映画鑑賞のきっかけ
はい、おはようございます。本日の放送は2025年の10月10日金曜日です。 本日は第1321回目のお話となります。
このチャンネルは福島県郡山市在住の特撮アニメ漫画大好き親父のピョン吉が日々気になったことをダラダラと話をしていくという番組です。
よろしくお願い致しまーす。
昨日、アマゾンのプライム感謝祭っていうので、何か安いの何かなーっと探していたら、
アマゾンプライムでカミノフデ怪獣たちのいる島が見放題になっているのを見つけました。 おお、これは自分映画館で見たいと思っていて逃した作品。
そんなわけで早速鑑賞しました。 今回はそのお話です。
10月5日が監督である村瀬圭蔵さんの誕生日というので、5日からアマゾンで見放題になったらしいです。
ゴジラシリーズや大怪獣ガメラなどに参加し、怪獣造形の礎を築いた怪獣造形界のレジェンド、村瀬圭蔵さん。
村瀬圭蔵さんが総監督を務めた特撮ファンタジーです。 映画は2024年7月26日に公開。
村瀬さんの初監督作品で、10月14日に亡くなったので遺作にもなりました。
この映画では特殊美術情景家の時宮健三が亡くなり、お別れ会が開かれることになったというところから物語はスタートします。
主人公の時宮健三の孫の明は、そこで同級生の特撮オタクの拓也と健三の古い知り合いだという穂積みと出会います。
ちなみに穂積みの役はシンウルトラマンの斉藤匠さんで、もう特撮ファンはニヤリですよね。
明は時宮健三が神の筆という映画を作ろうとしていたことを知ります。
穂積みは世界の破滅を防ぐように明と拓也に告げ、二人は光に包み込まれ、気づけば怪獣たちのいる島にワープしていたという展開です。
いやー、設定からしてロマンの塊です。
佐野志郎さんが演じている時宮健三というのは、村瀬健三さん自身の分身であることは明らかです。
つまり自分の亡くなった後から物語が始まるという虚構と現実を混在させるという凝った仕組みの映画になっているんです。
明たちが冒険する怪獣たちのいる世界は時宮健三という造形家の内的宇宙なのでしょう。
その冒険する世界がCGではなく特撮の宇宙なんです。
村瀬さんの頭の中の世界が全部セットで再現されているんです。
これがもう特撮ファンにはたまらない。特撮で作られた世界というのがこの作品のミソですね。
個人の内的宇宙だからあちこちになぜという疑問を感じるのは確かです。
しかしそれについて突っ込むのはちょっと野暮というもの。 ただただ楽しむだけ。
ああここは大魔神だとかネズラだ、北京原人だと村瀬さんが関わってきた特撮映画らしさを見つけることができます。
そしてこの映画全体も村瀬さんの内的世界なのでしょう。 特撮の雑誌宇宙ができた。
樋口真嗣監督が登場して演技している。 村瀬監督自身も亀を演技していると楽しめるんです。
この世界をどこまで楽しめるかでこの映画の印象がガラッと変わると思います。 そして個人的にツボだったのがマンホールのフタですね。
なぜマンホールのフタが明かりを守ったのか。 明かりの母親の役が植由美子さんだったからでしょうね。
仮面ライダージオーにゲスト出演した時にマンホールを武器として戦ったのでマンホール女優と 呼ばれているからという遊びなんでしょう。
これ知ってる人だけにありのご褒美ギャグです。 この映画公開の前の年、村瀬さんは塚川の特撮塾の二期生のたちに怪獣造形を指導したそうです。
エスタガーという怪獣にはバランの技術が活かされていますし、その映画に村瀬さん自身も出演しています。 そしてこの紙の筆では塚川特撮塾の一期生のたちにより
ヤマタノオロチの草原を行っています。 つまりあの塚川の情熱がこの映画の中にも息づいているんですね。
そんなわけで塚川で行われた特撮のイベントの時には村瀬さんが来場してコメントしていたので 自分も村瀬さんのお話を聞くことができました。
穏やかで優しい笑顔の方でした。 紙の筆を見ているとあの笑顔がそのまま作品全体を包み込んでいるような
そんな温かさを感じます。 怪獣を恐怖の象徴ではなく人の思いを形にした存在として描く。
これこそ村瀬イズムだと思いました。 というわけで今回は紙の筆を見たら怖い怪獣も出るけど優しいファンタジーだったよ
というお話でした。 皆様はこの映画を見てどのように感じますでしょうか。
はいそれではまたもしよろしければピョン吉のオタクな話にお付き合いくださいね 本日もお聴きくださいまして誠にありがとうございました