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2022-07-11 48:49

第85回 世界でいちばんタフな15歳の少年「海辺のカフカ 上」村上春樹著

spotify

【今回の紹介本】

■『海辺のカフカ 上』村上春樹著

2002年に発表された世界的ベストセラーとなった村上春樹の長編「海辺のカフカ」
今回はパーソナリティ2人が二十歳前後のときの初読と再読の感想を比較しながら語ります。
この作品を読んだことある人も、読んだことない人もぜひお聴きください!

【番組内で紹介したトピック】

■『海辺のカフカ 上』村上春樹著 新潮文庫 

https://www.shinchosha.co.jp/book/100154/

【文学ラジオ空飛び猫たちを初めて聞く人向けのnote記事】

声で届ける文学!Podcast番組「文学ラジオ空飛び猫たち」おすすめエピソード特集

https://note.com/cafecatwings/n/nab636ad54a35

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案内役の二人は、 東京都内で読書会を主催する「小説が好き!の会」のダイチ

京都の祇園で本の話ができるカフェを運営する「羊をめぐるカフェ」のミエ

文学のプロではない二人ですが、 お互いに好きな作品を東京と京都を繋ぎ、

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#本 #小説 #読書 #読書会 #文学 #海外文学 #ブック

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文学ラジオ 空飛び猫たち
2002年に発表された村上春樹の長編 「海辺のカフカ」この作品の良さは20年時を経ても全く風靡ない
世界で一番タフな15歳の少年になると告げられた 主人公カフカの運命は
今回は初めて読んだ時の感想を交えながら 村上春樹の長編をご紹介します
どうもみなさんこんにちは文学ラジオ空飛び猫たちです この番組はいろんな人に読んでもらいたい
いろんな人と語りたい文学作品を紹介しようコンセプトに 文学と猫が好きな2人がゆるーくトークするラジオ番組です
お相手は私小説が好きの海野大地と羊を巡るカフェのミエの2人でお送りします 文学のプロではない2人ですが東京と京都をつないでお互いに好きな作品を
それぞれの視点で紹介していく番組です 番組概要欄に詳細情報を記載しているので初めてお聞きになる方などそちらを見ていただけるとありがたいです
今回紹介するのは村上春樹さんの海辺のカフカ上巻になります 新潮文庫から2005年に出ているんですけども単行本自体は2002年20年前に出版されたものになります
ありがとうございます そうかもう20年前か すごいですよね あれから20年って
うわーそうなんだ ちょっと考え深いですね
今回はですね定期的に来る村上春樹紹介会になってます これの前はですね世界の終わりとハードボールドワンダーランドを去年紹介させていただきましたが
現在一応ラジオの再生回数で言うとナンバーワンのエピソードになっています ちょっと今回私聞き直してみたら確かまだマイク導入する前ですね
なんでめっちゃ音質が悪くて すげー撮り直したくなりました 俺の編集も荒いし
あと俺たち頭骨をズゴツって言ってるし あそうそうそこね間違えてましたよね読む方
恥ずかしいことだらけの世界の終わりとハードボールドワンダーランドなんですけど やっぱり村上春樹紹介できてあの時はすごい楽しかったなっていう思い出がありますね
で今回も私も昨日読み終えたばっかりでめちゃくちゃこう読み返してみて熱が今あるんで この熱量を持って読んだ後すぐ三枝さんと話できて熱がこもった状態が多分エピソード
どっかできると思うんでそれを記録とし残せるってちょっと贅沢だなと思っております 僕もこの1週間で上下巻を約1000ページぐらいあるんですけどね一気に読んだんで
本当ね感情が高ぶってるときにやっぱしゃべりたい作品ですよね そうですねちょっと今日は厚苦しくなるかもしれませんがよろしくお願いします
えっと私はですね運命のガフが実は4回目です今回を読むの そんなに読んでたんですねすごいちょっと思い返してみたらめっちゃ読んでました
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実は初めて読んだ村上春樹作品で最初に読んだのは高校生の時ですね この主人公が15歳なんですけど結構自分の年齢と近い時に読みました
改めて読んでみてだいぶ読む時の状況とか年齢で印象が変わってくる作品だなぁと思って 今回ですねなんか一番この作品を理解できた気がします
だから多分まあまだちょっとつかめきれないとかあるんですけど読めば読むほど好きになる 作品なのかなと思っているのと4回目だったのがなんだかわかんないですけど下巻をですね
わけのわからないスピード読んだんですよね 3時間半くらいでスタバで読んだんですけど
ちょっとなんか集中しようと思ってスタバに行って1時過ぎぐらいに行ったのかな でこれ多分まあ読み切んなくて夕方家に帰ってまぁ最後そこだろうなぁと思ったら
多分4時前後ぐらいにね最後まで行っちゃったのかな 3時間半
はいはいはいわけわかんない500ページあるじゃないですか 文庫500ページ3時間半めっちゃ早いんですよね
時間の間隔がよくわかんなくなって 俺もいやまあまだ全然かかるかかると思ったらあ終わったみたいな
時間の間隔がちょっと狂ってましたね 下巻にあの時間の間隔関係ないみたいな話
あそうだね 完全にそっちの世界に行ってたかもしんないですね
行ったかもしれないですね 4回目ってことは何年ぶりになるんですか
高校の時に読んで大学の時に1回読んで 2年前にあのちょっと文明の学科の読書会があったんで参加したくて
読み返してで今回って感じですねあそうかじゃあから各的最近 読んでそう今回ねやっぱりなんだろう
その時は読書会に参加するためにガーって流しを見した感覚があったんですけど 今回じっくり読むとだいぶ
すごかったですねっていう感じですね 改めてやっぱりこの作品で自分は文学とか物語を高校の時好きになったんだなーって
強く感じましたね あのわかるかもしれないですね僕も今回読んだのが2回目なんですけども
最初は大学生の時に初めての村上晴樹さんの長編小説として読んで まあそこで村上晴樹さんにハマっていったというのがありますね
でその後あのいろいろ作品読んでいったんですけども 自分の中では海辺のカフカが村上晴樹さんの長編の中で一番好きな作品としてずーっと
あってどういう話だっけっていうところがもう忘れていたんですけども 今回改めて読むと細部ってこういう風な話だったんだっていうのがですね
ちょっとなんか思い出すのとはまたちょっと違って感覚としては残ってるんですけど なんか初めて読んだかのようにちょっと読めていってですね
やっぱ10何年ぶりに読むとまた全然違うなっていうのは僕も感じましたね あと私もですね
村上晴樹の作品一番何が好きって聞かれたとき 実は昔は世界の終わりとハードボールワンダーランドですって言ってたんだけどもうこれからちょっと
インビューのカフカですって言われてますね じゃあ今回は上巻と下巻でそれぞれエピソードを分けていこうと思ってます
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で上巻である今回は作品の特徴や魅力 感想なんかを話した上でストーリーやあらすじをメインにちょっと伝えていきます
基本的にはあの村上晴樹作品 広く読まれていると思うのでネタバレはあまり気にせず読みます
なので上巻も下巻もですね結構ネタバレするのでネタバレが気になる人というか ネタバレしないで読みたいって人は是非あの上のカフカを読んでからこのエピソード
聞いて頂ければなと思いますでも正直村上晴樹作品はネタバレしても全然面白いので まあ聞いてから読んでも大丈夫かなと思います
で下巻の方なんですけど次回下巻のストーリーを話していきます でこれはもう最後まで結末まで話そうと思ってますので結構いろんな解釈ができる作品
なので下巻のラストでは我々二人この作品のここの部分はこう解釈したみたいな話を して終わりたいなと思っております
ではですねまずこの海辺のカフカの上巻がちょっとどういう話かというところを あらすじを引用して話したいなと思います
君はこれから世界で一番タフな15歳の少年になる 15歳の誕生日がやってきた時僕は家を出て遠くの知らない町に行き
小さな図書館の片隅で暮らすようになった 家を出た時に父の書斎から持ち出したのは現金だけじゃない
古いライター折りたたみ式のナイフポケットライト 濃いスカイブルーのレボのサングラス
小さい頃の姉と僕が二人並んで写った写真というですね 本当の始まりの始まりの前提しかちょっとあらすじでは述べられていないんですけどもここから物語がどんどん広がっていくというところですね
最初にちょっと我々やっぱり時間を経て読み返しているという部分があるのでそのあたりの感触 というか感想をちょっとお伝えしたいなと思います
これはやっぱりいろんな人が同じ状況にあるんじゃないかなって思います 若い時に村上春樹作品読んででなんだろう私30代半ばなんですけどそれぐらいの年齢になった時に読むとまたちょっと響き方が変わってくるっていうのはいろんな作品あると思うんですがちょっと今回結構多くあったのでそこをちょっとお話ししてから具体的な特徴とかに入っていきたいと思います
で今回ですね私ですね若い時というか高校生大学生の時からと比べて思ったのは 感情移入する部分とか印象に残る部分が結構変わっててそこが面白かったなぁと思うのと
あと同時にですねあの強烈に印象に残っているところはやはり強烈に印象に残ってました このセリフやばいと思ったところ
読んだ時あ俺ここで感動したっていうのはちょっと分かったりすることもあったんで そういうのはあるんですけどでもその以外の部分をだいぶ響くようになってきたなぁという
感触があります で書読の時はですねこれ主人公田村カフカ15歳の少年で通りでも話しますけど
大島さんっていう人と出会うんですね であの大島さんが下官でちょっと年齢で来るんですけどあの21歳っていう年齢で結構
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その読んでいる当時はすごい大人の人っていうイメージがあってで自分はですねその この大島さんがカフカに結構よくしてくれたりいろんないいこと言ってくれたりするんですよ
大島さんの存在にすごい憧れてたのを覚えてます 一番最初の時にこんな人が俺の側にいてくれたらいいのになぁって
確か大島さんねなんかダントツでかっこいいですよね うんかっこいい
いやめっちゃいいよねでこれなんですけどでも今回読んでみると10代20代に読んだ時には 完全にこの物語の進行を助けるだけの役割だなぁと思っていた
星野青年っていうキャラクターがいるんですよ 20代仲間のトラック運転手の人物なんですけど彼がね
今回というかますあの2年前と今回読んで気づいたんですけど この物語の中でめちゃくちゃ成長するんですよね
でこの成長に今回はだいぶ心を持っていかれてるんで これはやっぱり年齢を経た影響だなぁってすごく感じましたね
それはわかりますねめっちゃ 僕も今回ねやっぱり星野青年はすごい印象残ったのとあと
佐伯さんという女性ですねもう50代の女性なんですけどその2人がすごい印象残って これ多分初読の時と全然ねこの残ったものが違っていたと思うんで
どういう人なんてかその人の持っている存在感みたいなものをやっぱり年齢によって その感じ方とかちょっと違うんだなっていうのは改めて感じましたね
あと今回読み直して去年世界の終わりとハードボイルドワンダーランドを読んでいたので なんかそこの世界とのつながりっていうのも感じれてですね
これはやっぱり面白かったですねやっぱりその世界観というところが共有されていて が世界の終わりのあの世界と海辺のカフカのこの世界というどっちもすごく魅力的な
世界なんですけどそれが同じ世界観の中でつながっているのかなというところはですね なにかすごくより物語が自分の中で広がった気がしてですね
そういう良さっていうのも感じれましたしあとなんといっても ウィンベイのカフカというのはすごくメタファーが全開な小説なんですけども
そういうのが好きだなというのを自分でも気づいたというかですね ずっと村上春樹さんの作品であの一番好きだったんですけどなんでこの作品が好きなのかって
うまく説明できなかったんですけども 改めてこれだけメタファーを過ぎ込んで継ぎ込んで作られているところっていうのが僕は好き
なんだなというのに気づきましたね メタファーはすごいですよね
ちょっと後でも話すかもしれないけどね まずこの作品の全体的な魅力をちょっとお伝えしたいなと思います
冒頭で言ったんですけど先平知事会 まず上下間を合わせると文庫で900ページを超えてくる作品なんですけれども
読みやすくて話の展開も引きつけてくれるので なんていうんですか読むのはそこまで大変ではないなと思いました
それは多分一番最初に読んだ時も感じたんですけどこれうまいのが要所要所ですね 結構笑える話とかユーモアが入ってて結構クスクス笑ってしまうようなところもあります
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で村上春樹さんの作品としては珍しく10代半ばの主人公というのが設定されています だいたい20
超えている主人公が多い中で 主人公カフカーがですね15歳っていう設定なんでそこも他の村上春樹作品と比べると特徴かなって
確かに確かに主人公が15歳ということで読者の年齢層が他の作品より下になるんじゃないかって 思われているところあるかもしれないですけども
そんなこと全然ないですね本当に他の作品同様 もちろん10代の人が読んでもすごく面白いと思うんですけど大人が読んでもやっぱり他の作品同様に
すごく影響を受けるものがあるのかなと この小説の構造としては2つのパートに分かれています
これよく村上春樹作品によくあるパターンなんですけれども 主人公カフカーの一人称で語られるパートと中田さんっていう人物を中心に描かれるパートが
交互に展開します このパートはですねよく読んでいくと途中で気づくんですけど約1日ほど時間がずれていて
カフカのパートの方が時系列的には先にあって中田さんのパートがそれを追いかけて いってるんですけど1日遅れて追いかけているんですけど
位置としてカフカのパートが語られてから中田さんの話が語られるんで なんか1日時間が戻るような感じがちょっとあるんですよ毎回
ちょっと混乱するポイントでもあるんですけれども 演出効果としては非常に良い効果を出しているなと思います
2つの物語が並行で語られるっていうのが クロスカッティングという手法みたいなんですけども
この村上春樹作品の中でも海辺のカフカのこのクロスカッティングというのは神が語った 同時並行を見せてくれていると思っていてですね
演出効果というところではなんか本当この海辺のカフカに関してはすごく際立って この2つの物語が描かれているんじゃないかなと思いましたね
このクロスカッティングのことは別々ストーリー話そうと思っているから ちょっとうまく話せないから今話しちゃうと
ミステリーとか推理小説要素をちょっとうまくこれによって取り入れていたりもするので 完全にこの物語を読み進める力にだいぶなっていって
これもう本当読んでると気になって聞いたら仕方がないっていう感じに部分的にはなっていくので ここは本当にうまいなと思いますね
あと特徴的なところだとメタファーに関する話が多いというのがありますね
本当に最初から最後までいろんなメタファーというのが入っていてですね
実際に大島さんという登場人物はメタファーについて主人公に教えたりもしているんですけど
もうね最後の方でも世界はメタファーだというような話を言っていたりしてですね
あとはいろんな要素文学的な要素も含まれていて
主人公が田村カフカという名前なんですけども フランスカフカの思想的影響というのもですね
この作中にもこの小説自体の作りにも影響あると思いますし
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あと作中でギリシャ悲劇のオイディプス王の物語というのが述べられていくんですけども
そこのですねオイディプス王の物語と重なってくるところがあったり
あとは源氏物語であったり 武月物語であったり
日本の古典小説というところの物語というのも随所で用いられていたりするという
マジで高校の時読んでる時 メタファーって私全く分かってなかった
ちょっと鼻を食べて今回読んで思いました メタファーって何なの?みたいな
いやそうですよね
その後やっぱ村上春樹作品とか他の文学作品を読んでいくうちに
だいぶ自分の中に馴染みのある感覚になってきて
今回そういうのもちょっとあって読み進めることができたなとちょっと思ってます
いやそうですね 僕も多分ね初読の時にはなかった感動を
このメタファー通じてなんか感じれたなって今回思いましたね
あと村上春樹作品に全般に言えるところでもあるんですけども
このウィンベノカフカーも暴力的なシーンであったり性的なシーンというのが多い小説なので
そういうのが苦手な人はちょっと読み進めるのが辛いかもしれないですね
ストーリー自体は謎が多い状態から始まっていって
いろんなことが解決していくんですけども
ただ読み終わってもこれで全部円盤に終わりましたとかそういうわけじゃなくて
もうかなり解釈の幅を残して終わる小説ではあるので
特に下巻のラストですね また次回配信する回では
僕と大地さんとでこの解釈の話というのはしていきたいなと思っています
そうですねちょっとそこはちょっと楽しみにとっておきましょうか
じゃあ具体的にちょっと話に入っていくんですがまず登場人物についてお伝えしたいと思います
まず主人公の田村カフカ15歳の少年で15歳の誕生日
世界の前日なんですけどに東京都中野区の方の家から家出をして縁もゆかりもない四国へ向かいます
父と何か確実があるようなことが冒頭語られるんですがそれは読み進めるうちに判明していきます
父からある呪いをかけられていてそれをから逃れるために彼は家出をするという流れになっています
カラスと呼ばれる少年と会話をしてるんですけどカフカにしか見えないようで彼の精神的な何かの反映だと思われます
カラスと呼ばれる少年から世界で一番タフな15歳になるんだと言われています
このあたりはちょっとだいぶ物語のキーワードにはなってきますね
ちなみにですねこれ下巻で明かされるんですけどカフカっていうのは自己語でカラスの意味があって
カフカが自分で自分のことカフカと名前をつけたんですけれどもこれはもう自分の力でしかやっていくことができなかったっていう意味合いを込めてカラスという意味の名をつけたということがちょっと下巻明かされます
15歳という設定ですけどもう大人ですよねなんかもう本当すごい大人びすぎていて自分たちがちょっと15歳の時とはちょっとあんまり重ねれないのかなと個人的には思っていてですね
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15歳なんですけど人生にね先輩感のようになんかちょっとねなんか択感してるところがあったりで会話のところもね少年がする会話じゃないだろうと思うようなね
まあそこがね面白いところでありますけど
そうですねカフカはまあ主人公なんで当たり前なんで物語を通してだいぶ成長していくんですけどでも元来持ってる彼の思想というか思いみたいのも結構強くて
下巻だっけなどっかに関してカフカが捉えてる強さの話が出てくるんですけど
まあそれはもともとこういうふうに捉えたっぽい書き方をされてるんですけどそんな強さの解釈の仕方15歳じゃできないなっていうぐらい択感してるっていうふうにも
ちょっと続けますとですねちょっと登場順になっちゃうんですが次はサクラという人物の話をしたいと思います
これはカフカが四国へ向かう高速バスの中で知り合う女性です
カフカのことを気に入ってお堂々に接してくる女性になります
サクラという人物もすごくいいキャラしていると思うんですけども
あの一つちょっと思っているところがありまして高速バスのパーキングかな途中ので女性の方からサクラの方から親しげに接してくれて
主人公のカフカと仲良くなっていくんですけども現実にはそんなことって多分ない話なので
まあサクラもメタファーみたいなものを読み進めていけるとあんまり違和感とかなくですね
読めていけるのかなとは思いますね
一応ねたてつけとしてはねカフカがある芸能人に出ててそれがずっと思い出さなくて誰に似てるかちょっと教えてみたいな感じで話しかけてくるんですけど
まあその中でも結構現実面は確かにあんまりないですもんね
なんかねその現実として突っ込もうと思うとね突っ込めるってことで本当山ほどあるんですけど
まあまあまあこれもでもねメタファーの一部だと思う
読んでいくと作品自体もっと楽しんでいけるかなと思いますので
じゃあ次にちょっと大島さんという方を紹介したいと思います
大島さんはですねあの初読の時も今回も持ったんですけどもう一番かっこいいなと思っている人物です
でこの人はですねカフカが四国の香川に行ったら絶対に行きたいと思っていた
香川県高松市にある大村記念図書館というところの司書さんです
下官で明かされるんですけど21歳という若さです
外見は完全に男性なんですけど実は女性で性的マイノリティでもあり血液病というちょっと珍しい病にかかっています
おそらくそのため内省することが多かったのかやたら洞察力とか観察力
あとものすごい量の本を読んでるっぽいので知識が豊富で会話の中でいろんな書物の引用をしてくるし
結構それがですね自然に描かれるっていうまぁちょっと小説だからってのあると思うんですけど
結構自然にこういろんな本の話を会話の中に挟んでくる人物ですね
この2002年か書かれた当初からするとだいぶ大島さんのキャラクターはユニークだったと思いますし
でそれを差し引いたとしてもですねあのちょっと21歳には見えないぐらい高達観してるというレベルが高い人ですね
いやほんと博覧狂気とは大島さんのことだなってほんと思いましたし
21:05
あらゆる哲学文学音楽芸術全般に通じていてこの人何者なんだってほんと思うくらいすごい人なんですけど
でもこの大島さんがこの主人公のカフカにオイ・ディプソーの話をしたりですね小説に意味付けをしてくれていると思っていてですね
まあやっぱりこの小説の凄さというところはやっぱこの大島さんの凄さとちょっと比例しているところはあるんじゃないかなと思いましたね
次にですね中田さんという人物を紹介したいと思います
主人公とは別パートでは中田さんが主人公に違う章の主役になるんですけども
60代の男性で主人公のカフカと同じく東京都中野区野形に住んでいます
知的障害者で都の補助金を受けて暮らしているんですけども特徴的なところでは猫と会話することができると
猫探しが得意であると補助金プラス猫探しをしたお礼でお金をもらったり食べ物をもらったりというような生活をしていました
ただある事件というのが起きてそれを境に猫と会話ができなくなってしまって
カフカ同様に中田さんも四国に向かうようになります
もうちょっと時間遡るんですけども戦時中に小学生だった時に中田さんが山梨に疎開していた時期があって
その時にクラスメイトと一緒に山の中で記憶を失ったことがあります
その時に中田さんだけがずっと意識が戻らず2週間意識不明状態だったんですけども
戻ってきた時には記憶を全て失っていて読み書きもできなくなっていたという状態でした
それまではどっちかというとかなり優秀なエリートの一家の人間だったんですけども
それ以来障害者のような扱いを受けたり自分のという人間がなくなって空っぽな存在になってしまった
中田さんのキャラクターはですね読まないとわかんないんですよね
結構独特な感じで口調とかもですねうまく作り込まれていて
設定からするとちょっと空っぽな人間っていうあれなんですけれども
でも空っぽだけじゃなくて何というかすごくいい人っていうか善良な人で
読んでるとですね中田さんを結構好きになる人ですね
神話とかちょっとずれてるのかなと思うところはあるんですけども
ただ中田さん自身には筋が通っていてですね
なんか決して中田さんの話とか読んでても自分は頭が悪いとかですね言ってるんですけども
あんまりそう感じないところもあったりしてですね
すごい良いキャラでしたね
もう一人ですね星野さんという星野青年と呼ばれたり書かれたりすることもあるんですけども
その星野さんが中田さんと一緒に四国に同行してやってくる人なんですけども
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この人は20代のトラック運転手で中田さんとは高速のパーキングエリアで出会います
最初は目的地が神戸だったんで神戸まで一緒に行きます
でそこで中田さんが神戸着いた後さらに四国に行きたがっているというのを知って
星野さんもちょっと仕事を休んで流れに身を任せるというか
もう一緒にそのまま着いていくと
でこの星野さんというのが楽観主義で物事深く考えないで生きているタイプというか
ただ気の良い青年ではあると
住んでるのが名古屋で常に中日ドラゴンズのキャップをかぶっていると
ドラゴンズファンであると
であと常にアロハシャツを着ているという人ですね
なんか見た目も多分ちょっと派手そうな特徴的な方ではあるし
特徴とかも軽い感じがあるんだけれども
でもこの物語の中で結構ユーモアな部分は星野さんのあたりで作られてきてありもする上で
最終的に結構内省し始めて
急にいろんなことを真面目に考え出して成長しだすっていう部分があって
もう星野さんはだいぶ今回好きになりましたね
いやわかりやすい
最初出てきた時は僕もちょっとね
あの星野さんの印象が薄れていたんで
これはまあなんか気の良い兄ちゃんなのかなと
で結構ねあの喧嘩早いところもあったりして
小説の中ではねだいぶ控えめなんですけども
その昔結構喧嘩していたとかね
そういう話もあったりして
まあ口調もねちょっと若干オラオラ系のところがあったりしていたんですけどね
いやこの星野さんの変化というか
そこはすごいやっぱこの小説のすごいところの一つやなと本当思いましたね
登場人物の紹介も長くなってきましたが
まあちょっとこれから上巻のストーリーをですね
だいぶかいつまんで話していきたいと思います
まあ冒頭話した通り
あの今後にカフカパートと中田パートが語られるんですけれども
えーと上巻はもう紹介する上でも
えっとカフカパートを一気に話して
まあその後中田パート一気に話していこうかなと思っています
上巻は結構状況とか設定がこう整理されていき展開していき
これから物語がまあ動き出しているけれども
なんか大きく動き出す前段階みたいなポイントでもあるので
まあそのあたりをちょっと話していきたいと思います
じゃあまずカフカパートなんですけれども
まずですねまああの冒頭あのカラスと呼ばれる少年に
カフカはこれから君は世界で一番タフな15歳の少年にならなくてはならないと言われながら
15歳の誕生日前日カフカは家出をします
で父の初祭から40万ほどの現金とナイフなどを持ち出していきます
えっと目指す場所は四国に決めます
これは一度も訪れたこともなく知り合いもいないので
もし自分が消えたと知った誰かが自分のことを探そうとしても
四国というところに目向ける可能性はないだろうという判断から向かいます
で四国に向かう高速バスの中で桜という女性と知られます
でこの時ですね四国に着いた時に桜からカフカは何か困ったことがあったら連絡してねと
27:00
携帯番号を手渡されます
でカフカはビジネスホテルの連泊しながら図書館に通うことにします
図書館っていうのは一人で仲良いしても目立たない場所だからです
この時にですね小村記念図書館という私立ですね
個人の昔の建築を改装した図書館に通い始めます
でそこにいる師匠の大島さんって方によくしてもらって過ごしていきます
大島さんはですね学校に行っていないカフカを不審に思うんですが
特に深く追求もせず放置しますね
このあたりが結構大島さんを信頼できるポイントになってきます
そしてここの館長の佐伯さんを見たカフカは50代の女性なんですけれども
この人がもしかして自分の母やないかと思い出します
カフカには行き分かれた母と姉がいます
母の顔はもう思い出せないし姉は写真があるんですが
9歳ぐらいの時なので今どんな顔になってるかも分からない
カフカは母に捨てられたと思っておりそれが彼の大きなトラウマになっていました
ホテルと図書館を往復する日々を過ごしていたがある日それは壊されます
目覚めると真っ暗闇の中カフカは帰り道を浴びていました
時間は深夜11時4時間ほど記憶がない
何もわからない状況でホテルには帰れない
そこで何が待っているかわからないからです
深夜だが携帯電話番号をくれていた桜に電話をして助けを求めます
桜はカフカを一晩泊めてくれました
翌朝ですね桜にこれ以上迷惑をかけられないと思ったカフカは
桜が仕事に行ってる間に桜の家を後にします
テレビや新聞をチェックしたけれども事件らしいことは起きていないので
ひとまず安心というかまだ何か露見してはないんだろうなということを思って移動します
小村図書館に行き大島さんに今日の寝場所がないことを相談します
すると大島さんは図書館で寝泊まりすればいいと
その代わりに図書館の仕事を手伝ってくれという提案をしてきます
その提案に乗るというか願ってもないことなので乗るんですが
いきなり今日からというのはちょっと難しいという話になって
2,3日泊まれる場所というところで大島さんは高知ですね
高知の山奥の小屋に連れて行きます
ここは大島さんと大島さんの兄が2人で所有しているという
電気も通っていない山奥の小屋です
カフカはですねそこで一人っきりになり孤独を味わいます
というのが最初の前段階ぐらいの話ですかね
もう私初読の時にこの始まり方にめちゃめちゃしぶれましたね
もうあの世界で一番タフな15歳の少年っていうパワーワードにやられて
読んだ後多分何人かやっぱり夢のカフカ流行ってたんで
読んでたんで世界で一番まるまるな17歳にならなくてはならない
世界で一番なんとかな17歳にならなくてはならないっていう
言葉遊びをしてましたね
遊ばない流行ってたんですって
ちょっとなんか2人か3人か忘れちゃったけど
なんかそんな話をした記憶がちょっとありますね
世界で一番タフな15歳の少年にならないという気持ちで
始まりがカラスと呼ばれる少年のセリフというか
言葉から始まっていくんですけど
このちょっと物語がやっぱりちょっとね
なんかタフな物語になるんだろうなっていうのを予感させる
いい始まり方してますし
これすごいやっぱり面白く読めていくんですけども
30:01
僕の中でやっぱ大島さん登場したぐらいからが
さらに面白さが一段階上がったなと思っていて
やっぱ大島さんの一個一個のセリフというか話が面白くてですね
例えばですけども最初にこれはいいなって思ったのは
主人公のカフカと作家のフランスカフカの話ですね
をするところがあってルケイチニテという作品があるんですけども
大島さんがそれがカフカの中でも特に好きだと
そしたら主人公も僕もその短編が好きだって言って
そこでどういうところが好きなのかみたいな話をしていくんですけど
ちょっと細部の部分になるかもしれないんですけどね
そういうちょっと大島さんが主人公からそういうふうに
ちょっと引き出してカフカの作品であったり
また別のところではなんか創石の作品の話とかをしていたりするんですけど
だからそういうのを読んでるのは気持ちのいいところでしたね
今三枝さんがいたところって多分大島さんがカフカを信頼するようになったポイントでもあると思うんでここはすごく良いとこですよね
上巻の最初の方だけど僕はちょっと印象残ったところでは
大島さんに主人公が高知県の小屋に連れて行かれて
そこで寝泊まりを少しの間するんですけども
その小屋の中で夜空の下で突然主人公が無数の星の存在に気づいて
これなかなか東京にいたりすると見ることができない夜空の風景かなと思うんですか
そしたら恐怖に襲われるんですね
すごいとんでもない数の星が自分を見ているというか見られているという感覚で
こういう感覚って人生のどこかであるんじゃないかなっていうのはですね
なんかちょっと思うところがあって
これもねちょっとしたところかもしれないですけど
なんかその主人公の置かれている状況とか不安とかっていうのが重なるところが
やっぱりところどころありました
そこもわかるし何かカフカの感覚
字の文で結構語られるんですけど
すごい共感してしまうポイントがすごく多くて
共感というか自分もこの感覚に陥ったことあるみたいなことがすごく多くて
最初のこの上巻のところで言うと最初の方だと文庫だと114ページの通りを見てて
高松市の通りかなを見てて
今から100年後にはここにいる人おそらくみんな僕も含めて地上から消えてっていう
その100年後のことを考えて必死に生きていかなくてはなんでいけないんだろうみたいな
そのことを考える瞬間があるんですけど
これは結構自分も考えたことあるし
こういうシンプルに共感できるポイントがすごく多いのがカフカだなって思いますね
あと大島さんで言うと今回読み返しても
めちゃくちゃいろんないいこと言っててやっぱすごいなって思ったんですけど
でもね理解ができないところがちょっと
まだ俺の理解が追いついていないっていうポイントがあって
次いいとこで言うと232ページで
芸術作品に関して不完全さがある作品の方が
人間の心を強く引きつけるっていう話が出てきて
33:01
これはすごく納得するっていうか
もうだよねって思うところなんですけど
その後にシューベルトの音楽についてちょっと話をしてて
この世界において退屈ないものには人はすぐ飽きるし
飽きないものは大体において退屈だってあって
退屈する余裕はあっても飽きてるような余裕はないって話はすごくわかるんですけど
大抵の人はその2つを区別することができないって大島さんが言って
要は退屈と飽きを区別することができないっていうことを言ってるんだけど
私これ読んでた時にあれ区別できないなと思って
退屈と飽きって意外と自分の中で今まだ同じだな
まだもう30の半ばを超えてきたけれども
21歳の大島さんのこの感覚にまだ合わせてないっていうちょっとショックを受けて
すごく考えればわかってくる気はするんだけど
実感としてまだ落ちないですね
僕もそうですね
退屈と飽きの話ってどっかで聞いたことがある気がするんですけども
聞くと納得するんですけど確かにね
自分の中にそれが落ちてるかっていうと全然そんなことないですね
いや21歳でこんなこと言えるなんて
下官でさらっと21って出てくるまで
20って一体後半とか30ぐらいなんだろうなって思ってた
じゃあちょっと先行きますか
続けてちょっとカフカファートの話をします
この小屋で過ごすようになった4日目に大島さんが迎えに来ます
この間いろんなことカフカ考えますが
その後ちょっと割愛して大島さんが迎えに来るところから話を始めます
結論がよると無事図書館で寝泊まりができるような状況になりました
館長の佐伯さんの許可も取ったということですね
その図書館での帰り道ですね
高知のその山小屋から香川県高松市の小村図書館まで2時間ちょっとあるのかな
車であるのでその間大島さんはですね
館長の佐伯さんのことについて語ります
佐伯さんは小学校の頃から決まった相手がいました
小村家の長男である男です
同い年の2人は美男美女のカップルで
何をするのもずっと一緒だったんだけれども
18歳の時にその長男はですね
上京して東京の大学に行くことにしました
佐伯さんは地元の音楽大学に通うことにしました
初めて離れ離れになってしまったという状況になります
佐伯さんはですね19歳の時に作曲した曲が
ひょんなことからレコード会社のディレクターの知ることとなり
発売されます
それは発売されや否や記録的な大ヒットとなり
日本中のラジオでかかってました
その曲の名前が梅のカフカという名前です
で梅のカフカが大ヒット中の20歳の時に
佐伯さんの恋人は死んでしまいます
でショックを受けた佐伯さんは二度と歌うことをやめ
そして気づくと高松から姿を消していました
そしてその行方は誰にもわからないという状況になります
そして25年の月日が流れて
佐伯さんは急に高松に帰ってきました
母の遭遇のためです
そしてそのまま再び高松に住むことになります
でその流れで小村図書館の管理責任者となり
基本的には誰とも交流しない静かな日々を送り出します
やがて大島さんを大島さんの母の紹介で知ることとなり
大島さんを初めて見てあの気に入った佐伯さんはですね
図書館で働くように提案します
その話を聞きながら図書館に戻ったカフカなんですが
36:00
まあ住むことになる部屋はその佐伯さんの恋人の部屋でした
佐伯さんは基本的にはもうそこには踏み入れないようにしているそうです
部屋には産めの少年を描いた写実的な絵が飾ってありました
カフカの図書館での生活は始まりかなりこれは順調に過ぎていきます
そんな折りですね
東京都中野区野形で彫刻家の田村光一が刺殺されたというニュースが舞い込んできます
これは実はカフカの父です
カフカの父は何者かに殺されていました
そして犯行時刻はカフカが記憶を失い
かえりちびを浴びていた時刻と重なります
もちろん高松から東京都中野区をその4時間だけで往復するというのは無理があるんですが
でもカフカはこれは自分がやったことなのかもしれないと思い出します
この時ですねカフカは大島さんに自分が父から受けた予言という名の呪いを打ち明けます
それは父から言われていたことで
お前はいつかその手で父親を殺しいつか母親と姉と交わることになるという予言でした
どんな手を尽くしてもその運命から逃れることができないと言われていました
なぜ父がそんなことを言ったのか
また父を殺してしまったのは自分なのかどうかカフカはわからなくなっていきます
そしてその夜カフカは自分の部屋で少女の幽霊を見ます
15歳の時の佐伯さんでした
カフカはその15歳の時の佐伯さんに恋をしてしまいます
翌朝雲間のカフカのレコードを大島さんが持ってきてくれて
それを聞くと素晴らしいメロディーで
一体佐伯さんはこのメロディーのアイディアをどこから持ってきたのか不思議に思うようになります
そして歌詞にある雲間のカフカは部屋に飾ってある絵のことだと思い当たります
15歳の少女である佐伯さんの幽霊に恋をしたカフカは毎晩その幽霊を待つようになる
というところで上巻は終わります
このねなんか幽霊が出てくるっていうところちょっと面白いですよね
まさかこうなるんだというのはちょっと読んでいて意外性のあるところでしたし
少女の幽霊が出るようになってからより小説に幻想感が増していったと思ってですね
僕個人的にはねその幻想感が出てきたこの世界観っていうのはなんか好きでしたね
下巻どうなるんだろうと本当
なんかより下巻の方が面白い世界が作られていくんじゃないかと
ちょっとねそういう期待が持ちつつ
なんか上巻が描かれてていやすごいなと思いながら読んでました
村上晴樹作品上下巻で分かれているもの長編だと多いけど
やっぱり上の割とかいいよねこういう引きがね
引きをどうしても作ってくれるからね
あとはあれですね上巻のちょっと最後の方に
佐伯さんの歌の海辺のカフカの歌詞が出てくるんですけども
ここもすごいちょっとさっき下巻への引きみたいなところで言うと
この海辺のカフカの詩がやっぱ小説とリンクしているところがあってですね
ここにちょっとよりミステリー要素が入ってきてですね
この歌詞の使い方というかそれすごく上手いなって思いましたね
この意味深な歌詞がね
最後の方チラッと読むとですね
歌詞の最後の方が
溺れた少女の指輪 入口の石を探し求める
39:02
青い絹の裾をあげて 海辺のカフカを見る
なんのことだろうと思いながらなんですけども
でも何かねやっぱそこに意味があるんだろうなと
ではここからですねもう一人の主役の中田さんのパートを話していきたいと思います
60代の中田さんですね東京中野湖に住んでいて
猫を探しを依頼されているというところから話が始まっています
今回はゴマちゃんという猫を探していると
中田さんが猫と会話をできる不思議な力を持っているんで
中野区の生活圏の中でいろんな猫に話を聞いていって
ゴマちゃんを知らないかと
そしたらですねある空き地で目撃情報を捕まえます
その空き地を中田さんが見張っていたんですけども
そしたら軍用犬のですねすごく大きな黒い犬がやってきます
でも見るからに恐ろしい外見の犬なんですけども
その犬がですね中田さんに話しかけてきて
メッセージを伝えるんですけども
要は自分についてこいと言います
で中田さんが犬についていって中野区の中でもハズレになるのかな
中田さんがまだ行ったことがないようなエリアに行って
ある家に導かれます
でそこの家に入って行ったらですね
そこにはジョニーウォーカーと名乗る男が現れます
ウイスキーのジョニーウォーカーのラベルに描かれているのと
同じ風貌した男で黒いシルクハット
黒いベスト黒い長靴を履いているという外見ですね
ジョニーウォーカーは中田さんのような人を探していたと
中田さんが来るのを待っていたと言います
でこのジョニーウォーカーが何をしているかというとですね
実は猫殺しをしていて
猫の魂を集めていると言います
でその集めた魂で笛を作っていて
でその笛を吹いてまた魂を集めてより大きな笛を作るというですね
そういうことをしていると
現に中田さんが案内された部屋の冷蔵庫ですね
そこを開けると猫の頭がたくさん入っていたと
ジョニーウォーカーが言うには
ゴマちゃんも捕まえているんですけども
まだ殺してはいない
中田さんが自分を殺せばゴマちゃんを返してやると言います
でこれどういうことかというと
ジョニーウォーカーは中田さんに自分を殺してほしいと
この猫殺しであったり笛を作るというところ
やらないといけないからやってるけども
もう飽きてきたとだからもう殺してほしいと
ただそう言われても中々中田さん
ジョニーウォーカーという人を殺すっていうのはできないんですけども
そこでジョニーウォーカーはもう中田さんの前で
順番に猫を殺していきます
あの5匹カバンの中に入ってるんですけども
1匹ずつ取り出して殺していくと
で5番目がゴマちゃんだと
42:00
目の前で猫が殺されるというところを見ていくうちに
中田さんも途中で気づいたらジョニーウォーカーを刺していたと
もうそこにナイフがあったんで
もう何回もジョニーウォーカーを刺して殺してしまいます
で中田さんもそこで大量の怪力を浴びるんですけども
そこで意識が一旦遠のきます
で中田さんがまた目が覚めると
ゴマちゃんを見つけるために見張っていた空き地で目を覚まして
で不思議なことに怪力ですね
ジョニーウォーカーを殺した時の怪力というのは
浴びてたはずなんですけども
服とか汚れていなかったと
で一体あれは何だろうというところで
ただゴマちゃんは手元にいました
そこで中田さんはゴマちゃんを飼い主の元に届けて
でその後交番に行って実証します
ジョニーウォーカーという人を殺しましたと言います
ただ対応した警察官は若い警察官なんですけども
中田さんの言っていることがもう尻密裂すぎて
殺したというのに怪力も
で怪力浴びたはずなのに全然汚れてないし
一体何が何なのかというところで
もう話を信じないと
中田さんの一通りの話を聞いたら
もう家に帰っていいよと言います
帰りが中田さんがその警察官に
明日空からイワシとアジが降ると言って
ちょっと予言命ということを言うんですけど
そしたらその翌日に本当にその中徳の野方に
局地的にあのイワシとアジが
あの空から大量に降ってくるという
なんかそんな出来事が起きます
でそこで警察官があの尻密裂なことを言っていた
中田さんの予言が当たってるってなって
もう本当にびっくりするんですけども
ただですねその一方でも中田さんは
中の国はいなくてですね
もうその時は西に向かって
もう何かね西に行かないといけない
みたいなものが中田さんの中で芽生えてきて
でもう出発をしていたと
で中田さんが読み書きできないので
電車とかには乗れないんですね
で新宿で途方に暮れていたところで
まあ親切なOLが助けてくれて
なんとかその東名高速道路に行く
車に乗せてもらって
あの途中のパーキングまで
連れて行ってもらえることになりました
でさらにパーキングで7ハイクして
まあトラックに乗せてもらって
で藤川サービスエリアで例の星野さん
星野青年と出会います
で星野さんね
まあ自分のおじいちゃんに似ているというところで
中田さんを連れて一緒にトラックに乗せて
神戸まで連れて行きます
でそこで星野さんとも中田さんと一緒に
そこからさらに四国に行くと
で仕事とか休んでね
一緒に星野さん中田さんで
バスに乗って四国に行くというところが
上巻のこの中田さんパートの話になります
ジョニーウォーカーのあの猫殺しのシーンは
読んでてかなりきついですね
ここが一番きつかったなって
そうですわかりますわかります
このねこの作中の中でも
ジョニーウォーカーの
まあ狂気の部分というんですかね
まあ悪の存在だと思うんですけども
45:02
ただね悪の中でも結構もう狂ったようなね
ところもあると思っていて
なんかそこはかなり際立ってるなと思いましたね
あとイワシですね
イワシはもう消毒の時も
なんかすごいことになったなって
なんか何なんだこれって思った記憶あるんですけど
中田さんがなんかそこからね
そういう特殊な能力と言っていいのか
なんか予言できるような
高速のパーキングではなんか
昼を空から降るって言って
そしたら本当にできたりとか
まあそれは予言じゃないか
なんかねそう
だから自分がちょっとピンチになった時に
その昼が降ってきてね
なんかその場が収まったっていうのがあったりして
トリガーはあるっぽいけど
何が降ってくるかはわかんないみたいな感じですよね
でもなんかね
なんか雷が来るとか
昼が降るとかね
なんかそういうのは中田さんね
なんかわかってしまうっていうのがあるんですよね
まあでもこの中田さんパートで
ちょっと面白いなと思ったのは
まあ星野さんに出会うまでですけど
ヒッチハイクをしている時に
その乗せてくれる運転手との会話の部分が
結構ね面白くて
僕個人的にはこの星野さんの一個手前で
萩田さんっていうトラックの運ちゃんが
自分は変わった人間が好きだって言って
中田さんがその変わった喋り方とかね
するんで
なんか気に入って乗せてくれて
まあ中田さんと萩田さんでね
車の中で会話するんですけど
結構この萩田さんの言葉が哲学的で
まあちょっとした何ページかな
2ページ3ページぐらいかもしれないですけど
このねやりとりがねすごい面白いんですよね
なんか中田さんがウナギが好物なんですけど
ただ頭が悪いし
そもそも考えることができない
みたいなことを言うと
そしたら萩田さんでも
でもウナギは好きなんだろうと
いやそれがね
中田さんとウナギの
関係性というものだみたいな話をしていて
でその関係性っていうのがね
集まっていくと
ここには意味も出てくると
だから頭がいいとか悪いとかというよりかは
何でもいいからそういう関係性を集めて
意味を持っていくことが大事じゃないか
みたいな話があったりして
なんかすごい結構なんか好きなシーンでしたね
いやわかる萩田さんいいよね
俺もちょっと不繊癪とかだし
でもね萩田さんの前にの
あの峠口君っていう青年
あの新宿から乗せてくれる
彼のねなんか反省みたいなのね
運転中中田さんに語るんだけど
これあのほぼ字の文で語られるんだけど
もうなんかすげー壮絶で
この短い中に急に人生壮絶で
ちょっとここ好きなんだな
人生何やっても上手くいかないというか
不幸しかないみたいな
ほんとあのちょっとした登場人物だけど
結構印象に残るよね
じゃあこんなとこにしておきましょうか
ちょっと長くなってきますんで
じゃあちょっと次回を告知して終わりたいと思います
次回は森上春樹の海辺のカフカ下巻をご紹介します
48:03
番組の最後になりますがサポーターを募集しております
番組概要欄にいろいろ記載してますので
そちらをご確認ください
サポーターと言いながらも
メールマンが登録になっているので
無料版有料版あります
無料版の方はですね
番組でカットしてしまった音源なんかを
ちょっと届けてますので
ぜひ気になる方はそちらご覧ください
えっとあと番組の感想やリクエスト
またこのラジオを聞いて紹介された本を読みました
読み返しましたなどありましたら
ハッシュタグサルト目猫たちをつけて
教えいただけると嬉しいです
ツイッターやインスタのDMや投稿などでお待ちしております
メッセージフォームも番組情報欄に載せておりますので
そちらから直接いただいても大丈夫です
この番組気にいただけたら
積極的に拡大共有してあげると助かります
では来週お楽しみに
ありがとうございました
48:49

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