舞台は中国東北部の都市、瀋陽。経済発展しグローバル化が進んだ現代で、語り手の青年たちは生まれ育った、瀋陽の街から離れようとするが、
瀋陽で過ごした記憶や家族や親戚とのつながりが青年たちを瀋陽に留まらせる。それぞれ異なる個性を持ちながらも濃い人間ドラマが描かれる3つの中編から成り立つ大胆な一冊。
ジョン・ジーのハリネズミ・モンテカルロ食人記・森の中の林を紹介します。
どうもみなさんこんにちは。文学ラジオ空飛猫たちです。この番組はいろんな人に読んでもらいたい、いろんな人と語りたい文学作品を紹介しようコンセプトに文学と猫が好きな2人が緩くトークするポッドキャストです。パーソナリティは私大地と三枝の2人でお送りします。文学のプロではない2人ですが、お互いに好きな作品を時には厚く時には愉快にそれぞれの視点で紹介していく番組です。
今回紹介するのはジョン・ジーのハリネズミ・モンテカルロ食人記・森の中の林です。関根健さん役でアストラハウスから2024年に出版された本です。
今回の本は今年2025年に第11回日本翻訳大賞を受賞した作品になります。今回は2作受賞していて、もう一つはエヴァンダーアラチョ・木原義彦さん役になります。なので今注目されている作品ではないかなと思います。
そうですね。日本翻訳大賞を受賞したから紹介しているというわけではなくて、その前の日本翻訳大賞の最終候補に残っていた時からこの作品は読もうということで計画していたんですけど、めでたく大賞を受賞して。
ちょうど読んでいる途中に大賞発表があって、ちょっとびっくりした。
そうですね。
やっぱりすごかったんだと思いましたね。
で、アストラハウスさんから出ている翻訳書で日本翻訳大賞を受賞するのは初めてですね。
うん。
意外と結構いろいろ出してるから。
そうですよね。
今までもよく本本屋になってたような気は。
そうですよね。二次選考で15、16作品紹介される時によくアストラハウスさんの作品は見ますし。
ね、なんか見てたよね。
寸読本とかありまして、このアストラハウスの中で。
そうですよね。
あれですね、あの、ノクチョンはクソにまみれてっていうヒーチャンドンの映画監督の人が元々小説を書いてたんですけども、その人の初期小説っていうんですかね。
それも持っていて、まだ読めてはいないんですけども。
あ、あれ持ってんだ。いいね。あれ面白いんだよな。
すごい面白そう。
面白そうだよね。結構翻訳もの多いですよね。
あ、そうです。翻訳本がたくさん。中国、韓国の作品が比較的多いんですけども、本当にいろいろな翻訳作品出していて。
だからラジオで紹介するのが今回初めてなんですけども。
あ、そっかそっか。
本当にそうですね。だからそれがちょっと意外だなという。何かしら紹介してなかったのがちょっと。
気になるやつは結構あるんですけどね。
うん、そうなんですよね。気になる本も本当にいっぱいあったんですけど。
今回の本は2本をお役に対して取ってない以前にですね、小説としてシンプルに面白いなと思いましたね。
これはなかなかなんというか、一応中編2本、長編1本っていう3本入っているんですけど、この3本とも読み応えがめちゃめちゃあってですね。
中編っていうレベルではない気が個人的にはしてて、すごい重厚で読み応えがある作品たちでしたね。
個人的には翻訳がすごかったからやっぱり受賞していると思うんですけど。
作品の素晴らしさみたいなところでは、もうポイントになるっていう話はなんとなく聞いてはいる。
ポイントにもなるらしいんですけれども、翻訳の良さが多分受賞の理由になっていると思うんですけども。
中国語全くわからないので、どれぐらいすごい翻訳をなされているかはちょっとわからないですけど、文章を見るとめっちゃあるから、確かに翻訳大変そうだなっていうのは感じるところではありますね。
受賞理由なんかね、おいおいいろんなところで聞けると思うので、その辺りはちょっと気になってますね、今。
そうですね。確かにこの3つの収録されている作品、どれも良くて。主人公が若者、男の子なんですけども、どの作品も基本的には結構漢字を引入しながら読めましたね。
中国語舞台ではあるんですけども、やっぱり今の日本の人が読んでも結構自分に重ねて読めるような作品なのかなと感じましたし。
3つの作品があるんですけど、やっぱりそれぞれに異なった特色があって、一つ一つのめり込めましたし、すごい良かったですね。
今回舞台が中国の新洋っていう都市になるんですけども、中国北東部ですかね。そこがなかなかこの小説の中では何とも言えない、ちょっと現実と幻想外、幻想というかマジックリアリズムみたいなものも入っていたりして、
すごくその土地が気にもなりましたし、すごい魅力的な作品集だなと思いましたね。
そうですよね。確かにこの新洋は気になりますね。
そうですね。本当に実際どんなところなのかって、ちょっと自分の目で見てみたことになりました。
ちょっとまた新洋の話はちょっと後で触れたいと思うんですが、まず先に著紹介したいと思います。
著者のジョン・ジー・テイシチさんですが、1987年中国新洋生まれ、作家、脚本家、映画監督だってますね。
これご自身の書かれた小説の脚本やったり、今回紹介する森の中の林かもですね、ご自身で監督するようですね。
香港パプティスト大学で映像メディア論を学び、卒業後台湾で脚本を学ぶ。北京在住とありますね。
19歳、2009年19歳でインターネット上で発表した自伝的小説、浮遊がセンセーションを巻き起こし、以降多くの小説を発表していると。
ハリネズミで、今回収録されている作品の一つですね。ハリネズミで2018年特命作家計画で最優秀賞を受賞していると。
というところなんですけれども、この特命作家計画って結構気になると思うんですけれども、見事一切伏せて、作品を審査して、
その審査自体も家庭をオンライン中継してたのかな。漢字のことが解説に書かれてましたね。
なんか面白いですよね、この取り組みね。
そうですね。その審査文が生中継でね、中国全土に流れて、多分アマチュアもプロもフラットに特命で参加できて、
っていうそんな文学のコンペティションで1位を決めるっていう。
それを見事。
そこで選ばれたんですよね。
もう本当に実力があるっていうのが証明されていらっしゃる作家ですよね。
なのにあまり日本にはまだ紹介されてなかったというところですね。
これからどんどん文脈が出されそうですので。
そんな感じですが、ジョン爺さんのハリネズミ、モンテカルロ、食人鬼、森の中の林紹介していきたいと思います。
じゃあ作品紹介、具体的に入っていきたいと思います。
まずですね、版元ホームページの方を読ませていただきます。
ペキンへ、ニースへ、降りしきる雪の中へ、そして日本の桜の下へ、香り濃い故郷新洋の町から青年は登本する。
ジョン爺は作家脚本家、映像作家として活躍する中国のワクチュエーター。
80年代後半の奇襲ですと。
なんかバーリン4世代っていうのかな?みたいですね。
発放役となる本書には、中国東北部の中核都市である故郷新洋の町から、あるいはうつうつと、あるいは劇的に、あるいはひょうひょうと登本する青年を主人公とする3つの物語を収録。
ちょっと注意書きがありまして、80年代後半の世代は中国の一人っ子政策の申し子で、他の世代よりも恵まれた経済環境に育ち、国際的な視野も経験も十分とされると。
まさにこの作者のジョンジーさんが87年生まれなので、その世代の方って感じですよね。
ちょっと新洋なんですが、ちょっとここで少しお話したいんですけど、中国の北東部、東北三省の中で最大級の都市の一つとなってますね。
遼寧省の都市となってます。人口が800万人ぐらいいるという感じですね。なんか中国でかいなってやっぱり思いますね、こういうの見るとね。
19世紀以降はロシア、そしてその後は日本の支配下にあって満州国になってた場所でもあります。戦後中国に戻ったという形になってますね。
という色んな変遷を辿っている場所ではありますと。ちなみにちょっとどんな場所が見たかったんで、Googleマップで見ようと思ったんですけど、考えてみれば当たり前なんですけど、ストリートビューが使えなかったですね。
中国だから。
ストリートビューってあれですよね。Googleの車が撮影してそれが…ってことはそうか。そうですよね。
あれだよね。冷静に考えたら見れるわけないなっていうところですね。あとGoogleマップだと情報がやっぱり中国って少ないんだなって。パッと見た感じ、写真とか全然出てこなかった。
だからちょっと他の方法で調べればよかったんだけど、Googleマップで見たら、ああそっか、そりゃそうだよなってなりました。
まあそうだよね。ちょっと街の雰囲気とか掴めてないんですけど、とはいえ現代から見ても今回の物語の舞台はちょっと昔だったりするんで、ちょっと読んでると全然イメージは浮かぶ場所ではありますね。
そうですね。ちょっと調べると洋館というかレンガ作りの建物とかですね。そういうのが多い印象はありますね。
なるほど。
本当中国でイメージする都市の風景よりかは、写真で出てくる範囲ですけど、ロシアとか日本とかいろんなところの影響なのか、建物にちょっと特徴があるなというのを見ていて思いましたね。
そうですよね。
ではここからですね、作品の特徴入っていきたいと思います。まずですね、一つがこの3つの中編が収録されているという点ですね。
うち一つは本当長編並みに長い物語も入っていて、これはなかなか珍しいんじゃないかなと思います。よく短編集で短い作品が何個もっていうのがあったりするんですが、中編3つが合わさって一つの単行本になってるっていうのはなかなか珍しいケースかなと思います。
いずれも共通しているところは家族が物語の中心であって、あと主人公が青年っていうところもそうなんですけど、結構この家族の血の繋がりとか、あと土地ですね、この信用というところの土地との繋がりとか、そういったところの何か土着的な濃いところが作品にはあるなと思います。
三つの作品、そういう共通点を持ちつつ、作品の特色というんですかね、読んでいると印象としてはそれぞれに違った個性があって、それぞれいいなぁと思わせるものがある。そんなふうに思ってますね。
そうですね、今の話を補足していくと、これ原作は他にもまだ3つ中短編があるみたいですね。6作品入っているものが1冊になっていたものから3作品持ってきているっていうところなんですけど、要は半分にはなってるんですけど、全然ボリューム的にはもうフルコースですよね。
そうか、でも300ページぐらいね。
ってことは原作を全部やったらプラス300ってことかな。ちょっと短ければあるかもしれないけどね。かなりですね、冒頭も伝えた通りですね、重厚な作品です。やっぱり結構読ませる小説だなって思ってまして。
3つについてちょっとお話すると、ハリネズミはですね、ちょっと後でストーリーで細かく話しますけど、結構これ現時点から見て過去の話になっていくんですけど、過去の家族の話になっていくんですけども、それが過去の中でも時系列順に話されなかったり、いろんな情報が段階的に出てくるような作りになっていて、読んでいくと徐々に事情がとか、こういうことがあったのかみたいなのがわかってくる流れになっていて、この辺りは読んでて面白いなっていうところですね。
で、モンテカルロ食人記はですね、自分のこの今、主人公を大直面しているモッカの悩みの恋愛があるんですけど、その話と、ちょっと食堂にいたんですけど、モンテカルロって食堂にいたんですけど、そこに来たおじさん、元おじさんかな、おばさんと離婚してしまったおじさんが現れて話が展開し始めるんですけど、この辺りがですね、程よく恋愛がどうなっているのかと、そのおじさんの話というのがですね、話の中で同時進行していくので、
構成的に結構その辺りも上手くて、読ませる作りだなって思いました。森の中の林、これは一番長い話なんですけども、5つのパートに分かれていて、このパートごとに視点が変わります。3日章なんですけど視点が変わります。これはもうシンプルに面白かったですね。
時系列に結構並んでるわけではなくて、話も結構入り乱れて、後々ちょっとどういうことがあったのかってわかっていくこともあったり、もう小説としてですね、伏線が上手かったりっていうのがありますね。
これはもう、おびぶんにもですね、ミステリーって書かれてるんですけども、結構ミステリー要素もあって、面白いとこですね。なのでこの3つの話がもう本当にフルコースだと思うぐらい濃厚なので、かなり読みごたえのある本だなと思いましたね。
本のこのタイトルも3つの話のタイトルがくっついて、1冊の本のタイトルになってるんですけど、それもかなり珍しいと思うんですけども、でもこのそれぞれに個性がある3つの作品、だからタイトルどんどんどんってきても、それもいいなって思うような。
そうですね。なんかタイトルだけ見るとね、なんだこれってなってしまうんですけど、読むと結構ね、納得される方多いんじゃないかなと思いますね。で、次の特徴なんですけども、時代に取り残された主人、青年とかおじさんですね、親戚のおじさんたちを作品の中で描いているという点になります。
作品にちょっと共通してるかなと思うんですけど、どの主人公、青年も、さっきのクイーンの話で80年代後半生まれて、他の世代より恵まれた経済環境に育ちというですね、そういった時代背景があるんですけども、そうしたちょっと現代で恵まれた経済的な背景がある、そういう時代だけでも、ちょっとでもそこに取り残されているような、ちょっとそこから省かれているような、
そんな人たちが出てくるっていうところがあるかなと思います。で、やっぱり何かそこに、家族との関係というか、家族がもともと持っていた境遇もそうだし、あとなんか生きづらさみたいなものも感じますし、なかなかですね、そういったところでちょっと人生の大変さみたいなところもですね、描かれているかなと思います。
これ、もうちょっと飛躍して考えると、作品の中で結構信用の街が、なんかもうそこから離れられないみたいなんですね、ふうに描かれていたんですけども、土着的なところで、何かこの中国の中の信用というのも、中国もすごい経済発展をすごいスピードでしていて、その中での信用っていうのは詳しくないのであれなんですけども、
もしかすると、登場人物が中国の中の信用とも重ねられているかもしれないとかですね、なんかそんなこともちょっと想像してしまったりもしてしまいました。あともう一つあれですね、おじさんですね、この主人公の親戚のおじさんたちっていうのが、作品の中で登場したりするんですけども、結構ことごとく変わり者で、
特にあの最初のハリネズミに出てくるおじさんなんかは、かなり個性派キャラかなと思いますし、そうですね。で、本当なんだこの人はっていう、あれなんですけど、やっぱりその過去にどういうことがあったのかとかですね、そういうのを見ていくと、なかなかこのおじさんもでも時代の犠牲者なんだなって思いますし、
それはもう森の中の林でも、これは父と子の関係みたいなとこですけど、やっぱり酒で人生を台無しにするような人がいたとしても、でもそれがその人の自己責任かっていうと、やっぱりでもどういうことがあったっていうのを追いかけていくと、いやもう本当にその人も本当に犠牲者なんだなってすごく思わされるものもありましたし、というのでなかなか考えさせられるところがあるなと思います。
あとあれですね、そうしたちょっとその過去を思い描いていますし、恵まれた時代の中でうまく生きれない人たちっていうのも描いてたりしますし、っていうので、この著者跡書でもジョンジーさんが、この信用でその生まれ育った人なんですけども、やっぱりそこの過ぎ去ってしまった物語っていうのをですね、描いたというのに描かれていて、
そうしたの人の原体験とかですね、そういったところもかなり色濃く反映されてるんじゃないかなと。
そうですよね。
思いますね。
このね、跡書きというか日本の読者の皆さんへっていう文章があるんですけど、いいよねこれね。
そうですよね。
意志を感じる。
これ結構あれです。この最後の方に翻訳者の関根健さんと関係が描かれていて、年齢差があるんですけども、この関根健さんとジョンジーさん。
でもすごいね、このジョンジーさんは若くて、で、もうかなり関根さんの歳は30以上か、だけどすごく尊敬していて。
で、実はその尊敬する作家も同じで、しかも中国の史徹生という作家さんなんですけども、史徹生という作家さんは関根さんが信仰を結んでいた友人でもあったというので、
それを知った時の感動というかですね、そういったところも描かれていて、すごい感動的なこの跡書きですね。
確かにね。
すごい良かったですよね。
本当にいいですよね、この絵。
この最後ですね、文章ですね。密度の高い文章で小説が書かれているんですけども、小説自体難しい作品ではないと思うんですけども、結構読むのに時間がかかったんですね。
何でしょうね、このページ数の割にこの、
つまらさね。
どっしり重たいこの物語というのが。
そうですね、これがなかなかちょっともしかすると他の小説とかとは一つ違うところかもしれないなと思いますし、
話自体やっぱりすごく面白くて、結構物語に入り込めさえすれば結構このですね、密度の高い文章もすごい良くて、
本当にこの何て言うんですか、この充実感、満足感みたいなものはこの小説の中ですごく感じれるんじゃないかなと思いますね。
面白いのかな。
なんかすごいリアリティっていうんですか、日常の本当に些細な出来事とかですね、なんか事象みたいなものも丁寧に書いていたりするんですけども、それらの連なりみたいなものですね。
主人公がちょっとお腹痛くなって、トイレ行きたいけどどうしようっていう時に、なんかちょっと周りから声がしてそっち見たら、
こんなことがあって、なんだかんだで銃を、おもちゃの空気銃を手にすることになってみたいなんですね。
で、その空気銃を手にすることで、そこからすごい展開が生まれていって、主人公のその人生がどんどん動いていくみたいなんですね。
なんかそんなこの物語の推し進め方っていうんですかね、なんかそこがそういうふうに転がっていくんだっていうですね。
で、それもやっぱりこの密度の高いこの文章で書いてるから、やっぱそれをより面白く感じれますし、物語自体もこういう話だなって思うようになりますし、文章とかすごく好きですね。
そうね、これくらいこの密度で書かれてるから、なんかなんて言ってんのかな、なんか信用しちゃうよね、このなんか小説自体も。
だからその結構ね、伏線になってる部分とか結構あると思うんですけど、後々読み返してみると、あ、そうかこの話こう繋がってくんだみたいなのは結構あったと思うんですけど、
なんか結構そういうの、いい意味でいろんなことが気にならないまま読んでいけるっていうか、ちょっとうまく言えないんですけど。
ちょっと後々でわかることとか結構小説多いじゃないですか。
それがなんか注意深く読んでればわかったんじゃないかみたいなとか、そういう感情全くいなくないっていうかなっていうのかな。
もう本当のなんかこうなすがままになってれば心地よく読んでいけるっていうか、そういう本ですよね。
何とかこのレベル感がうまく伝えられないなと思って、多分これ読んだ人じゃないと思うと伝わらない今言い方をおっしゃってるから非常に申し訳ないんだけど、
なんかこれで伝わればいいなと思うんですが。
情報より多いね。最初の2、3ページぐらい読めると一体何の話かってわかんないですけど、でも読んでいくとやっぱり数ページも読めば話に入っていけると思いますし、
だからその辺そういうところがあると思うんですね。
あとそうですね、結構この作品マジックリアリズムみたいなところもあるかなとは少しですけど、
特にハリネズミとモンテカルロ食人鬼、この2つはちょっとマジックリアリズム要素があると思うし、
一方で森の中の林はそうですね、結構こっちは逆にリアリティのある話で展開されているっていうところもあるんですけど、
ただこの運命の巡り合わせみたいな、そこにちょっと魔法がかかっているようなところもあって、
現実、それぞれ現実の話だと思うんですけども、
でもどこかちょっとその物語チックというか創作的なところもうまく入っていると思いまして、
ちょうどいい、こういう小説いいなって本当に思うよ。
本当ですよね。
これは個人的な好みになってきますけど、すごい好きですね。
こういうリアリティとこのマジックのちょうどいい案外みたいなものを感じて。
ここからストーリー紹介していきたいと思います。
3つの作品それぞれ触れていこうと思うんですけど、まず最初ハリネズミですね。最初に収録されている作品です。
これも舞台は信用なんですけども、主人公の青年ですね。
フランスでバックパッカーをしていた時に知り合ったこの同郷にルーツを持つ女性と電撃的に結婚するとなって、
そんな結婚相手に対してですね、主人公が少年時代にハリネズミを食べたことがあると言うんですね。
その女性の方は同郷出身なんで、信用のこととか知ってるんですけど、
そんなハリネズミなんていたっけって、そんな見たことないよと。フランスでも見たことないしって言って。
でも主人公は、そこでハリネズミにまつわるエピソードですね。
そこにはそのおじさんも出てくるんですけども、主人公のハリネズミおじさんにまつわるちょっと思い出話っていうのを結婚相手の女性に語るというのが現在で。
ここから一気にもう過去に遡るんですけども、このおじさんというのは主人公にとってお父さんのお姉さんの結婚相手になります。
ただちょっと精神病みたいなところでちょっと頭が変だと見られていて、
もともとはその19歳の時に軍に入って、その後おばさんですね、お父さんのお姉さんと結婚するんですけど、その後発病してしまったと言われています。
ただこのおばさんもちょっと世間を気にして、結婚相手のおじさんに精神病の診断というのは受けさせなかったというので、
このおじさんは家で過ごすことが多いんですけども、お酒飲んでいたり、近所ふらふらしたり。
なぜか将棋がめちゃくちゃ強くて、近所で将棋をさせたりしているという、結構自由な生活を送ったりしています。
このおじさんが主人公のことを気に入っていて、君と話が合うみたいな感じで、よく面倒を見てもらっていました。
このおじさんもちょっと頭が変と言われているんですが、変に教養は死を唱えたり、主人公の海底二万万里という作品があるんだというのをお勧めしたり。
ある時、このおじさんが村で騒ぎを起こしてしまって、それがきっかけで、おばさんがシャーマンの先生に治療を求めます。
ここはシャーマニズムみたいなところがあって、そのシャーマンの先生が家に来ると、このおじさんの影にこの少女の霊を見ると言い出します。
その少女というのが、実はかつてこのおじさんが結婚を約束していた相手で、文化革命の弾圧によってちょっと別れることになってしまったという相手で、
そのおじさんというのは、実は別れてしまった後、その女性が亡くなってしまったんですけども、おじさんはその女性が亡くなったのは自分のせいだという、
ちょっと罪の意識を持っていたというのが、ここでちょっと明らかになってきて、
おじさんなんですけども、シャーマンの先生の教えによって従ってだんだん落ち着いてくるようになります。
ところがですね、話に展開があって、このおじさんとおばさんの間には娘がいたんですけども、その娘さんが結婚すると言い出します。
相手はですね、年上の遊び人の役在所をしている男で、おばさんとか反対してるんですけど、ただ娘が妊娠していて認めるしかないという状況で、
その宴会ですね、なかなかの結婚祝おうということで、宴会が開かれるんですけども、そこの宴会に主人公も親族と一人として参加します。
建物の外っていうんですかね、山のところというか、外で宴会がバーベキューみたいな感じで開かれて、そこで飲み食いするんですけど、
その宴会の最中に主人公がこのおじさんに連れられて、その山の方に一緒に行くと、突然ですね、このおじさんがハリネズミを捕まえて食べると言い出します。
どうやらこの役在所の男がですね、ちょっとおじさんが足に出来物があって痛がってたんですけども、ハリネズミが治療に効くよというのを教えられていて、
おじさんがハリネズミを焼いて食べてしまいますと。主人公もそこで一緒にハリネズミを分けてもらったりするんですけども。
そんなハリネズミを食べたというですね、出来事があって、それからまたしばらくしてこのおじさんのちょっと精神が不安定になったら、
おばさんがちょっとシャーマンの先生に助言を求めるんですけども、その時ですね、おじさんがですね、このハリネズミをこの前食べたんだけどって言ったら、
シャーマンの先生が大激怒して、このハリネズミっていうのはこのシャーマンの先生のなんて言うんですかね、家柄みたいなところ、なんかそういったのがあってですね。
で、なんかそのご当主様みたいな位置づけになるんですね。父のようなものであると。
土着の信仰であれですね、狐、イタチ、ハリネズミ、ヘビ、ネズミというのを五大千人としていて、
そのうちのハリネズミを食べてしまったということですよね。
そうそうそう、本当に敬わないといけない。
信仰の対象を食べてしまったと。
ところを、そうそう、食べてしまった。でもすごいシャーマンの先生が怒りだして、というところで、ここからさらに話が展開していくんですけども、
ハリネズミを食べたことで、じゃあそのおじさんはどうなっていくのかと、どういうふうになっていくのかというのと、
あと主人公の青年ですね、過去の話では少年だったんですけども、ちょっと現在に戻るとですね、
結婚相手の女性は最初はハリネズミなんて見たことないし、そんな話本当って思ってたのに、
やっぱり主人公の話を聞かされると、もうすっかり信じてしまうんですね。
そんな結婚相手に対して主人公がですね、さらにちょっともう一つの過去を語るというですね、というそんな展開が待っている作品になります。
今のこのハリネズミなんですけど、なんとなくなんだけど、私これ読んでて三枝さん好きな話なんじゃないかなって思ってました。
そうです、すごい好きになりました。
ちょっと今説明の中では精神病でハリネズミ食ってるから相当おかしいよなって思うかもしれないですけど、
他にもぶっ飛んだエピソードがおじさん多くて、そのぶっ飛び方が結構今まで紹介してきた中でもたまにある傾向のやつで三枝さん好きなんじゃないかなって個人的には読みながら思ってましたね。
これってちょっとね、今割と端的に大枠のとこだったんですけど、細かい話でね、本当にこのおじさんがですね、いろいろやらかすんですよね。
ちょっともうなんか本当に予測不可能っていうか、暴走というかなんていうかね、かなり大変なんですけど、
おじさんと僕その主人公の視点からいろいろ見ていくと、ちょっとね、ついていけなかったりするところとか、ちょっと興味を持ったりするところとか、いろいろあるっていう感じで語られてきますね。
いやでもこのおじさんのこのぶっ飛び具合、僕好きなのはあれです。
あーネギね。
そうそう、必要だってなって家でその料理するのに。でもおじさんがじゃあネギちょっと近所から取ってくるよって言って、だからなんかね、もう村中のネギをかき集めてしまうんですよね。
で、それをなんかね、集めて、あの屋根に登って、なんかネギを羽みたいにして、なんかね、空を飛ぶんですけど、本当にね、ちょっとだけふわっと飛ぶっていうですね。
そこのちょっとしたファンタジー感がすごい好きでしたね。
そうですね、あのこの季節、ネギを家の玄関に飾っとく風習が、文化があって、そのネギを寝こそぎ持ってきちゃうっていうシーンですよね。
面白かったですね。
おばさんがもう怒って、シャーマンの先生にね、助け求めるようになったんですけど。
なんかおじさんもなんか変なんですけど、でもなんかこのシャーマンの先生と対峙した時ですね、なんかえらいかっこいいんですよね。
確かに。
和気をわかってる感じというかですね。
うん、確かに。
シャーマンの先生、やっぱえらいし、しかもめっちゃ高圧的なんで、普通の人だったらもう怒鳴られて終わりとかみたいな、もうけなされて終わりみたいな感じになりがちな、そんなすごい人なんですけど、
おじさんはね、もう正々堂々と会話とかやりあってっていうので、その辺のね、おじさんとシャーマンの先生の掛け合いみたいなのも、なかなかちょっとね、面白いところでした。
そうですね。あとおじさんがなんか今ちょっと変だ変だぶっ飛んでるみたいな話あったんですけど、でもあのやっぱりこうなってしまったにはやっぱりこういう理由がちゃんとあって、っていうのもちゃんと語られていて、
そのあたりもこう、この時代が生んでしまったものみたいな部分も多分あると思うので、そういうのもちょっと感じながら読める作品ではありますね。
そうですね。うん。おじさんね、元々はすごい頭のいい人で、なんですけどやっぱりその、だからね、その当時の社会で生きていくには、右向き右とか左向き左みたいな、なんかそれができないとダメで、
で、そこにやっぱり意思を持っているおじさんみたいな人はもう、右も左も向かずにいたら、やっぱりだんだんね、ちょっと痛い目に遭っていくっていう、そういうすごいかわいそうなところとかね、あったなと思いますし。
うんうんうんうん。うん。やっぱり一番最初にあるから結構インパクトがあるんですけど。
そうですね。インパクト大きかったです。そうですね。
次の作品、モンテカルロ食人鬼ですね。これはですね、ハリネズミよりかは読みやすいかなと思います。もしかすると人によってはこっちを先に読む方がスッと読んでいける人もいるかもしれないですね。
でもそこはモンテカルロの方は主人、モンテカルロっていうのはあれですね、そんな地名かな、ヨーロッパの方にあるんですけど、とは全然関係なくて、地名を勝手に使っている中国のその深夜のレストランが舞台で、モンテカルロという名前のレストランですね。
食人鬼っていうのはもう、これはもう想像にお任せみたいな。なるほど。
主人公は老人性の青年で、ちょっと付き合っている彼女がいて、年上の彼女なんですけども、かきおちをちょうど食わたっていたところで、一緒にこの街から出て行こうという約束をして。
で、待ち合わせがそのモンテカルロというレストランですね。ただなかなか彼女が現れなくて、一人で待ってるんですけども、その店に入って朝ごはんを食べていると、ちょうどその店におじさんがいたと。
で、おじさんがその店に鍵師の男、鍵師っていうのがあれですね、閉じられた鍵を開ける、そんな人にその木箱を開けさせようとしていたというのをなぜかレストランの中で知っていると。
で、おじさんもその主人公というか、その老人性の青年に気づいて、テーブルにやってきて。で、朝ごはんをですね、食べているのをちょっと横取りしてしまうというですね。
主人公があんま食べてなかったんで、それだったら自分に食べさせてよって言ってね、食べ始めるんですけど。で、このおじさんが元々その主人公のおばさんと結婚していたんですけど、離婚していて。
で、実はその離婚したおばさんが結構な資産を持っているとかですね。あとはこの過去に自分は熊を打ったことがあるとかですね。銃で熊を打ったことがある。そんな話をおじさんが主人公にし始めると。
で、主人公はですね、そのおじさんの話とかどうでもよくて、彼女がいつ来るんだって思ってるんですけど、全然来なくて焦り始めます。
で、おじさんもおじさんで、やっぱりそのおばさんですね、の悪口を言ったりして、主人公もだんだん腹が立ってくると。
で、かつてはですね、親戚の中で主人公の男の子はこのおじさんのこと一番好きだったんですけど、今はですね、ろくに仕事もしなくて、金にがみつい人間にも見えてですね。そうです。
で、このおじさんが言うにはですね、実はこのおばさんのおじいさんの看病している時に、実はその先祖が残した秘密の財産みたいなものがあって、それを見つけたんですけど、
おばさんがそれを管理していて、自分の手元には全然ないから、鍵紙に開けさせようとしていた木箱に銃を入れていて、箱を開けさせて銃を出したら、ちょっとおばさんを脅しに行こうと。
金の在りかというか、それを聞き出そうという。そんなことをね、怖がっていると。の主人公に言いますと。しかもおばさんはですね、この離婚した後、別の男とくっついているそうだということもあって。
で、時間はですね、だんだん流れていって、最初はそうだったんですけど、昼になり始めて、おじさんとその主人公はランチメニューでステーキを注文して、ステーキを食べるようとするんですけど、
そこでですね、肉がなかなかそのナイフで切れないっていうので、主人公がですね、ちょっとどうしようってなったら、ナイフでは切れないんですよ。つめを使うとあっさりと肉が切れて、無事お肉食べれるようになるんですけど、主人公の爪が思ったより伸びてるなというので。
で、そんな風にご飯食べていると、ついにですね、鍵師が木箱を開けて、おじさんが拳銃を手にするようになります。その時ですね、もう思っても見ない出来事が起きていって、事態が一気に展開していくという、そんな話ですね。
いやーこれも不思議な話で。 このモンテカルロ食人鬼は結構、主人公の男の子のダメさ加減がちょっと駆け落ちしようとしているけど、絶対まともに相手にされていないっていう感じが。
そうそうそう。なんかね、話聞くとそう、年上の彼女は結構ね、モテてそうな男もね、男人が作ってそうな感じがする女性だし。
もう完全に空回りしてますね。顔回り感が私は結構好きでしたね。
これもね、僕は主人公がステーキを爪で切るシーンがあるんですけど、それ最初ね、あんまり理解できなかったんですよね。
あーね。急な展開でしたね。
そう、急な。後でそれがどういうことかっていうのはね、気づいたんですけども、いやーなかなかこれはすごい話でしたね。
ダラダラと話が進んでいくのかなと思いきや、そんなことなくて、結構後半になると一気にパッパッパって感じで話が展開していって、
主人公の男の子もダメさ加減みたいなものがちょっと気にはなる男の子なんですけども、やっぱりそのお父さんのこともあったりして、
なんでしょうね、あそこの町から、町でなんかちょっとやっぱり行きづらさを持ってるんだろうなと。
で、なんとかしたいというので、彼女と町を一緒に出ていこうって思ったりするんですけども、
なんかね、そういったところの気持ちみたいなものも、何かちょっとでもね、なんかダメな男だけどでも、ちょっとわかるところもあるなというか。
なんかすごくあれですね、モンテカルールは読みやすくて。
そうですね。ちょっと結構考えさせるような、ハリネズミもそうなんですけど、考えさせるような文章とかも結構入っていたりするんで、そのあたりも結構楽しみますね。
このおじさんがね、主人公を悟しそうとするんだけれども、その悟す言葉が最終的にひっくり返っちゃうのかな。
そういうのもね、ちょっとね、楽しみながら読める作品ではあるかなと思いますね。
じゃあ最後ですね、森の中の林という作品をご紹介します。これ5章からなる長編になってますね。
親子3世代の物語で、冒頭も言いましたがミステリー要素もある作品になってます。
第1章が甲雷ウギスという章ですね。
ルイ・シンカイという人の視点から語られる章で、3人章なんですけど、語られる視点で見ていく章で、彼は子供の頃に両親を亡くして苦労して生きていました。
高校を出てからすぐ働いていて、工場で鳥の駆除を仕事にしています。
両親の命中に、たまたま保護した2匹の甲雷ウギスを、これは両親の生まれ変わりなんじゃないかと思って買い始めます。
ある時、食当たりでイライラしている時に、衝動的に出店みたいなところで買った空気銃を使ってですね、
自分の家の窓からですね、飲食店のお店の外にあるケースに向かって売ったんですね。
すると、この時ですね、撃ち抜いてしまったガラスかな?が、ちょっと破片が飛んでしまって、
その時、たまたまそこを通り過ぎた排出の方にですね、当たってしまって、もう目がやられちゃったんですね。
で、レイはですね、罪悪感からですね、自分が撃ってしまった人を聞き込みで探し出して、入院先の病院に行きます。
相手はリエン・ジャーハンっていう男で、右目をこの時も失明していました。
で、レイがリエンに謝罪すると、リエンは怒るところから優しく話を聞き始めます。
レイは、今までの自分の孤独のことなんかもあるので、泣きながら今までのことを話して、このリエンを知るように慕っていきます。
レイはですね、このこと、警察とかなんて言わないから、毎日仕事の割に自分のとこに来て話をしてほしいと言います。
レイはですね、この後毎日リエンの元に通うようになり、どんどんリエンのことを知っていきますね。
彼はですね、三輪利赤を引いて、底辺の排他仕事をしているんですけれども、本当はですね、元警官で、
これもですね、上司の不正のために不当にリストラされていて、今ですね、仲間たちとその上司を訴えているというような状態でした。
ある時、病院にリエンの娘が来て、娘が出てくると、リエンはですね、ルイに娘を結婚の相手にはどうかということを聞いてきました。
ルイは驚くんですが、その後ですね、娘がですね、実は目が見えないんですね。
そのことを知らされると、始めから目が見えなくて結婚できない自分の娘の相手を自分に押し付けたのではないかということで、
怒りを表しするんですね。けれども、リエンはですね、結果的に気持ちが落ち着くと、リエンと話したりして気持ちが落ち着くと、ある行動に出ますというところですね。
第2章、森林になります。この後ももうちょっと話が続くんですけれども、ネタバレを少し回避するためにここまでにしておきますね。
第2章が森林となります。ルイとリエンの娘なんですけれども、無事結婚しています。その間に生まれた息子が主展の章になりますね。
この息子なんですけれども、いろんな事情がありまして、子供の頃からですね、祖父、さっき右目を失明してしまったリエン・ジャーハイの下で割と育てられていることが多かったです。
彼なんですけど、高校を出ても大学には行かず、動画配信で人気者になってインフルエンサーになるという感じですね。
一気にここ急に現代に行きますね。彼はですね、両親や祖父の家族の記憶を語っていくという流れになってきます。
ちょっとざっくりですが、これ程度にしておきますね。
第3章が春の夢。ここでですね、主展がリエン・ジャーハイになります。右目を失ってしまったリエン・ジャーハイですね。
元警官なんですが、現在は三輪リアカーを引いてガスポンペを交換する仕事をしています。
この時点ではですね、娘がリュイと結婚していて、2章の主人公だった孫もいるという状態ですね。
今はもう自分は離婚して一人身という生活が描かれます。
ある時ですね、このガスポンペを交換を担当している大学の食堂でチケットのもぎりの女性と知り合い、一目惚れしてしまいます。
一目惚れ、一声掛け惚れかな。そんな感じでちょっと惚れてしまいます。
その女性が忘れられないでいるとですね、またちょっと仕事でですね、近くのアパートにガスポンペの交換に行ったら、その方の部屋だったんですね。
とはいえガスポンペね、一回交換するとそんなに頻繁に交換するものでもないので、会う機会ではなかったんですけれども、リエンは自ら理由を作っていきます。
女性に会おうとして、実はこの間見た時ちょっとガスポンペの修理が必要かもしれないというですね、ちょっと嘘の連絡を入れます。
この時ですね、その女性はいなくて、彼女の息子さんが対応してくれたんですね。電話も対応してくれました。
家に行ってみると男性がいます。実はですね、このリエンは情報通の職場の同僚からですね、あの子の女性には彼氏がいることが聞かされていました。
この彼氏はですね、結構危ない商売で稼いでそうな威惑つきの男で、なかなかちょっと危ないそうな空気が出ていますね。
時間が流れて春になり、リエンはですね、その女性と食堂で会います。
女性にちょっとプレゼントをしてですね、その代わりにコーヒーをお持ちそうになります。
女性はですね、その時ですね、自分には男がいるということをですね、ちょっとアンに伝えていきますね。
リエンは女性に別れを告げて、もう忘れようと立ち去ります。
その後ですね、ちょっとリエンはですね、国の植林プロジェクトに参加することになります。
これはすごい報酬が良くて、木を植えるだけでめちゃめちゃお金が稼げるっていうプロジェクトですね。
ちょっと住んでいた町を離れて、ちょっとその大きい国道の沿いの小屋に住み、木を植える仕事を始めますと。
しかし一方でリエンはある秘密を握っていて、そのことをですね、つてのある警官にですね、ちょっと伝えようとしていきます。
そこでですね、大きな展開を迎えていくという流れになりますね。
4章5章はですね、もう完全にネタバレになっていくので、もうちょっとあまり話さずにいようと思います。
特にですね、ちょっと4章の語り手は結構衝撃的ですね。
5章でですね、実はこれ急に舞台が名古屋になります。
しかも名古屋かって感じですよね。
名古屋になりますね。
日本に話がちょっと映ったりするっていうところですね。
これちょっとあの後書きとか解説とかにも書いてあるんで、
まあちょっとこのあたりも是非ちょっと先に知った状態で読んでする人もいると思うので、
ここは別にいいかなと思ってちょっと話してしまいますと。
いう感じですかね。
というところなんですが、
ちょっとね、この4章5章でかなり話がダイナミックにまた動くので、
結構衝撃の展開があったりするんですけれども、
伏線回収がすごいなっていうところですね。
いやでも結構ね、なんか複雑な話なんですけども、
読んでいくとだんだん、なんかこれがこう繋がってくるのかなっていう。
面白いよね。
なんか感じれて、そうなんですよね、すごい。
なんか確かにミステリー要素の部分もなんか面白いと思いましたし、
自分が読んでいて、なんかちょっと本当にいろんな情報が錯綜したりするので、
どれが本当なのか、今自分が読んでるこれはこの人物って言ってるんだろうかみたいなんですよ。
だからそこはちょっとあやふやなままなんか読んでいっても、
でもむしろそういう状態でも面白く読んでいけるので。
そうだね、ミステリーっていうよりは結構人間ドラマだなって感じですね。
ミステリー要素はあるけど、まあ描きたいのは人間ですよね。
特におじいちゃん、おじいちゃんっていうか、
まああれだね、エリエンジャーハイのこととかは結構ね迫ってきますよね。
あと五章でのいろんな巡り合わせみたいなのもすごく印象に残るし、
すごい面白かったですねこの作品。
そうですね、この作品あれですね、マジックリアリズムみたいなものが、
ちょっとこの作品は薄いかもと思ってはいたんですけども、
よく考えるとイラン人さんがなかなかマジックリアリズム要素がありましたね。
確かにそうですね。
なんかすげえナチュラルすぎてさ、なんていうのかな。
いや、この四章の最初、この語り手がまさかこう来るかっていうのがめっちゃ驚きましたし。
まああれもうまい使い方だしいいよね。
そうですよね。
なんとなく私はあれですね、このまだちょっとジョンジーさんの作品3本しか読んでないわけですけれども、
この森の中の林って多分めちゃくちゃ書きたかった小説なんじゃないかなってすごい読んでて感じましたね。
結構なんかね、ジョンジーさんの自然的要素も含まれているみたいですもんね。
そういう意志っていうかなんだろうな、雰囲気をすごく感じましたね、読んでいる最中。
なんか書きたかったもんなんだろうなみたいな。
この作品はやっぱり一章の主役の類心海ですね。
個人的にはこの人に一番感情移入しましたね。
出てきた時はすごい良い青年なんですよね。
ちょっとイライラしてる時に謝って銃撃ったらそれでレンジャー俳優に被害与えてしまったんですけど、
すごい本当は気の良い青年で、でも結構苦労して何度か生きてきてっていう。
で、最終的には好きな女性とも巡り会いにするっていうので。
っていうすごいこの類心海に好感を持ちましたし、
一方でまた違う章で出てきた類心海は全然違うこの印象を持ちましたし、
そこの複雑なところですね。
人はやっぱりある章、ある視点だとすごく良く見えるし、ある視点だとそんなに良くない人物が見えるしみたいなんですね。
でも類心海もね、彼の中でもちょっと、これちょっとあれか。
でもあれですよ、類心海は事情は読んでいくと分かるので、類心海はそう。
なんか別に悪い人間というつもりはなくて、事情があってそうなってしまったんだっていう。
これはもう、いろんな人にこの感覚ですね。
ちょっとこの辛さを。
共有したいですよね。
共有したいですね。
二人ときにないかもしれないですね。
息子もそうですね、この2章に出てきた息子の章は、本当こんなにあっさりと話したんですけども、
もうネタバレがすごくたくさん含まれているので。
決定的なことがここで起きたりしますので。
それはもう別に、別の話は別の視点から語られてくんで、あれなんですけど。
そうですね。
なんていうかすごい、この類心海から始まる大きな物語の中では最後に出てくる、
親子3世代の、一番最後に出てくるこの息子なんですけども、すごく今風なんですよね。
動画配信で。
そうだよね。
っていうので、どうなるんだろうっていう、なんかすごい気にはなりましたね。
なんかすごい一族の重たい。
そうだね。
なんていうか運命みたいなものを背負ってるのかどうかわかんないですけども、
それを引き継いでいるのかどうかもわかんないですけど。
いやでも、なんか全てが過ぎ去ってはいるけど、何かしらの意思を感じる終わり方をしてるよね。
そうですね。結局最終的には親友にやっぱり行き着くのだ、みたいな。
そんな有言明いたこと、小説の中で語られたりします。
でもあの描き方は結構好きでしたね。
そうですね。
じゃあこのあたりにして、ハリネズミ、モンテカルロ食人鬼、森の中の林、終わりにしたいなと思います。
なかなかあれですね、ちょっとネタバレを気にすると、結構話しにくかった作品だなって久しぶりにちょっと今思いましたね。
うん。
確かに。
なかなか。
そうですね。
しかし、すごく読みごたえのある作品だから、なんかねうまくもうちょっと伝えられたらなっていうところはちょっとありますけどね。
そうですね。あと、3つとも話が濃くてですね。
こういう話って伝えようと思うと、
なるよね。
話になるし、しかもちょっとネタバレもしてしまいそうだしっていうので、なかなか難しいですね。
心ですね。
うんうんうんうん。
ですよね。
まあでも、それだけ何かその話したくなる、話したくなるっていうかな。
なんていうか、その作品の中にこんなこともあった、こんなこともあったっていうですね。
そんなのが本当に言いたくなるような、それぞれの小説だったと思いますし。
なんかそうですね、ちょっとやっぱりこれもすごい言えない部分ですけど、ラストの一部もすごい良かったんで、なんかね、南高のラストの一部も相当良いなって思ったんですけど、
この原作ではどういう配信になってるかわかんないけど、森の中の林の最後の一部はめちゃめちゃ良いですね。
あとあれですね、僕はなんかその自分の親戚とかで、変なおじさんみたいな人っていうのはあんまり居なかったんですね。
もしそういう変なおじさんみたいな人がいる人とか、読んだら結構ですね、重ねて読んでしまうんじゃないかなと思いましたね。
ここまで変じゃないけど、ちょっとなんか自分のおじさんはちょっと思い返しましたけどね、私は。
変って言うとなんか変じゃないんだけど、なんかやっぱり、あの距離のあるおじさんを思い出しましたね。
でも本当に、ちょっとうがった見方をしてしまうような人がいたとしても、でもその人の過去に何があったのかっていうところは、すごく考えさせられる章筋だなと思いましたね。
じゃあこのとこにしておきましょうか。じゃあちょっと次回告知して終わりたいと思います。
次回はですね、デルモワーシュワルツの夢の中で責任が始まるをご紹介します。
お楽しみに。
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