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  2. #47 文字と音声を考えるVol.4..

音声業界の海外市場が見えてくる番組 ポッドキャストアンバサダー

「文字と音声を考える」Vol.4

今回は、今、国内のメディアがどのようなコンテンツを配信しているのか?そこを深堀したエピソードを振り返ってみたいと思います。

本編の書き起こしはこちら

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コメントは Twitter @RinaAraiLevia または note:https://note.com/rinaarailevia

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音声業界の外外市場が見えてくる番組、PODCAST AMBASSADOR。
この番組では、受賞オーディオジャーナリストであるあらいりなが、音声を通じて音声業界の気になるニュースや注目の動きをお伝えします。
音声配信者やポッドキャスターが知っておきたい情報、音声配信が気になっている企業に役立つ視点を、業界目線とリスナー目線でお届けしていきます。
先週からお送りしている、文字と音声を考えるシリーズ。
前回より、メディアという大きな国の中での音声の立ち位置という視点で、今後業界でどんなコンテンツが伸びていきそうか。
どんな役割が将来必要になってくるのか、という未来について、ポッドキャストアンバサダー的にお話をしていきました。
今回は、今国内のメディアがどのようなコンテンツを配信しているのか、そこを深掘りしたエピソードを振り返ってみたいと思います。
本編は5月末に放送したエピソードの再放送です。
続々と音声事業に参入してきた2つの国内メディアを取り上げて、業界目線で深掘りしたエピソードをお聞きください。
本編の書き起こしをご覧になりたい方は、概要欄にリンクを貼っておりますので、そちらからご覧ください。
さて、今回は国内のニュースメディアが続々とリリースし始めた注目のポッドキャストを取り上げて、業界目線で深掘りをしていきたいと思います。
まずは早速簡単に番組紹介です。今回はほぼ同じタイミングでリリースされた2つの番組を取り上げていきます。
まず1本目はニュースピックスニュースレター。
こちらは日本のソーシャル型オンライン経済メディアであるニュースピックスから新たに配信され始めたポッドキャストです。
平日毎日配信されるスタイルで、毎回の放送は5分。ニュースピックスのメディア上で取り上げる記事と連動して、その日知っておきたい注目ニュースを1つ取り上げて深掘りするという内容です。
パーソナリティはニュースピックスの音声授業プロデューサーである野村貴文さん。
とっても声がいい方なんですが、実は既にTBSラジオ、ボイシー、オーディブルと様々なメディアでも既にパーソナリティを務めていらっしゃる方です。
そして2本目は、シーネットジャパンのニュースの裏側。
こちらはITビジネスメディアのシーネットジャパンが配信し始めた番組です。
パーソナリティはこのメディアの編集長である藤井良さん。海外取材も行なされる藤井さんは様々なインタビュー実績がある方のようです。
番組の内容はというと、パーソナリティである編集長が担当記者などを迎えて、反響の多かった記事や編集部注目の記事をピックアップして取材のうちに、
番組の裏側や注目ポイントを聞いていくという形だそうです。週1回の放送となっています。
ではここまででザクッとそれぞれの番組概要を紹介していたところでですね、それぞれの共通点、そして反対に違う点というのを見ていきたいと思います。
まずはちょっと違う点から、それはポッドキャストの作り方が全く違います。
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これは別の番組なんだから作り方が違うだろうというのは当然なんですが、ここでいう作り方というのはポッドキャストのフォーマットが違うという意味です。
以前このポッドキャストアンバサダー第7話でも詳しく取り上げたんですが、ポッドキャストの作り方のフォーマット、主に7種類ほどあるんですね。
それに当てはめて今回の番組を見てみると、ニュースピックスは一人喋りタイプ、そしてシーネットジャパンはインタビュータイプです。
ニュースピックスは5分という短時間で一つのニュースを深掘りという立ち位置でもあるので、短時間で情報を充実させる必要があります。
となると複数人で喋ると単純に時間が倍となってしまうということで、一人喋りタイプが番組設定にも合っているフォーマットになると思います。
そしてシーネットジャパンの方は10分の番組の中で複数の記事を取り上げて紹介する内容なので、ポッドキャストの中でも違う登場人物がいることで、違う記事に話題が切り替わったなというのが、喋る人が変わることでリスナーにも分かりやすくなるんですね。
なのでこのインタビュータイプというのが合っているのではないかなというふうに思います。
そしてここからは私の個人的な予測ではありますが、ニュースピックスは原稿を事前に作るタイプ、一方でシーネットジャパンの方は原稿なしで話すタイプではないかと推測しています。
そう考える理由は、ニュースピックスの方は1分間に話している単語数が多いこと、そして途中で入る効果音というのが5分のニュース説明の中でもある程度話の展開が変わる部分で使われているので、原稿を元に効果音も入れているんじゃないかなというふうに思います。
一方で複数人で喋るシーネットジャパンの方は、ある程度の流れはお互いに打ち合わせをしつつも、基本的にトーク部分は台本なしだと思います。
これ私もですね、複数人で原稿ありで収録しようとしたことがあるんですが、これなかなか自然に喋れないんですよね。やっぱり読んでる感というのが出てしまうんです。
ちなみにシーネットジャパンの方はかかっているBGMからアンカーを使っているなというふうに思います。
ちょっと少しマニアックなところまで違う点を深掘りしていきました。
続いては共通点です。
こちらは3つあります。
1つ目の共通点は、ポッドキャストオリジナル番組であるということです。
実は音声メディアの一つでもあるポッドキャスト、ここで人気のジャンルというのはニュースジャンルなんですね。
ただ実は今まで国内で聞けるニュース番組的なポッドキャストというのは、もともとラジオ番組で配信をしていて、ついでにポッドキャストにも配信しましたよというものが多かったんです。
要はポッドキャストオリジナル番組ではなかったんですね。
一方で今回取り上げた2つの番組はポッドキャストオリジナル、今までにラジオ番組で配信されているようなものではありません。
そして2つ目の共通点はパーソナリティです。
これが普段ニュースをよく読むアナウンサーやナレーターではなくて、それぞれのニュースメディアのジャーナリストであることですね。
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ここも今までのラジオ番組、初のニュース番組とは違うところでもあって、ニュースピックスのパーソナリティは編集者、シーネットジャパンも編集長というところが共通点です。
そして最後の共通点はどちらもマルチ配信をしているところ。
ニュースピックスもシーネットジャパンもどちらもですね、ポッドキャストだけではなくて日本国内のしかも同じ音声プラットフォームで配信をしています。
その配信先はボイシーです。
ボイシーは全国市から地方新聞までいろんな新聞社もすでにチャンネルを持っていて、ニュースジャンルが充実している音声配信プラットフォームなんですね。
ちなみに私もこのボイシー上のThe New York Timesを扱う公式英語ニュース番組ではパーソナリティを務めさせていただいております。
そこで今回取り上げている2つのメディア、両方ともですね、やはりそのニュース番組が出るべき音声プラットフォームの配信先としてボイシーを選んだというのは当然の流れのように思います。
シーネットジャパンは放送当初から、ニュースピックスの方は番組リリース2週目からボイシーでも同時配信をされ始めています。
ここまで3つの共通点、ポッドキャストオリジナル番組であること、パーソナリティがアナウンサーではないこと、そしてマルチ配信であることをお話ししてきたんですが、そこからちょっと現在の国内音声業界のトレンドというのが見え隠れしているんですね。
それは何かというと、ポッドキャストと音声配信プラットフォームとのマルチ配信という流れです。
これが実は海外事例とは異なるところなんですね。
例えば世界で人気のニュース番組、The New York TimesのThe Daily、これはポッドキャスト配信のみなんです。
特にアメリカの音声市場ではポッドキャストというフォーマットが受け入れられていて、誰もがiTunesだったりSpotifyだったり、スマホにもうすでにインストールされているどんなアプリからでもどんな番組が聞けます。
一方で今の日本国内ではポッドキャストというフォーマットはまだまだ人気がない。
特に国内で音声配信としてよく取り入れられるのは、ボイシーだったりスタンドFMだったりヒマラヤなんかの音声配信プラットフォームです。
ここで今回新たに番組を始めたニュースピックス、新ネットジャパン両方ともポッドキャストで配信をしつつ、やはり日本国内の音声プラットフォーム、
しかもニュースで強みのあるボイシーを配信先として選んだというところが、実は今の国内の音声業界の流れをすごく表しているように思います。
ポッドキャストは世界中では人気だけど、そこだけでは心もとない。
やはり国内のリスナー確保には音声配信プラットフォームを抑えておきたいというような心理が今回の番組リリースを深掘りすると見えてくるように思いました。
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さて今回のエピソードはいかがでしたでしょうか。
ニュースピックスと新ネットジャパン、ほぼ同じタイミング、ゴールデンウィーク明けから始まった新番組を取り上げて、
今どのような構成でメディアは音声コンテンツを作り始めているのか具体的に取り上げました。
実は今この2週目に入っているこの文字と音声を考えるシリーズ、始めるきっかけとなったエピソードでもあったんですね。
国内のメディア業界は今音声にどのような可能性を見出しているのか、どんな使い方をしているのか、
ここから始まったこの文字と音声を考えるシリーズ、来週も続きます。
次回のエピソードでは文字と音声を融合させた時に必要な音声に特化した文章の書き方を取り上げたいと思います。
ぜひお楽しみに。
今回のエピソードの感想は、書き起こし配信をしているノートのコメント欄かツイッターにてお待ちしております。
そして今回の放送が役に立った、面白かったという方は、ぜひApple PodcastやSpotifyからのフォローやレビューも嬉しいです。
どうぞよろしくお願いいたします。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
ポッドキャストアンバサダーの新井理奈がお送りしました。
それでは次回のエピソードで。
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