内田百閒先生は、昭和25年から30年まで、東北から九州まで列車に乗るだけの旅に幾度も出たが、「阿房列車」が北海道へ乗り入れることは、ついぞなかった。GHQ(連合国軍総司令部)占領下の当時は、民間航空も再開されておらず、青函連絡船が北海道と本州を結ぶ唯一の足だったが、乗りたくなかった。理由はこうだ。
 「津軽海峡を渡るのがこわい。なぜこわいかと云うに、この頃日本海には機械水雷がふかりふかり浮流しているようだから、潮の加減で或いは津軽海峡の方へやって来ないとも限らない。(中略)潮流に乗って来た機械水雷の角角を、私の座乗した連絡船が押して、それからどうかなる事を私は好まない」 (「区間阿房列車」)
 怖がりの百閒先生が、オーバーに書いたのだろう、と思いこんでいたらさにあらず

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00:01
では、アホ列車で行こう!
鉄道開通150年記念
第一列車
若内行き
7
北斗
車窓から絶景を拝む
内田百軒先生は、昭和25年から30年まで
東北から九州まで列車に乗るだけの旅に幾度も出たが
アホ列車が北海道へ乗り入れることはついぞなかった
GHQ
連合国軍総司令部占領下の当時は
民間航空も再開されておらず
青函連絡船が北海道と本州を結ぶ唯一の足だったが
乗りたくなかった
百軒先生が、区間アホ列車で語る理由はこうだ
津軽海峡を渡るのが怖い
なぜ怖いかというに
このごろ日本海には機械水雷がふかりふかり浮流しているようだから
潮の加減であるいは津軽海峡の方へやってこないとも限らない
潮流に乗ってきた機械水雷の角々を
私の座上した連絡船が押して
それからどうかなることを私は好まない
怖がりの百軒先生がオーバーに書いたのだろうと思い込んでいたら
さにあらず
区間アホ列車が書かれた昭和26年春は
朝鮮戦争真っ只中で
北朝鮮やソ連が日本海に大量の機雷を付設し
その一部が潮流に乗って日本沿岸に流れ着いていたのである
青函トンネルが開通していたならば
もちろん先生は何度もアホ列車を走らせていただろうに
と考えを抱きつつ
早草7号は新函館北斗駅のホームに滑り込んだ
ここから函館までは函館ライナーで15分
函館競馬開催中なら寄り道したところだが
今はオフシーズン
第一、観光名所を巡ってしまったらアホ列車ではない
百軒先生は名所給席が大嫌いで
旅先でも宿にいるだけ
たまに自動車を手配されて嫌々出かけるのだが
末永ではラフカディオハーンの旧宅に案内されたものの
一歩をどまえ足を踏み入れただけで引き返してしまった
しかも今日中に札幌に行き着かないと
明日午前7時半札幌初若狭駅特急爽也に乗れない
早速特急北斗11号に乗り帰る
ここで北海道を列車で旅する人に重要なお知らせ
JR北海道では特急列車での車内販売を全て廃止しており
乗車前に飲み物や弁当を買っておかないと
飲まず食わずの旅になってしまう
03:01
かつては北斗に乗ってカニ飯が食べたいと
車内販売のお姉さんに頼むと
おしゃまんべで弁当が積み込まれ
座席まで運んでくれる至れり尽くせりのサービスがあった
わかりやすいようにおしゃまんべ名物のカニ飯といったが
私は同じくおしゃまんべから積み込まれるそば弁当を頼んでいた
ざるそばを弁当にしただけのシンプルなものだったが
これがまた絶品だったね
噴火湾を眺めながらそばをすすり
車販で買ったビールを流し込んだものだ
仕方ない
売店で期間限定販売という
函館駅開業120周年記念弁当を買い求める
我ながら期間限定に弱い
弁当のお供にはビールだが
グランクラスで十分飲んだのを思い出しお茶にした
過去はいつでも甘美である
と物思いにふけている間もなく大沼公園だ
車窓からの風景を撮ってみたが
実際はこんなものではない
百聞は一見にしかつで
早く北斗に乗っていただきたい
この絶景を列車から拝めるのはあとわずかしかない
それはなぜかはまた次回の心だ
三景新聞社がお届けする戦後紙開封
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