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2025-01-14 07:26

【0956】2025/01/14 私たちの命と暮らしを守ること #熊 #秋田県

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2025/01/14

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おはようございます。花火鑑賞士、気象予報士の鶴岡慶子です。 この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。
今日も最後までお付き合いください。 まず昨晩は大きな地震が九州でありました。
宮崎県で震度5弱。 皆さんの親しい方は大丈夫でしょうか。
さて今日は、クマのお話です。 秋田県では、クマの目撃情報が複数あります。
とりわけ、秋田市の目撃情報については、全国ニュースにもなりました。 雪が降って、朝晩は氷点下の日もある中で、もう冬眠したんだろうなーって思ってたんですけど、
食べ物があるとわかれば、冬眠しないと聞いてびっくりしました。 おとといの12日、秋田市の住宅だったり商業施設が集まる地域で、クマが目撃されました。
そして昨日も同じような場所で目撃されました。 陸上自衛隊秋田中屯地だったり、秋田港近くの道路でクマが確認されたりしたんですけど、
秋田港って言いますと、クマが建てこもったスーパーマーケットの遺徳の近くです。 もしかしたらクマは遺徳がここにあるということを学習しちゃったのかなっていうふうにも思いました。
市街地では銃が使えないので、目撃された、ただ目撃したっていうだけなんですね。 何も手が出せないっていう状況なので、結局野放しなんですね。
注意してくださいと言っても、注意のしようもないしなと思って、すごく怖いなって思ってます。 その複数の目撃情報があるんですけれども、それが同じ個体のクマなのか、複数なのか、それは定かではないんですが、
こうした状況を受けて秋田県は、月のワグマ出没注意報を今月末まで延長しました。
秋田県が全国のニュースになっているんですけれども、宮城県仙台市でも割と市街地で目撃されているんですね。
連日ネットニュースでは見かけています。 じゃあ私たち人間はどんなふうに行動すればいいのか、
どうすれば人間とクマの間でトラブルを防ぐことができるのか、共存していくことができるのかっていう、そういう視点が大事になってくると思うんですけれど、
秋田県では2020年に、秋田県野生長寿管理共生ビジョンというものを策定していて、人間とクマの住み分けを目指しているということを謳っています。
このことについては、この配信の中でも497回、2023年10月13日にお話をしています。
併せてお聞きいただきたいと思います。 こちらに住んでみればいいという声がSNSでたくさんあるんですけれども、そうじゃなくて住まいは買えなくていいから、こちらから着払いで送ります、
というような、そんな話をしていたような記憶があります。話を元に戻すんですけど、このビジョンを踏まえて、私たちにできる具体的な行動をあげるとするならば、
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まずは食べ物を外に放置しないこと。まずはこれが基本なんだろうと思うんですけど、クマって食べ物の臭い非常に敏感だそうなので、米ぬかとか生ゴミを外に放置してはいけないということですね。
今の季節だともうないかもしれないんですけど、庭とか畑のものがある場合はすぐに収穫しちゃうっていうことですね。
そしてもう一つは車庫とか倉庫の扉を閉めておくっていうことも大切なことです。
クマって視界が開けた場所が苦手だそうなんですね。だから草むらとか林にいると安心するんだそうです。
開けたところでは走って移動しちゃうっていう感じなんですよね。
ということで車庫とか倉庫が開いていますと、そこに入っていく習性があるんですね。
クマを人間の生活圏に引き寄せないために、食べ物を外に放置しないことと、車庫とか倉庫の扉を閉めるっていう、本当にシンプルなんですけれども、それが非常に効果的のようです。
なのでまずはクマの習性をちゃんと理解することが大事ですよね。
まずはそうやって生活圏に引き寄せないっていうことが大事なんですけれども、それでも私たちの生活が脅かされるということになりますと、クマによるこの被害を防ぐために害獣として駆除が行われます。
その対応に対してクマがかわいそうだとか、なぜ山に返さないんだという声もあります。
実際に行政ではそういったクレームの対応に追われて、本来の業務ができなくなる事態もたくさん発生しています。
まず今優先されるべきことっていうのは、クマに対してここは来る場所じゃないよって学習させることなんじゃないかなって私は思っていて、そうだとするならば今々はこういう対応になるんだろうなって思います。
殺処分じゃなくて山に返さないのはなぜだっていう声もあるんですけど、おそらく学習してしまったクマはまた里に降りてくるんです。
今日から秋田県は新学期が始まるんですけれど、クマの存在をかわいそうという視点だけで捉えるんじゃなくて、被害を受けた人たちの視点とか生活への影響についても、ぜひ想像力を働かせて理解を深めていってほしいなって思います。
命に別状はないという報道をお聞きだと思うんですけれども、この命に別状はないだけなんですね。
社会復帰が困難なほどの大怪我だったりとか、あるいは後遺症が残るケースも多いということをぜひ知ってほしいなって思います。
秋田県の野生長寿管理共生ビジョンでは、クマが人間の生活圏に近づかない環境づくりとか住民教育というのを通じて、駆除に頼らない共存の方法を模索しています。
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クマの生活圏に出かけていって、むやみに殺傷をしているわけではないんですね。
ちゃんと共存の方法を模索しているんです。このビジョンは今今制定したわけじゃなくて、2020年に発表しているものです。
秋田県はこういうふうにクマの生息域ではあるんですけれども、これまでは市街地に降りてくることはほぼありませんでした。
じゃあなぜそうなっているのか。ご承知の通り秋田県はどんどん人口減少が進んでいます。
ものすごいスピードで減少しているんですね。クマの生息域であった山を切り開いて住宅地が広がっていったというような、広がっているというような感じではないんですね。
どうしてクマが人間の生活圏に侵入するようになったのか、その原因を分析して減らしていくことをまず考えていくことからスタートすることだろうなって思います。
それがやがて苦情を最小限に抑えるということにつながるだろうし、それがこのビジョンが歌っているそのゴールに近づいていくことだろうなって思います。
この配信はアップルポッドキャスト他各種プラットフォームでお届けしています。
リッスンではこの配信のテキスト版を見ることができます。合わせてご利用ください。
それではまた明日。
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