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2022-07-06 16:04

サッカー女子・京川舞選手 ピッチに戻ってきた「なでしこ」は、どうバセドー病を克服したのか

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ご本人へのインタビュー音声。サッカー女子プロ、WEリーグのINAC神戸に所属していた元日本代表MF、京川舞さんは昨年春、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されるバセドー病(甲状腺機能高進症)と診断された。突然襲ってきた病魔と闘う毎日。それでも、多くの人に助けられ、支えてもらい、約1年後にピッチに戻ってくることができた。チームの優勝に貢献し、シーズン後には念願だった海外挑戦も果たした。
                                      

 「同じ境遇の人たちの励みになれば」と話す京川さんに、どのようにして病を克服したのか、闘病生活などを振り返ってもらった。

                                      

■略歴■
京川舞(きょうかわ・まい)1993年、茨城県生まれ。宮城・常盤木学園高から2012年にINAC神戸に入団。各年代の日本代表で活躍し、同年にフル代表「なでしこジャパン」にも初招集された。21年春にバセドー病(甲状腺機能高進症)と診断されて闘病生活に。約1年後の22年4月に復帰し、INAC神戸の優勝に貢献した。シーズン後、ドイツ1部リーグのポツダムに移籍した。

                                      

■この番組は

産経Podcast「音声で聴く スポーツ、ここが知りたい」は、アスリートご本人やコーチ、団体運営者の肉声インタビューをお届けします。

【制作】産経新聞東京本社・運動部
【更新】毎週水曜日(予定)

                                      

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産経新聞のポッドキャストでお届けするスポーツここが知りたい。本日はサッカー女子プロウィーリーグの初代女王に輝いた
あいなく神戸の京川舞選手にお話をお伺いします。 京川選手は、ときわぎ学園高校から2012年にあいなく神戸に加入し、主役として活躍されてこられました。
しかし昨年、バセドウ病の診断を受け、1年間の闘病生活を経て今年4月に復帰されました。
本日は京川選手に、再びピッチに戻ってこられたことの喜びや今後の夢などを語ってもらいます。よろしくお願いします。
まずはその初代女王になられておめでとうございます。改めてになりますけど、女王になったときの
優勝が決まったときの気持ちっていうのはどういうところですか。 本当に素直に私自身闘病生活を送っていたので、そのピッチに立てたことに嬉しく思いました。
4月19日の長野戦で復帰されたじゃないですか。あの時僕も取材させていただいてたんですけど、本当に京川選手が最初にピッチで
みんな選手で並ばれたときの表情と、あと71分プレーされて、最後交代で出ていくときに頭を下げられたピッチはすごく印象に残っているんですけど、改めて長野戦のときの気持ちを教えてください。
本当に私自身昨年の長い闘病生活の中で、まずフロントでお仕事を手伝わさせてもらったことを思い出したのと、そのピッチに入る瞬間にフロントの方々に
マイさん頑張ってねっていう形でガッツポーズをしながらピッチに送っていただいたっていうところもすごく心がグッとくるシーンでもあって、その中入場したときは本当に頑張ってこれてよかったって気持ちと、たくさんのサポートがあってまたサッカーできるようになってっていう。
ちょっとううっときてたよね。
そうですね。もう安心と喜びと嬉しさと、なんかいろいろ入り混じってて。
実際71分間あの試合ではプレーして、アシストも決めて、決勝点のアシストも決めてっていう中で、今度は90分じゃなかったけど71分で出るときの思いはどんな感じですか?
いや本当に温かい拍手だったっていうのがまた心にさっときて、もうなんか感謝の気持ちを込めてありがとうございますってことで頭を下げたんですけど、なんかここからまたスタートっていうところにまた戻ってこれて、一緒にまた頑張っていきたいって気持ちで頭を下げたのを覚えています。
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試合後の記者会見というか僕らの取材のところでは、ピッチに立ったことが世界の舞台に立つのと同じくらいの気持ちだったっていうのをおっしゃられてましたけど、やっぱりそれはそういう部分ですか?
そうですね、もう本当にあのノエビアスタジアムが埋まっているかのような感覚でしたし、それぐらい温かい拍手で、期待を込められた拍手に感じて、自分の中ではなんか世界の舞台に立って、なんかこう応援されているような拍手に聞こえました。
少しちょっと嫌な思い出かもしれないですけど、去年ね、バスドベオの診断を受けたところの話をお伺いさせてもらいたいんですけど、最初はだから普通にチームに合流して、おふらけで練習してて、ちょっと体調が悪いなっていうところからスタートするんですよね。
はい。
で、ご自身的にはどうだったんですか?
まずその自主練の時に自分で浜のトレーニングや山の走りに行ったりっていう時に気持ち悪くなってしまうというところで、ちょっと鉄分、貧血気味なのかなっていうところを気にしてて。
で、自主練でコートを使えるようになってきてから、チームメイトと走りのトレーニングしてる時に、だいたい持久力的には同じぐらい走れる選手との走り込みだったのに、全然走れなくて、いやオフでサボりすぎたかなみたいな、ちょっと楽しみすぎたかなっていうところだったんですけど、
それ以降チームの練習がスタートしても、なかなか自分が積極的に思うようにプレーできなかったり、思うところに走れなかったりっていう、もどかしい練習期間があってっていう中で。
あれですかね、コーチとか監督がちょっと精密検査を受けてみるみたいな感じだったんですか?
いやそれはなかったんですけど、でも変だなっていうのは感じてたみたいで、そのGPSをつけて。
数値的にね。
心配はしてくれてて、まあ焦らないでいいから、6月からスタートだから焦らず、しっかり自主トレ、練習後のトレーニングで調整してもらったらいいからっていうので、まだコンディションは上がらず。
で、たまたまそのウィーリーグの健康診断を受けた時に、心霊図で引っかかって。
精密検査して。
はい、っていう形でしたね。
実際に専門医の方に診断を最終的に受けて、バス倒病だっていう話を聞いた時はどうでしたか?
まず本当に自分自身もどかしい期間があって、なんでこんなにできないんだっていうのが、これが原因だってわかったことに安心したので。
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うわっていうショックよりもちょっとホッとしたっていうのが。
理由がわかったから。
はい、っていうのが最初でした。
今日からアイナックに入ってこられてからも全常時やられたりとか結構、いわゆる足の故障とかは経験されてらっしゃいますけど、全然違う感じなんですか?
そうでしたね。
倒病生活はね。
倒病生活はもう全然、何ヶ月っていう逆算ができるのが怪我だと思うんですけど、なかなか逆算できないことが多くて、いつ治るんだっていうところはすごく不安な日々がありました。
外も出られへんかった?
最初は出れずに2週間、3週間、2週間かなは家の中で過ごしてくださいっていうのを言われていて、その時はちょっと1日がすごく長かったですね。
どうしてたんですか?
もう本当にテレビ、試合を見るか、サッカー選手の本を読むか、あともうドラマに走るかって。
あえて言えばそこでハマったものってあったりしますか?
サッカーの本でしたね。
なんか目からどこみたいなのが?
もうサッカーの勉強、復帰した時のイメージで、もうサッカーを読んで勉強しようっていうのに切り替えていましたね。
当病生活を続ける中で励みになったものってどんなことが励みになりましたか?
本当に仲良い杉田雛選手がやっぱり強く近くにいてくれるっていう意味では、
折れそうな時も強く入れる瞬間でありましたし、ポジティブに日々を過ごせたっていうことは、この病気自体ネガティブになってしまうっていうところですごく救われましたね。
そういう中で、なかなかプレーするっていうところまでは至らないけどチームに恩返ししようっていうので結構裏方の仕事もされていらっしゃってて、
それはやっぱりチームと関わり続けることっていうのもポジティブになれる要因だったりしました?
そうですね、私自身チームのためにっていう部分でそういうことできてないと寂しいっていうか申し訳ないっていうかチームに貢献したいっていう気持ちがあったので、
そういうところで少しでも今まで10年間お世話になっているクラブに対して何か力になれることっていうのでサポートできればなと思っていました。
ごめんなさい、どんなことをされていらっしゃった?
観客動員数を増やすのに来てもらうのにポスティングって言ってチラシ配りを結構やりましたね。
なるほど。
そういうのをやったりとか、会場で配られるお土産、電池とかチラシとかっていうのをまとめたり、パッキング作業をしたりっていうので、結構貴重面に。
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貴重面な性格なんよね。
はい、心も整理されるんじゃないかと。
なるほど。
やってましたね。
チームの状態はどういうふうに見ていました?
9月からずっと無敗で主役を行っててっていうのは外から見てて、どういう感情でやっていたんですか?
監督の戦術もとチームが一つになっていくっていうのが試合ごとに見られてて、でも本当に開幕戦のご得点をすごく期待できる瞬間でありましたけど、
その中でやっぱりだんだん相手も採用してきて、ちょっと自分たちも思ったくなってくる試合も続いたっていうところは、自分が早く復帰してフォワードで活躍したいってもうずーずーしながら見てたりとか。
焦りっていうのはやっぱりちょっとあったの?
焦りっていうか早くサッカしたいっていう。
ワクワクするような、もどかしいようなっていうところでありました。
今年の2月に全体の練習に合流されるわけですけど、その前に個人のトレーニングを公園でやったりとか?
隣の公園でやったりとかはしてて。
やっぱり体を動かすと気分的に違ったりします?
そうですね。今までは歩くなとも言われてたぐらいだったので、動かせることが幸せだなと思って。
自分は動けてるだけで幸せだって気持ちで、そこに辛さを感じることはあまりなかったです。
やっぱりどういう段階でやっていくのか、専門的ではないので知らない部分ですけど、一歩一歩ステップを積んで階段を登っていくような感じですか?
そうですね。脈拍でまずコントロールしてたのが一番わかりやすかったのかなと思ってて。
だんだん90から100、120、それ以上っていう形で、自分で時計をつけて脈拍を見ながら120を超えたらストップっていう形で。
それもちょっとストレスでしたけどね。
できることがそれによって増えていくことっていうのが前向きになれる要素だったような。
そうですね。進んでるっていうところは目に見えて分かることが一番嬉しかったです。
4月に復帰されて、チームはこの間初代女王に決まって、ここから京華さんはどうしていきたいですか?
そうですね。まずその復帰した時に感じたのは、まだまだサッカーできるんだっていう感覚を本当にピッチ上で体感できたので、それがまず良かったと思ったのと、
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それ以上にまだ34歳でバロンドを取っている沢さんとかを見てきているので、自分自身が日の丸を目指せる位置にもいるってところで諦めずに、自分の夢を追い続けたいっていうのは思いました。
マッセド病を経験したからこそ、例えば同じ病気の人もいらっしゃいますし、そういう人たちに向けてっていうことですか?
そうですね。私自身もその病気でここ復活できたっていうのをサッカーをやっている人、それ以外の人にも、もし届けば勇気になるし、サッカーを辞めなくても済んだりっていうところで手助けできると思うので、
そういう意味で私はサッカーを続けていって、そういうのを発信できればいいなと思います。
比較的京華さんは分かるのが早かった部分もあるのかなと思うんだけど、ある意味ずっと付き合ってくる病気でもあるじゃないですか。
それをずっと前向きにいられるためにはどういうことが必要だと思うんですか?
本当にダメなときには素直に気持ちを伝える。誰かに手助けしてもらえるっていうところに自分で止めるんじゃなくて、素直に伝えて助けてもらうっていう。
それが申し訳なく思ってしまうんですよ。でもその申し訳なく思ってしまうことが贅沢だなって思って。
それはもうそういうものだっていうふうに自分の中で気持ちを切り替えて、お願いするときはお願いするみたいな感じ?
助けてくれてありがとうでいいんだっていうふうに思った方がポジティブだなって思って。
結構昔は申し訳ないからって思って自分で溜めてた部分があったんですけど。
それは足とかを怪我したとき?
怪我したときとか。別にみんなそんなん聞きたくないよねとかって思うんですけど。
それはやっぱり今回は違った?
今回は違って。なんかより前向きにポジティブに進むためにやって考えたときに、そっちの方がいいのかなっていうところに当たりました。
それはご自身が成長されてるっていう感じだよね?
そうですね。みんなには見えないけど28歳になってきたんじゃない?みたいな。
最後の野島戦で怪我されたけど、今はもう次のシーズンに向けてアイナックの全敗に向けて頑張るって感じですか?
そうですね。チームの恩返しできることをしていきたいですね。
ウィーリーグについては?
ウィーリーグについてですか?
ウィーリーグはもっとこうしたい?
ウィーリーグはやっぱり自分のこういう風に感じた思いを取ってくれたファンの方々もいたので、
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自分自身の思いをちゃんとピッチで表現するってところを出していって、
そういうところが伝染してサッカーネッツってところで盛り上がるように自分はピッチで表現していきたいなと思います。
本日はありがとうございました。
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