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おはようございます。鶴岡慶子です。この配信では、司会者として、花火鑑賞師として、そして気象予報士として、日々感じたことなどをお話ししています。
昨日テレビで紹介されていた本が、とても興味深かったので、すぐアマゾンで注文しました。
どんな本かっていうと、県境マニアというか、ぐるっと不思議、県境ツアーという本です。
この本の著者は、イラストレーターや漫画家のアシスタントなどを経て、ゲーム業界で美術の仕事に携わったという、田志正義さんという方です。
アマゾンのKindle、電子ブックでサンプルを読めるんですよね。そこで、2、3ページちょっと読めることになっているんですが、
初めにというところで、「趣味は県境です。そう聞いて皆さんはどう思うだろうか。
大抵はこの人は何を言っているのだ。」という反応だろう。筆者もそうだった。
県境という趣味があることを知った当時、かなり戸惑ったことを今でも覚えている。
そんなご挨拶から始まるんですよね。しかし、いざ自分がその世界を覗いてみると、
例えば県境がショッピングモールの中にあったり、神社の中にあったりと、これまで空気同然の認識だった県境が、
実に多彩でバラエティ豊かであることを知った。 そして県境があるところには、それぞれにドラマや歴史があり、
今の境界線はそれらの過去が紡いだ結果であることがわかってくると、私はますます県境にのめり込むようになった。
もう楽しそうですよね。 この県境の話を聞いて、
狛犬の研究をしていたという愛媛松山の女性の話を思い出しました。 全国の神社の狛犬の研究をしていた方なんですよね。
何十年もかけて全国の神社を巡って、それぞれの特徴であるとか、製造年代とか製造方法、
材質とか大きさとか形状とか、そういったものを研究していた、そんな女性がいたんですよね。
ある時、NHKが日本中の狛犬の専門家を探した時に、この方に行き着いたそうです。
こんなことが起こるんですよね。 その方は多分趣味で狛犬を調べていたと思うんですけど、
思わぬ形でそれが取り上げられるということが起こっちゃうんですね。
県境の話も狛犬の話もその辺にあって、でも全然意識したことがなくて、素通りしているようなことですよ。
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でもそこにスポットを当てて、深く調べてみようと思う人たちがいるって、
すごい面白い話だなって思ったんです。 深く深く掘っていけば、それはその人の教養になりますね。
狛犬であれば、先ほど紹介したように作られた年代とか、製造方法とか、そういうのをデータ取っていくと、その時代背景が分かったり、
全国各地を調べたって言ってましたから、その地域ならではの形であったり、その地域に根差した生活習慣だとか、そんなことが、もしかしたら狛犬に現れているかもしれないですよね。
教養って言いましたが、教養について調べてみました。
辞書によると、一定の文化理想を体得し、それによって個人が身につけた創造的な理解力や知識とあります。
これだけ聞くと、ちょっと難しい言い方になってますが、要するに、仕事以外の分野で、その人がどれだけ自分を魅力的に表現できるっていうかな、
そういうバックボーンを持っているかっていうことだと思うんです。それが教養というものだと思うんですけど、
それがあることで、その人の仕事が生きたり引き立ったり、あるいは家族とか友達とか周りの人たちとのコミュニケーションがとっても豊かになることだと思うんです。
人間の差って、社会的な地位であるとか、財産の多さで差がつくものじゃなくて、
このどれぐらい教養を持って魅力的なのかっていうこと、魅力的に自分を表現できるものがあるのかっていうこと、これで差がつくような気がします。
謙虚も狛犬も1個から始めたと思うんですけど、そして時間をかけてデータが集まっていったら、本当に魅力的な表現になったんだろうなと思うんですね。
これが大きな差になって現れてくることだと思うんです。
狛犬については書籍があるのかどうか定かではないですけれど、謙虚については明日本が届く予定なので楽しみに待ちたいと思います。
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鶴岡慶子でした。