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2025-07-18 05:34

【1141】2025/07/18 不思議な技・内無双を操るウクライナ出身の新鋭、安青錦 #大相撲

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2025/07/18

サマリー

ウクライナ出身の青錦は相撲界で注目を集めており、彼の勝利を導く技である内無双について詳しく紹介されています。特にその特徴や類似の技との違いが説明されており、青錦の実力が際立っています。

青錦の相撲の実力と背景
おはようございます。花火鑑賞士、気象予報士の鶴岡慶子です。
この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。 毎朝更新している声の日記です。今日も最後までお付き合いください。
今日は、お相撲のお話です。 最近幕打力士で、ウクライナ出身の青錦が注目を集めています。
彼は2004年3月生まれで、若干21歳です。 昨日、桐島相手に彼が勝ち名乗りを受けた決まり手は、内武装というものでした。
何が起きたのかわからないまま、相手がスーッと崩れていくような様子。 これには、もう場内も一瞬ざわつくほど見えない一撃です。
青錦は、子供の頃から相撲に親しんで、世界ジュニア選手権で銅メダルを獲得したという実力者でもあるのですが、
2022年には祖国で戦火が広がりまして、日本への避難を決断します。 関西大学相撲部の練習生を経て、味川部屋に入門しました。
そのスピード出せぶりは驚異的でして、初土俵からわずか12場所で幕打ち入りしました。
つけ出しではなく、序の口からのスタートだった青錦は、序の口、序2段、序3段目の階クラスでそれぞれ優勝して、
2024年の11月に従領に昇進します。 さらには、今年3月の春場所で史上7番目に速いスピードで、
幕打ち入りしました。 そんな青錦の相撲の特徴は、派手さよりも正確さだったり、安定感、そして技巧だと思います。
特に注目されるのが冒頭でも触れた打ち武装だと思います。 この打ち武装というのは、相手の両腕の内側に自分の腕を差し入れて、
体ごと前に出ながら、相手の肘をこじ開けるようにして崩すというような、内側から攻めていくんですけれども、相手の体そのものを崩しに行く技なんです。
押し倒すというのとはちょっと違っていて、腕を返すことで相手の状態のバランスを奪っていくんですね。
技を仕掛けた方が、あまり動いていないように見えるのも特徴です。 だから見ている側としては、なんか相手が勝手に崩れたのかな?みたいに、そんな風に見える技なんです。
他に似た技に、下手投げ、突き落とし、肩すかしがあるんですが、下手投げは、下から差した手で相手を横に投げる技なんですけれども、
内無双は横じゃなくて、前方に崩すのが大きな違いです。 他、突き落としとか肩すかしっていうのは、相手の勢いを利用して、突き落としの方は倒す、そして肩すかしは自分はスッと引く、そういう技なんですけど、内無双は押すでもなく、引くでもないんですよね。
あくまでも正面から腕で崩す技なんです。 決して力任せじゃなくて、腕のコントロールと腰の座りで倒す、そんな技です。
勝った本人は微動だにしませんので、倒れた相手だけが、なんか勝手に落ちた、みたいな感じがあるんですよね。 この静かな勝利っていうところが、内無双の真骨頂だと思います。
相撲の決まり手って82手あるんですけど、種類で分けると内無双はひねり手に分類されます。 他に投げ手とか掛け手、反り手なんていうのもありますけれども、内無双はひねり手のカテゴリーです。
ここ10年で内無双が決まったのは53回あります。 82手中47位でした。
現役では青西紀の4回が最高で、幕打ちでは緑藤の2回と続いています。 過去にはことえこうだったり、土地の神、白鳳も決めたことがあります。
内無双は見た目は地味なんですけども、実はテクニカルです。 こういう通好みのクロート技なんですね。
そしてこれを堂々と決まり手として使ってくるなんて、青西紀は屑師の職人と言えるんじゃないでしょうか。 ちなみに内無双の内ではなくて外、外無双という決まり手もあります。
ただしこの外無双はここ10年一度も出ていません。 手が相手の膝の外側に伸びますので、内無双よりも動きがあります。
なので観客としてもなんかやったなっていう感じがあると思います。 今場所は青西紀、渡し込み、これも崩し技なんですけど、膝下から抱え込むような技なんですけど、
これで横綱法勝利を倒しましたし、そして内無双で相手を崩した昨日の巣も、もうすでに目が離せなくなっています。
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合わせてご利用ください。 それではまた明日。
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