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2025-10-19 05:00

【1234】2025/10/19 形より心を教えた人

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2025/10/19

サマリー

葬儀会社の前会長をお見送りした経験を通じて、教育の力や心を育てる重要性が語られています。式の中では、形ではなく心に焦点を当てた経営哲学が受け継がれ、参加者たちの絆が深まっています。

葬儀の準備と教育の影響
おはようございます。 花火鑑賞士、気象予報士の鶴岡慶子です。
この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。 昨日、葬儀の仕替えをしました。
亡くなられたのが12日、そして葬儀が18日ということだったので、6日ほどの時間がありました。
秋田では骨葬といって、先に仮葬を済ませてから葬儀の日を迎えます。
ですから、葬儀の日にはすでに骨の状態で、皆さんが最後のお別れをするという形になっています。
その6日間のうちに、供物、供花、そして弔電、たくさん届いていて、それらはすべて拝受名簿としてまとめられていました。
式の当日は、参列した方々にその名簿は配られました。 私自身も弔電を贈りました。
というのも、今回お見送りした方というのは、私が長くお世話になっている葬儀会社の前の会長さんです。
私が葬儀司会を始めたのが、この会社です。 初めて門を叩いた時には、まだ社長でした。
その後、息子さんが一時期社長を引き継がれて、ご自身は会長職になったんです。
ただ現在は会社はグループの一員となって、母体が千葉にあります。 けれども会社を創業してから30年余り、地域に根差した経営をされてきた方です。
これを一代で築き上げたというのは、ものすごい経営手腕だなと思います。
私はその中の最後の10年ほどをご一緒することができました。 10年と言いますと長いようで、あっという間なんですけれども、振り返るととても濃い時間だったなって思います。
前会長はとってもフレンドリーで魅力的な方でした。 経営者ですから厳しい面ももちろんあったと思うんですが、
社員教育にとても熱心で、人として立派な方をたくさん育てたと思います。
だからこそ私が初めてその会社でお仕事をした時にも、みんなが本当に温かく迎えてくれました。 そのスタッフの皆さんからたくさんのことを教えてもらいました。
本当振り返ると育ててもらったっていう感じです。 昨日は退職した方々も参列していまして、その方々と再会できたこともとても嬉しいことでしたし、
会長がかつてお話ししていたことを思い出すこともできました。 お客様満足度全国一、それが会社のスローガンだったように記憶しています。
実際にお客様満足度東北第一位っていうのは何年も連続でとってたんですね。 まさに社員の力だと思うんです。
スタッフが誠実であること、そして何事にも丁寧であること、 それがそのままお客様の満足につながったと思っています。
心のこもった式とその意義
お辞儀の角度が何度、そういう形のマニュアルって基本にはあるでしょうけれども、 もっと形のないところもちゃんと育てようとしていたなって思います。
形のないところを育てるってものすごく時間がかかることなんですよね。 こうやりなさいって言ってすぐにできるものじゃないし、
角度を何度っていうその形はできたとしても、例えばおもてなしみたいな形のないところ、 そこに力を注いでいたっていうのが本当に素晴らしいことだったなって思います。
私自身は社員ではないですけれども、そういう気持ちのいい方々と一緒に仕事をすることで、 私も自分の力をもっともっと発揮できるように頑張ろうって思えていたと思うんです。
もちろんその気持ちは今も変わってはいません。 昨日の葬儀では、もちろん社員の皆さんが心を込めてプロデュースをしました。
会場はかつて前会長が自ら建てた本社のホールです。 まさに彼が育てた人たちの手で、彼自身を見送る、そんな式だったんです。
弔辞を読まれた方が、「あなたが建てたこのホールで、あなたが育てた社員たちに囲まれて旅立つことができる。 これ以上の幸せはありませんよね?」というようなことをおっしゃってました。
本当にその通りだなぁと思って、じーんとしました。 葬儀っていうのは、もちろん悲しい時間ではあるんですけれども、教育の力によって形のないものが残っていくっていうことの尊さをすごく感じました。
この先、時代の変化とともに形は変わっていくかもしれない。 でも丁寧に育てた、その教育してきたことっていうのは、次の世代にも受け継がれていくものだし、私もその一人でありたいと思います。
この配信はアップルポッドキャストを他各種プラットフォームでお届けしています。 リッスンではこの配信のテキスト版を公開しています。
合わせてご覧ください。 それではまた明日。
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