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2024-04-02 05:07

【0669】2024/04/02 まずは正解を与え続ける

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2024/04/02

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おはようございます。鶴岡慶子です。 この配信では花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。
司会やナレーションを通じて日々感じたことなどを語る声の日記です。 毎朝更新しています。
テレビ東京の海運何でも鑑定団という番組があります。 依頼を受けたお宝の歴史的、資料的、金銭的価値を鑑定しつつ、
そのお宝に対する人々の思いなどを伝えていく番組です。 今年放送31年目に入るそうです。
これまでの鑑定の最高額は、2005年に持ち込まれた 柿江紋様式の壺に対するもので、その金額は5億円でした。
これが最高額だったようですね。 こういうように限って持ち込んだ人、自宅でどういうそれを扱いをしていたかというと、割と無造作にその辺に置いていたんじゃないかなというふうにも思います。
さてこの鑑定については、メキキと呼ばれる人が行うと思うんですけど、このメキキの修行についてこんなことを聞いたことがあります。
修行で師匠は弟子に対して本物だけを与え続けるんです。 本物も偽物も混ぜて、これはこういうわけで本物、これはこうなっているから偽物って教えていくわけじゃないんですね。
ずっと正解だけを与え続けるんです。 そしてある時にふと偽物を入れ込むんですよ。
その時に修行してきた弟子が、これなんか変じゃないですかって言うと合格点なんです。 違和感を感じられるようになって一人前ということなんです。
似たような話をある勉強会で聞きました。 弟子、まあ部下でもいいんでしょうけれども、人を育てようとした時に2つのアプローチがあるって言うんです。
1つは分からない、できないということに対してそれでも自分で考えさせる。 もう1つは正解を教える。この2つのアプローチです。
さっきのメキキの修行の場合は2つ目の方の正解を教えるに当てはまりますよね。 答えを与え続けるという例で面白い話をしていたんです。
遅刻を良くする人ってあなたの周りにもいますか? その人にどうしていつも遅刻するのって言うと、
家からここまで歩いてきたらこれぐらいの時間がかかって、途中の信号が赤だったりすると、なんかそれで遅れてしまうんですよって言ったりするんですよ。
分かります?そこじゃないんですよね。 今後遅刻しないようにするにはどうしたらいいのかって言いますと、早歩きで行きますみたいな感じなんですよ。
この人はまず自分で考える力がまだないんです。 そういう場合どうするかっていうと、そういうのは早歩きしたところでやっぱり信号と一緒だから、
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毎日10分遅れるんだったら毎日10分早く出なさいっていうことを言うんですね。 そこで初めてああそうかと。
スタート時間を一緒にしながら途中の時間を短くするんじゃなくて、 スタートを早めたら締め切りに間に合っていくんです。
締め切りに間に合わせられない人も同じですよね。 時間がかかるんですっていうのを、もっと仕事の内容を早くするためにどうするのかっていつもみんな考えているんですけど、
これね、仕事が遅いのを短時間でできるようにどうするかっていうのを考えるんじゃなくて、 短時間でやる必要は全くなくて、スタートを早くすればいいだけなんです。
とかく正解を与え続けるって言うと、画一的な指導って言って個性が失われるという人もいるんですけれども、
世の中には答えが存在するものと存在しないものがあるんですね。 世の中の基本的なこと、生きていく上で基礎となることっていうのは答えがあるものだと思うんです。
例えば語学だったりマナーだったりっていうことは基本的なことです。 これは正解を教えていかなければ身につかないですし、もっと言うとその人自身が使っていかなければ身につきません。
そして答えがないもの。 その人がこう思うというような意見や感想みたいなものですね。
これは答えがないものだと思うんですけれども、そういう部分には個性が現れてくるものだと思います。
答えがないものに対していろいろと考えを巡らせるようになるには、やはり人としての基礎がないとその上に考えを乗せていくことはできないと思います。
なのでそうなるまでは正解を与え続けることが人を育てることなんだなって思います。 この配信はアップルポッドキャスト他各種プラットフォームでお届けしています。
ではまた明日もお会いしましょう。 鶴岡慶子でした。
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