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2022-10-24 21:55

テーブルにプロジェクションマッピング?!~withコロナでDX化を加速するホテル/飲食業界

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産経新聞大阪本社・経済部の田村記者より、withコロナの消費動向をレポートしてもらう。宿泊施設では、自動チェックイン機等で「非接触」を売りにしたり、自動翻訳機を備えてDX化を加速。レストランでは、プロジェクションマッピングを導入、テーブルが畑に化けて、小さなシェフが野菜を収穫し・・・

【聞き手】安本寿久(産経新聞大阪本社・編集委員)


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00:00
はい、今晩のゲスト、産経新聞経済部の田村恵子記者です。田村さん、こんばんは。よろしくお願いします。
よろしくお願いいたします。
今日はですね、ちょっと明るい話題に徹底していきたいと思ってるんですが、なかなかコロナでお客さんが期待しそうで集まらなかった夏なんですが、その中でも、例えば宿泊施設もですね、
コンセプトを変えて人手不足、あるいは非自主接触化でお客さんとの接触の仕方を変えることによって、企業としての形が変わっていくとか、あるいはその中で高級なものに特化してですね、提供できるような体制を整えていくとか、いろんな変化が出ているようですので、その辺りをじっくりと伺ってみたいなと思います。
まず宿泊用に絞っていきたいんですが、このコロナでだいぶ変わった傾向と言いますか、変化が出てきてるんですよね。その辺りを教えてもらえますか。
はい。やっぱりホテルですよね。少ない人手で回さざるを得ない状況の中ですね。結構やっぱり今導入が進んでいるのが自動チェックイン機というところですね。チェックイン、チェックアウトにそれほど手厚いサービスを求める人ってそんなに少なくてですね、ここはもう結構自動化が進んでもいいなというようなことなんですよ。
あとよくあるのに問い合わせなんかに答えてくれるようなAIのコンシェルジーだったりとか、こういうものはすごく進んでいるなというふうに思います。
できるだけお客さんと従業員が接触しないということで、コロナの感染のリスクは低いですよと、そういう一応名目なんでしょうね。
そうですね。うまくコスト削減もできますしね。これまでですと、人対人のサービスっていうのがホテルのサービスタリアみたいなところはあったんですけども、コロナでそういう概念が全く逆になったというか、逆に接触しないことがサービスになったっていう概念が変わったっていうことなんでしょうね。
なるほどね。その中でホテルサイドとしてはそれだけ人手をかけなくていいので、コストを下げられるとそこには繋がるわけですよね。
そうですね。逆にだから必ず人でしかできないようなサービスに投じるというかですね。
特化していくということなんですね。
はい。
それともう一つ、ただ泊まるだけじゃなくて泊まってもらうことによって、こんな楽しみもありますよというホテルが結構増えてるんですよね。
はい。そうなんです。
2、3例を挙げてもらえますか。
はい。私はちょっと最近、観光DXというかデジタルトランスフォーメーションというか、最近本当にあらゆる業界でデジタル化っていうのが進んでるんですけども、観光業界でも観光DXっていうのが、国を挙げて進めていこうみたいな動きがあるんです。
03:04
この夏もちょっといろいろ取材してみたところ、大阪の本町にあるマリオットインターナショナル系の高級ホテルのセントレースホテル大阪っていうホテルがあるんですけども、ここでですね、既存のレストランではないんですけども、ちょっと小さい宴会場ですね、特設レストランみたいな形に運営をちょっと切り替えまして、そこの天井にですね、プロジェクションマッピングってわかりますか。
はいはいはい、映像が薄暗くですね、下にね。
そうなんですよ、壁とかいろんなものに立体映像を投影。
大阪城に映したり、そういうやつですね。
そういうやつですね、結構そういう観光コンテンツにも活かされてるような、それをですね、食卓に投影するみたいなサービスを始めたんですけど、これもう海外では結構いろんなホテルなんかで、飲食店とかホテルで導入されてるんですけども、一応日本では初導入。
どういうのかというと、テーブルにお皿とかが並んでるとか、そこの形にピッタリプロジェクションマッピングを投影していくんですけど、例えば食卓が小さい畑になったりとか、そこにすごい可愛らしいシェフが出てくるんですよ。
もちろん映像なんですけど。
ちっちゃいシェフですね。
はい、すごい、全長6センチくらいのちっちゃいシェフが出てくるんですけど、その畑から野菜を引っこ抜いてきたりとか、魚を釣ったりとかしてですね、奮闘してくれるんですよ。
それをまさに調理してくれて、皿の上で料理を作ってくれるんですけど、映像で。そこである程度、何ですかね、映像が進んだところで場面がバンと切り替わると、実際にホテルのスタッフの方が、それとまさに同じようなそっくりの料理をお待たせいたしました、なんか言ってですね。
運んでくださるという、すっごい可愛いんですよね、これが。
めちゃくちゃ面白くてですね。
なるほど。それまさにおとぎ話みたいなことじゃないですか。
すごいストーリーがあって。
ストーリーがあって、それで最終的には出来上がった、実際食べられるものが目の前に出てくるわけですよね。
そうなんです。
なかなかの見事な演出ですね、それは。
はい、でもこれも結構ホテルのオリジナリティあふれる音と演出なんかもあって、かなり楽しくて、子供さんもすごく喜ぶし、やっぱりファミリー層すごく予約が入ったっていうような話と、あと結構デートで予約が入ったりとか、客層も結構若い人に広がってるみたいな。
なんか本当に、あれですね、連れて行ったら喜ばれそうですもんね、それ。驚きとともに喜んでくれそうですもんね。
そうですね、はい。かなり人気です。
06:02
うかがっていると、もともとは宴会場だったということですから、もう宴会というと、例えば会社が主催するとかそういったものは、もうコロナでなかなかできないことがもう3年近く続いているわけですから、もう宴会はないんだという、その判断で施設を変えたという感じがしますね。
そうですね、ちょっとうまく、一時的にかもしれないですけど、うまく転用しているのかなと思います。
なるほど。
一応今のところ期間限定なんですけども、ただもう少し延長したりとか、もしかしたら常設化するとかですね、検討はされていくのかなと思うんですけど。
なるほど。何らかの形で営業していかなきゃいけないわけですから、知恵を絞るとそういうものが出てきたということのような気がしますね。なかなか追い込まれると新たな知恵が出てきて、お客さんも掘り起こせるんだという、一種成功率ですね、これね。
そうですね、結構DX化はいろんなホテルとか旅行業界でもやっぱり進んでまして、例えばこの間もJTBさんとかも、コロナ後のインバウンドとかを見据えた、お客さんの手持ちのスマートフォンでアプリなんかも全然導入することなく、
ホテルのスタッフと多言語でコミュニケーションが取れるみたいな、チャットみたいなので、自動翻訳してくれるんです。ほぼ何語でも、もちろん英語、中国語、韓国語でも、自動翻訳で母国語で入力すると、ホテルのスタッフの方がそのメッセージを受けると、その方が日本人のスタッフだったとしても、日本語に自動翻訳されてメッセージが届くわけですよね。
で、「タオル持ってきてください。」とか打つじゃないですか。メッセージを受けたら、タオル持ってきてくださいって打つんですけど、「かしこまりました。すぐにお持ちします。」とか言って日本語で入力すると、それがまたあちらの母国語に翻訳されて帰っていくっていう、コミュニケーションが取れるみたいな。
今はホテルは人手不足で、外国人のスタッフの方も少なくなってるんですけども、コロナ後のインバウンドの回復なんかを見据えて、そういったものも導入が進んでいたりとか。
なんか準備期間にしてるような感じですよね。
それはあります。ホテルも今、結構階層とかもすごく多くて、ちょっと客室単価を上げていこうみたいな動きもあるんですよね。だから、高級客室に変えたりとかですね。
逆にクラブフロアっていう、高価格帯の客室専用のラウンジっていうのは、必ず結構外資系のホテルなんかとか、もちろん国内系のホテルとかでもあるんですけども、ちょっと使わなくなったスペースを高級ラウンジに改装することで、全体の客室単価を上げていこうとか。
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もちろん、そういうラウンジがあるとですね、お客さんも非常に満足度っていうのが上がりますから、やっぱり泊まってみようみたいな、そういうインセンティブというか、モチベーションになりますから。
なるほどね。ちょっと安心しました。コロナでお客さん来ないんで、ショボーンとしてると思っていたんですが、なんとなくこの期間に将来を見据えて、新しいものに変えてしまおうというね、投資のマインドがあるような気がして。
そうですね。
なかなかしたたかで力強いなという印象を持ちましたけども。
やっぱりちょっと泊まってるわけにはいかないというような、非常に危機感がありますよね。
なるほど。これをバネにしてという動きがあるようです。
今、ホテルの話で非常に面白かったんですが、番組の後半では他でもそういうものがあるのかということと、それから大阪の場合ですと、どうしても2025年の大阪万博、関西万博ですね。
それを見据えてということで、今準備をしておこうという、そういった動きにもつながっているのかなという気がしますので、後半はその辺りですね。
これが全関西にどれくらいの波及効果を及ぼすかとか、ちょっとマクロな話も入れようかなと思いますので、田中さん、後半もよろしくお願いします。
よろしくお願いいたします。
はい、ここから後半ですね。前半ではホテル業界がこのピンチをチャンス、あるいは準備期間に変えようということで、いろんな知恵を凝らして、もう変化もあらないという話を伺いました。
じゃあ他の業界はということで、例えば外食産業なんかどうかなというあたりを聞いてみようと思います。田村さん、外食なんかにも変化出てますか?コロナでもう3年目ということなんですけども。
やっぱりコロナ禍ですね、テイクアウト、需要喚起みたいなのはよくあって、そういう商品をやっぱり増やすことで、やっぱりもうお家で食事っていう、私自身もそうですけども。
そうですね、先週聞きました。
そういった商品投入っていうのは増えてきたんですけど、ここに来てようやく何でしょうね、通常営業に再開するみたいな動きも進んできましたんで、それとともにですね、なるべく店内で楽しく飲食してもらおうみたいな、店内で楽しめるエンタメみたいな。
倉澤さん、グローバル機関店とかですね、大阪に出店されたりとかで、店内で、例えばすごい大阪のお祭りみたいなのをイメージした店内の内装なんですよ、結構派手な、チョウチンがバーっと流されてたりとか、浮世絵が、すごい巨大な浮世絵があったりとかですね、結構そういうものがたくさんあるんですよ。
行くだけでフォトスポットみたいな感じの、若い人が写真撮って楽しめそうな感じのやつもありますし、私はちょっと行ったことないんですけども、原宿の方にも同じグローバル機関店とかがあって、そこは結構スイーツなんかを注力されてて、クレープとか、クレープのカウンターみたいなのがあって、そこで作ってもらえたりだとかですね。
12:19
あと、縁日風の射的とか、そういうものを楽しめたりとかですね。やっぱり外食が特別なものに、コロナ禍になってるじゃないですか、日常的なものというよりは、特別な時に行くものになってるので、ちょっとそういう晴れの日を演出するような、自宅では楽しめないんですけど、外食ならではの楽しみというか。
さっきのセントレーシスのレストランとかもそうですけど、これも外食ならではの楽しみ。自宅では再現できないようなエンターテインメントを追求するような、そういう動きが増えてきてるのかなと。
岡田 伺ってると、どうしてもすごもりになってる人たちに、もう一回出てきてくださいよという、こういう試みのような感じがしますね。外で食べるのはもっと楽しいんですよと。
ちょっと残念な感じになっちゃうというか、面倒くさいっていうのもあるかもしれないし、ちょっとトーンダウンするくらい雰囲気になっちゃいがちなんですけど、やっぱり外食って楽しいものですから。
本来はですね。自宅で、お家でご食事するのも楽しいんだけど、そうではないような、外食でしか体験できないような楽しみ。そういうのをですね。もともとカエテン寿司は結構エンタメ性が高かったんですけど、そこを上手く、またさらにバージョンアップするというような感じはありますよね。
時期的には僕はいいかなという気がするんですね。例えばいろんな外食産業さんも、コロナ対策はほとんどわかってきているので、ここまでしとけば大丈夫ですよというものもしてくれた上で、同時にこれだけ感染者増えると集団免疫というのがそろそろ日本人にも出てくるので、外に出やすい環境が整ってきた3年目だと思うんですね。
ですからそこでさらにもっと出てきてくださいよという動きがあるのはちょうどタイムリーなような気がしますね。
そうですね。
あとちょっと季節的なことも伺いたいんですが、これから秋が深まっていってということになるんですが、季節的にこれからそうした動きっていうのはさらに白車がかかりそうですか、あるいは冬に向かうので少し一段落すると見たほうがいいんでしょうか。どちらのほうが予測できます?
15:09
さらに加速するというか、徐々に回復していくのかなとは思いますね。国のほうもそっちに向けて足を向けていると思うので、水際対策の緩和もそうですし、国内の全国の旅行支援だったりとか行動制限も多分もう大きな緊急事態だとか、マンボウみたいな話にはならないと思うので、
徐々にやっぱり回復していくんじゃないかなと思います。
なるほど。もう一つ是非ともここは伺ってみたいんですけども、今インバウンドは来てないような状況ですよね。来てないような。今、日本人の消費者にどうやったら受けるかということを一生懸命ホテル業界も外食業界も考えているような気がするんですが、後々これインバウンドも意識した変革というのをそれぞれの業界、しそうですか?
そうですね。今でも国内向けにやっているかのようというか、やっているんですけども、イコールそれがまたインバウンドにも受けられるような、そういったものを目指しているような気がします。
さっき伺った中で、たとえば倉俊さんが浮世絵風のお祭り風の店内に変えているということは、むしろ日本人も嬉しいけども外国の方のほうが喜びそうですもんね。
そうですね。グローバル機関店と、まず目を打っている段階でインバウンドを意識した店舗ですので、今こういう施策を打っているというのは、もちろん国内のお客さんも呼び込みたいけれども、コロナ後についてはインバウンドの回復というのを本格的に進めたいということで投資をされているのかなと。
なかなかやはりしたたかですね。一石二鳥三鳥を狙っているという感じがしますね。
そうですね。宿泊業界も最近やっぱり地域連携みたいなものをすごくやっていて、こういった連携の動きというのは放っておけば来るような、コロナ前の状況の時はなかなかそういう発想って思われなかったんですけども、やっぱりホテル単体ではやっぱり今乗り越えられないということで、
やっぱり地域でいろいろ手を組んで、観光地としての魅力っていうのをやっぱりこう減らしてはいけないというような、いろんな飲食店とか観光スポットですね。なんかこう連携をしながら商品開発とかサービス開発とかするような動きがあるんですけども、ここも何ですかね、やっぱりインバウンドにとってはそのローカルの観光を楽しむっていうのがやっぱり私たちが海外旅行行くときも、
そこのローカルのものっていうのが一番の観光の魅力だったりするじゃないですか。
18:05
そこでしか食べられないものとかね、手に入らないものとかね。
そうそう。どっちかというと観光客向けのそういったお店ではなくて、地元の方が普段楽しんでいるようなものだったりとか食事なんかっていうのを、外国人の観光客の方も欲してるっていうのがあると思うんですよ。
だから今そうやって地域連携することで、地元ならではの商品とかサービスみたいなのが、アフターコロナでのインバウンドの需要につながっていくというふうに思います。
なるほどね。なんかこうあれですね、単体では苦しいけどみんな苦しいもの同士、手を握り合って頑張ったらいけるという、そういうマインドがそれぞれの地域とかそれぞれの産業界でできているような気がしますね。
あと円安もあるんで、今ちょっと輸入品とかがすごく割高になっているじゃないですか。食材とかも今、ちょっと空輸すると本当にうんちんとかも非常に割高になってしまうし、物によってはなかなか手に入らない食材みたいなのができているんですね。
結構ホテルとか飲食店で、じゃあ国産のものにやっぱり改めてちょっと注目しようじゃないかみたいな、野菜なんかもこれまでだったらこう、何かこういう人参だったら人参っていう発注の仕方が国産の人参であったりとか、どこどこ産の人参であったりとか、関西のどこどこの農家の人参みたいな、そういうちょっと発注の仕方に変わってきてるんですよ。
結果的にそのレストランとかで食べる食品がですね、料理が関西のそういう野菜とかお肉を使ったものになったりとか、そういうのって本当に観光客の人にとっても打ち出し方によってはすごくローカル食を楽しめるということで、需要が出てくると思うんですよ。
だから本当に悪いことばっかりでもないのかなと思ったりします。
今まで見落としてたところにしっかりと目配りして新しい魅力を作り出そうとしてると、そういう感じですね。
そうですね。
なるほど。そういったことも含めるとコロナ悪いことばっかりではないなという気がしてきました、だんだんと。
そうですか。私も話しててそんな気がして。
これで日本の魅力というかね、この放送は大阪からやってるわけです。関西の魅力とかそういうものがプラスされていって、新しいお客さんに来てもらうとか喜んでもらってなれば、これはもうコロナで結果的に良かったなということにもなりかねないなという気がしてきました。
わかりました。
2週にわたってコロナ禍の夏の経済の総決算ということで話を進めてきたんですが、聞いてるうちになかなか国境だけども新しい目がいっぱい出てるよという話が聞けて、非常に心丈夫な2週間だったような気がします。
21:11
田村恵子、産経新聞経済部記者でした。どうも田村さんありがとうございました。
ありがとうございました。
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