00:00
おはようございます。花火鑑賞士、気象予報士、プロ司会者の鶴岡慶子です。
この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。
日本の秋田県から毎朝、更新しています。
7月26日から始まったパリオリンピックは、後半戦に入りました。
8月11日までですから、残り少なくなってきましたね。
タイトルにもありますが、銅は金と同じ、銀は金より良いというのは、オリンピックの旅に聞く言葉のような気がします。
また以前は、CMでもこの言葉が使われていたことがあります。
じゃあ、本当にそうなのか、検証してみましょう。
まずは、その価値基準として、金属相場を調べてみました。
銅からいきましょうか。銅は1gあたり1.4円ほど、銀は140円ほどになりますので、銅より銀は100倍価値があるということなんですね。
さらに金はどうかというと、1gあたり12,000円ほどなんです。
希少価値は、金が圧倒的なんですね。
銅は金と同じ、銀は金より良いというのは、日本で使われている漢字表記から来るものなんですね。
まずは金という漢字からです。金という漢字は、全部の全というものと、漢数字の2という2つの文字から成り立っています。
全部の全は土を表していて、漢数字の2は金属を表しています。
2つ合わせて土の中にある砂金を表現しています。
そうなると実は、銀も銅もすべて金なんです。
どういうことかと言いますと、金は黄金、銀は白金、銅は赤金と呼ばれて、いずれも金に名前がついて、どの金属も高い価値があったというところからスタートしているんです。
次に銀についてですが、金より良いと覚えてしまうと、漢字テストでバツになっちゃいます。
よく見ると点が一つ足りないんですね。
良いという漢字から点を取った文字をゴンと読んで、あまり変わらないものを意味します。
つまり、酸化しにくい、錆びにくいということで、そういう意味では黄金と同じくらい白銀も価値があるものと言えます。
そして銅です。
金に同じと書きますが、これは同じという意味ではなくて、穴を表現しています。
03:07
洞窟の銅や筒のような穴を表しています。
赤金と呼ばれる金属は、よく伸びる性質で、穴が開けやすく、熱が伝わりやすいので、生活用品の加工品によく使われてきました。
嫌な話ではありますが、戦時中は金属類回収令があって、武器を作るのに必要な銅がたくさん回収されました。
加工しやすいからということで、やはり貴重な金属だったということなんですね。
まとめますと、銅は金と同じ、銀は金より良いではなくて、銅も銀も金と同等の価値がある。
ということかなと思います。
連日の試合を見ていますと、もちろんオリンピックでは順番が付けられて勝ち負けがあるわけなんですけれども、負けることが悪い、勝つことがいいとは決して軽々しく言えるものじゃないなって思います。
この大会で負けを経験しない人は、金メダルの人だけです。
銀メダルは負けて悔しい試合が最後になります。
銅メダルは3位決定戦で勝って嬉しい試合が最後になります。
表彰台では金、銀、銅の涙の意味が全く違いますよね。
その姿を見ていたり、あるいはそこの向こう側に思いを馳せるとき、その向こう側っていうのはそこにも届かなかった、表彰台にも届かなかった。
もっと言うと出場さえかなわなかった多くのプレイヤーがいるわけなんですよね。
その多くのプレイヤーを背負っているのだと思うとき、どの選手の姿も胸を打つものだなと思います。
パリオリンピックの後半戦もまた、まだまだ秋田出身の選手も出ますからね、応援をしていきたいと思います。
この配信はアップルポッドキャスト、他各種プラットフォームでお届けしています。
LISTENではこの配信のテキスト版を見ることができます。合わせてご利用ください。
いいねやフォローをしていただけますと励みになります。コメントもお待ちしています。
ではまた明日もお会いしましょう。
鶴岡慶子でした。