですね。
21:10
ただこれもですね、安にとってはそれはもう世界に存在しているものであって、それらですね、疑いなく生きているんじゃないかと、そういう不穏って思われるもの。
ただ読み手、僕とかですね、あと周りの大人たち、学校の先生とか両親とかからすると、この安が見ているこの世界っていうのは深い気はあまりないんじゃないかとかですね。
そんなことを考えさせるっていう、それくらい本当不穏な要素の話がいっぱいあるっていうところですね。
いや本当、不穏な要素は本当にすごくて、一文一文がね、なんか綺麗な文章だったりするんだけど、でも読んでるとなんか、もやっとするっていうかね、ドワっとするっていうかね。
そういう文章が本当多いんですよね。
その言葉は避けるだろうみたいな言葉がもう使われてたりするってあるかもしれないですね。
なんか最初の…
そうね、俺結構この最初の9ページのところ、これパンの上にボイルソーセージのスライスを6枚、耳の内側ぴったりに収まるように乗せた6匹の豚がいます。そのうち2匹は食べられてしまいました。
さて、豚は何匹残っているでしょう。
なんで急にこうなるんだろう。
急になんでソーセージ食べるだけなのにみたいな。
さて、豚は何匹残っているでしょうかっていうのは、頭の中で先生の声がね、そういう聞こえてきたんですけど。
違う作品、小説とかだったら豚が食べられたとかじゃなくてね。
もうちょっと常識的な質問設定になってるんだろうなとはね、思うんですけど。
なんか最初の方にもね、ありました。
虫だったっけな、なんかその木殺されたかで、ペシャンって、あ、カエルかな?ペシャンって潰れたと。
なんかそれ、でもそれ潰れたのが人間だったらみたいなね、そんな妄想をしたりとかですね。
そうなんだよね。ちょっとカエルもね、だいぶね、カエルをいろんなことに重ね合わせる話が多くてね。
結構そこもね、なんかズバッと。
そうですよね。
結構やっぱりこれ読み込んでっちゃう、読み込むというか読み進めていくうちに、なんか麻痺していくこともあって。
なんかね、わけわかんなくても読んでしまったんだけれども、立ち止まると毎回毎回どう受け止めていいかわからない。
表現とか展開とか、文章の運びが多くて。
最後にですね、この特徴の3つ目なんですけども、これが一番かなと思ってます。
この小説の文体は、それはイコールなんですけども、主人公ヤスの語りっていうところですね。
この語り手がこの少女であるヤスなんですけども、その少女の目に映る世界っていうのが本当に歪んでいることが多くて、
24:03
さっき話してきた不穏な話ばっかりなんですけども、そこに残酷さがあったり気持ち悪さがあったりするんですけど、
ただ詩的な言葉っていうのも随所に入っていて、結構やっぱり不穏だし、もう闇はすごい感じるんですけど、
ただ美しさを帯びる時もあるっていうですね、何ともこの独特な文体になってるなっていうのは感じました。
個人的にはこの小説の最大の魅力なのかなと思ってまして、この文章はでも本当すごいなと思いましたね。
文章とか語り、何言ってるのか全然わかんないっていうところはあるんですけど、でもそれも読み返したりして何とかついていったりすると、
こういうことを言ってたのかとかですね。こんな詩的な表現があったのかとかですね。
本当にさすが詩人だなってところなんですけど、文章はやたら美しい時があるんですよね。
これも一部切り取ってそこだけで美しいと感じれるかっていうとまた違うのかもしれないんですけども、
個人的には後半の305ページなんですけども、ハンナについてのところかな。
あ、そうですね。ヤスとハンナが二人で歩くことをしていて、そこでヤスがこのハンナですね、妹に思いを寄せる描写があるんですけど、
そこでヤスの心の声ですね、こんなことを言っていて、私は妹に沈んでほしくない。
自分をアイスピックのように妹の中に差し込んで、私を妹にしっかり食い付けにしたい。
私は妹を救いたい。でもイスは救うことができない。
イスはただ黙って自分の元に休みに来る。誰かを待つことができるだけだということがあってですね。
ちょっとこの描写の前にイスが出てきたので、イスっていうのが突然出てきたんですけども、結構妹と自分を言葉と言葉でつなぐっていうのはわかるんですけど、
そこにさらにイスも巻き込んで、イスは救うことができない。
イスはただ黙って自分の元に休みに来る誰かを待つことができるだけだっていうですね。
その言葉を重ねるっていうところがすごい良かったというか、すごい良い文章だなと思いましたね。
こういうすごくハッとするような良い文章があったりするんですけども、ただ結構そんな言葉多めっていう感じですね。
そうですね。ちょいちょい良いこと言ってるんですよね。
260ページの半ばぐらいなんですけど、
アリタチョは自分の体重の5000倍までのものを持ち上げられる。
それに比べて人はトルに足りない。自分の体重×1がやっとだ。
ましてや自分の悲しみを一人で背負うなんて無理だろう。
なんかめっちゃ良いこと言い出してる。
27:00
まあでもこの前後で行われることは結構不穏なんですけど。
文章美しいからね、それのマンバランスがマッチしてるのかここはもう分かんなくなってきたな、途中で。
でも間違いなく読ませてくれる力にはなってますよね、この文章の良さはね。
あとはちょっと不穏な話というところだと、このヤスの語りがやっぱり普通ではないっていうのが、
そもそもなんですけど、このヤスっていう少女がすごく無垢な子供なのかなっていうのは、
そういう性格の部分がそうだし、あとは信仰のところですね、やっぱり両親が厳格なプロテスタント。
やっぱりその日常の中で何かあると、
これだとばせられるよとかですね、なんかそういう忠告を受けたりしていて、
これはやったらダメだとか、そういうのをこうしなさいとかね、そういうのが厳格な家庭で。
家庭とか学校で起きる日常のあらゆることが、ヤスにとってはそれが自分の身に跳ね返ってくるですね。
そんな感覚っていうのはありましたね。
それが狂気を生み出していると。
例えばですけど、ヤスがおへそにガビを刺してたっていう話がありましたけど、
それも学校の授業で地図の上に自分の行きたいところにガビを刺しましょうみたいなですね、
ちょっとそんな一幕があって。
じゃあヤスはどこに行きたいかというと、それは地図上にはなくて、自分自身のに行きたい。
それもですね、やっぱり長男マティスの死とかですね、そういうのが関連してそういう思考に至るんですけど、
自分自身に行きたいって願ってるから、自分のおへそに、自分に行けるようにおへそにガビを刺すとかですね。
ヤスのそういうおへそにガビを刺すっていうところだけ見ると狂気的なんですけど、
そこに至る思考を見ると、やっぱりその性格の部分とか、あと信仰の部分とかですね、
そういうのがやっぱり絡み合ってて、こういったところがもうそんな話ばっかりですね。
で、赤いジャケットをずっと着ててそれ脱がないとか、あと2匹のヒキガエルをカエル飼ったりしてるんですけど、
そういうのにもね、ちゃんとヤスの中には理由があってそういうことをしている。
その辺がヤスの語りで伸びられていくんですけど、なかなかそこについていくのが難しいところだったんですけど、
読んでるとね、そういった症状はそういうふうに考えているんだっていうのはね。
でもそれに対しての行動がすごいっていう。
確かにヤスの中には理由があって、ちゃんとそれに従って動いているのはすごい分かる。
ヒキガエルもね、ポケットに入れて持ち帰って飼うけれども、この2匹に必死に交尾させようとするんだけれども、
それもね、一応理由があってのことだし、1個1個は暴走しているように見える部分が多いんだけど、理由はあるなっていうのは分かるんだけれども、
30:00
でもやっぱりそれを見せられても全然ついていかない。
そうなんですよね。
不思議な気もする。
そうですよね。
牛の肛門にヤスが手を突っ込んで、
あったね。
牛の肛門の中に物を入れたりするシーンとかあったんですけど、
そこもヤスの便秘とかね、そういういろんなのに絡んでのそういう話になっていったと思うんですけども、
なんでそういう話になっていったのかって全然分かんなかったんですよね。
ただ、そういう印象的なシーンはいくつかもあって、
印象には残るんですけど、なんでそうなったんだろうっていうところがなかなかね、
気づいたらそうなってたみたいな。
なぜこんなシーンになったんだみたいな瞬間は結構ありますね。
そうなんですよね。
個人的にはこの、途中で読んでるときに、
生の目覚めとか死周期みたいなキーワードがめちゃくちゃ宇宙の頭の中で出てきたんだけど、
ただヤスの行動はそれだけじゃ済まされないっていうか、
とんでもない構成を持っていたので、
なんでこんな至高のジャンプするんだろうみたいなのとかすごいあったから、
なんかね、常軌を絵してるって簡単に言ってしまえばそれまでなんだけど、
自分の想定の範囲外すぎることが結構出てくるので、
ちょっともうすごかったっていうところですね。
そうですよね。
この300ページぐらいヤスの至高の真ん中をのすぎに見るっていうのは、
これはもうなかなかやっぱすごい読書体験にはやっぱなりましたね。
じゃあこの後ですね、最後印象に残ったところを話していきたいと思うんですけれども、
個人的にはちょっとね、晩炎場面でヤスの感情が違ったような部分があって、
結局ヤスはね、父と母といたかったのかどうかってのは最後わかんなかったな。
痛いのかもしれないし、もう離れたいのかもしれないし、
どっちの感情も抱えてると思うんだけれども、
それがシーンによって結構出てくるものが違っていたなっていう感じはあって、
ちょっとここの揺れ動きとか、あと単純に読んでると混乱する部分かもしれないなとちょっと思ったりもしました。
なんかヤスがやっぱりお父さんとお母さんと一緒にいたいみたいな感じの流れになるときには、
ちょっと俺読んでて安心しちゃったりもしたんだけど、
やっぱそうだよね、こんだけいろいろあるけど家族だしなって思ったらまたちょっとしたらさ、
もう出てくること考えててさ、もうすごいこの揺れ動きがすごかったなってちょっと思ってますね。
まあちょっとこれはね何とも言えないし、ちょっと俺の読みが甘い部分も多分結構あるので、
もうあと何回か読んでみてくるかもしれないけど。
どうなんですかね、本当ヤスが両親に対してっていうところは、
33:02
いろんな解釈できそうな気はするんですけども、
ヤスの感情の読みなさっていうのはめっちゃ感じましたね、僕も。
ヤスがおぶとちょっと近所の男の子にちょっと性的ないたずらをするシーンがあって、
それもね、またお尻に感情したりっていうことをするんですけど、
痛々しいシーンになっていて、
ヤスはおぶが、弟がそういうことをするのをすごい嫌っていて、
最初止めようとしてるのに、次の瞬間にはヤスが弟の助手役になって、
むしろそれを手伝ってもっとそうしようって促してるみたいなことになってて、
このヤスの感情なのか読みなさっていうのは僕も結構ありましたね。
嫌ってるのか受け入れてるのかどっちなんだろうとかよくわかんないもん。
混乱するよね。あとはですね、ちょっと衝撃的だったっていうところで言うと、
お母さんがヤスがジャケットを脱がないからって言って、
ちょっとどっか飛び降りちゃって大怪我をするっていう。
まあ死ぬつもりだったと思うんだけど、死ななくて大怪我で済んだんだけど、
娘がジャケットを脱がないからと言って。
まあその状況は結構ずっとずっと続いてて、
家族の中でもちょっと問題になってはいたから、
お父さんもジャケット脱げって言ってたし、
いろんなこと積み重なってはいた中なんだけれども、
理由がジャケットを脱がないからって言って飛び降りるって、
もう意味がわからないと思って、
なんかこのシーンはだいぶ読んでて、
ドキドキ、ドキドキというか怖かったね。
そもそもね。
でもお母さんもやっぱりだいぶ追い詰められてるっていう感じはね、
ありましたし。
お母さん結構死にたいっていうようになってましたもんね。
ね。
理由を求めてたのかなとは思うんだけど、
でもそれにしたってジャケット脱がないからなんてすごいなと思った。
あと個人的にはですね、
これちょいちょい10位が出てくるんですよ。
この落脳一家なので牛を見に来てくれたりするんですね、10位が。
結構ね、牛がすぐ下痢しちゃったりとか、
ちょっと体調が悪そうな感じになるので、
10位がかなりの頻度でこの家にやってくるんですけども、
明らかに安野子と女として見てるんだよね。
これがなんかもうすごく嫌なんだけど、
嫌な空気なんだけれども、
なんか父親がいる前で平然と女としてのポイントを褒め始めたりするし、
俺一瞬これ、あれ?これ父親がいないシーンみたいな。
なんか思って確認しちゃったぐらい、
ちょっと不思議な、不思議なっていうか、
あ、もう本当不快なシーンなんだけど、
なんだこの空気はってずっと思いながらこの辺りを踏んでたしな。
そうですよね。
なんかこの10位の話も、
普通その一線は越えないだろうみたいなところがもう越えちゃって、
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お父さんと安野10位と3人同じ場にさせるみたいな。
これも考えるとすごい描き方してるなって思いますよね。
本当ちょっとびっくりしたよこれ。
普通2人っきりの時にそういう話をさ、
普通って普通じゃないんだけど、
俺が今まで接してきた作品だと、
2人っきりの時にそういう空気になるっていうのはなんか分かるんだけど、
父親とか母親とかがいる前でなんで?みたいな。
なんかもうそれもなんか別に、
あ、ちょっとお母さんはちょっとあれだったのかな。
分かんないけど父親は別に気にしないし、
もうこの状況何なんだみたいな。
あと結構この作品、
なんか料理とかいっぱい出てきてですね。
確かに。
その中で初めて聞いた名前のものがあって、
これはアドボカートっていう名前の食べ物が出てきて、
読んでる時ですね、
正直やっぱり不穏な話ばっかりなんで、
正直そんな食べたいと思わなかったんですけども、
でもなんだろうって調べたら、
アドボカートっていうのがリキュールだったんですね。
なんかね、卵を使ったリキュールで、
カスタードで、すごい甘いみたいで、カスタードに。
で、なんか飲むというより、
スプーンですくって食べたりとかですね。
現地ではそういう風にしてとか。
普通に美味しそうだなって思ったのがありましたね。
ちょっと食べてみたいなって思いましたね。
そうだよね。普通さ、分かんないけど、
オランダって美味しそうなイメージあるよね。
もうですね、やっぱなんか、
確かにラクノンのイメージとかあるんで、
チーズとか乳製品とかね。
だけどなんかね、この小説読んでると、
なんかね、全部不穏だからさ、
豆とかも腐らせるしさ。
そうなんですよ。
とはいえ、ちゃんとね、
分かんないことを調べると、
やっぱ美味しそうだなって思いましたね。
ちょっとオランダ料理なんか食べたくなりましたね。
ちょっと読んだ後調べたらですけど。
そうですね。
あとこれ作品読んでて、
僕もやっぱり自分が小学生ぐらいの時どうだったか、
っていうのをちょっと思い起こすとですね、
やっぱ自分もだいぶ歪んでたなっていうのは、
なんか思い出してですね。
好きな勉強とかあったりしても、
その学校の先生のことも、
別にそんな嫌っているわけじゃないのに、
何かその先生のちょっとしたことで、
その勉強が嫌いになったとかっていうのはですね、
それを平然と紙に書いてしまうとかですね。
すごい今思うと本当に申し訳ないことをしたなっていう、
大した理由もなく、
人を傷つけるようなことをね、
先生を傷つけるようなことを書いてしまったりとかですね。
あとなんかもう、
これ小学校なのか、
低学年ぐらいかもしれないですけど、
腹っ端の中に缶が落ちてて、
その缶に火をつけて燃やすと、
あれがこうなってこうなって、
何か正しいことになるみたいなんですね。
何かそんな思考の回路があって、
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何かその腹っ端の缶を燃やそうとしたみたいなんですね。
それを何か友達何人かとっていう、
何かその自分たちの中では、
それをやることには意味があるみたいなんですね、
当時の。
今思うと本当に意味不明な、
しかも危険なことをやろうとしていた。
何かそんなね、歪みみたいなことは、
歪んだ認知ですね。
っていうのはね、
自分も子供の頃あったなって思い出してましたが、
とはいえやっぱり野数の歪みをはちょっとですね、
これは相当すごいなっていうのは、
それでも思いましたね。
でもちょっと腹っ端の缶燃やそうとしたりするっていうのは、
結果的に見たらやっぱすごいよね。
そうですね。
それがね、
ちゃんとそんなことが本当にやったのかどうかとかね、
全然覚えてないんですけど、
何となく何か友達とそういうことをね、
なんかしようとしたみたいな記憶、
ちょっとした記憶はなんかあるんですよね。
うん。
今回なんか、
僕も大地さんもやっぱりこの作品を読んで、
結構戸惑いが大きかったなって思っていてですね。
で、これがホランダでベストセラーにもなっていて、
物価記載書もまとって、
世界的にも評価されているっていうことなんで、
世の中でどう評価されているのかっていうのはちょっと気になりましたね。
どうなんだろうね。
もう本当わかんないね。
これは日本でもね、読んでる人少なそうだし。
どうなんですかね。
なんかその、これ読んで共感しましたっていうのは、
本当にもうごくごく一部なのかなと。
なんか読んだ人はね、どう思うんだろうとか、
なんかそういうのはすごい気になりましたね。
あれかな、村田沙耶かとかそっち系の漢字かな、日本で言ったら。
もしかしたら。
まあ確かにそうですね。
なんかもしかするとこれも、それまでの常識みたいな、
当たり前に今もあるようなところに対して、
なんかね、もう一気にそういうのを崩壊させるような、
それぐらいの力を持っている作品かもしれないですね。
今村夏子のアヒルとかにも近いかもしれないね。
まあホランダってめちゃめちゃ売れてるわけですからね。
そうなんですよね。
これがもうね、すごい読まれてるってことは、
国の流れなのかちょっとよくわからないけど、
ホランダでね、どんな漢字でみんな読んでるのかね、
気にはなりますね。
確かになんか、お休み文法の話は最初しましたけど、
村田沙耶かとか今村夏子とかもすごい不穏な話を、
不条理な話を書いてますし、
なんかそういう点で言うと、
むしろなんか日本の方がこの不快な夕闇は、
受け入れられるところがあるのかもしれないなとか、
ちょっと思ったりしました。
なんかホランダとかにね、
なんかそういう村田沙耶かとか今村夏子みたいな、
なんかあんなちょっと嫌な漢字の作品とかって、
それまであったんだろうかとか、
ちょっとね思いましたし、
そこに今回初めて不快な夕闇が、
もし出てきてたとしたら、
それはすごいセンセーショナルじゃないかなって思いましたし。
世界何カ国で翻訳されてるんだっけ?
結構なあれだよね。
いろんな国に受け入れられていると、
考えるとすごいよな。
42:00
じゃあ最後、いつも通り、
どんな人に読んでもらいたいか、
話して終わりたいと思います。
今回ですね、
かなり不穏な話だということをですね、
散々話してきましたが、
間違いなく他では絶対味わえないですね。
予想を超えてくる内容ばかりだったので、
基本的には自分の想定外のことばかり、
この本の中では起きたなと思ってます。
普通の書籍に飽きたから、
ちょっと違ったものを読みたいな程度の覚悟で挑むと、
必ず多分雑なことで、
本当にヤバいものを読みたいみたいな覚悟をですね、
持った時にですね、
手にしたら間違いない一冊だなと思います。
散々今日話してきましたけれども、
ぜひですね、この紹介聞いて、
ちょっと行こうと思った人はですね、
ぜひ読んでいただければなと思います。
僕もですね、やっぱり正直ついていけない小説だったんですけど、
ただこの世界観に触れるっていうのは、
すごい体験になったなって思ってます。
なんか本当ラジオやってなかったら、
多分最初の何ページかで挫折した本かなと思ってまして、
何回か読んだり、
解説とかあと書きとか先に読んで、
ちょっとその前提情報を仕入れてから、
なんとか読み切れたんですけども、
読み切れた後もやっぱり、
話が全然理解できてないところって本当ありましたし、
よくわかんないっていうことばっかり残ってるんですけど、
ただやっぱりそれを読んで終わりじゃなくて、
ちょっと考えたりすると、
なんかそこに意味というか、
自分の中で腑に落ちるところとか、
自分の中でなんか想像が膨らむところとか出てくると思うので、
読んだ後ちょっと考える必要がある作品なのかなとは思いましたね。
で、作品読んでないと、
あの怖い内容の作品じゃないかってイメージされる方もいるかもしれないんですけども、
そういうホラー的な要素というのはないっていうのはですね、
伝えておきたいなって思います。
で、あと不穏な話多いんですけど、
ただ語り手の安っていう人は、
女の子は結構明るい性格でもあるんで、
この辺のバランスはいいなとは思いました。
意外と明るさみたいなものもありました。
で、もちろん万人受けはしないとは思うんですけど、
尖った作品を読みたいとかですね、
何でしょうね、本当にいろんな文学作品に触れたいという人にはですね、
これはお勧めできるんじゃないかなと思っています。
じゃあ次回を告知して終わりにしましょうか。
ハンガンさんのすべての白いものたちをご紹介します。
またこれちょっと重いやつなんだけど、
重いっていうかちょっと深いやつなんだけど、
あ、深いってあのね、
淡い深いの深いですね。
楽しみにしていければなと思います。
番組の最後になりますが、メルマワ会員募集しています。
無料版、有料版とございまして、
無料版は毎回のエピソードで長尽きた部分をカットしたものを音源化して配布しています。
45:02
もっと我々のエピソードが聞きたい人のためになっています。
有料版はサポーター特典という形になっていて、
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番組の完成やリクエスト、またこのラジオを聞いて紹介された本を読みました、
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こちらですね、たまにお便り紹介会をやるので、
そちらで回答させていただきます。
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ではまた来週。
ありがとうございました。
45:57

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