「レモン味のコーラを日本で売りたい。売れる素地はある。だが、アメリカと同じ商品ではだめだ。日本人の味覚に合ったおいしいコーラを作らなければ」
 平成14年6月、当時のサントリー食品事業部長、植野誠之はアメリカペプシコ社に、強く訴えた。
 植野には、ペプシのシェアが拡大しているものの、コーラ市場全体の需要が伸びないことへのいらだちがあった。「ユニークなキャンペーンも、中身には勝てない。新しいコーラを売り出そう」
 このひと月ほど前、サントリーはレモン味の「ペプシツイスト」を夏季限定発売、テストマーケティングに踏み切っていた‥

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レモン味のペプシツイスト開発
戦後史開封
永遠のライバルコカ・コーラvsペプシ
最終はレモン味のペプシツイストにダイエットコカ・コーラレモン
戦いは続く
レモン味のコーラを日本で売りたい
売れる素地はある
だが、アメリカと同じ商品ではダメだ
日本人の味覚に合ったおいしいコーラを作らなければ
平成14年6月
当時のサントリー食品事業部長上野誠史は
アメリカペプシコ社に強く訴えた
上野にはペプシのシェアを拡大しているものの
コーラ市場全体の需要が伸びないことへの苛立ちがあった
ユニークなキャンペーンも中身には勝てない
新しいコーラを売り出そう
この1月ほど前
サントリーはレモン味のペプシツイストを夏季限定発売
テストマーケティングに踏み切っていた
中身はアメリカで2001年10月に発売されたものと同じ
特別な宣伝はせず、1万人以上の消費者にアンケートした
健康的、スカッとするなど手応えは上々だったが
上野は納得しなかった
アメリカで発売されたペプシツイストは無果汁だった
上野の大学時代、喫茶店で飲むコーラにはレモンの輪切りが添えられていた
レモンティー、チューハイレモンなど
レモンは日本人の飲み物に馴染んでいる
日本人に合った味にするためには本物の果汁を入れる必要がある
上野の熱意でアメリカとの共同研究がスタートした
アメリカペプシコ社とテレビ電話回線が結ばれ
味、果汁の割合などについて2週間に1度のテレビ会議が重ねられた
果汁1%
翌年3月に発売された製品の右下には
控えめだが誇らしげにそう書かれた
アメリカペプシコ社にとっても
海外の別会社と共同でペプシの商品開発をすることはこれまでなかったという
4月、アメリカで売られていたペプシツイストの中身は
サントリーとの共同開発による日本初の果汁1%に入れ替えられた
一方、コカ・コーラもペプシのテストマーケティングから
およそ半年後の平成14年12月
コカ・コーラとの競争激化
レモン味のダイエットコカ・コーラレモンを発売した
当時のマーケティング本部取締役副社長の勝部恵都子は
日本では新しいフレーバーを出せば新しい消費者が増えるという結果は出てこなかったのですが
最近、消費者の興味が高まってきた
という変化がありましたと話す
勝部によると平成13年
アメリカでレモン味コーラが売り出され人気だったため
平成14年の早い時期にレモン味の導入を検討
日本人向けに改良し12月に発売したという
レモン味でペプシに咲き起こされたコカ・コーラは
平成15年6月逆襲する
6月11日バニラ味のバニラコカ・コーラを全国のセブンイレブンで発売したのだ
レモン同様バニラもアメリカで発売されていて人気だったという
6月23日からはその他店舗や自販機でも販売開始
CMでは飲んだことのないコカ・コーラをキャッチフレーズに
バニラコカ・コーラ日本上陸と存在感を強くアピールした
勝部は説明する
私たちはナンバーワンシェアを持っているので
新しいものを常に開拓していかなければならない
消費者により多くのものを飲んでもらうよう
市場が大きくならないと奪い合いですから
ナンバーワンにとってそれは何のメリットもないんですよ
ペプシの市場拡大戦略
その後サントリーは満を持してダイエットペプシツイストを発売
CMにはペプシマンペプシツイストマンに加え
ペプシツイストウーマンが登場した
ザ・ブランドのコカ・コーラ
チャレンジャーのペプシは市場とシェアの拡大を目指して
今も戦略を練り続けている
お届けしたのは戦後紙開封
永遠のライバルコカ・コーラvsペプシの最終話でした
ご案内役は私小杉和則でした
戦後紙開封
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