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2025-07-26 05:25

【1149】2025/07/26 カセットテープが人気らしい?

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2025/07/26

サマリー

カセットテープとレコードが再び人気を集めている背景には、世代ごとの異なる音楽体験があるとされています。Z世代とミレニアル世代がアナログメディアに魅了される理由や、その影響について探求されています。

カセットテープの再評価
おはようございます。花火鑑賞士、気象予報士の鶴岡慶子です。
この配信では、花火や天気、言葉に関することなどをお話ししています。 今日も最後までお付き合いください。
今日は、カセットテープとかレコードといったような、かつての音楽メディアがもう一回脚光を浴びているという、その背景にある世代間隔についてお話ししていきます。
ヤフーニュースでこれが取り上げられていたんです。 とりわけカセットテープについてその記事では書いてありました。
レコードも数年前からまた脚光浴びているなぁということを聞いています。 その時代を生きた私にとっては劣化がしやすいとか傷つきやすいとか
手間がかかるみたいなことなんですけど、なぜ惹かれるのかというと、逆に新しいからということのようです。
詳しくお話しする前に、まず世代という言葉を少し整理してみます。 1981年から1996年頃に生まれた人たちのことをミレニアル世代と言います。
デジタル黎明期を思春期から社会人で迎えた世代のことです。 さらにその先、1997年以降に生まれた人たちのことをZ世代と言います。
物心をついた頃からスマホだったりSNSが存在して、いわゆるデジタルネイティブと呼ばれる世代です。
このZ世代とミレニアル世代の皆さんが、昭和時代とか1990年代初頭の初期デジタル文化に対する憧れが高まっているんです。
親世代あるいは祖父母世代にとっては懐かしいと感じるもの、これが逆に新しいと感じるということなんですが、例えばZ世代にとって昭和というのは自分の祖父母とか親が青春を過ごしていた時代です。
うちには当時のレコードだったりラジカ性が置かれていたりとか、昔の家族写真には黒電話だったりチャブ台が登場していたりします。
そういう物語のある時代というのをZ世代の皆さんはSNSとか動画あるいはリサイクルショップなんかで再発見するということになるんですね。
これは自分は知らないんだけれど、なんかどっかおじいちゃんおばあちゃんのところで見たことがあるみたいな何か懐かしいというふうに感じていたり、触れるということになるとすごく新しく感じるみたいな、そういうことのようなんですね。
彼らにとってアナログっていうのは儀式感があるっていうことなんです。儀式感って何かっていうと、例えば音楽を聞くにしてもカセットに録音する、そしてラベルを書いて巻き戻すみたいなこと、ちょっとうやうやしい行事のように感じるっていうことなんですね。
アナログ文化への憧れ
音楽一つ聞くにもすごく手間がかかるわけですよ。レコードもジャケットから取り出してターンテーブルに置いて針を落とすという一連の動きがあるわけですよね。音楽をパンと聞くのにすごく時間がかかるわけです。
こういう手間をかける行為っていうのが今の若い世代には体験としてとても新鮮で、むしろ愛着のわくものになっているということです。
もう一つの大きな理由が音楽を実物として持てることです。今、音楽配信サービスで聞ける音楽っていうのは確かに便利なんですけれど、形には残りませんよね。
ですが、レコードとかカセットというものにはジャケットがあったり解説書があったりして、手に取るたびに自分の思い出がよみがえったりします。
しかも再生にはある程度の手順とか制約があるっていうのはさっき言った通りなんですけど、それが音楽を聞くことに集中する時間を生むことになります。
要はデジタルで失われた音楽との距離感がアナログでは再び取り戻せる感覚になるということです。
ちなみにこのアナログへの回帰っていうのは気分的なこういう話ではなくて、アメリカではカセットテープの売り上げがこの10年で440%以上増加しているっていうんですから驚きですよね。
もうレコードもCDも上回る勢いでカセットテープの売り上げがぐんと伸びているそうです。
きっとカセットテープが廃れていってCDとかあるいは配信サービスになっていった時に廃業になったんじゃないかなって想像するんですけれども、これが復活してさらに盛んになっていくっていうのはなんか胸アツだなと思います。
カセットとかレコードを通して音楽を味わう時間そのものを大切にするという。
それってとっても豊かだなと思いますし、その豊かさが一周回って市場を集めているんだなぁと感じました。
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それではまた明日。
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