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こんにちは。
こんにちは。
じゃあ、今日はじゅんさん、どんな一冊を出てきてくれたんですか?
今日はね、こちら。幸田綾の「木」っていう本です。
新潮文庫から出てます。
うんうん、いいね。
木っていうのがね、じゅんさんのちょうどのテーマでもあったりするからね。
今ね、図書館で選書してるんでね。
そうだよね、木っていうテーマのフェアをやろうとしてるって話を聞いてたので。
そうですそうです。それもあります。それで読んでたというのもあるんですけれども。
この本見たことあります?初めてですね。
いや僕ね、初めてですね。
そうですか。
あのね、映画で「PERFECT DAYS」っていう映画があったんですよ。
はいはい。
で、見てないかな、幸田さん。
見てないね。あの、妻が見ててめちゃくちゃよかったって。
いや、そうなのよ。あの映画めちゃくちゃいいのよ。
いや、そうなんだよ。見たいんだよね。気になってたのよ。
で、あの映画の中に主人公の人が読んでる本が、この幸田綾の木の本なんですよ。
うーん、映るんだ。そのシーンで。
うーん。
そうなのよ。
そっか。
で、そう。だから多分あの映画見た人はね、この本何が書かれてあるかって気になる人多いんじゃないかなって思ってて。
本編ではそんな触れられないの?
触れられない。触れられない。
うーん。
あの映画自体、パーフェクト・デイズっていう映画自体は、
普通映画って、ネットフリックスがわかりやすいけれども、
本当にどんどんどんどん展開していって、ジェストコースターに乗ってるかのごとく、
いろんなことが起こるっていう、本当にスリリングなものになっていて、
それはもう我々を没入させていくんだけれども、
その、そうじゃないのよ。あの映画。もう。
うーん。
すごく、もう、何だろうな、淡々と同じことが描かれてるんですよ。
毎日の主人公、トイレ掃除をしている主人公の朝起きて、
いつものルーティンして、出かけて行って、掃除して、帰って、いつもの飯食べて、みたいな、
このルーティンをずっと描いているっていう映画なんですよ。
へー。
日常を描いてるんですよ。本当に。
で、それが何とも尊いっていうものが伝わってくるっていう、
本当に史上豊かな映画なんですよ、あれは。
史上豊かなんだ。
史上豊かな映画なんですよ。本当に。
うんうんうん。
だから、なんかね、それの主人公が、この高台への木を選んでいるというのを、
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そういう、なんだろうな。
なんか、
ただの木なんだけども、ただの木じゃないんだなっていう感じが伝わってくる。やっぱりこの本の中に。
うーん。もともと知ってたの?ジュンさんは、その映画を見る前から。
いや、読んだことなかった。
じゃあ、その映画で知って、読んでみようってなったんですか。
高台屋ってね、高田ロハンの娘さんなんですよ。
お名前は聞いたことあるけど、高田ロハンさんって。
高田ロハンって、1867年に生まれて、夏目漱石と同じ年の人なんですよ。
うーん。
だから、あの辺の、本当に江戸の最後に生まれて、明治の文豪たちの時代の人ですね、高田ロハンはね。
その娘さんなんで、もう一個次の代。高台屋自体は1904年に生まれてるんで、昭和ですね、昭和の文豪ですけれど。
小林秀夫さんが1902年で、高台屋が1904年なんで、2年後。それぐらいの時代か。
そういう時代を生きたことだった。
そう。大作家の娘です。
言ってみればね。
そう。
で、高台屋自体は、普通の専業主婦になるんですよ。
あ、そうなんだ。
昭和の時代だから、1928年、彼女が24歳の時に結婚して、酒屋に突入で、娘も産んで、なんだけど、10年で離婚しちゃうんですね。
34歳の時に実家戻ってきて、もう一回お父さんと一緒に暮らすんですよ。
お、そうなんだ。
で、43歳の時かな、だから9年ぐらい一緒に実家に暮らしたりとか、
お父さんの最後寝たきになっていく姿みたいなことで、来るものがあって、それを随筆として出すんですよ。デビュー作。
あ、そこでデビュー、笛を取って書き始めていくってことなんだ。
そう、43歳の時に、お父さんの80歳の記念で出す予定だったんです。
なんですけど、お父さんが亡くなってしまって、読むことなく亡くなってしまうんですけれども、
あ、そうなんだ。
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それで一役小田谷が有名になって、そこから随筆書いたり小説書いたりっていう、そういう方でございます。
ちょっと入っていきましょう。
入っていきましょう。
この木というのは、小田谷が70代ぐらいの時に書いた随筆なんですよ。
随筆集。
そう、随筆集。でもこれね、亡くなってから出てるんですよね。
へー。
だからまだ多分木に対する、なんか、まだ書きたかったんじゃないかな。
で、出すんだけど亡くなってしまって、でもとても素晴らしい随筆だからっていうので出版社さんが出したんですけれども。
そっかそっか。残ってた原稿で出したんです。
そうです。
全部木にまつわる随筆が書かれてある。
あ、そういう感じなんだね。
随筆集っていろいろあるもんね。
一行の作品が木っていうタイトルのもので、本のタイトルが木っていうパターンもあるし、
それはじゃあ全部木にまつわる話が集められてるんだ。
そういうこと。
じゃあ何か意思を持ってそういう作品を書き続けていた。
随筆を書いてたんだね。木っていうテーマで書こうと思わないとそうならないもんね。
そうだね。やっぱり木が、なんかとても小田谷にとっては大事な存在だったんでしょうね。
ってことなんだね。
実際、パーフェクトデイズの映画の中でもね、主人公がね、お昼ご飯食べるときに木を眺めるんですよ。
ほー。
木から癒され、木から励ましを受け、なんかあるんでしょうね。木と共に生活しているっていうのがあって。
なんかそういう方多いんじゃないかなと思うし、なんか僕今回これを紹介してみたかったのも、
前回シッダルタ紹介して、その主人公のシッダルタからは川から学んでいくでしょ、なんか。
はい、そうでしたね。
それの木のバージョンって感じなんですよ。
ほー。
木から学んでいく。で、一番最初に小林秀夫さんのあの回のところで、見るっていうことの深さみたいな話もしたじゃないですか。
人生観の観のね、見るっていうことですね。
そう、あれもなんかすごい感じる。なんかこの木を、ゴーダー谷がどういうふうに見ていく、この見ていき、
どういうふうに木から大事なことを受け取っていこうとしていたのかっていうことがなんか見えてくる感じ。
そっかそっか。
うんうん。なんかそれがいいなって思って。
そう。
うん。なんかこのラジオも続けてきて、いろんな話が少しこう連関していくっていうかね。
そうなんだよね。
そういう感じが出てきて。
面白いですね。
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ねー。
私の関心とも言えるかもしれない。
ほんとに。
そういうことか。
うーん。
やっぱり。
自然とつながっていくものだなっていうことですね。
ねー。
気になる。
今日はね、そっからまずはね、日の木っていう随筆があるんですね。
日の木。
はい。
はい。
こっからいきたいと思います。