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2023-12-28 09:38

第七回中村泉の三味線・民謡ラジオ

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玉村町在住の三味線・着付け講師、中村泉がお送りする三味線・民謡ラジオ。

「みんなが知っているあの曲、どこかできいたことあるあの曲、実は民謡だった」をテーマにお届けします。

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スピーカー 1
中村泉の三味線民謡ラジオ、こんにちは。
玉村町在住の三味線着付講師の中村泉です。
この番組は、かごめかごめ、ソーラン節など、
知っていた曲が実は民謡だった。そんな身近にある民謡や
三味線についてご紹介します。今回ご紹介するのは、
群馬県民謡、ここ玉村町南玉に伝わる
横樽音頭をご紹介します。昔から知っている方も
いらっしゃるかと思いますが、初めてという方も
多いのではないでしょうか。実のところ、私も
数年前にこの歌を知りました。三味線唄を専門に
している私には、この歌に出会える機会がありませんでした。
南玉地区に伝えられてきた横樽音頭は、江戸時代
末期頃から始まったと言われています。古くは
ぼんどりと呼ばれ、これは盆踊りのなまった
上州独特の呼び名です。横樽音頭と呼ばれる前は、
歌詞三行ごとに間奏が入ることから、三段落としと呼ばれ、
その後横樽音頭と呼ばれるようになりました。
地元住吉神社の大祭前夜の宵祭りでは、おこもり
と称して、氏子たちが酒宴を開き、一晩中踊ったり
歌ったり、夜を明かす行事がありました。その時、
飲み干した空の横樽音頭を横にして叩いたのが
始まりと言われています。起源については諸説あって
明らかではありませんが、南玉地区の通りの
スピーカー 1
作り酒屋に新潟方面から来ていた杜氏が伝えたという説、
盲目の旅芸人ゴゼが伝えた、あるいは旗子で働く
飯盛り女が伝えた、とする説などがあります。
いずれにしても、幕末から明治、大正、昭和と
広く流行した盆踊り系の音頭で、娯楽として
この地区に定着し育まれていきました。
横樽音頭の構成は、歌い手の音頭一人、
横樽三人、横笛一人、すり金一人で
踊り手がつきます。踊りの種類は
手踊り、手ぬぐい踊り、四つ竹踊りがあります。
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スピーカー 1
音頭が歌う歌詞は、古い盆踊り歌には
青物尽くしが歌われていましたが、
今は国定忠治が歌われています。
スピーカー 2
それでは、ここで横だる音頭を聴いてみましょう。
さあ、国は何処よと尋ねてけば
国は上州派の財通り
ここに聞こえて国様が来る
よいしょ、よいしょ
スピーカー 2
さあ、生まれついての
驚愕の方で
さあ、自慢で無礼が好きで
何者の為なら喧嘩もなさむ
よいしょ、よいしょ
さあ、勝った値台の
親分で
一の子分はその名も高い
所属財の二子の縁と
よいしょ、よいしょ
さあ、自慢子分がいた割り当たった
地平断鉄あの庭太郎
バンプと夏はものぞえ
さあ、これが中児の子分の中で
目をとって調べたとこ
ここが高架の三年間
さあ、秋の半ばに小小屋かけて
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スピーカー 2
今の昼間のその赤ちがく
即勝負で聞きおく
ああ、もっと遠いで読みたいけれど
おはよう気持ち時間であれば
ほら当たりで止めおき
スピーカー 1
いかがでしたか?
荒々しい太鼓のリズムとは違い
横樽のほのぼのとした響きが
音頭の歌と相まって
穏やかな曲調の盆踊り歌になっています
大正時代初期
玉村町に八木節が流行してきましたが
それよりも前に
南玉の原時吉という人が
町の円満結束を図るため
若者たちを集め
横樽音頭の練習をさせ
玉村町芸能保存会という保存団体を
結成したといいます
スピーカー 2
横樽音頭は
スピーカー 1
昭和9年全国民謡大会に出場
昭和46年
町の重要無形民俗文化財に指定されています
そして平成20年には
群馬県文化奨励賞を受賞しています
今回この放送にあたり
横樽音頭保存会の伊藤照吉さんに
曲の音源と資料を提供していただき
ありがとうございました
現在横樽音頭保存会一番の悩みは
古くから伝承されてきた芸能の火が
後継者不足により消えようとしていることです
一度消えてしまったら
復活させることは極めて難しいことと思います
地元住民だけでは支えきれないところまで来ています
玉村町全体でこの郷土芸能を
次の世代へまた次の世代へとつないでいくことが
喫緊の課題です
スピーカー 1
興味のある方はぜひ横樽音頭保存会へ
中村泉の三味線・民謡ラジオ、
今回は玉村町南玉地区の盆踊り歌
横樽温度をご紹介しました
09:00
スピーカー 1
なおこの番組はラヂオななみ
スピーカー 2
ポッドキャストでもお聴きいただけます
スピーカー 1
また私の所属する三味線を楽しむ会では
一緒に演奏してくれる仲間を募集しています
番組の中には
ラヂオななみ宛にお寄せください
たくさんのメッセージお待ちしています
また次回お会いしましょう
中村泉でした
09:38

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