自然栽培と老少思想
今日も我が家の野菜たち、おいしいよ。
はい、始まりました農家のごちそう。
この番組は、北出雲に夫婦二人で開いた、自然栽培の再現、ぴたごらファームの栽培担当、私、古川恭介がお送りいたします。
この前ね、すごい風の強い日があって、本当に台風みたいなすごい風だったんです。なかなかの荒れ模様で、
私たちの住んでいる北出雲では、街の中に道が埋まってしまうぐらいの落ち葉の絨毯ができてたんですよ。
都会でも公園とかを散歩する習慣がある方は、想像に硬くないかもしれないななんて、そんなこと思っています。
我が家の庭にある柿の木もですね、今月初めに果実を取り始めたんですよ。
干し柿をするために。その時は葉っぱが付いてたんですけど、全部落ちてました。
ねえ、緑から赤になって茶色になって葉っぱが落ちる。
もういつの間にか季節は進んでいくわけですね。
もう20年以上前の話ですけども、私が中学生から聴いているサイモンとガルファンクルの2ndアルバム、サウンドオブサイレンスの中に、
レイフス・ダラー・グリーン、木の葉は緑っていう曲があるんで、すごいとても美しい曲なんですよ。
よかったらぜひ聴いてみてください。
時が足早に過ぎていくみたいなね、そんなことを歌った曲ですかね。
曲がりなりにも自然栽培をその生業にしている私たちですけども、
今日はですね、この自然を思想で考えるっていう風なテーマで話してみたいと思います。
いつも通りうまく話せるかわからないですけど、よかったら最後までお付き合いください。
古代中国に春秋戦国時代っていう時代があります。割と乱世の時代ですよね。
今日まで伝わる思想がいろいろ生まれたんですね、その時に。
その中にですね、老子と早子、2つ合わせて老早思想みたいに言うんですけども、
その共通点は、未知と書いて中国でタオって呼ぶんですけども、そのタオを大事とした考え方なんです。
タオっていうのは何かというと、万物の背後にある調和とかをもたらすすごい力みたいな感じですかね。
エネルギーみたいな、そんなイメージだと思うんですけども、それに沿って生きることを無為自然って呼んだわけです。
字としては何もなさずに自然だっていうことですね。
今日はこの無為自然から考えてみようと思います。老子の無為自然はですね、
よくその比喩で水が使われる、常然水の如しみたいな言葉があるんですけども、水は高い方から低い方に流れていくということですね。
四角い器に水を注ぐと四角になるっていう形を変えて、しなやかみたいな言い方かもしれませんけど、
それをどうでしょう、私たちのこの栽培に当てはめてみますね。
例えば雨が降るのにわざわざ水やりせんでもいいんじゃないのか。
虫は来るもんだから別にネットをかけて野菜に虫がつかないようにしなくてもいいんじゃないかっていうようなことを考えるかもしれません。
確かに畑にはその水が溜まる場所とかもありますから、そういう場所では水の好きな里芋とかを栽培して育てたら大丈夫じゃないっていうようなことかもしれません。
全部が全部一概に言えるわけではないんですけど、伝統野菜とかも適地適作、その場所であっているから長く栽培されているのかもしれませんね。
自由な生き方
一方ですね、その草壁のもう片方、草子、草地はですね、人間も自然の一部だよねって考えたわけですよ。
ということは、私たち一人一人ももっと自由に生きたらいいんじゃないか。
その人たちの身の丈とかあるがままに生きたらもっと楽なんじゃないかって考えたわけです。
それを遊ぶっていう、遊っていう字がありますけども、それを大切だって言ったわけですね。
そんなことを栽培で当てはめてみると、体を動かして収穫できる分だけ野菜を育てるとか、おいしく食べれる分だけ野菜を育てるみたいなことかもしれませんね。
過度に機械とかに頼って野菜を育てるのがどうかなとか、売り捌けないぐらい作りすぎてしまって、
そのしんどい思いをするのは誰なみたいな、そういうことかもしれません。
NHKの番組に100分で名著っていう番組があるんですけども、その中で草地の回、解説の源優宗久さんが説明として出していらっしゃったのは、
子供がすなばりすごい一生懸命楽しく一人で遊んでるとするじゃないですか。2人でも3人でもいいんですけど。
すごい大変そうやからちょっと変わったろうかみたいなことを言ったとしても、なんかあんまり意味ないよねっていうような話ですね。
子供とかその子供たちは一生懸命楽しくて遊んでるんで、何かのために身を削って頑張ってるわけじゃなくて、本当に楽しいからやってる、やりたいからやってるみたいなことかもしれません。
なるほど。この老少思想の無意自然ということから考えて、確かに色々な解釈の飛躍が私の中であって、
ちょっと違うなと思う方はまたご指摘があればコメントで教えていただきたいと思っています。
ひとまずはですね、自然っていうのは「そう」っていうことね。不自然っていうのは逆らうこと。何に?って言うと道にですね。
思想の話をすると下手っぴで、今日はこんな感じでお許し願えたら嬉しいです。
ではごちそうさまでした。