2026/02/05
サマリー
トイレでスリッパを履く理由を探ることで、文化や衛生観念の違いが明らかになります。日本独特の習慣について考察しています。
トイレとスリッパの文化
おはようございます。 花火鑑賞士、気象予報士の鶴岡慶子です。
この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。 トイレでスリッパを履くのはなぜ、
この言葉がテレビから聞こえてきた時に、そういえばどうしてなんだろう、と思いました。 テレビでは、本の紹介コーナーが行われていて、
現代民族学入門という本を紹介する中で、トイレでスリッパを履くのはなぜ、と話していたんです。
民族学と言いますと、昔話とかお祭りを扱う学問というイメージもあるんですが、この本が扱っているのは、もっと身近なものです。
このトイレでなぜスリッパを履くのか、の他にも、なぜ反抗をすのか、福復用とは何か、というようなことが本の帯に書かれてありました。
改めてこうやって取り上げると、なるほど日本独特のものなのか、と思いましたけど、いずれも当たり前すぎて考えたこともありませんでした。
まだ私はこの本を手に取ってはいないんですが、トイレでなぜスリッパを履くのかをネットで調べてみました。
理由はいくつか出てきます。
トイレの床には目に見えなくても尿とか菌が飛び散っている可能性があって、それを足の裏だったり靴下につけてそのままリビングなどに持ち出さないため、いわば衛生のためのバリアのためです。
他にも冬の冷たい床から足を守るためとか、来客時のマナーとか、どれもなるほどという回答が書いてあります。
でも民族学の視点で見ると、もう少し違う問いが立ち上がってくるようです。
日本の家には境界線ってたくさんあるんです。境目がたくさんあります。
まず私たちは玄関で靴を脱ぎます。家の内と外には境界があります。
その延長線上にトイレという場所があるという考え方なんです。
トイレは家の中にあるんですけれども、境界が明らかにあるんです。
清潔でありたいけれど同時に汚れを強く意識する場所ということで、だからこそトイレ専用のスリッパを置くということなんですね。
じゃあ欧米ではどうかというと、欧米にはトイレ用スリッパという発想はほとんどありません。
そもそも土足文化ですからね。家の中もトイレもリビングも同じ床で、床は汚れるものなので、
場所ごとに履き物を買える必要がないという文化なんです。
さらに床に座る文化もないですよね。トイレは個室で換気されていて、日本ほど不浄という感覚が強くないということで、
履き物で境界を作る必要がないという考え方なんです。ずいぶん違いますよね、考え方が。
ただ日本では今、トイレスリッパを置かない家も増えています。
フローリングが主流になったこととか、そもそも和室がない家もありますもんね。
掃除機とか除菌の技術が進んだこと、そして男性も座って用を足す家庭が増えたりとか、
介護とかバリアフリーの視点もあります。ということで、つまりトイレスリッパという文化が今なくなろうとしているところだということなんですね。
それにしても当たり前すぎて考えたこともなかったこと、そこに立ち止まってどうしてだろうって考えるの面白いですね。
島村康則さんの現代民族学入門、全部読んでみたくなりました。
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それではまた明日。
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