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2021-04-26 06:44

#23 ポッドキャスト翻訳プロジェクト第2話

音声業界の海外市場が見えてくる番組 ポッドキャストアンバサダー

先週からシリーズでお届けしている「ポッドキャスト翻訳プロジェクト」第2話、翻訳についてのエピソードです。

第3話は来週の月曜日、5月3日の予定です。お楽しみに。

本編の書き起こしはこちら

https://note.com/rinaarailevia/n/nb0ca1bea9bad

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音声業界の海外市場が見えてくる番組、PODCAST AMBASSADOR。この番組では、自称ポッドキャストアンバサダーことあらいりなが、音声は音声のまま、コンテンツをボーダレスに楽しめる世界を目指して、国境を超える番組作りに向けて日々リサーチしている業界情報を様々な視点でお伝えしています。
さて、今回はポッドキャスト翻訳プロジェクト第2話をお送りしたいと思います。先週から3週にわたって毎回月曜日にお送りするこのシリーズ。前回はこのプロジェクト誕生の瞬間についてお話をしました。
今回の第2話では、プロジェクトを進める第一歩、翻訳についての回です。このプロジェクト、そもそもなぜだと思った方は、ぜひ前回の第1話をお聞きください。本編の書き起こしをご覧になりたい方は、概要欄にリンクを貼っておりますので、そちらからご覧ください。
さて、今回はポッドキャスト翻訳プロジェクト第2話と題して、翻訳のプロセスで出てきた難関についてお話をしてみたいと思います。このプロジェクトでは、海外で人気のポッドキャストを翻訳吹き返して日本語版として配信するというプロジェクトなんですが、まず日本語版にしたいポッドキャストは既に決まっていたので、コンテンツの選択という面ではものすごくスムーズだったんですね。
ただ、翻訳をする前の書き起こしというのがないポッドキャストだったんです。翻訳するにも元となる原稿がないという状態です。前回の第1話でもお話をしたんですが、ポッドキャストの書き起こしというのは、当時あまりメジャーではなかったので、まずは書き起こしをするところから始めたというわけなんです。
英語の書き起こしというのも、自力で全部やるとものすごく時間がかかるということもあって、アプリやソフトウェアを探していたんですが、色々試した結果、1つのアプリが見つかりました。ただ、それでもクオリティは実は80%。特に今回選んだ元となる英語ポッドキャストというのはストーリーテリングタイプの番組でした。
ナレーションが入ったり、セリフが入ったり、現場のインタビューなども含んだ臨場感のあるタイプでもあったので、逆に音量が所々一定でなかったり、背景の車の音などに消されて、アプリでも声が全て書き上がってこなかったりするわけなんです。これが、実は翻訳の作業に行く前に起こった1つの難関でした。
そんなこんなで書き起こし9割5分ぐらいまで出来上がった時点で翻訳をし始めたんですけれども、そこで出てきた第2の難関は尺の違い。尺というのは業界用語で言う時間の長さのことです。
これが今回のポッドキャスト。翻訳をしていくと元の英語の番組は20分なのに日本語に翻訳すると下手すると40分ぐらいになってしまうんですね。一概に翻訳といってもいろんな種類というのがありまして、映画やドラマの吹き替えと私が普段やっているビジネス系の書類関係の翻訳とは全くやり方が違うんです。
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それこそ今回私がプロジェクトでこのプロジェクトで目指しているのは英語ポッドキャストの吹き替え版を作ること。ただ個人的にはですね吹き替え版にするという翻訳技術というのが備わってなかったんです。これは困りました。どうやって40分を20分に短くするんだと。
結局いろいろ調べながら進めていったわけなんですが、やっていく中でですね次第に自分なりに発見したポッドキャストにあった翻訳のルールというのを見つけていったんです。そのルールとはナレーション部分は長訳で会話部分は吹き替えっぽい翻訳というルール。
このまず長訳というのは一言で言うと日本語本来の語感を見失わないことを絶対条件にした翻訳のことです。いわば一文字一文字確実に翻訳する直訳とは真逆のタイプ。私が最初に体験した長訳はダビンチコードという小説でした。
この長訳された作品というのを読んでいると、特に海外の翻訳された作品を読んでいるというようなことが気にも止まらずに物語に没入できるというのが一つのメリットだと思うんですが、この長訳、音声メディアの持つ没入感というのを失わない翻訳の方法としても適しているんじゃないかと気づいたんです。
ただここで一つ、今回選んだ作品というのはナレーション、インタビュー、会話部分が混じった作品なんです。特に会話部分では海外だからこその立ち位振舞だったり言葉遣いというのもふんだんに使われたりしていて、そこは逆に海外っぽさを残した方が元の魅力が残るんじゃないかと。
そこで最終的にはナレーション部分は長訳をする、反対に会話部分は吹き替えっぽい翻訳ということで、20本の作品の中でも翻訳の種類を使い分けるルールというのを決めました。
これで海外で起こっている元々の現場の魅力は残しつつ、ナレーション部分で語られる物語の流れというのは長訳で耳からスムーズに入っていくということを目指したわけなんです。
この長訳というのも元々の英語の文章を一旦ぐちゃぐちゃにして、それを改めて日本人の頭で組み立て直すという、何とも自分自身長訳素人としては時間のかかるのみさのウルトラC級のトレーニングとなったわけなんです。
こうして自分なりのルールというのを組み立てつつ、英語ポッドキャストの翻訳という未だかつてない新たな翻訳の領域に足を突っ込むことになりました。
さて、今回はポッドキャスト翻訳プロジェクト第2話と題して、翻訳で出てきた難関についてお話をしていきました。
普段ビジネスシーンで行われる翻訳とは一回りも二回りも違う翻訳。
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単に英語を理解できるというだけではなくて、さらに耳から聞いてスムーズに物語が理解できる形に仕上げなければいけないという非常にレベルの高かった翻訳のプロセスです。
さて、次回の第3話では、出来上がった翻訳を一体誰に読んでもらうのか。
吹き替えのプロセスについてお話をしたいと思います。
今週金曜日は通常放送、そして来週の月曜日にこのポッドキャスト翻訳プロジェクト第3話をお送りしたいと思います。
ぜひお楽しみに。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
ポッドキャストアンバサダーのあらいりながお送りしました。
それでは次回のエピソードで。
ご視聴ありがとうございました。
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