音声業界の海外市場が見えてくる番組 ポッドキャストアンバサダー

今日のエピソードでは、JAPAN PODCAST AWARDSの受賞作品について、業界目線でお話をしていきたいと思います。

今回の受賞作品にどういう傾向にあるのか?そんな視点で国内のポッドキャストトレンドを紐解いていきたいと思います。

本編の書き起こしはこちら

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音声業界の海外市場が見えてくる番組、PODCAST AMBASSADOR。
この番組では、自称ポッドキャストアンバサダーことあらいりなが、
音声は音声のまま、コンテンツをボーダレスに楽しめる世界を目指して、
国境を超える番組作りに向けて日々リサーチしている業界情報を、
様々な視点でお伝えしています。
さて、今回は、最近リサーチをしている日本のポッドキャストシーンについて、
取り上げたいと思います。
実は、来月、あるコミュニティ内で、
ポッドキャストの作り方セミナーを開催することになったんです。
対象者は、日本の音声配信者の方々。
セミナーの内容というのも、私が普段からリサーチをしている
音声業界の海外市場の知見を基にお伝えしていく予定なんですが、
日本のポッドキャストシーンについても、海外事例との比較に取り入れようということで、
最近、日本のポッドキャストを色々聞いています。
その中でも、今日のエピソードでは、現在国内でポッドキャスト最大の祭典ともいえる
ジャパンポッドキャストアワードの受賞作品について、
業界目線でお話をしていきたいと思います。
リスナー目線でのお気に入りというのは、皆さんもあると思うんですが、
業界目線で、今回の受賞作品にどういう傾向があるのか、
そんな視点で、国内のポッドキャストトレンドを紐解いていきたいと思います。
本編の書き起こしをご覧になりたい方は、概要欄にリンクを貼っておりますので、
そちらからご覧ください。
さて、今回は日本のポッドキャストシーンについて取り上げていくんですが、
ジャパンポッドキャストアワードの受賞作品について、
ポッドキャストの作り方という観点で深掘りをしていきたいと思います。
そもそも、ジャパンポッドキャストアワードというのは、
今回、第2回が開催された日本放送企画で、
Spotifyがめちゃくちゃ力を入れているアワードですね。
今、絶対聞くべきポッドキャストを見つけようというのが、
タイトルで、日本語圏に向けて配信されている、
オリジナルのポッドキャスト作品を選考して、
対象をいろいろ決めていこうというものです。
それでは早速、受賞作品を順番に紹介をしていきたいと思います。
ただ、ここではリスナー目線でお勧めをするのではなくて、
以前、この番組でも紹介したポッドキャストの作り方の種類のうち、
どれに当たるのかという業界目線で、
まずそれぞれの作品を紹介していきます。
では早速、受賞作品7本を順番に紹介していきましょう。
まず1本目のタイトルは、味の副音声。
今回、対象に選ばれた1本です。
食画テーマの本作は、フードエッセイストがパーソナリティを務めています。
ポッドキャストの作り方は何なのかというと、
インタビュータイプのポッドキャストです。
毎回、異なる食べ物をテーマに、
関連するゲストを1人向けて、
それぞれのポッドキャストについて、
エッセイストならではの言葉の使い方で魅了する番組です。
この番組、製作しているのはプロです。
スピナーという、JWaveが背景にあるデジタル音声コンテンツに特化した部門が
製作を支えているようです。
プロが作ったインタビュータイプの番組、
これが対象に選ばれた味の副音声です。
続いての作品名は、オフトピック。
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こちらの番組は、アメリカの最新テクニックの
オフトピックです。
こちらの番組は、アメリカの最新テックニュースや
スタートアップビジネスに関する情報を
2人のパーソナリティが緩く解説するという内容です。
ポッドキャストの作り方は、
カジュアルではない会話タイプとでも言いましょうか。
毎回のエピソードは1時間弱。
使っているBGMから、おそらくアンカーで収録をしているものだと思います。
ラジオ局のような音声業界のプロではないけれど、
取り上げるテーマについてはプロである2人が語るという、
アメリカでもよくあるポッドキャストの形かもしれません。
こちらはスポティファイ、
ネクストクリエイター賞に輝いた3本のうちの1つです。
続いて紹介する1本も、
ネクストクリエイター賞を受賞した作品、
キキ開会明快時点です。
これはまさに、会話タイプと言われる
ポッドキャストの王道的なタイプですね。
めちゃくちゃ仲良い2人がパーソナリティを務めていて、
毎回1時間から1時間半ほど、
しゃべり倒すというタイプです。
最大の魅力は、
この仲良し2人の会話というところではないでしょうか。
話しているジャンルはカルチャー系です。
続いて紹介するのは、農家の種。
こちらは3人のパーソナリティで楽しい会話でお送りする
ポッドキャストなんですが、
テーマがなんと農業ということで際立っている1本です。
こちらもスポティファイ、ネクストクリエイター賞を
受賞した1本になっています。
この番組はYouTubeもしているようなんですが、
流しているというのではなくて、
それぞれ内容は住み分けされているようですね。
ポッドキャストの作り方ですが、こちらも仲良し3人が
繰り広げる会話タイプと言えます。
続いては5本目です。
タイトルは、ジェーン・スーとホリー・ミカのオーバー・ザ・サン。
これはベストパーソナリティ賞とリスナーズチョイスの
ダブル受賞をした番組です。
制作もパーソナリティもプロというこの番組。
TBSラジオ制作で、パーソナリティもラジオのプロ。
というこの番組はですね、
作り方もこの2人の絶妙な会話が持ち味の
会話タイプの番組です。
これは編集が入っているのかどうかは分かりませんが、
おそらくしゃべるパーソナリティのレベルが高いので、
そこでポッドキャストの質というのがぐんと上がっている
番組だと思います。
そして続いてはベストエンタメ賞を受賞した1本。
タイトルは、令和版夜のミステリー。
これは今回の受賞作品の中で唯一の
テーマソングタイプの作り方をしているポッドキャストです。
昔のラジオドラマを新たに復活させたというような
立ち位置ですね。
TBSラジオが制作をしていて、声優監督と
声揃いのプロが作った作品です。
昨年もこのジャパンポッドキャストアワードに
ノミデートされていたんですが、第2回目で晴れての受賞となりました。
そして最後に取り上げるのはリサーチャットFM。
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こちらはベストナレッジ賞を受賞した1本です。
ジャンルは化け学。
完璧理系の3名のパーソナリティが
海外と日本をつないで
毎回ある理系の論文を取り上げて自由に話すという
会話タイプの番組です。
話すテーマは専門的でニッチではあるんですが、
上で挙げた農家の種と同じく、
今後幅広いジャンルが音声配信に参入しているということを
印象付けるような1本です。
ここまででジャパンポッドキャストアワードの
受賞作品7本を紹介してきたわけなんですが、
今回の受賞作品の傾向の注目ポイントというのを
業界目線で3つほど挙げてみたいと思います。
まず1つ目のポイントは、受賞作品7本のうち
3本はプロが作った作品だということ。
今回の受賞作品のうち
TBSラジオ製作のものが2つ、
そしてJWave製作のものが1本あります。
このアワードも企画したのは日本放送なんですが、
この日本放送の作品は受賞しておらず、
残念な形なのかもしれませんが、
昨年のポッドキャストアワードの受賞作品と比べても
今年はプロが本気を出してきた感があります。
そして2つ目の注目ポイントは
Spotifyが独自選考した
ネクストクリエイターズショーの受賞作品です。
今回新たに設定をされたショーで
3本受賞しているんですが、この受賞作品の製作は
先ほどと違ってラジオ局のプロが作った
番組ではないんです。
しかも受賞した3作品はそれぞれジャンルが違っていて
オフトピックはテック系
機器開会明快実験はカルチャー系
そして農家の種は農業系と
ジャンルも多岐に渡っています。
今日本のポッドキャスト界をリードしたいSpotify的には
今後さらにクリエイターのジャンルの幅を広げたい
というところが見えてきているような選考です。
そして最後3つ目の注目ポイントは
受賞した作品のポッドキャストの作り方の傾向です。
実は今回の受賞作品のほとんどは
パーソナリティが複数名で送る
インタビュータイプか会話タイプの作品なんです。
唯一一色と言えるのは
TBS制作の令和版夜のミステリー
これはフィクションタイプの番組ですね。
ラジオ局だからこそのノウハウが詰まった一本と言えると思います。
逆に今回の受賞作品だけではなく
ノミネート作品にも使われていなかった
ポッドキャストの作り方のフォーマットというのがあります。
それはノンフィクションストーリーテリングタイプ
いわばドキュメンタリー上の作品ですね。
どちらかというと物語に焦点が当たっているタイプです。
BGMや編集を効果的に使った
実は人、物、金が一番かかるタイプの作品です。
もちろん今回プロが作っている
味の福音星やオーバーザさんも
BGMが入っていたり、インタビューの中でも
おそらくいらないところを編集したりということはあると思うんですが
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やはりこの2つの番組の持ち味はパーソナリティ。
味の福音星では
いわば言葉の魔術師のような人や
オーバーザさんはもはやラジオで喋りのプロ
どちらかというとエピソードごとの物語に焦点が当たっているというよりかは
パーソナリティという人物に焦点が当たっているような番組です。
ちなみに作品のポッドキャストアワードの大賞を受賞した
コテンラジオという番組も
ジャンルは歴史なんですが、今回の受賞作品と同じく
3人のパーソナリティが送る会話タイプの
ポッドキャストの作り方をしています。
昨年からもこの作り方の経緯を
変わっていないというのが
3つ目の注目ポイントです。
まとめると、業界目線で今回の受賞作品を見た場合、
プロの参入、ジャンルの拡大、そして
今、国内で人気のポッドキャストの作り方
というのが3つの注目ポイントとして見えてきました。
さて、今回は
ジャパンポッドキャストアワード2020の受賞作品を
業界目線で解説をしていきました。
ポッドキャストの作り方という視点では
現在、国内のポッドキャストシーンで人気なタイプは
パーソナリティ複数人で作るインタビューか
会話タイプの作品ということが見えてきました。
そして、ラジオ局というプロが続々と
ポッドキャストに参入してきているということと
最後に、日本のポッドキャストシーンをリードしたい
スポティファイとしては幅広いジャンルに参加してもらいたい
というところが伺える受賞作品でした。
もちろん、普段は海外のポッドキャストを
聞き込んでいる私なんですが、個人的にも
海外のポッドキャストを聞いた感想はありました。
いつもこの番組で紹介する海外史上とはまた違った
トレンドが見えてきた国内史上、こういった視点も加えながら
今後も音声業界ニュースを取り上げていきたいと思います。
ぜひ、今回のエピソードを聞いた感想は
かけおこし配信をしているノートのコメント欄か
ツイッターでお寄せください。お待ちしております。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
ポッドキャストアンバサダーのあらいりながお送りしました。
それでは、次回のエピソードで。
11:09

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