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ノオト・ブク太郎
そういう未来的な体験があった一方で、結構現実的な課題にも直面されていると。運営されているプラットフォームリスンでのスパム音声の問題ですね。
ノオト・ブク子
これ結構大変そうですよね。なんか根気のいる戦いというか、最初は99件くらいだったのが、それが削除しても削除しても次々出てきて、累計だともう150件以上対応されたかもしれないって。
ノオト・ブク太郎
うわ、それはきついですね。しかも最近のは内容もリンクもなくて、ただピーって音だけのものまであるとか。
メモではそのプラットフォームが検索エンジンに比較的見つかりやすいっていうその点を悪用したSEO目的の可能性もあるんじゃないかって推測されてますね。
ノオト・ブク子
そうですね。動機がはっきりしないのがまたちょっと不気味というか。
多くのオンラインサービスが抱える問題なんでしょうけど、その具体的な手口とか運営側の苦労がリアルに伝わってきますよね。地味な掃除がずっと続いてるみたいな。
ノオト・ブク太郎
そうですよね。さて、ここからが今回の記録の中でも特に考えさせられるポイントかなと思うんですけど、このスパム問題について話したご自身の15分間の音声日記をノートブックLMっていうAIツールで要約させてみたと。
そしたらちょっと予想外のことが起きたわけですね。
ノオト・ブク子
まずそのブクブクコンビって名付けられた男女のAIボイスによる大体7分くらいの要約ができたと。ここまではAIの機能としてなるほどって感じなんですけど、本当に驚いたのはその先ですよね。
ノオト・ブク太郎
そうなんですよ。もともとの人間、つまりあなた自身の15分の音声よりも、AIが作ったその7分の要約の方がなんと再生回数が多かった。
ノオト・ブク子
うーん、これは。
ノオト・ブク太郎
これはメモからも相当ショックを受けてる感じが伝わってきます。もしかしたら自分が話すよりAIの方がいいんじゃないかって思っちゃったみたいな。
ノオト・ブク子
その理由っていうのが単に短くて分かりやすいとか、男女の声で聞きやすいとか、それだけじゃどうもなさそうなんですよね。
ええ。
メモを読むとこのAI、ただ要約するだけじゃなくて、独自の視点をちょっと加えてみたり、問いを立てたりとか。
はい。
例えば、スパムと掃除の境界線は?みたいな。あと、元の音声では直接は言ってないことの共通点を見つけ出したりとか。
ノオト・ブク太郎
へえ、すごいですね。しかも、えっと、みたいな人間の話し方の癖、フィラーっていうんですか。
ああ、はいはい。
あれまで自然に再現してて、まるで感情がこもってるみたいに聞こえたっていうのはちょっと驚きですね。
ノオト・ブク子
ええ。AIが作ったロゴデザインも、元のサービスのロゴの特徴をうまく取り込んでたなんて話もあって。
ノオト・ブク太郎
あ、そうなんですか。
ノオト・ブク子
ええ。だから単なる要約をもう超えてる。ある種のクリエイティブな作業に近いレベルだったのかもしれないですね。
ノオト・ブク太郎
うーん、なるほど。効率が良いだけじゃなくて、その人間らしさとか、ある種の気の利き方みたいなところまでAIがやり始めたとなると、コンテンツの受け止め方も変わってくる可能性ありますよね。
ノオト・ブク子
まさにそうですね。この出来事って、つまりあなた自身の今後の情報収集にも結構関わってくるかもしれないですよね。
と言いますと?
いや、例えば内容には興味あるんだけど、ちょっと長すぎて敬遠してたコンテンツとか、あるいは話し方がどうしても苦手で聞けなかったものとかも、AI要約だったらアクセスしやすくなるかもしれない。これって魅力的に感じます?
ノオト・ブク太郎
あー、それはありますね。効率化のメリットはすごく大きいと思います。ただ、一方でその元の話し手のニュアンスとか、意図しない間みたいな、そういう部分が失われちゃう可能性もあるのかなと。
ノオト・ブク子
メモにも、そのご自身のポッドキャストがもしかしたらAIにとって変わられちゃうんじゃないかっていう懸念と、でも新しい可能性への期待みたいなものが入り混じってるってありましたよね。
ノオト・ブク太郎
ありましたありました。
ノオト・ブク子
これは多分、多くのクリエイターがこれから向き合うことになるジレンマなのかもしれないですね。
ノオト・ブク太郎
うーん、たーかに。今回の記録を辿ってみると、未来都市の一端を見て、それから地道なプラットフォーム運営の現実があって、そしてAIがもたらすコンテンツ消費の変革の予兆みたいなものまで、非常に幅広く考えさせられましたね。
特にやっぱり、AI要約がオリジナルの再生数を超えたっていう事実はインパクトありますよね。
ノオト・ブク子
そうですね。AIが単に情報を整理して伝えるっていう能力だけじゃなくて、もっと人間的な魅力とか想像性みたいなものまで模倣して、場合によってはそれを超えちゃうかもしれないっていうことを示唆してるわけですから。
情報との付き合い方をなんか根本から見直すタイミングに来てるのかもしれないですね。
ノオト・ブク太郎
そうですね。最後にちょっとあなたにも考えてみてほしい問いがあるんですけど、AIが情報を分かりやすく伝えるだけじゃなくて、人を引きつける語りそのものまでうまく再現できるようになったとしたら、私たち人面が生み出す言葉とか声とかコンテンツの持つそのAIには代替できない価値って一体何になっていくんでしょうかね。
ノオト・ブク子
深い問いですね。
ノオト・ブク太郎
そして、このAIとの出会いを得て、あなたの聞くっていう行為、その習慣はこれからどう変わっていくと思いますか。ちょっと考えてみていただけたらなと思います。