2022-04-28 06:58

インスタントラーメンの進化(4) うまかっちゃん、九州殴り込み

日本が生んだ革新的食品、インスタントラーメンの進化について、産経新聞に過去に連載された「戦後史開封 即席ラーメン」など過去の記事を基に、最近の情報を加えて全5話の音声コンテンツでお届けします(登場人物の肩書などは取材当時のものです)。

登場人物のセリフをLUNA SEAのドラマー真矢さんが担当します。

第1話「チキンラーメン誕生」
第2話「サッポロ一番の秘密」
第3話「あさま山荘事件とカップヌードル」
第4話「うまかっちゃん、九州殴り込み」
第5話「マルちゃん正麺の逆襲」

 

 

【原作】 「戦後史開封」(「戦後史開封」取材班 /産経新聞社・刊) 
【語り手】 内田健介
【登場人物の声】真矢
【番組制作】産経新聞社

 

■この番組は
政治、経済、事件、スポーツ、文化、そして風俗・・・。
戦後の歴史の中から、印象深い出来事を再取材して、知られざるエピソード、報道されていなかった面に新たな光を当て、戦後を振り返ります。

 

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00:01
戦後史開封
インスタントラーメンの進化
第4話 うまかっちゃん 九州殴り込み
案内役は私、俳優の内田健介
セリフは私、ルナシーの深夜です
カレー粉など香辛料でおなじみのハウス食品が
インスタントラーメン市場に進出したのは昭和48年
創業60周年事業だったが、決して早い参入ではなかった
しかし、シャンメン醤油味、卵麺、つけ麺などの
ヒット商品を次々と開発
昭和51年には袋麺市場で15%というシェアを獲得し
大正2年創業の食品業界老舗の実力を見せた
あっという間にインスタントラーメン市場の一角を占めたハウスだが
思わぬアキレス圏に悩まされていた
九州市場での低迷だ
他の地域での販売は好調なのだが、なぜか九州では受けず
シェアは一桁台で低迷していた
九州市場は昭和22年に福岡市で創業した
大ラーメンで知られるマルタイの画像で
44年に発売した初の九州豚骨味スープ
屋台ラーメンのシェアは圧倒的だった
ハウス職員が得意としているカレーやシチューに比べ
ラーメンは地域によって支持不支持がはっきり分かれる食品だ
地域の好みを最も反映する食品といってもいい
九州は特にその傾向が強かった
ハウスのラーメン担当だった徳岡龍太郎はこう振り返る
九州には九州の味
同じ商品を全国展開するんじゃなくて
地域の味覚に合う商品を開発したらどうかと考えたんです
福岡市店の社員が市内のラーメン店を片っ端から回って
お客さんの好む味を確かめました
全国という目線で見ると豚骨味は冒険的だったんですが
昭和54年8月地域限定という考え方に基づくインスタントラーメンが
九州市場に投入された
ご当地ラーメンのパイオニアとなるうまかっちゃんだ
地元への浸透を考えて宣伝にも知恵を絞りました
漫画はかたっこじゅんじょうの作者の長谷川宝成先生や
03:01
一般公募した地元中高生を起用して
味から商品名まであくまでも地元を強調しました
もちろんネーミングにもこだわりました
パッケージの博多偽音山傘の図柄を描いたのは
博多出身のグラフィックデザイナー西島勲
福岡市の地下鉄のシンボルマークもデザインした
喫水の博多っこだ
その西島がうまかっちゃんの名付け親だ
ハウスの狙いは当たった
蓋を開けてみると8月の発売開始からわずか4ヶ月で
九州地区のシェアでトップとなり
マルタイの画像を攻略した
マルタイの取締役業務部長だった
佐々木俊秀は
うまかっちゃんには完全に負けました
当時消費者に
あれはマルタイ産の新商品でしょ
と間違われましたよ
最近はマイルドなうまかっちゃんの影響か
博多のラーメン屋も薄味になってきています
佐々木は以前ハウスとは逆の苦労を経験している
醤油味好みの東京で
豚骨味の即席麺の営業をしていたのだ
ここ数年やっと東京でも豚骨味が市民権を得たようですが
昭和44年頃屋台ラーメンを声優や代営に持ち込んだときは
こんな匂いはダメと蹴られました
仕方なく九州出身者の多いブリジストンや
新日鉄などの企業の支店に行って売っていたんですよ
ハウスはさらに新たなご当地インスタントラーメンの開発に取り掛かり
関西のスキヤネン、大阪のうまいっしょを送り込んだ
各社も日清食品の九州豚骨ラーメンクオーカ
明星食品の九州コ
山陽食品の九州ラーメンヨカトンなど
ターゲットとする地域の開拓を急ピッチで進めた
この結果、九州はハウス食品、北海道は東洋水産
関西では日清食品とエースコック
東京では山陽食品など、住み分けが進んだ
ご当地インスタントラーメンは一家制のブームとはならなかった
地元の中小メーカーも参入し
地元産の海産物や農作物を使い
水にまで地元産にこだわった
究極のご当地インスタントラーメンが次々と登場し
地元のみならず、全国のご当地ラーメンファンの舌をつかみ
家庭でその味を堪能することができるようになっている
次回最終話は
06:00
カップ麺に対する袋麺の逆襲についてお伝えします
3K新聞社がお届けする戦後紙開封
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