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S3E22 Classroom:遺伝病はどこからくるのか?
2025-11-13 44:37

S3E22 Classroom:遺伝病はどこからくるのか?

遺伝性の知的障害は、優性遺伝のケースが多く、理論的には多いはずの劣性遺伝のケースが少ないことがわかっています。この謎を解き明かした研究について、なぁちゃんと紹介します。

https://www.nature.com/articles/s41562-025-02204-7

https://communities.springernature.com/posts/reproductive-and-cognitive-phenotypes-in-carriers-of-recessive-pathogenic-variants

https://www.biorxiv.org/content/10.1101/2024.09.30.615774v1.full


感想

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00:19
こんにちは、なあちゃん。
こんにちは、さとしくん。
今日もまた、なあちゃんと会話をしながら、研究を紹介していくっていうやつをやっていきたいと思うんですけれども、
はい。
ちょっと最初に、毎回ね、なあちゃんと会話をしながら研究を紹介していくやつって呼ぶの、ちょっと不便だなと思いまして。
確かにね。
なんかクイズコーナーは、クエスチョンタイムって名前をつけたんですけど、あれ結構ね、研究するときに便利なんで、こちらもなんか名前をつけとこうと思いました。
ほう。
で、一応、まあなんか教室みたいなものをイメージしてやってるつもりなので、クラスルームという名前にしようと思います。
ああ、いいですね。
あ、いいですか。よかったよかった。
私だってもうね、どれぐらい前に卒業したかわからないですけど、いやもう改めてクラスルームに行けるということですよね。
はいはい。
なんでリスナーさんもね、ぜひそういう、卒業された方もそういう気持ちで聞いていただけたらいいかもしれない。
はい。じゃあ私がその先生役ということで、今日もやっていきたいと思います。
よろしくお願いします。
はい、お願いします。
今日のテーマなんですけれども、病気はどこからくるのかっていうものになります。
特に遺伝病で、知的障害の病気っていうのがいろいろあるんですけれども、そういったものがどこからくるのかっていう話をちょっとしていきたいんですね。
まず大雑把なところを最初に話してしまいますけれども、遺伝病の話をしていくので、親から遺伝子が伝わって病気になるっていう、そういう響きだと思うんです。
でも実際には、親の遺伝子が伝わって病気になるケースっていうのは結構少ないっていうことがわかったんですね。
理論的には親からの遺伝で来る方が多いって考えられるんだけれども、実際は考えられる量よりもずっと少ないっていうことがわかってて、それが謎だったんです。
今日はなんでそんなことが起きるのかっていう研究の話をしていくんですけれども、これをですね、その遺伝学の基礎の部分から今日は説明していきたいと思います。
本当に授業みたいですね。
そうですね。一応最初に、本当に基礎から話していくので、高校レベルの遺伝学がもう十分わかってるっていう人には、最初の部分は退屈だと思うんですね。
03:11
なので、そういう人は少しスキップしてもいいと思います。
なので、ここから10分先までスキップしてください。
はい、というわけで、じゃあここからその遺伝学の基礎から話していこうと思うんですけれども、今回重要になってくるのが、劣性遺伝病と有性遺伝病っていうのがあって、この違いが大事なんですね。
まずはそこがわかるまでの内容を話していきたいと思います。
はい。
じゃあそもそも遺伝なんですけど、人間っていうのは遺伝子を持ってて、その影響で特徴が決まってくるわけですね。
目の色であったりとか身長であったりとか、さらには今回重要になる病気のなりやすさまで、遺伝子によって決まってるわけです。
はい。
遺伝子っていうのは実態としてはDNAっていう長い分子で、そのDNA上にいろんな遺伝子が載ってるわけです。
人間だと2万個ぐらい遺伝子があるんですけれども、それはまあ分子としてはDNAになってるわけですね。
で、重要なのは、DNA、遺伝子は2コピあるんです。
同じ1つの遺伝子が2コピ、それぞれの人が持ってるっていう状態にあります。
で、このうちの片方は父親から来て、片方は母親から来る。だから父親とも母親とも似てるっていうことになるわけですね。
でも父親とも母親とも全く同じではないっていうことになってるわけです。
で、この遺伝子が2つあるわけなんだけど、2つが全く同じ場合もあるんですが、
父親からもらったやつと母親からもらったやつが少しだけ配列が違う場合っていうのもあります。
で、この2つが違ってた場合に、どっちの性質が子供で現れるかっていうのが、優性とか劣性の話になってくるんです。
例えばですね、父親が血液型がA型で、母親がO型だったとします。
で、この血液型っていうのは1つの遺伝子で決まってるんですね。
例えばお父さんからAの遺伝子をもらって、母親からOの遺伝子をもらったとします。
で、この場合に子供はA型になるんですけど、これが優性とか劣性とかっていう話になってくるわけなんです。
06:00
その遺伝子があったときに、どちらが表に出るかっていう、そういうのが決まってるんですね。
でですね、こういったルールを初めて発見したのが、メンデルっていう人なんですね。
メンデル、聞いたことあります?
メンデルさん、聞いたことありますよ。
前にもですし、昔々学校のときに。
えんどう豆の人でしょ?
そうそうそう、そうです。
たぶん中学校ぐらいで習うんじゃないですかね。
なんか丸としわのえんどう豆の人でしょ。
たしかにあのとき、岩崎先生やったかな。
なんかメガネかけてでっかい、なばりに住んでたと思うんだよな。
大阪まで通ってた先生、理科の先生、懐かしいな。元気かな。
ちょうど今、えんどう豆のしわの話が出てきたので、その例を説明すると、
えんどう豆の性質の一つとして、できてくる豆がきれいに丸いか、しわがあるかっていう、そういう性質が一つあるわけです。
だから、しわ遺伝子を2つ持ってれば、しわの豆になるし、丸遺伝子を2つ持ってれば、丸い豆になるわけです。
丸の豆の遺伝子を2つ持ってる親と、しわの遺伝子を2つ持ってる親を掛け合わせたら、子供はどうなるかっていうのも調べていて、
そうすると、遺伝子としては、しわ1つ、丸1つっていう2つを持った子供が生まれるわけです。
この子供はすべて、丸の豆になるんです。
ということは、しわの遺伝子っていうのは、丸の遺伝子があると、効果が見えなくなってしまうわけですよね。
こういうときに、丸の遺伝子の効果が勝るので、優勢っていうんですね。
しわの方は隠れてしまうので、劣勢って、そういうふうに呼ばれるようになったんです。
さっきの大型の、大型が劣勢ということですね。
そうそうそう、そういうことです。
最近は、この優勢、劣勢っていう言葉を使わない場合もあって、代わりに、
県庁の県で県勢、それから潜水の潜で潜勢っていう、そういった言葉が使われることもあって、
こちらの方がむしろ推奨されています。
なんかあれですか、優劣やからよろしくないみたいな感じなのかな。
そうそう、そういう誤解を生むんでね。
09:00
どっちの方がいいとか悪いとかっていう、そういう誤解を生んでしまって、
確か日本遺伝学会もこちらを勧めてますね。
なんだけど、今でも優勢、劣勢の方がなじみがあると思うのと、
英語の表現っていうのは、そのままドミナントとレセッシブで変わってないんで、
ちょっと今回は優勢劣勢でいきたいと思います。
でも私昔、優勢劣勢で習いましたね、完全に。
完全に優勢劣勢やったと思う。
ほんと最近ですね。
そうなんだ。
じゃあそもそも、なんで同じ人間なのに、性質に多様性があるんでしょうか。
え?
今話してきたように、遺伝子に違いがあるわけですよね。
顔の形を決める遺伝子とか、性格を決める遺伝子とかがあって、
その遺伝子に違いがあるわけなんですけど、
なんでDNAに違いがあるんでしょうか。
えー。育ってきた環境が違うから、そこに対応するように変わってきたんじゃないですか。
長い目で見てってことですよね。
そうそうそうそう、長い目で見て。
基本的には人が一人生きてる間では、ほとんど変わんないんですけど、
長い時間をかけてDNAが変わっていくんですけど、
なんで変わっていくかっていうと、
時々DNAが間違って置き換わることがあるんですね。
DNAって基本になる分子がATGCっていう4種類がずっと繋がってできてるんですけれども、
AだったやつがGに変わってしまうとか、そういうことがたまに起きるんです。
で、それを直すための仕組みっていうのも備わってるんだけど、
直しきらんなかったやつがそのまま残ったりするんですね。
これが遺伝子変異と呼ばれるわけです。
で、この変異が子供にも受け継がれることがあって、
それでもって多様性のある人が生まれるわけなんですね。
もちろん人だけじゃなくて生き物全般がそうなわけです。
それってまた進化とかと別物なんですか?
これがまさに進化なわけです。
になるんだ。
そのダーウィンの言う進化論ってあるじゃないですか、
っていうのは遺伝子にたまたま変異が入って、
生存に有利であればその性質が残るから、
生存に有利なものにだんだん変わっていくっていう、そういう考えなんですね。
じゃあ、そういう意味で勘違いしたかもしれないです。
わざわざ変化をしてるのかと思ってたら、たまたまなんですね。
12:00
そうですね。ただそれだけでは正確ではなくて、
たまたま変化して、生存に有利でも不利でもなければ、
それがたまたま定着して、生き物の性質が変わるっていう、
そういう生存に有利かどうかとかは関係ない進化っていうのもあります。
へー。面白い。
いずれにしてもたまたま起きるっていうのが遺伝子の変化ですね。
へー。
同じように、特定の遺伝子に変異が起きて、
それが原因で病気になってしまうっていうこともあります。
でも病気だから、基本的にはそういう遺伝子って、生存には不利だから、
だんだん集団の中でなくなっていくはずなんですね。
ちょっとその辺の話もここからしていこうと思います。
病気の遺伝子なんですが、これも有性の病気と劣性の病気があります。
だから有性の病気っていうのは、2個の遺伝子のうち、
片っぽだけでも病気の変異が入っていれば症状が出るっていうことです。
逆に劣性の遺伝病っていうのは、
2個の遺伝子、両方に変異が入ったときだけ発症するっていうことですね。
2個あるうちの片っぽだけのときは、症状が出ないんです。
これが劣性の病気で、
で、この片っぽだけ持ってる人を保委者って呼びます。
あるいは、英語だとキャリアって呼びます。
だから、保委者同士で子供を産むと、
一定の割合で両方が病気の遺伝子になった子供が生まれるわけなんです。
なので保委者同士の子供だと、
劣性遺伝病の病気になる可能性があるっていうことですね。
そうですね、わかります。
そういうことであればわかります。
そうそう、そういう感じなんです。
A型同士あんのにO型生まれるみたいなもんでしょうね。
そうそうそう、そういうことですね。
AOの人とAOの人からだと、O型の子供が生まれるってことですね。
で、どういう変異が起きてそうなるかをちょっと考えてみたいんですけど、
まず劣性の方だと、遺伝子の働きがなくなるタイプのものが多いんです。
例えば、フェニルケトン尿症っていう病気があるんですね。
これ劣性の遺伝病です。
これはフェニルアラニンっていうものがあるんですけども、
15:01
それを分解する酵素があって、
普通の人だとフェニルアラニンがある一定のレベルに保たれてるんです。
でも、この酵素が働かない人の場合は、フェニルアラニンが溜まって、
これ、毒性があって脳とかに障害が起きるっていう、そういう病気になります。
で、劣性の病気ってそういう感じで、機能がなくなってるっていう感じのものが多いんですね。
どういうことかっていうと、本院者は2つ遺伝子持ってんだけど、
片っぽは働かなくなってんだけど、片っぽは働いてるから、
働く片っぽの方がちゃんと機能してくれてるんで、症状が出ないっていう、そういう感じなんです。
かんぱってんだ、片っぽで。
だから、片っぽだけでもあれば大丈夫っていうのが劣性遺伝病で、
そういう形になる理由としては、遺伝子の機能がなくなるタイプの変異であるっていうことなんですね。
逆に、有性の場合はそうではないんですよ。
1個だけでも症状が出るっていうことなんで、
もともとの遺伝子にはないような新しい機能を獲得したものが多いんです。
もしくは、異常に働きが強くなってるとか、そういうものが多いんですね。
その1つがハンチントン病っていう病気なんですけど、
体が動くのを止められないような病気ですね。
これは、DNAが異常に伸びた遺伝子が原因となる病気なんですね。
それで、異常なタンパク質が作られて、それが毒性をもたらすっていうことなんです。
この場合だと、異常なものができてきますから、
片っぽの遺伝子からだけでも、そういった異常なものが出れば、症状が生まれるわけです。
この違いがあるわけですね。
これを考えると、機能がなくなるタイプの遺伝子のほうが簡単にできるんですよ。
さっき話したように、遺伝子にはランダムに変異が入ってくるわけですね。
何にも変わらないよう、何にも異常をもたらさないような変異っていうのもすごくいっぱいあるんですけど、
どっか重要なところに変異が入れれば、機能が壊れるわけです。
なので、それは比較的できやすいんですが、
全く新しい機能を持つような変異っていうのは、単純に確率の問題で難しいわけです。
そういうものなんですね。イメージとしてもそんな感じではありますけど。
そうですね。イメージとしてはそういう感じだと思います。
18:01
既にたくさんのパーツを持つ機械があったとして、
それを一箇所だけいじって壊すのって簡単だけど、
一箇所だけいじって新しい機能を持たせるっていうのは難しそうな感じがするわけですよね。
そんな感じです。
じゃあここからですね、深刻な病気のことを考えていきますね。
今回は特に知的障害の話になります。
知的障害って重度から軽度まであるんですけど、
知能というかIQが平均よりもかなり低いことなんですね。
そうすると言葉であったりの学習とか、問題解決の能力なんかが低くなるわけです。
それで日常生活でちゃんと自立して生活することに困難を伴って支援が必要になるっていう、
そういった障害になります。
この知的障害にも有性の遺伝病の知的障害と劣性の遺伝病の知的障害があるんですけれども、
まず有性の場合のことを考えていきたいと思います。
有性だから、2つの遺伝子のうちの片方でも変異があると病気になるっていうことなんですね。
なかなか生活するのも厳しいですから、知的障害の人は子供を残すことが少ないわけです。
深刻な病気一般そうなんですけど、大きな病気がある人は子供を残す割合が低くなるわけです。
ていうことは、深刻な有性の病気の遺伝子ってすぐなくなるっていうことになるんです。
さっきの話だとそうですね。
片方でも病気になるわけだから、この遺伝子を持っている人は、すべての人があんまり子供を残さないっていうことなんで、
世代を減るごとに急速にこの遺伝子はなくなっていくってことになるわけですね。
でも実際には有性の知的障害の遺伝病って結構あるんです。
ちょっと矛盾してますよね。
でもそれは何でかっていうと、その子供が生まれるときに新しい遺伝子の変異が起きて、それが病気を引き起こしてるんです。
生まれるときに。
つまり親はその変異を持ってないんだけど、子供が受精するところで変異が起きて、子供はその病気の遺伝子を持ってるっていう形なんです。
だから遺伝病って言うけど、別に遺伝してるわけじゃなくて、その子供でできてるっていう話になるわけなんです。
21:05
確かに遺伝というか、遺伝子って感じなんですね。
遺伝子はその子は持ってるんだけど、生死とか乱死の段階とかで、それもうちょっと前かな。
いずれにせよ親自身はその遺伝子を持ってるわけじゃないっていう感じなんですね。
じゃあ劣性の場合を次考えてみます。
劣性の場合は両方が変異だった場合に病気になるわけですね。
で、片方だけの人、キャリアですね。
保院者の人は病気ではないわけです。
だからその病気の人は子供をあまり産まないけど、キャリアの人は正常だから、その人は子供を産むはずなわけですね。
で、キャリア同士だと病気の子が生まれたりするわけですけれども、
それ以外にもキャリアと正常な人、どちらも変異を持ってない人が結婚しても、ある程度の割合でその遺伝子は残るわけです。
また保院者が生まれてくるわけです。
出てきてないけどってことですね。
だからさっきの有性の場合とは違って、保院者の形でその遺伝子自体は人間の集団の中に残ってくってわけですね。
だからもう一度確認すると、保院者っていうのはそこそこ存在していて、
劣性遺伝病の遺伝子っていうのは集団の中で結構残っていて、
劣性遺伝病の保院者同士が子供を産めば、劣性遺伝病の子供が生まれることがあるだろうって、そう考えられるわけです。
これが基本的な考えなんですね。遺伝学の講義ではこういうふうに習うんです。
高校ではあんまり病気のことを習わないですけど、大学レベルで遺伝学の講義があったりすると、こういうふうに習うわけですね。
この理屈でいうと、有性の病気っていうのは少なくて、劣性の病気のほうが多いと考えられるんですね。
よろしいでしょうかね。
出てきてるのがね、潜んではいるが、実際に目に見えて出てきてる数はということですね。
有性の遺伝子を持っている人っていうのは、すごい少ないわけなんですね。
生まれてくるタイミングで変異が起きて、その人が病気になるっていう形で、
でもその人はほとんど子供を産まないから、それが伝わることはあまりないっていう形になるわけです。
特に重度の知的障害とかだとそうなるわけですね。
24:04
で、そういった変異が起きる確率って低いって話をしたじゃないですか。
機能が新しく生まれるような変異は少ないっていう話をしたから、
こういったことが起きるのはすごい少ないような気がするわけです。
気がします。
で、劣性の病気のほうはあんまり排除されないんで、保院者としての集団の中に残ってて、
その人同士が結婚すれば、そういった病気の人が生まれてくるから、
こっちのほうが数としては多いと、理屈の上では考えられるっていうことになります。
なんかそんな気がします。私たちレベルではですけど。
それが常識と考えられてたわけです。
じゃあそれは実際本当なのかっていうのを調べた人が最近いたんですね。
ハン・ブルーナーっていう人の研究グループです。
この人たちはバイオバンクって言って、
遺伝情報がすごくたくさん登録されてるデータベースなんかから、
ちゃんと遺伝子を一個一個調べていったわけなんです。
その結果なんですが、重度の知的障害では、
劣性遺伝よりも有性遺伝のほうが圧倒的に多いっていうことがわかったんです。
知的障害を引き起こす遺伝子変異は、
劣性のものは遺伝子としては結構種類は多いんだけど、
実際に病気になるケースは、
劣性遺伝のものはすごく少なくて、
全体の数パーセントしかないっていうことを見つけて、
ほとんどは有性遺伝だっていう、そういうことを示したんです。
そうなると、今話していた基本的な知識とは全然違うっていうことになるわけなんですね。
なので、なぜ知的障害では劣性遺伝のものがこんなに少ないのかっていうのが今回の謎になるわけです。
これがちゃんと伝わっていると嬉しいんですけれども、
これってすごく興味深い感じがするわけですね。
ここまで長々話してきたことっていうのは遺伝学の基本なんだけど、
この基本に現実が合ってないわけです。
っていうことは、どっかが間違ってるってことになるわけです。
基本のすごい根本的な部分に間違いとか誤解があるとすれば、
それっていうのは重要な発見が潜んでるって感じるわけなんです。
27:03
今日紹介する論文なんですけれども、
2025年5月のネーチャーヒューマンビヘイビアに掲載されたハイラ・フリードマンらによる研究です。
さっき名前の出たハンブルナのグループの論文になります。
この研究の仮説は、キャリアの人、保姻者の1個だけ変異を持ってる人でも、
なんか問題があるんではないかっていうものです。
保姻者の人も子供を残しにくくて、それで遺伝子が伝わらなくて、
劣性遺伝の遺伝子変異が減っていくみたいな圧力があるんじゃないかっていうのが、
この人たちが考えたことなんです。
そもそもってことなんですね。
私はイメージとしては、数は残ってるという前提だったのが、
そもそも数が残ってないんじゃないかという仮説なんですね。
そうですそうです。バイオバンクで調べると、病気じゃない人も調べられるんですね。
そうすると、その劣性遺伝の遺伝子があんまり残ってないっていうことが、
実際にデータとして見えたんですよ。
だから何らかの形で、この遺伝子が減るような圧力がかかってそうだっていうことなんです。
それが保隠者にも圧力がかかってんじゃないかって、この人たちは考えたんですね。
実際に調べていった内容なんですけれども、
ここでもバイオバンクの人たちを調べていて、
約38万人のヨーロッパ系の人について遺伝子を調べています。
調べたのが、約2000個の遺伝子で、すでに病気に関係あるっていうことがわかってる遺伝子です。
ただ知的障害だけではなくて、その他の免疫の病気とか皮膚の病気とかそういうのも全部含めて、
2000個ぐらいの遺伝子を注目して調べたっていうことになります。
まず最初にわかったのが、1人の人が平均で2個劣性の遺伝子変異を持ってたっていうことです。
へー。
だからだいたい誰でも何らかの病気の保障者であるっていうことなんですね。
はい、面白いね。
さらにわかったことは、こういった変異を多く持ってる人は、子供がいないことが多いっていうことなんです。
へー、ということは、たくさんの種類の保障者であると、子供が少ないということなんですね。
30:05
そうですね、基本的にはそういう意味ですね。
もうちょっと病気になりやすさとかで比重をかけたりする、もうちょっとややこしい計算をしてるんですが、
基本的には劣性遺伝子を持ってるほど、子供がいない確率が多くなるっていうことです。
へー。
だから保障者であっても、何か病気の遺伝子の影響がありそうだっていう形になってくるわけですね。
その劣性遺伝…じゃない、保障者であること自体がってことですか。
その可能性がちょっと視察されるわけです。
で、今話してたのは、いろんなカテゴリーの病気、全部まとめた話だったわけです。
2000個遺伝子を調べて、それ全部の解析の結果だったんですけれども、その中には知的障害もあるし、筋肉とか皮膚の病気とかもあるんで、ちょっとカテゴリーごとに次分けてみたんですね。
おー。
それで今度は、知的障害の遺伝子に注目してみたんですけれども、そうすると、いくつか調べてるんですけど、まずですね、保障者は教育年数が減少してました。
だから、保障者の人とそうでない人を比べると、教育を受けた年数が、保障者の方がだいたい4年少なかったっていうことなんですね。
それから、子供がいない確率も上昇していて、2.8倍子供がいない確率が高かったっていう結果です。
さらに、病気の診断数が多いっていうことだったんですね。
だから、病気って世の中にはいっぱいあるんだけど、何個の病気に診断されたことがあるかっていうのを見ていくと、保障者の方が多いっていう結果だったんです。
へー。
これどういうことかっていうと、劣性遺伝病だから、キャリアの人も病気ではないわけですね。
知的障害があるっていうふうに診断されてるわけではないわけです。
おそらくそんな大きな問題はないから、病院に行って診断をつけてもらうっていうことをしたことがないか、行っても病気であるっていうふうにはならないわけですね。この知的障害について。
でも、教育年数減ってるっていうことは、つまり大学に行ってないとか高校に行ってないとか、そういう人が増えてるわけですね。
あるいは子供が埋めてないっていうことなんで、何らかの形で不利ではありそうなわけです。
33:07
で、結果として子供がいない確率が上がってるわけですから、そうすると、その劣性の変異を持った保障者の子供っていうのが生まれてこなくなるわけですよね。
その結果、この劣性変異遺伝子が集団の中で減っていく。
それで説明できるんじゃないかっていうことになります。
確かに、教育の話とかで言うと、結構若くして赤ちゃんを産んで、若いママとかいらっしゃることも多いと思うんですけど、
イメージとしたら、教育年数が短いほうが子供が多いようなイメージだったんですね、私は。
大学卒業して、たくさん勉強して、結婚の年も遅くなって、子供の数もルーム数も増えないようなイメージだったのが逆転してるので、すごいなと思って。
イメージと逆だなと思って。
そうですね。今、なあちゃんが話してたのは、教育年数と子供がいるかどうかに因果関係があるかの話なわけですよね。
はいはい、そうです。
で、ここはおそらく、その病気の遺伝子のキャリアであるっていうことが根っこの理由になっていて、そこから教育年数と子供がいるかどうかにつながってるっていう形で。
根本はその病気のキャリアの方なんだ。
なんていうか、今回の研究はそこを比較するデザインになってるっていうことです。
だから保隠者とそうじゃない人を比較してるからっていうところですね。
というわけで、今回の研究の結論なんですが、従来の考えっていうのは、烈性の遺伝病であれば、保隠者っていうのは無症状だというふうに考えるわけです。
でもこの考え自体が不十分で、烈性疾患でも保隠者でネガティブな影響があるって考えられるっていう、そういうもんなんです。
で、そういうふうになる場合っていうのも、遺伝子の働きとしてあるんですね。
有名な例としては、キンギョソウっていう植物があるんですけど、
これ、赤い花の遺伝子と白い花の遺伝子があるんです。
でもそこから生まれてくる赤遺伝子1個、白遺伝子1個持ってる個体っていうのは、ピンク色になるんですね。
36:08
そういう。
影響されるんだ、お互いに。
そう、効果が薄まるというか、そういう感じです。
で、こういうのを不完全有性って言うんですね。
片っぽが有性なんだけど、でもこの効果が不完全に出てくるみたいな感じです。
人間の病気でも、片っぽだけ病気の遺伝子を持ってるときに、弱い病気になるっていうものもあるんです。
なので、その知的障害で、病気の診断の基準だと、この病気ではないって判断されて、そうすると劣性だっていう風になるんだけど、
でも実際には少し何か症状があるっていう可能性を今回の論文は示していて、
少なくとも何かしらの理由で、子供を残しにくい程度には症状があると考えられるわけです。
で、その最初の話で問題としてたのが、
知的障害の場合は、有性遺伝の方が圧倒的に多くて、劣性遺伝の病気っていうのが非常に少ないっていう謎があったわけなんですが、
それはキャリアでも子供を残す割合が減ってるから、劣性遺伝の遺伝子っていうのが少なくなっていて、
それで劣性遺伝の知的障害の病気の人が少ないんじゃないかっていう、そういう結論になります。
ポイントとしては、遺伝学の常識では保院者って言えば健康な人っていう風になるんですよ。
でも、いわゆる病気の診断の基準には満たさなくても、何か影響が出て、子供を残すのに不利になってるっていう場合があり得るっていうことを可能性として示したということになります。
パチッとこうですっていう結論、こうです、こうじゃないですみたいな結論が出るようなイメージなんですけど、論文とか科学とかね。
でもそうじゃなくて、グレーとかグラデーションみたいなのもあんだなと思って。
そうですね。
ちょっとそこが面白いなと思いました。
まだこれ1回だけの解析なので、これでも全てこの通りだっていう風にはまだ言えないとは思うんですね。
その可能性が示されたっていう言い方が正しいんじゃないかなと。
これ示すのめっちゃ大変なんですね。
39:03
これ、今聞いてるやつだけでも、すごいたくさん調べたんだなっていうのは想像するんですけど、
これでもまだ可能性を示すぐらい、だからまだまだ調べないと、こうですって言えないんだね。
すごいね。
そうですね。
なんというか。
膨大だね。
学問分野によると思うんですけど、どうしても医学であり生物系っていうのは、1回の実験ですべてわかるというものではないですね。
ある程度その同じようなことを別の人がやって確認されて、全体としてコンセンサスが得られていくみたいな形になることが多いですね。
すごいもう、頭が下がりますね。
その人たちは仕事だからね、と思うんですけど。
すごいですね。
今日はなんでこれを紹介しようと思ったんですか。
必ずしも直接関係してるわけじゃないんですけど、
ニュースとかで時々見るんですが、障害を持って生まれた子を育てる母親の話とかもよく見たりするんですね。
そもそも介護とかしたりしてて非常に大変なんですが、
それに加えて、ちゃんと産んであげられなかったっていう、
実績を示すとか、あるいは家族に責められてるとか、
そういうのを目にすることがありまして、
それはそういうんじゃないって思うんですよね。
妊娠とか出産がうまくいかなくて、それで障害を持って生まれたっていうので、
そういうケースもあるのはあるんです。
でもそんなにたくさんあるわけじゃなくて、
もちろんあったとしても、
肺とか過失ではない場合の方が圧倒的に多いわけですよ。
で、多くの場合は遺伝子なんです。
でも今回見てきたように、
親から伝わってるものですらない場合が多いわけなんですね。
変異ですもんね。
そう、その、乳性遺伝の子供でできた変異で病気になってるっていうこともいっぱいあるわけで、
親が責任を感じるっていうのも、すごい気の毒だなと思うわけです。
特に子供で起こる変異っていうのは、本当にたまたま生じるんですよ。
今そんな話をしてきたんですけど、
遺伝子の配列のどこに変異が起きることもあり得るわけですね。
42:01
すべての子供で何かしらの変異は入ってるわけなんです。
でもたまたまその変異が病気になる場所で変異が起きたとき、
そういうすごいアンラッキーな子が生涯を持って生まれてるわけなんです。
だからなんというか、誰にでも起こりうることで、
親を責めるとか、その人だけがすごい大変な思いをするっていうのは、
本当に良くないなと思ったりしてるんですね。
もちろん日本ってそれなりに生涯を持った人への支援っていうのはあるわけなんですけれども、
そういった支援っていうのは非常に大事だなって思ってます。
しょうがないもんね。
だから誰にでも起こりうることだから、
たまたま起こったときにその人が救われるようなシステムがあるっていうのは、
すごい大事なことだと思うんですよ。
だからこれが言えば、本当に誰も悪くないよっていうのを、
これで言いたかったっていうのはあるんですね。
そうですね。
弱者切り捨ての政治よりも、福祉の厚い社会がいいと個人的には思ってます。
今回の論文の内容ってこれにものすごい直接関係してたわけじゃないんですけれども、
その辺も含めて、この形式で時間をとって話をしてみたっていうことになります。
面白かったです。
じゃあ、せっかく名前をつけたんで使っていきますと、
クラスルームはここら辺で終わりにしましょうか。
はい。
じゃあ、皆さん最後までお聞きいただきありがとうございました。
ありがとうございました。
44:37

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