マクロのニュースを日常に落とし込む政治経済情勢活用ラジオ、前回からの続きです。
では財務省で使われているレポート、2025年4月15日のものですね。
年間10回から14回ぐらい、3館額のまさに経済と財務のスーパースターの専門家の皆様が財務大臣に現状認識と意見を述べるための会議で、日本の課題と方向性について議論した内容をまとめたと言われる。
【おついち】つまりこれ日本の国家課題ですから、課題以降ビジネスチャンスですから活用に関するネタはいくらでも入ってますけど。
【おついち】おそらく。
【おついち】中のレポートから、実際に文言を抜粋してそれについての村さんにお答えいただこうかなという機能をやっていこうと思っております。
【おついち】では早速なんですけども、リーダーが気になったやつからいきますね、どんどん。
【おついち】まず前半はですね、まさに書かれてる通り日本の人口グラフがひたすら続きまして、もう諸子これから無理ですと。
【山本】簡単に言うと、もう無理ですというようなレベルで書いてます。
【おついち】書いてますね。
【山本】特に気になったところで言いますと、ページ4。
【山本】我が国の就業者数は女性と高年齢層の労働参加を進めてきた等により、2010年以降は増加傾向にあった。
【山本】が、近年頭打ちの傾向ということで、そういう意味でもう無理ですという話ですよね。
【おついち】そうですね。これはね、日銀さんも同じ見解なんですよ。
【山本】前回撮りましたもんね。
【おついち】上田総裁が、今の総裁が就任した時の会見で、女性のと高齢者層の労働参加って、そろそろ頭打ちなんじゃないかっていうデータも出てるんですよね。
【山本】はい。
【おついち】はい。もう見解が一致している。財務省と少なくとも日銀で見解が一致している点。
【山本】うん。で、頭打ちってどういう状態なんですのっていうのがね、なんと各国との比較のグラフが載ってまして、これは非常に見やすい。
労働参加率の国際比較っていうのが載ってるんですけども、まず女性の労働参加率。
こちら15歳から64歳ということなんで、まさに生産年齢人口と言われるレンジですね。
日本の74%の女性が労働参加していると。多いね。
【おついち】いや、すでに74%。
【山本】うん。2022年のデータですね。
比較対象が載ってるんですね。アメリカは69%。韓国は62%。
そう考えると、収入とかね、役員とか幹部とか国会議員の数とか、いわゆる女性活躍という文脈でいろいろ言われてますけども、
働いている人の数で言ったらね、よく男女平等とか、専業主婦がどうたらこうたらとか言いますけども、
フランス、アメリカ、韓国よりもよっぽど女性は働いているのが日本ですと。
【おついち】労働参加という観点だけで見ると。もちろん平均賃金がとか、環境がとか、そういうのは置いといて。
【山本】全くその辺は追いついてないようにも感じますけどね。体感ではね。
ただ、データとして労働参加率だけ見ると、フランス、米国、韓国よりも上にあると。
【おついち】全然上にあると。
【山本】2022年ですけどね、データとしては。
【おついち】もう一つ、これすげーなと思ったんですけどね。高齢者の労働参加率ね。
こちら65歳以上ですね。26%です、日本。
【山本】ね。
【おついち】え、だから65歳以上の人のさ、4分の1働いてるってすごくない?
【山本】そういうことです。
【おついち】だってしかもさ、65歳以上全部でしょ?
【山本】はい。
当たり前やけど、100歳働かへんやん。
【おついち】その通りです。はい。
【山本】だからムチャムチャ働きますよ。
【おついち】あの、60、75歳ぐらいまでの増員やったら、かなりの割合働いてるってことになるんじゃないかなと思うんですね。
【山本】で、しかも他の国に載ってるんですけど、フランス4%ですからね。
【おついち】はい。
【山本】で、ドイツ8%。
【おついち】ね。
【山本】イギリスで11%ですかね。
【おついち】はい。
【山本】はい。っていうところなんで、まあお隣の国もっとすごいですけどね。
【山本】あの、韓国37%労働参加っていうかね。
【おついち】いやー、すごいよねー。
【山本】ドナリダトネンって感じなんですけども。
【おついち】65歳以上でっていう、これも2022年のデータですよ。
【山本】というのが、頭打ちですよってとこですよね。
【おついち】はい。
【山本】これ何かコメントあります?
【山本】もはやもう、もはや言うことないんですかね。
【おついち】いや、もう言うことないですね。
【おついち】あのー、国際比較までされちゃうともう本当に偶の音も出ないというか、はい。
【山本】そういうレベルで書いてますよというね。
【山本】しかもこれ一枚でも見やすいですわ、この資料。
【おついち】めちゃくちゃ見やすい。
【山本】めちゃくちゃ見やすい。
【山本】あのー、今回も言いますけども、
【山本】ぜひご自身で見てください。
【おついち】そうですね、ぜひ。
【山本】この資料、ものすごく面白いですから。
【おついち】見ながら、一緒に見ながらね、これ聞いていただいてもいいぐらい。
【山本】はい、それが一番いいと思います。
【山本】これ各項目ですね、大きい見出しがあってですね、書かれてるんですね。
【山本】労働・人的投資についてとか、企業支援についてとか、地方創生についてとか、米水田対策とか。
【山本】そういうふうな目次で、だいたい50ページぐらいの資料になっておりますと。
【山本】で、次に気になった点いきます。
【山本】これ労働参加・人的資本・人的投資ですかね、の文脈の15ページになりますね。
【山本】こちらにこのように書かれております。
【山本】夫の家事・育児時間が長いほど、妻の出産前後の離職率は低くなっており、
【山本】仕事と育児・介護等との両立に向けた環境整備を一層進める必要。と書いてますね。
【山本】結構ね、男性育児休暇の文脈で、男性の育児期間が長いほど、第二子が生まれやすいとかね、
【山本】女性の産後物が減ったりとか、そういうデータがよく言われてたんですけど、
【山本】出産前後の離職率と、本当の家事参加率にそういうデータがあるんだよね。
【深井】データがあるっていうの面白いですね。
【山本】これはね、面白いねって思って。そんな明確に出てるんや、っていうので。
【深井】これ読んで初めて知りました、僕も。
【山本】だから結局、全員で働かないと、さっきの生産性だけじゃなくて、生産力が足りてないわけだから、
【山本】出産を機に女性が辞めるっていうのは、ものすごいダメージですわね、というお話の時に、
【山本】男性を育児参加させて、女性が働くという、もはや総力戦じゃん、みたいな感じなんですけど、
【山本】そういうことが求められてるし、そこに対してさ、この財務省レポートでさ、直接的にこの文が書いてるってすごくない?
【深井】いやー、すごいよね。
【山本】なんか、労働白書とか、厚生労働省の資料にはよく書いてますね。
【山本】人工動態資料とか。 【深井】もちろんです。
【山本】財務省の国家の財政施策の文脈で、夫の家事育児の参加率が指摘されるんやで。
【山本】すごい時代。
【深井】いやすごい時代ですし、それだけ、もう喫緊の財政に間接的、ほぼ直接的に影響を与えるようなレベルで、課題だって言われてる。
【山本】ですね。で、前回ですね、全体結論というか、一番この資料が伝えたいことは野村さんが結論として前回喋っていただいてるんで、
前回聞いてない方はまだ聞いていただいたらいいんですけど、それが本の中にも書かれてましてね。
【山本】非正規労働とかではなくて、短時間正社員といったような多様な正社員形態を希望する声はあって、その導入拡大をすべきだっていうようなことが書かれてますね。
【深井】これ、覚醒の勘がある。財務省の資料にね、こういうことが載ってるっていうのは。
【山本】こういう働き方を進めてくださいって、国家命令が出てるような気分じゃないですか、言ってしまえば。命令は言い過ぎやけど。
【深井】でも有識者の方々が、こういう働き方っていうものが今後企業で確実に必要になってきますよって言ってるんだから、どういう形であれ対応はしていかないといけないよね。
【山本】正社員、非正社員みたいな、そういうセグメンテーションじゃ、労働を区切れなくなってきたっていうようなぐらい、労働人口が少ないっていうようなことが言えるんじゃないですか。
【深井】これから僕読み取ったのは、多様な働き方を求めている。つまりね、人によって非正規でいたい人もいれば、正規社員でいたい人もいて、それをまずは認めて、
いろんな働き方が、それぞれがやりたい働き方をできるようにすることっていうのが本当は大事だよね、国の施策としてはと。
っていうことが言いたいんじゃないかなというふうに僕は受け取っております。
【樋口】なるほどね。というのがまず注目した点ですね。こんな感じでリーダーの注目したところにどんどん行っていくみたいなと。
【深井】なるほど、こういう感じですね。
【樋口】じゃあ次行きます。えらい飛びます。26ページ行きますね。
こちらですね、企業の支援の在り方ですね。国として全体でどこに資本投下をして重点的にしてこの国を良くするかっていう今年の計画なわけじゃないですか。
【深井】そうですね。
【樋口】第1回の放送の時の例えの取り方としては、今回うちでは〇〇部署に予算投下して伸ばしていくぜっていうようなやり方だから、それぞれの資源配分の仕方みたいなのが書いてあると。
今回取り上げたですね、そのページ26とかその続きになるようなページ27とか書いてあるんですけども、すごい明確に書かれてますね。これ何か。中小企業と中堅企業と大企業っていう風に分けられてるんですよ。
【深井】あー細かいね。ちゃんと分けてる。
【樋口】さつ、それ支援の仕方っていうのを国家単位で語るんだから当然なんですけど、補助金とかのことを書いてるんですね。で、バチバチですよこれ。読みますね。
【樋口】中堅企業は中小企業よりも経営基盤は強固であり、中小企業と同じ支援が正当化されるべきではないって感じですよ。
【深井】すげーって思って。よく書いたね。かっこいいっすね。ここまで明確に言い切ってくれるのはなかなかないと思います。
【樋口】基本的に予測できると思うんですけど、しかしながら現行の中堅企業への支援は中小企業と同じ要件で同じ補助を受けられることとなっているって書いてるんだから、そんなことやってる場合じゃねーよってことに書いてる。
【深井】それは賃金水準の引き上げとか地域の差とか税制優遇とかその辺が中堅と中小で全然違うのに、企業規模に合わせて一色他で補助金なんかやってたら本来のところに行かなくて無駄な投資になってますよみたいな。
【おついち】ような文脈でマジで書かれてますからね。【深井】読み取るとそういう言い方が書かれてますね。
【おついち】さらに続きがあって、じゃあ大企業はどうやねんって話なんですけども、大企業も書かれてます。
【おついち】大企業は中堅企業に増して資本基本は強固であり、ノウハウも存在することから、中小企業と同様の理由で支援を行う妥当性はない。
【深井】いやー、言い切ってるね。【おついち】しかもさ、資料を直接見ていただいたらいいんですけど、太字っすからね。
【深井】太字やし、また産業政策の失敗は数多くある。とにかくこの資料を上から下まで現実を直視しようよっていう資料、フルパワーで。
【おついち】正確な今の続きを読みますね。中小企業と同等の理由で大企業を支援する妥当性はないと、また産業政策の失敗は数多くされており、我が国でも過去、特定産業に対して大企業を含む支援を行ったものの、プロジェクトは失敗し、期待された成果を上げられなかった事例が存在ですよ。
【深井】いやー、言えないよー。【おついち】ほほー。【深井】いやだってこれ、自分たちも失敗してますっていうことやからね。
【おついち】私たち失敗してましたよねっていう。【深井】そう、支援を行ったけど、プロジェクトは失敗で、民間の企業は失敗したっていうこともあるけど、支援の先として、支援方法として失敗したから、その直下に、過去の特定産業に対する支援の例って言っても、自分の傷を直視するかのような事例がめちゃくちゃ具体的に書いておられて。
【おついち】だって、どこどこの会社で何年と何年に何本の補助金をね、ちょっとあまりにもラジオで言うのは我々、甘かられるから。企業名書いてますので、もう29ページ見ていただいたらいいんですけども。計画は大幅に後ろを倒れ、また最後まで米欧等の市場国における安全認証の見通しが立たなくなったことを受け、開発中止に至った。えげつねー。
【深井】いやー、これ経済産業者、多少のお話やから、なかなか書けないんですけど、財務省さんの文化会の方々がちょっと直視しちゃったなと。
【樋口】だからまさに外部から専門家を持ってきて、これだって財務大臣に出す資料でしょ。ちゃんと金使いやって言ってることでしょ、これ。
【深井】そうです。ちゃんと金使いやし、金の使い方を考えろやって言っておられるんで。
【樋口】もうちょっとちゃんと細分化するなり、中堅と中小で一緒にお互いやってもダメだし、そもそも評価するためのフレームワークってこういうフレームワークがあるのか使えやみたいなの書いてるし、共鋭ですわ。
【深井】いやー、IMFの資料も持ってきてますからね。世界銀行ね。
【樋口】世界銀行ね。しかも産業政策においてはこういうふうの外部性が明らかに特定されてるんやから、この分野では投資すんなとか書いてるし、ひょひょひょって感じですよ。ぜひ読んでいただきたい。
【深井】ぜひ読んでいただきたい。
【樋口】続きにはですね、AI半導体分野への支援に関しても同じペンションで書かれておりますので、これに関してはご自身で読んでください。
【深井】そうですね、はい、ぜひ。
【樋口】我々が言うのはもう苦しい。
【深井】そうなんですよね。これでもかと現実を直視させてくれると。
【樋口】ということは逆に読み取り方がいろいろあってね。中小企業に関しては本当に支援が必要だったらちゃんと正当化されて妥当な支援を受けて、成長と生産力ですよね、今回の課題に寄与してくださいというメッセージとも受け取れると。
逆に中堅企業は今までザルとは言わないですが、中小企業と同じような経営基盤があるのに同じ補助金を受けられたっていうような、そういう甘い世界はやめとけやっていうふうに書かれてるってことですよね。
【深井】はい、その通りです。
【樋口】大企業に関しては妥当性はないなんて書かれてるんだから。余裕はないからみんなフルパワーでねっていうようなことじゃないですか。
【深井】はい、そうです。
【樋口】そんなことが書かれてますよと。よくよく企業の人で特にマネジメント層まで行った人は見とかないとまずいですよね。
【深井】そうですね、例えばそれぞれの規模に応じて施策っていうのが書かれているんで、これまでと同じような感覚で経営だとかマネジメントをしていると、そのうち足元を救われる可能性があるよっていうことが書かれていると、僕は読み取ったっていうことですね。
【樋口】だってもともと第一回で結論言ってますけども、人口減少と少子化・高齢化を今すぐ止めることは不可能に限りなく近いというエマージェンシーコールがなっているわけで、そうなったら君たちにこういう対策はご協力していただかざるを得ないみたいなのが書かれているわけですよね。