2022-05-02 07:10

インスタントラーメンの進化(5) マルちゃん正麺の逆襲

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日本が生んだ革新的食品、インスタントラーメンの進化について、産経新聞に過去に連載された「戦後史開封 即席ラーメン」など過去の記事を基に、最近の情報を加えて全5話の音声コンテンツでお届けします(登場人物の肩書などは取材当時のものです)。

登場人物のセリフをLUNA SEAのドラマー真矢さんが担当します。

第1話「チキンラーメン誕生」
第2話「サッポロ一番の秘密」
第3話「あさま山荘事件とカップヌードル」
第4話「うまかっちゃん、九州殴り込み」
第5話「マルちゃん正麺の逆襲」

 

【原作】 「戦後史開封」(「戦後史開封」取材班 /産経新聞社・刊) 
【語り手】 内田健介
【登場人物の声】真矢
【番組制作】産経新聞社

 

■この番組は
政治、経済、事件、スポーツ、文化、そして風俗・・・。
戦後の歴史の中から、印象深い出来事を再取材して、知られざるエピソード、報道されていなかった面に新たな光を当て、戦後を振り返ります。

 

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00:01
戦後史開封
インスタントラーメンの進化
最終話
マルちゃん製麺の逆襲
案内役は私、俳優の内田健介
セリフは私、ルナシーの新谷です
業界団体の日本即席食品工業協会によると
日清食品のカップヌードルが発売された昭和46年以降
カップ麺の生産は右肩上がりに増え続け
平成元年には袋麺を抜いた
インスタントラーメン全体に占める袋麺の比率は
令和元年には28%に減少した
だが令和2年に30.7%
3年に30.8%と持ち直している
こうした袋麺の逆襲の基礎となったのが
東日本大震災のあった平成23年に発売された
東洋水産のマルちゃん製麺だ
ヒットの裏には小腹を満たすという
袋麺の概念そのものを壊す発想の転換があった
東洋水産で開発を担当していた澄田道太は
袋麺の将来に危機感を募らせていた
袋麺は調理しないと食べられない上
カップ麺のように具や容器の形状素材などで
競合商品との差別化は難しく
販売の最前線では
採算を度外視した激しい価格競争を繰り広げていた
東洋水産はカップ麺では赤い狐や緑の狸といった
看板ブランドを抱えている
袋麺は地域ごとに強いブランドはあったが
全国的に強い有名ブランドが育っておらず
山陽食品の札幌一番
日清食品チキンラーメンなどに遅れを取っていた
社内には何とも言えない閉塞感が漂っていました
と澄田は振り返る
だが社内ではまだやれることはあるはずだという
気運も高まりつつあった
新たな麺作りのプロジェクトがスタートした
それまでの袋麺は小腹を満たすためか
休日の昼に出す間に合わせの食事のイメージが強かった
しかし澄田は
夕食に出しても家族が怒らない
そんな袋麺を作ろう
絶対に売れるはずだ
と確信していた
目標にしたのは袋麺なのに
生麺のレベルにまで品質を高めることだった
03:02
袋麺は油で揚げたフライ麺と
揚げていないノンフライ麺に対別される
袋麺市場ではフライ麺が主流だった
しかしフライ麺のようにふかふかした食感では
生麺には程遠い
ノンフライ麺は麺を油で揚げずに
蒸してから熱で乾燥する製法のため
食感はフライ麺よりも生麺に近い
昭和56年に発売された明星食品の中華三昧など
高級インスタントラーメンを生み出していた
しかしノンフライ麺は麺が固くなり
戻すのに時間がかかる難点があった
住太らはノンフライ麺よりも
さらに生麺に近い食感を追い求めた
ようやくたどり着いたのが
切り出した生麺を蒸さずに乾燥させる
生麺うまいまま製法だ
生麺を一気に乾燥させると
生麺が固まる
生麺を一気に乾燥させると
その美味しさを封じ込めることができ
茹でると簡単に元の状態に戻る
それでも商品化までの道のりは平坦ではなかった
生麺を高温で乾燥させると
割れてしまうなどのトラブルも少なくなかった
しかし小麦や澱粉など原料の配合を見直すなど
様々な工夫で課題を克服した
麺の長さにもこだわった
袋麺の平均の麺の長さは65センチ
しかし子供に取り分けしやすく
高齢者が食べやすいよう
25センチから30センチと短くした
麺の太さも一様ではなく
スープの味によって変えた
また一度ほぐしてから丸い形にして乾燥することにしたため
鍋で麺を茹でるときに固まりにくく
ほぐれやすいという
製造現場との議論も繰り返し
ようやく商品化にこぎつけるまでには
開発の着手から約5年の月日が流れていた
同様のタイプは日清食品が日清ら王
明星食品が九面を発売し
しのぎを削っている
平成30年から31年にかけて放送された
NHK連続テレビ小説
満腹が安藤桃福をモデルにしたため
チキンラーメンが改めて脚光を浴びた
その後の新型コロナウイルスの感染拡大で
ステイホームが増え
野菜など具材のアレンジができる
袋麺が見直されている
食が足りてこそ世の中が平和になる
という安藤の理念を受け継いで
インスタントラーメンはこれからも進化を続けるだろう
06:05
お届けしたのは音声で聞く戦後史開封
インスタントラーメンの進化の最終話
案内役は私俳優の内田健介
セリフは私ルナシーの深夜でした
3K新聞社がお届けする戦後史開封
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