2022-04-25 06:48

インスタントラーメンの進化(3) あさま山荘事件とカップヌードル

日本が生んだ革新的食品、インスタントラーメンの進化について、産経新聞に過去に連載された「戦後史開封 即席ラーメン」など過去の記事を基に、最近の情報を加えて全5話の音声コンテンツでお届けします(登場人物の肩書などは取材当時のものです)。

登場人物のセリフをLUNA SEAのドラマー真矢さんが担当します。

第1話「チキンラーメン誕生」
第2話「サッポロ一番の秘密」
第3話「あさま山荘事件とカップヌードル」
第4話「うまかっちゃん、九州殴り込み」
第5話「マルちゃん正麺の逆襲」

 

【原作】 「戦後史開封」(「戦後史開封」取材班 /産経新聞社・刊) 
【語り手】 内田健介
【登場人物の声】真矢
【番組制作】産経新聞社

 

■この番組は
政治、経済、事件、スポーツ、文化、そして風俗・・・。
戦後の歴史の中から、印象深い出来事を再取材して、知られざるエピソード、報道されていなかった面に新たな光を当て、戦後を振り返ります。

 

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00:01
戦後史開封
インスタントラーメンの進化
第3話 浅間さん掃除券とカップヌードル
案内役は私、俳優の内田健介
セリフは私、ルナシーの深夜です
昭和47年2月
武装した過激派グループ
連合石軍のメンバー5人が
長野県軽井沢町の別荘に
人質を取って立てこもった
世に言う浅間さん掃事件だ
警察と連合石軍の攻防は10日間にも及び
警察官ら3人が死亡するという
痛ましい事件となったが
インスタントラーメン業界に
思わぬ恩恵をもたらした
全てのテレビ局が現場から中継を続けたが
事件の動きが少ない時は
つなぎに玄関の山の中で
機動隊員らが食事する光景が映し出された
機動隊員たちが手にしていた
湯気が出る大きめのコップのような容器の正体は
半年ほど前に日清食品が発売したばかりの
カップヌードルだった
知名度が低かったカップ型ラーメンを
国に知らしめる絶好の機械となった
浅間産総事件で人頭指揮を取ったのは
後に初代内閣安全保障室長を務めた
警察官僚 笹田敦之
彼が現場にカップヌードルを持ち込んだ
笹田が言う
現地は氷点下15度の寒さでしたが
長野県警が用意した非常食といったら
かんぱんと握り飯
とてもじゃないがそれでは体は温まらない
カレーライスも作ってみたが
すぐに凍って食えたもんじゃなかったのです
そこで警視庁警備一課にきちんかを2台用意させて
お湯を沸かしてカップヌードルを食べました
いやー生き返った心地がしましたよ
笹田によると正規の警備食ではなく
おやつ用という位置づけだったため
1個50円で販売した
しかし軌道隊員がおいしそうに食べるのを見て
取材中の新聞記者たちも買いに来たという
カップヌードルもチキンラーメンの生みの親である
日清食品の安藤桃福のアイデアだった
昭和41年6月
インスタントラーメン業界が
スープ別添えタイプの新商品開発でしのぎを削る中
安藤はアメリカに市場調査旅行に出かけた
安藤は反応を見るため
取引先となりそうなスーパーを訪れ
03:02
チキンラーメンを試食してもらった
スーパーの担当者が喜ぶ姿を見て
安藤はあっと声を上げた
担当者は安藤らが持ってきたサンプルのチキンラーメンを
小さく割って紙コップに入れ
お湯を注いで多くで食べていた
安藤は当たり前のことに気づかされた
安藤は帰りの機内で
カップヌードルについて一つのヒントを得た
それはサービスとして配られたマカデミアナッツの容器だった
直径4.5センチ深さ2センチほどのアルミ容器は
紙とアルミ箔を貼り合わせた蓋で密閉されていた
安藤はこれだと思った
熱湯を注ぐカップヌードルの容器を密閉する方法がひらめいた
その時のアルミ容器は大切に保存してますよ
ラベルがすでに茶色に変色しかかってますが
この記念品を見るとあの時の興奮が蘇ります
安藤は生前そう話していた
容器は包装材料になり調理鍋となり食器にもなる
さらに外国人にも受け入れられる
一石二鳥どころか一石三鳥四鳥のアイデアだった
即席麺を入れる容器の開発が始まった
陶磁器ガラス紙プラスチック金属
考えられる限りの素材を試し残ったのが発泡スチロールだった
これを安藤が理想の形と考えた片手で持てる大きさに整えた
はてながのスタイルはカップヌードル開発の大きな鍵の一つだった
ただ社内や問屋からは売れないのではないかと疑問の声があった
ところが爆発的に売れた
昭和46年9月に発売されその年度の売上高は2億円だったが
浅間産総事件が起きた47年には67億円になり
48年には180億円と面白いように増えていった
次回第4話はご当地インスタントラーメンです
06:12
産経新聞社がお届けする戦後紙開封
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