2025/04/28
サマリー
このエピソードでは、物の見方として「鳥の目」「魚の目」「虫の目」という三つの視点を紹介しています。これらの視点をバランスよく持つことが、全体を理解し、日常生活や仕事において重要であることを示しています。
物の見方の重要性
おはようございます。花火鑑賞士、気象予報士の鶴岡慶子です。
この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。毎朝更新している声の日記です。今日も最後までお付き合いください。
盲人と象というお話、ご存知ですか? インドの仏教経典のネハンギョに出てくる有名なお話です。
近くに障害のある人たちがいて、彼らは初めて象という大きな動物に触れることになったんですね。
で、一人は象の足に触れて、象って大きな柱のようなものだねって言ったんです。
別の一人は鼻に触れて、長いホースみたいなもんだなと言ったんです。
さらに別の人は耳に触れて、広い内輪のようなもの。
胴体に触れた人は大きな壁だと言ったし、あと尻尾に触れた人は細いローブみたいだと言ったんです。
それぞれ触った部分を正直に表現していますよね。どれも間違ってはいないんです。
けれども、誰一人として象全体を正しく理解できた人はいなかったっていうお話です。
このお話が教えてくれるのは、私たち人は自分が知っているほんの一部だけで全体を分かったつもりになりがちだっていうことです。
そしてそれは時に誤解を生んだりとか、判断を間違えたりする原因にもなってしまいます。
もしみんなが感じたことをそれぞれ持ち寄って、象ってこういうものだということを一緒に考えていたら、もっと全体像に近づけたかもしれないですよね。
私たちはもう自分が直接体験したこと、自分が知っている範囲だけで全体を判断しがちなんですね。
だから本当の全体像を知るためには、いろんな視点を集めることだったりとか、想像することってとっても大事なんだろうなって思います。
そのいろんな視点っていうところにちょっとフォーカスしますと、こういう言葉があります。
今日のタイトルにもなっていますが、鳥の目、魚の目、虫の目という言葉です。
それぞれ物の見方の大切なポイントを表しています。
まず鳥の目ですが、これは高い空から地上を見渡す鳥のように、広い視野で物事を捉えることを表しています。
俯瞰している感じですね。
例えば私たちの日常でも、目の前の忙しさに追われてしまうと、そもそもどこへ向かっていたんだっけとか、何のために頑張っていたんだっけというようなことで、いろんなことを見失いがちなんですね。
そんな時にこの鳥の目を持つことで、全体の流れとか大きな目的を思い出すことができます。
次に魚の目ですが、魚の目ですね。魚って水の流れにすっごく敏感ですよね。
水の温度の変化だったり、潮の流れだったり、小さなうねりだったり、そういう変化をいち早く察知して動いていくのが魚です。
この魚の目っていうのは、私たちにとって言うと、世の中の流れに敏感になるっていうことです。
例えばですね、新しい技術が生まれたりとか、社会の価値観が少しずつ変わったりとか、身近なところで言うと、そうですね、周りの人の小さな変化だったりとか、そういう空気感をキャッチできると、自分自身の動き方にも自然と柔らかさが生まれます。
そして最後、虫の目ですが、虫って地面に近いところで小さな草花を見つめていたりとか、あるいは土のひび割れにも気づいたりしますよね。
そういう足元の細かい部分に目を向けるっていう、それが虫の目、その視点です。
例えば、日々の仕事でも、一つ一つの作業の中に小さな問題点が隠れていたりとか、あるいは小さなありがとうっていう、そういうサインが潜んでいたりします。
この虫の目を持っていますと、見落としがちなものにちゃんと気づけていくんですね。
このバランスが崩れるとどうなるのかというと、例えば虫の目しか持っていなかったらどうか。
目の前の細かいことばかりにとらわれて、気がついたらどこに向かうべきか見失ってしまうということがあります。
逆に鳥の目ばっかりで細かいところを見ていなかったらどうか。
大きなスローガンを掲げるけれども、具体的な行動に落とし込めなくて、やっぱり前に進めないんです。
空回りしてしまうこともあります。
魚の目を持たずにいたらどうか。世の中が変わっているのに、自分だけ取り残されてしまうかもしれないですよね。
バランスの取れた視点
なので、この3つの視点はどれか1つだけではなくて、バランスよく持つことが大切なんだと思います。
この考え方に似ている言葉に、木を見て森を見ずというのもありますね。
細かいことばっかり気にして全体を見失ってしまう、そういう危険を教えてくれる言葉です。
それから私の好きな表現にこういうのもあります。
上を見て星を目指し、下を見て足元を固めよ。
すごく素敵な言葉じゃないですか。
夢とか理想を大切にしながら、それでもちゃんと今の自分の足元を確かめて一歩ずつ進んでいくっていうこと。
とっても大事な感覚だなって思っています。
鳥の目、魚の目、虫の目、この3つを意識することで未来に向かって動きながら今をちゃんと味わう、そんな生き方ができるんじゃないかなって思います。
またいろんな角度から世界を見るっていう、その積み重ねがきっとより豊かな毎日につながっていくんじゃないかなって思います。
日々の忙しさの中でつい視野が狭くなったりとか、焦ったりすることもあると思うんですが、
今日月曜日、1日頑張ったら明日は昭和の日、お休みという方も多いと思います。
ふと立ち止まって、今自分にはどの目が足りているのか、あるいは足りていないのか、あるいは見ている角度は一部分だけじゃないのかということをちょっと問いかけてみるといいかもしれません。
この配信はアップルポッドキャスト、他各種プラットフォームでお届けしています。
それではまた明日。
06:58
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