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2022-04-06 30:00

ゲスト : 都築響一 「むんぱれTuesday / by DJナオエレーヌ」前編 : 2022年3月1日放送分

現代アート、民俗、ファッション、国内外の新興名所、スナック、独居老人、地方発ラッパーなど、幅広い領域でのフィールドワークを通して主要メディアでとりあげられない場所や人々に光を当ててきた『圏外編集者』の都築響一さんをゲストに迎えたトークをお届けします。

『TOKYO STYLE』、『賃貸宇宙』をはじめ、数々の著書で現代社会を鋭く切り取ってきた都築さんですが、渋谷公園通りギャラリーで開催中の「Museum of Mom’s Art ニッポン国おかんアート村」(https://inclusion-art.jp/archive/exhibition/2022/20220122-119.html、会期は4/10まで)では、ゲストキュレーターとして、「下町レトロに首っ丈の会」と共に、2000年代初頭から「おかんアート」と呼ばれて密かに注目されてきた、「母」たちのつくる手芸作品1,000点以上を紹介しています。

番組では、おかんアートとの出会い、展覧会のみどころ、都築さんの活動歴、個人雑誌「ROADSIDERS’weekly」、100人が綴る飲食店との思い出を集めた話題の本『Neverland Diner–二度と行けないあの店で』、アートやメディアに対する考察など、2回に分けてナオエレーヌが掘り下げます。是非、両放送ともお聴きください!

■都築響一さんが配信するメールマガジン

https://roadsiders.com/ (毎週水曜発行)

00:29
むんぱれTuesday その日の天使
みなさん、こんばんは。ナビゲーターのナオエレーヌです。
むんぱれTuesday 第1週 その日の天使
この番組では、様々な分野で活躍している、私が気になるゲストをお迎えしています。
新たな視点や考え方を知ることで、リスナーの皆さんの世界観が広がって、人生をより楽しむきっかけにしていただければ嬉しいです。
ということで、本日は、私が心から尊敬している編集者の都築響一さんをゲストにお会いしています。よろしくお願いいたします。
はい、どうも、都築響一です。よろしくお願いします。
ご存じの方も多いと思いますけれども、都築響一さんのプロフィール、私の方からちょっとご紹介させていただければと思います。
都築さんは、大学・在学中からライター活動を開始されて、ポパイ、ブルータスといった雑誌で、主に現代美術、建築、デザイン、都市生活などの記事をご担当された後、
この分野で執筆活動、書籍編集をされまして、これまでに数多くの本を出版されてきました。
主な著書には、東京スタイル、それから日本各地の奇妙な信仰名称を訪ねて歩くロードサイドジャパン。
こちらの本で写真集の方で、写真界の芥川賞と呼ばれる木村伊兵衛写真賞を受賞されています。
その他にも、ドッキュウ老人スタイルとか、ハッピービクティブズ嫌われ包丁記、それから県外編集者等がありますけれども、
なかなか主要メディアで取り上げられない場所とか人々、こういった方々にずっと光を当ててきました。
鈴木さん、自分のお名前がされている本って何冊ぐらい出されてます?
何冊でしょうね。自分で、自分自身の著書っていうのは、十何冊だと思いますけど、二十冊ぐらいだと思いますけど、
自分が編集した本っていうのも結構あるので、それを入れると百何十冊ぐらいですね。
すごいですよね。
いやいや、そんなもう経歴長いんで。
そうですよね。76年ぐらいからポパイとかでスタートされたってことなんで、もう40年以上?
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ほんとですね。そろそろ引退しの…
いやいやいや、ちょっと待ってください。ということで、これだけ長いキャリアのある鈴木さんなので、今回は2回に分けてお届けしたいと思いますので、
ぜひリスナーの皆さんは前半、後半、両方とも聞いていただければと思います。
お耳汚しで申し訳ないですけど。
どうもございません。もう嬉しいです。本当にありがとうございます。お忙しい中お越しいただきまして。
鈴木さんの編集者としての返力についてはですね、2回目でじっくりと掘り下げていきたいと思うんですけども、
今回はですね、今まさに鈴木さんがキュレーションをされている展覧会、ミュージアムオブマムスアート、日本国オカンアート村。
こちらが渋谷の公園通り家来で開催中ということで、こちらのお話を中心にお伺いしていきたいというふうに思っております。
鈴木さん、私昨日渋谷行ってきたんですけど、渋谷すごいことになってました。
渋谷駅から公園通りにオカンアート村のバナーがズラズラズラって並んでいて、渋谷の街がオカンアートにジャックされてました。
ちょうど渋谷パルコの向かい側の交差点を挟んで反対側にあるビルなので、パルコのブランドには勝ちたいっていうか、派手なブランドがいっぱい入っているので、それに負けないような押し出しをなんとかっていう感じで頑張ってきたんですよね。
すごい目立ってます。ギャラリーの外にもオカンアートの大きな写真ポスターがあるパネルっていうんですかね。
そうですね。
あれに引き寄せられるように皆さん入っててましたよ。
画のように。
ということで、そもそもリスナーの皆さんにオカンアートって何なのかってご説明いただければと思うんですけども。
今回は僕とですね、それからオカンアートっていうのをずっと地元でサポートしてきた神戸にあります下町レトロに首ったけの会っていうチームの共同企画なんですけれども。
なので展示してある作品のほとんども神戸のお母さんたちが作ってくれたものなんですけども。
もともとですね、やっぱりこう主芸っていうのは古くから日本にずっとありましたけれども、主芸ってやっぱり何か役に立つものだったわけですよ。
例えば、それこそこんな季節、冬の季節はね、お母さんが夜鍋して子供に手袋編んでくれたみたいなそんな感じの生活に役立つ主婦の労働の一つとして主芸ってあったと思うんですけども。
そういうものとは違って今のオカンアートっていうのは、家族化になっておじいさんとおばあさん2人とかね、あるいはおばあさん1人とかね。
小さな単位で暮らすようになって、生活必需品というか日常とは関係ないただの楽しみとしていろんなものを作ってる人たちがすごい増えてきた。
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最近というかここ2、30年の現象だと思うんですけれども、そういう中から生まれてきたものっていうのが実はものすごくたくさんあると。
だいたい自分家の実家に行くと何か知らないうちに玄関の下駄箱の上に何か人形が増えてるとかですね。
地元の信用金庫のショーウィンドウとかに何かあるとか、いろんなのがあるんですけれども、みんな気にも止めてなかったわけですよね。
もちろんアートとしては見られてないし、工芸品とも見られてないし、伝統的な手芸とも違うし、昔ながらの人間の強度のおもちゃみたいなのとも違う。
だからどこにも届くさないけれども、たぶん今日本で一番たくさん作られてるものがそういう余裕のできたお母さんたち。
お父さんもいますけれども、主にお母さんたちによって女の人たちによって作られてきたものじゃないかと。
だからその東京スタイル、紹介してもらった東京スタイル以来、僕はいつも隙間を狙ってるって言われるんですけれども、そうじゃなくて、
本当はものすごくたくさん、一番たくさんあるものをみんな、例えばメディアの人たちは見ようとしないっていうのが僕の仕事のテーマなんですよね。
例えば東京の、だいたいみんなどのとこに住んでるかって言われたらかっこいい豪邸とかじゃなくて、
ワンルームとかちっちゃい部屋で、アパートやマンションで、物がぐちゃぐちゃにあって、でもなんとなく楽しく暮らしてるみたいな人が9割ぐらいだと思うんだけど、
そういう人は絶対にインテリア雑誌とか建築雑誌には出てこないですよね。来なかったと。
だからそういう、メディアの中ではマイナーだけど、本当はマジョリティだっていうものをずっと探してきて、
手を動かしてみんなが創作するっていうことにおいては、お母さんたちが作っているよくわからない人形とか、アクリルたわしとか、
そういうものがやっぱり今日本で一番いっぱいあるんじゃないかなと思ったのが、そのオカンアートっていうのをもっともう一回ちゃんと見てみせてみたいなと思ったきっかけですね。
でも初めて遭遇したのはどういったところだったんですか。
あのね、神戸の人たちは、もともと下町レトロに首ったけの会っていうぐらいで、神戸の下町エリアがあるんですよね。
震災で随分被害を受けたエリアなんですけど、そういうところに三宮とか元町みたいなオシャレな神戸とは違う、下町の風情が結構残っているところがいっぱいあるし、
そういう暮らしをしている人がいるので、そういった場所を、例えば古い喫茶店とかね、そういうのを見て回ろうとしているうちに、
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そういうところに必ずやらなんか妙な創作物があるっていうのから、オカンアートに入っていったんですよ、神戸の人たちは。
僕の方はね、地方に出張することがすごく、地方を旅して写真撮ったりすることがすごく多いので、道の駅に行くのが好きなんですよね。
基本一人暮らしなので、自炊なので、道の駅でなんか買ったりするのがすごい好きなんですよ。朝とれの野菜とか果物とか。
そうするとね、道の駅に行くと必ず、そういうメジャーな農産物の奥の方に地元婦人会の手芸部の皆さんの作品みたいなの売ってるんですよ。
本当にアクリルたわしから始まってですね、今だったら、例えば手製の布マスクとか、マスクケースとか、アマビエ人形とかですね。
いろいろ、一体誰が買うんだみたいなのが、すごいいっぱいある。見てても誰も買ってないんですけど。
それを見てる最初は何だろうと思ってたんだけど、全国各地どこの道の駅に行っても同じものが売ってるわけですよ。
同じようなアクリルたわし。柄も色も違うけど、でもフードの共同色は全然ないと。
だいたいみんな一緒だと。これは一体なんだっていうのがすごい気になり出してきて。
みんなが一人の人に教わってるわけじゃないし、NHKの手芸の講座みたいなのでやってるのともちょっとテイストが違うし、何だろうなと思ったのがきっかけですね。
それでちょっと深掘りしてみたら、いろんなことが。
深掘りというか、いろいろ探してみたら、教則本がいっぱい出ているし、教則本を書いているカリスマの先生みたいな方たちもいっぱいいるし、
今、商店街の手芸店って減ってますけども、それでも結構あって、そういうところにはサンプル品として飾ってあるのもいっぱいあるし、
あと気になると見えてくるんですよ。それまでは見ようとしてないから。
でも気になってみると、それこそさっき言った信用金庫のウィンドウとか、病院の窓口とかですね。
それからよく電車、鉄道の高架下とか、地下道とかに公共のギャラリースペースっていうか、
壁にガラスのウィンドウみたいのがあって、飾るところがそういうところですとかですね。
あとシャッター商店街のウィンドウの中とか、めちゃくちゃに見えてくるんですよね。ものすごくたくさん。
だからそういうものっていうのが気にすると見つかってくるっていうことがすごい面白かったですね。
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そのオカンアートっていう言葉自体は。
言葉自体ね、僕たちがもちろん作ったんではなくて、いつの間にか、いつの頃からか言われるようになったんですけども、
僕が調べた限りで一番最初に使われていたのが、2000年代の最初の頃、2007年、今ちょっと忘れちゃいました。
2003、2、3、4、5年ぐらいですけども、2チャンネルね、当時の。今5チャンネルですけど。
2チャンネルに脱力オカンアートの世界とかいうスレッドが立ってたんですよ。
そこでみんな自分家のお母さんが作っている脱力創作物をですね、アップしてたのね。
なるほど。
それでそこの時が僕がオカンアートっていうのを辿っていって見つけた最初のものですが、もちろん誰かがもっと前から言ってたのかもしれないですけどね。
定義自体は結構わりと、あやふやと言ったら変ですけど。
あやふやです。完全に。お母さんが作るとは限らないし、でもだいたい年配の女性が多いんですよね。
私もちょっと検査していただいたんですけども、とにかく会場に入ったら圧倒されるはずで。
本当ですね。
1000点以上?
1000点以上ありますね。
もうなんかちょっと私が展示担当だったらめまいがしそうな。だって全部お借りしてるわけですよね。
お借りしてるから鈴木さんの所有物ってことだから、全部リスト作んなきゃいけないんですよね。
僕の所有物じゃないんですけど、もうお借りしてるんで、エクセルで膨大なリストがサイズを測ったりとか出来上がってまして、返却が大変だろうなと思いますけど。
でも量を一つ見せたかったっていうのがありますね。
だいたい皆さんも思い浮かぶものがあると思いますけど、だいたいちっちゃいものなんですよ。
そうですね。
要するに、お母さんっていうのは家庭の中で自分の部屋っていうのを持たないっていうのが昔からあります。
例えばお父さんには書斎があって、子供にはこの部屋があるけれども、お母さんは台座みたいな感じで、自分だけの空間っていうのがあんまりなかったんですよね。
そういう中で、みんながご飯食べ終わった後の食卓とか、テレビの前のコタツの上とか、限られた場所で作るっていうこともあるので、小さいものが必然的に多くなるわけですけど。
そういうものって、例えばさっき言ったように玄関のとこにバーっと並んでるとか、あるいはよくバザーですよね。地元のバザーとかでバーっと出てるとか、手芸みたいな感じで出てるとかっていうのってちゃんと見てないわけですよ。
でも今回、そのちっちゃい、ほんと数センチのものをすごくきちんと撮影して、本当に小さなオブジェとしてきちんと見せたいっていうこともあったし、それからたくさんの作家の方が協力してくれてるので、いろんな作家が同じようなものをこんなに作ってるっていうことにしたかったわけ。
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それがあれですね。そういうことがあって、いろんなものをいっぱい並べてみたかったですね。
今回、あそこの渋谷公園ギャラリーでやる経緯っていうか、それは津井さんから持ちかけたんですか。
いやいや、あそこは東京都がやってるギャラリーなんですね。東京都には東京都美術館っていうのが上の方にあって、現代美術館っていうのが清澄白川にありますけど、その一連ので、あそこが3年前かな、できたばっかりで、
東京渋谷公園通りギャラリーっていうのは、いわゆるアールブルットとかアウトサイダーアートみたいな美術の専門教育を受けてない人、例えば障害者施設で絵を描いてる人とか、そういうのとは違う動機で絵とか彫刻とか立体と作品を作ってる人たちを専門に扱う場所だったんですよ。
今でもそうなんですけども、それでギャラリーの人たちをよく知っているので、何かやりませんかっていうのを1年ぐらい、もうちょっと前かな、言われていくつか提案したんですよ。
なるほど。
その中で、お母さんとかいいです、本気ですかみたいな感じで、いつ始まってしまったっていう感じですね。
そういう方だったんですね。面白いですね、その経緯が。でも、この作ってる人たちっていうのは、自分たちが作ってるものがオカンアートっていう、一種のくくりの中に入られるってことに関してどんな反応だったんですか。
本人たちはまず、知らないうちに僕が買い集めたっていうものもあるからなんとも言えませんけれども、アーティストだと思ってる人はいないと思いますね。
ですよね。
アーティストは何かって話になっちゃいますけれども、自分だけの創作物を作って、それをお金に見せてお金に買えるっていうことを考えてないってことですよね、この人たちは。
ですよね。
作るのが楽しいんですよ、とにかく手を動かして。それを、例えばお母さんが友達の実家に行って、いっぱいカエルの人形が並んでると玄関の上に、これかわいいとか言って、売ってくださいって言っても売ってくれないと思うんです、だいたい。
でも、くれるんですよ。でも、くれてもあんまり嬉しくないケースもあったりするわけ。そんなにいらないですみたいな。
でもそういうふうなのって、今まで僕たちが思ういわゆるアートとは違いますよね。あとアートっていうのはオリジナリティが基本ですから、人に作れないものを自分は表現できるっていうこと。でもそういうものじゃないんですよね。純粋な作る楽しみ。
だからね、お母さんって人をくっくりにしちゃうのはどうかと思いますけれども、年配のお母さんたちっていうのは、さっき言ったみたいに家族化とか電化が進んでね、あんまり仕事がいまいみたいに忙しくないわけですよ、家事労働っていうのが。
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で、暇ができると、それからある程度余裕のある人たちのものなんですね。これはね、だいたい僕が会った人たちみんな持ち家でしたし。だから時間があって、お母さんたちっていう仲間ができるんですよ。お母さん仲間ができて、5、6人とかで毎日のように会ってるわけ。
お茶飲んでみんなでお菓子とか漬物持ち寄って、特に地方だとね、都会より集まりやすいのである意味、いろんな場所があって、それこそ集会所とか日野駅のところにくっついてるコミュニティセンターとかそういうのがあって、車でちょこっと行けばいいわけだし、かえって地方の人が集まりやすい状況もあるので、毎日会ってる人たちとかずいぶん見たんですよ。
それで一緒にこう、じゃあ今日は軍手で人形作ってみましょうみたいな感じで、うまい人がリードしてみんながそれによって作ってみると。で、それをまたみんなに分け与えたりすると。
というようなことでですね、みんなで集まって作ってる時間が一番楽しいわけ。だから逆に言えば出来上がったものはもうどうでもいいとは言わないけれど、あげちゃってもいいわけ、全然。大切にするとかじゃなくて、もう段ボール箱にバーっと放り込んであったりとか、そういう感じで作ってるプロセスが大事なんですよ。
だからそこで出てくるのはですね、お母さんたちにはそういう仲間がコミュニティにできるんですよ。でもお父さんは定年退職した瞬間にコミュニティを失うんですよ。つまり名刺がなくなって会社がなくなった瞬間に行くとこが難易くなるんですよ。
だってそれまで朝出て夜遅く帰ってきたぐらいで、近所の人っつったって仲間じゃないですよね、全然ね。だからお母さんみたいに強固な集まりがなくって、それで寂しくなっちゃうんですね、お父さんはね。
だから僕たちがお父さんと呼んでるものも退職にあるんですけども、お父さんが作るものは、例えば爪楊枝で法隆寺を作ってみたりとかですね、五円玉で五十の塔を作るとか、割り箸で半戦を作るとかあるじゃないですか。
道を極めたくなっちゃうんですよ。技を極めて道に入っていく孤独な作業になっちゃうんですよ。だからやっぱり寂しさが作り出すものっていうとええんですけど、あとはやっぱりこんな話をしてるときに、うちのお父さんはそういえば囲碁のクラブに入ったと仕事を辞めてからね、そこに毎日通ってますとか言うんだけど、人がいて。
でも囲碁のクラブに入ってもやっぱり勝ち負けになっちゃうんですよ、そこで。
そうですね、確かに。
だから、年をとってからのお父さん、男の人のメンタリティと女の人のメンタリティってずいぶん違うなっていうのを実感しましたね、歩き回ってきて。もう10年ぐらいこれは追ってるんですけども。
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だから、これがもしかしたらこのストレスの差みたいのが平均寿命の差にもなってるんじゃないかっていうのは。
ありえるかもしれません。
だって10歳ぐらい違うでしょ。
確かに。
それってすごいなと思って。よく本当にお母さんたちはやたら顔を見るのにお父さんは一体どこにいるんだろうみたいなことってよく思うんですよ。
この前にも1回は10年ちょっと前に広島県の福山っていうところで、地元のお母さんたちの取材をして展覧会をやりましたし。
それから5、6年半かな、北秋田の方でも同じように地元のお母さんたちの作品を集めて展覧会をやったりしたんですけども。
お母さんたちはすごい集まってくるんですけど、お父さんたちは一体どこにいるのって。
そのオープニングにお父さんは全然見なくて、でもその後、やっぱり今どこの地方にもあるフラダンスクラブっていうのがある。
フラダンス教室のパフォーマンスが始まるとお父さんたちがどこからワラワラとやってくるみたいな。
これが日本の現実かみたいなのをずいぶん見ました。
面白いですね。すごいリアリティを見てきたということで。
ぜひぜひ、まだ見てない人がいたら見に行ってほしいなと思います。4月10日までですもんね。
4月10日までやってますし、本当に日本で一番どこにでもあってみんながやっている創作の形で、みんなが一番無視してきたものだと思うんですよね。
そういう観点で見てもらえたらいいなと思うし、それを一個ずつ取り出してきちんと見てみると意外に面白かったりするっていうのが。
あとお母さんがアバンギャルドな感じもするしみたいな。
そうですよね。なんかそのオカンアート展と特別展示でやっているオカンアート宇宙のはぐれ星っていう3名の作家を杉さんが選んだ展示もあって、こちらもすごい見応えがあったんですけど。
ありがとうございます。これはですね、3名今回選んでるんですけれども、素材はオカンアーティストなんですよ。要するに。男の人も入ってるんですけど、3名の中には。
例えば新聞紙であるとか、織り込み広告のチラシとかね、それからその辺で拾った人形みたいな感じのやつとか、本当にいわゆるオカンアーティストの人たちが使ってるものと同じ素材を使ってるんだけれども、
入り込み方がすごくて、いわゆるみんなで作って楽しむっていうと、もう別のゾーンに入っちゃってる。一人でずっと作り続けている、結構個々の作家みたいな人たちが何人かこれまで見てきまして、
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そういう人、もう本当に紹介する機会がないので、今回特別室を作ってですね、オカンアートっていうにはちょっと無理があるので、特別展示みたいな形でどうしても見てもらいたいなっていう人たちを今回入れたんですよね。
だから他の部屋とはちょっと違う感じで戸惑う人もいるかもしれないですけども、でもこんな風に違うように表現している人たちもいるんだっていうのを見てほしいっていうのと、やっぱり本当に材料が身近なんですよね。
細々新聞紙とかだから。だからやっぱりアートっていうのはこういう長く取材してきたけれども、基本的にやっぱり今素材が高いかどうかっていうのは未だにあるわけですよ。立体だと、例えばコンクリで作ってるのは安く見られるけど、大理石だと高い、ブロンツだと高いとかね、プラスチックの方が安いとか。
なんか素材で高級か低級かを見たりする空調がすごくある。そういうもんじゃなくて、本当に身近にある材料でお金もかけないで、こんなに楽しかったり、こんなに深い表現をしている人たちがいるっていうのも教えたかったですね。
この中で津月さんが以前出されてた独居老人スタイルという、一人で暮らしているご年配の方たちを見た本があったんですけど、その中にご紹介された、小竹劇場、忘れた小竹劇場でしたっけ。
ワセダ小竹っていう名画座ですごい有名なところなんですけど、そこでずっと長い間、小竹のおばさんをしてた人なんですよね。ちょっと郊外の都営住宅に一人で住んでいらして、おっ子さんが大きくなっちゃって一人になるんですけども、始発でそこからワセダ小竹にやってきて、
2時間ぐらいかけて、館内をビカビカにして、スタッフ誰も会わないうちに帰っていくというですね、伝説のような形だったんですけども、その中でお手洗いとかね、すごい殺風景なのがかわいそうっていうか、かわいそうな感じがして、自分で本当にありあわせのもの、例えば景品でもらった人形とか、
そういうので、ちょっとしたオブジェを作り始めたんですよ。何も劇場から頼まれたんじゃないんですよ。勝手に自分で作って持ってくるわけ。季節ごとに変えたりとかして、いつの間にか見ると新しいのが出ちゃって、劇場の人も驚くみたいな感じで、ずっとただ誰にも頼まれないまま作ってたんですよね。
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お掃除しかしてなかったので、そんなにお金はもちろんないわけだし、本当にありあわせのもので、誰にも頼まれないままずっと作っているうちにファンもできて、早稲田賞築のウェブサイトにも井野さんのページみたいなのができるくらいになってた。
そういうふうに、一人だけで評価とかを求めずにやっている人たちっていうのが、大評価の一人かなと思いますね。
大木さんも、鈴木さんが取材されてて、かなり苦労人というか、私、あの説読んで涙が出そうになったくらいで。
本当に苦労人でだけど、今はご高齢で施設に入っちゃってるんですけども。
そうなんですね。
お家にいっぱい作品があったので、片付けられちゃったんですが、早稲田賞築の人が、何ももったいないということで、いくつか取っておいてくれたんです。
そうだったんですね。
倉庫に入っているのを見つけてくれて、今回現存しているすべてを展示することができたんですが、
そうやって普段絶対見られないものっていうのを、ちょっと無理やりかもしれないけど、今回どうしても見せたかったっていう気持ちがあって、その展示室ができたということですね。
そういうことだったんですね。展示室の中にも辻木さんのいろんな文章があって、いちいち私ストライクゾーンに入って、最後なんかもう涙出そうになりました。
ありがとうございます。
ぜひ皆さんにも見ていただきたいなというふうに思っておりますけれども、こちらのおかんアート村、今何か特設ウェブサイトができてるんですよね。
そうですね。回帰中ウェブサイトを作って、皆さんの周りにあるおかんアートも投稿してくれたら、そこのウェブサイトで出します。
ハッシュタグおかんアート村。
あとはインスタグラムでハッシュタグおかんアート村っていうのをつけてもらえば、どんどん勝手にアップしてもらえば、検索すればウェブ上の巨大なオンラインミュージアムになるということでやってますので、よかったらぜひどうぞ。
はい、お願いいたします。あとね、クリエイターズトークとかもオンライン配信のご予定があるそうで、YouTubeチャンネルの方でこちらは、おそらくこれが放送になっている頃には見れると思いますので、
続きさんのギャラリートークもですね、3月4日に開催される予定なんですが、こちらはインスタグラムでライブ配信される予定ですので、3月4日の6時からということで、皆さんぜひご覧になっていただければと思います。
じゃあちょっと、あっという間の30分なんですけども、ぜひ後半またよろしくお願いいたします。
はい、よろしくお願いします。
ありがとうございました。
はい、どうも。
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