ポッドキャスト制作の試み

さて、今回はですね、あるポッドキャスト制作者の方の記録、これを基に詰めていきたいと思います。

はい。

GoogleのノートブックLMっていうAIツールがありますよね。これを使って、ピョン吉のAI日誌っていう番組を立ち上げられたと。
この試みが非常に興味深いなぁと思いまして。
これは単に技術的な話っていうだけじゃなくてですね、個人の考えとか感想みたいな、ちょっと曖昧な情報源からAIがどうやってコンテンツを作るのかっていう、その可能性と現状の課題みたいなものが見えてくる、面白いケースだと思いますね。

ノートブックLMっていうのは、基本的にはご自身のメモとか資料をAIに読み込ませて整理させたり、要約させたりするツール、そういうことですよね。

そうですね。資料によると、これすごく大きな利点として強調されているのが、その外部のネット情報じゃなくて、あくまで提供した情報だけを参考にするっていう点。
これによって、AIがなんか深くな情報に基づいて、嘘をついちゃうリスクが減るんじゃないだと。

そうですね。これは自分の考えを整理するとか、あと自分の書いた文章が他の人にちゃんと伝わるかなみたいなのをチェックするのにも結構役立つみたいですね。

なるほど。

さらに注目したいのが、音声概要っていう機能。

ああ、音声概要。

テキストの内容をAIが音声で解説してくれるんですけど、これをなんと、ポッドキャスト作成に応用したってわけですね。

へえ。
制作者の方自身の感想とか考えとか、そういう論文みたいにカチッとしてない曖昧なテキストでも、なんか驚くほど上手く機能したと。
時にはそのAIの要約を聞いて、あ、自分が言いたかったのってこれだったんだみたいな。
なるほど。
そういう自己発見的な効果もあったらしいですよ。
それは面白いですね。なんか、AIが自分の考えを整理してくれる鏡みたいな感じなんですかね。

そうかもしれません。

でも、記録を見ると、もともとご本人が話してたポッドキャスト、ピョン記事の構成日誌っていうのがあるらしいんですけど、それとは、たとえ同じテーマを扱ってても全く違う印象になるから、わざわざ別の番組として配信しているって書いてありましたね。
AIの課題と利点

ああ、なるほど。

これは、やっぱりAIの解釈と人間のニュアンスって違うってことなんですかね。

うーん、その可能性は高いと思いますね。
AIはやっぱり情報を客観的に処理しますけど、人間の話し方ってその場の雰囲気とか感情とかいろいろ乗っかりますからね。ただ、一方で課題もはっきり書かれてました。
課題ですか。
ええ。例えば、アポカリプスホテルっていう作品について言及したときに、情報量がすごく多い、似たような作品のハズピンホテルの情報と、なんかごちゃ混ぜにしちゃったみたいなケースがあったと。
これが単にデータ量の問題なのか、それとも文脈を深く理解するところまではまだちょっと難しいのか。

ああ、なるほど。固有名詞の読み間違いも多いって書いてありましたね。

そうなんです。

若者層、若年層って読んじゃうとか、基本的なミスも。

ええ。括弧で読み方をちゃんと指定しても間違うことがあるっていうのは、うーん、ちょっと困りますよね。

これは今後の改善点でしょうね。

ですね。ただですね、意外なメリットとして挙げられてたのが、編集の手間がほとんどかからないっていう点。これは面白いなと思いました。

ああ、それは確かに。人間の声だと、周りの音とか息遣いとかノイズの処理が結構大変ですけど。
そうそう。
AI音声ならその必要がない?

BGMとかでごまかす必要もないって。

なるほど。収録した音声をほぼそのままアップロードできる手軽さ。これは大きいかもしれないですね。

つまり、このノートブックLMを使ったポッドキャスト制作っていうのは、手軽さとか、あとAIが自己分析を手伝ってくれるみたいな利点がある一方で、
やっぱりこういう名手の扱いとか、文脈理解の精度みたいな、今のAIが抱えている典型的な課題もこう見えてくるということですね。
配信も、最初はリスンスタイルっていうところだったのが、スポティファイにも広げて、さらになんか展開を考えているみたいです。

今回のこの記録からわかるのは、AIが私たちの情報整理とか、さらに言えばコンテンツ作りみたいなものをどう変えていく可能性があるのか、その本当にリアルな一端ですよね。

本当にそう思います。

ご自身のメモとかアイデアをAIに読み込ませてみたら、どんな声が生まれるのか、これはちょっと試してみる価値あるかもしれないですね。

そうですね。最後にちょっと皆さんに考えてみていただきたい点があるんですが、今回のケースって、AIは制作者の方の感想とか考えっていう、かなり主観的である意味曖昧なテキストを解釈したわけですよね。
もし、AIがあなたの個人的なメモとか日記とか、あるいは創作物の中に含まれているまだ言葉になってないような微妙なニュアンスとか、あるいはあなた自身も意識してないような隠れた意図みたいなものまで読み解き始めたとしたらどうなると思いますか。

それは自分でも気づかなかったような深い洞察を与えてくれるかもしれないし、全く見当違いな解釈をしてしまう、そういう危険性もある。

そうなんです。

AIが私たちの内なる声とどう向き合っていくのか、これは非常に興味深い問いかけですね。