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2025-01-13 10:45

【0955】2025/01/13 だったらこうしてみたら? #ことば

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2025/01/13

サマリー

成人の日にちなみ、上松努さんのスピーチを通じて、自信や可能性を奪う「どうせ無理」という言葉の恐ろしさが考えられます。また、自分の夢を形にするために「だったらこうしてみたら?」という前向きな言葉の重要性が強調されています。

成人の日の意義
おはようございます。花火鑑賞師、気象予報士の鶴岡慶子です。 この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。
今日も最後までお付き合いください。 今日は成人の日です。
18歳になった人が大人に仲参りしたことをお祝いする日。 ただ、18歳は高校生の方が多いので、行われるのは20歳を祝う式典という形が多いでしょうか。
祝日に関する法律が変わってから、成人の日は1月の第2月曜日となりました。
なので、3連休の方が多くなったということで、秋田市では昨日、式典が行われました。 さて今日は、成人の日に紹介したいなぁと思う言葉
上松努さんという方のスピーチを一部抜粋してお送りします。 上松さんはご存知の方も多いかもしれませんが、
宇宙ロケットを手掛ける北海道の上松電機の社長で、現在は様々な宇宙開発に関わっていて、全国の大学生や研究者を技術的にサポートしている、そんな方です。
ばあちゃんは小さい僕に教えてくれました。 お金は値打ちが変わってしまうもんだよ。
だから、お金があったら貯金なんかしないで、本を買いなさい。 頭に入れなさい。
それは誰にも取られないし、 新しいことを生み出すんだよって教えてくれました。
だから僕は本屋が大好きな子供になりました。 また僕には大好きなじいちゃんがいました。
大きくて優しいじいちゃんです。 僕とじいちゃんとの一番の思い出はアポロの月着陸です。
一緒にテレビを見ました。 僕が覚えているのは、じいちゃんが見たこともないほど喜んでいる姿です。
ほら見ろよ、人が月へ行ったぞって。 お前も月行けるぞって喜んでるんです。
僕はそんな喜んでいるじいちゃん見たことなかったです。 だから僕はその笑顔がもう一回見たかったです。
だから本屋に行ったら、僕は飛行機やロケットの本を手に取ったんです。 そしたらじいちゃんはでっかい手で僕の頭をなでてくれるんです。
褒めてくれるんです。 僕は小学校に上がってすぐに担任の先生にものすごく嫌われたんです。
僕が信じていたことや、ばあちゃんが教えてくれたことは全部否定されました。 僕の夢はお前なんかにできるわけがないって散々言われました。
じいちゃんがなでてくれた頭は先生に散々殴られました。 とってもつらかったです。
でもそれを助けてくれる大人はいなかったです。 僕はその先生が言っていた言葉を忘れていませんでした。
その先生はどうせ無理という言葉をよく使っていたのです。 このどうせ無理という言葉が恐ろしい言葉なんだなって思いました。
これは人間の自信と可能性を奪ってしまう最悪の言葉です。 でもとても簡単な言葉なんです。
これを唱えるだけで何もしなくて済んでしまうから。 とても楽ちんになれる恐ろしい言葉でもあるんです。
こんな言葉で未来を諦めさせられてしまった人たちは自信を失ってしまうんです。 人間は生きていくためにはどうしても自信が必要なんです。
だから自信をなくしてしまった人の中には、 お金で自信を買うようになって身を飾るようになったり、
またそれを自慢しなければいけなくなったり、 そのために人を見下さなければいけなくなったり、
また他の人が頑張ったら困るから努力を邪魔するようになってしまう人もいるんです。 こういう人が皆さんの身の回りにももしかしたらいるかもしれません。
その人たちは自分の自信を守りたくてしょうがなく、 他の人の自信を奪ってしまっているのかもしれません。
僕の会社にアフリカの人たちが来てくれました。 彼らが教えてくれました。
今アフリカでは自分なんて勉強したって無駄、努力したって無駄と自分の未来や 可能性を諦めてしまった人たちが最後には人を殺して奪うようになるんだそうです。
なぜなら頑張れないから、 生み出せないから奪うしかないんです。
暴力で奪うこともできます。 でも他にも嘘をついたり、
弱いふりをしたり、 騙したりして奪うこともできるんです。
でもみんなが奪ってしまったら社会なんか成立しないんです。 僕はこのどうせ無理という言葉の恐ろしさを知ることができました。
前向きな提案
学問というものがあります。 僕らは学問を一生懸命学んできました。
じゃあ学問というのは誰かに評価されるためのものだったんでしょうか。 とんでもない間違いですね。
学問というのは社会の問題を解決するために人類が生み出したものなんです。 必死になって築き上げたものなんです。
じゃあ教育って何でしょうか。 教育っていうのは失敗の避け方とか責任の逃れ方を教えるための
ハウツーでしょうか。 全然違いますね。
教育というものは死に至らない失敗を安全に経験させるためのものなんです。 でもそれがすっかりおかしくなってしまったんです。
なぜかというと失敗をマイナスだと思っている大人がたくさんいたからなんです。 その人たちがみんなの可能性と自信を奪ってきたんです。
でも大丈夫です。これからの日本を良くしていくためには、 世界を良くしていくためには、
やったことのないことをやりたがる人、 諦めない人、
工夫する人が増えればいいんです。 僕ら人間は必ず小さい頃経験します。
皆さんも思い出してみてください。 小さい頃はボタンがあったら押してみたかったんです。
ハンドルがあったら回してみたかったんです。 そして余計なことすんじゃないと怒られるものだったんです。
実は生まれた時から諦め方を知っている人間なんてこの世に一人もいないんです。 皆さんは全員諦め方を知らないで輝いて生まれてきたんです。
でも僕たちは諦め方をちょっと習っちゃってるかもしれません。 そんな自分たちの自信を取り戻すためのとっても良い方法が一つだけあります。
それはやったことがないことをやってみるなんです。 やったことないことをやったらそれだけでちっこい自信が湧いてきますから。
僕が知っている限り真面目で優しくて責任感のある人ばかり死んでしまうんです。 死なないでほしいんです。生き延びてほしいんです。
だからまずいと思ったら逃げるのも絶対ありなんです。 でもその時に失敗した自分を、逃げた自分を、諦めた自分を責めないでください。
へこまないでください。 そんなことする必要ないんです。
でもこんな時自分の心の中はもう苦しいとか辛いとか申し訳ないとか 悔しいとか悲しいとか恥ずかしいがぐるんぐるんして大変なことになるんです。
でもこれがぐるんぐるんしている最中はただいま成長中と言えばいいんです。 そしたらプリッとひと皮むけるんです。
そんな僕らは今生まれて初めての一回きりの人生をぶっつけ本番で生きているんです。 ぶっつけ本番だから失敗して当たり前です。
失敗はより良くするためのデータだと思って乗り越えてほしいです。 そして僕たちは知ってもらうためや諦めるために生まれてきたんじゃないんです。
そんなことのために生まれたんじゃないんです。 僕たちは世界を救うために生まれました。
世界を救うの簡単です。 世界を構成するすべての人間が自分なんてって思わなくなるだけで世界は救われてしまいます。
だから今日から救ってください。 自分なんてと思わないでください。
そしてこれから先僕らがやっていくべきことはできない理由を探すことではありません。 できる理由を考えることです。
ただそれだけで世界はきっとあっという間に良くなるんです。 最後にこの一言があればどんな夢も叶っちゃうよっていう言葉をプレゼントして終わりたいと思います。
それはだったらこうしてみたら? 考えてみてください。
自分の夢を誰かに喋った時にいやそれ無理だわって言われたら元気なんかなくなります。 でもだったらこうしてみたら?
この間本屋にこんな本売ってたよ。 この間テレビでこんな番組やってたよって言われたらもっと元気が湧くじゃないですか。
その方が絶対楽しいです。 だからお互いに夢を喋ってお互いにだったらこうしてみたら?って言ってたら全員の夢が叶ってしまいます。
素晴らしいですね。 そうしたらどうせ無理がなくなると思っていますので、ぜひみんなでだったらこうしてみたら? を流行らせていきたいと思います。
上松努さんのスピーチでした。 これは2014年のTEDのスピーチでして一部抜粋しました。
言葉の力って本当に大きいなって思いました。 新成人の皆さんおめでとうございます。
この配信はアップルポッドキャスト他各種プラットフォームでお届けしています。 リッスンではこの配信のテキスト版を見ることができます。
概要欄から飛んでみてください。 それではまた明日。
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