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2025-05-02 04:29

【1064】2025/05/02 カルチベート ”学び”は耕し運を育てること #ことば

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2025/05/02

サマリー

カルチベートという言葉は、勉強を通じて人格を養うことや運を育む重要性を伝えています。太宰治の考えに基づいて、心を広げ、選択肢を増やすことが学びの本質であると強調されています。

カルチベートの重要性
おはようございます。花火鑑賞士、気象予報士の鶴岡慶子です。 この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。
今日も最後までお付き合いください。 今日は、カルチベートという言葉についてお話しします。
この言葉は、ラザイオ参の正義と美少という作品の中に出てきます。 勉強というものは良いものだ。
大数や貴下の勉強が、学校を卒業してしまえば、もう何の役にも立たないものだと思っている人もあるようだが、大間違いだ。
植物でも、動物でも、物理でも、科学でも、時間の許す限り勉強しておかなければならん。 日常の生活に直接役に立たないような勉強こそ、
将来君たちの人格を完成させるのだ。 何も自分の知識を誇る必要はない。勉強して、それからけろりと忘れてもいいんだ。
覚えるということが大事なのではなくて、大事なのはカルチベートされるということなんだ。 全部忘れてしまっても、その勉強の訓練の底に、
ひとつかみの砂金が残っているものだ。 これだ。これが尊いんだ。
勉強しなければいかん。そうして、その学問を生活に無理に直接に役に立てようと焦ってはいかん。 ゆったりと、真にカルチベートされた人間になれ。
太宰治の正義と微笑という作品の中にある一節です。 勉強というものの本当の価値について語られている部分です。
太宰治は、勉強は将来に直接役に立つかどうかではなくて、 人間として心を広げて、人格を養うための訓練だと説いているんです。
カルチベートというのは、英語の cultivate に由来する言葉で、耕すとか育てるという意味です。
それから転じて、教養とか人格を深めていくことを指すようになったんです。 カルチベートの耕すというイメージを、私はとっても気に入っています。
ちょっと話が飛躍するんですけれども、占いであなた運気のいい時期、いわゆる幸運期に入るよって言ったりしますよね。
あれは、いいことが起こるそういう時期なんじゃなくて、頑張りやすい時期っていうことなんですよね。
いわゆる耕しやすい時期なんです。 そういう頑張りやすい環境が整うから、まあ頑張り時と。
運を耕す幸運期ということなんです。 だじゃれのようでもありますけれども、なんだか深い意味を感じますよね。
いいことって空からいきなり降ってくるわけではありません。 あらかじめ耕しておいた土にしか種は根付かないということなんですね。
運も学ぶことも心の準備も地道に耕すことが大切だなって思います。
私は学ぶことってどういうことかっていうと、選択肢を増やすことだって思っていて、それは教員時代に特に強く思っていたことでした。
私は障害のある子どもたちの学校に勤務していたので、学ぶことがもう目の前の子どもたちの幸せの度合いに直結するものだなっていうことを強く感じていたんですね。
知らなければ選ぶこともできませんし、でも知っていればこっちを選べるというような柔軟さが手に入りますよね。
学んだことっていうのはすぐに使わなくてもいいし、忘れてしまっても構わないんですけれども、学んだという行為そのものが心の中に何かしら残っている。
そしてそれがダザイオサムが言う人格を完成させるということにつながっていくのかなと思います。
カルチベートされた人間になれと最後ありますけれども、自分の心の土を耕し続ける人でありなさいって言ってるのかなってそんな気もします。
今日もほんのちょっとでも自分の中の土を耕していきたいものです。
この配信はアップルポッドキャスト他各種プラットフォームでお届けしています。 それではまた明日。
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