営業チームの成果とモチベーションの考察
今回は、営業チームの成果とモチベーションについて、事前に共有してもらった資料、これをちょっと深掘りしていきたいなと思っています。
いやー、これ面白い視点が多かったですよね。
そうですね。
特に気になったのが、あの資料の冒頭にあった、「ポイントは稼いだけど、なんで俺契約ゼロなんだろう?」っていう若手の営業の方のつぶやき。
あー、ありましたね。
これなんか、リアルでグッときますよね。チーム全体の目標達成率は上がってる。でも、個人の手応えは薄いみたいな。
うん。
で、問い合わせは増えてるのに、なぜか継続率は下がってるとか。この違和感って、一体なんなんでしょうね。
あのー、この資料では、これを行動断片化っていう言葉で説明してますね。
行動断片化ですか?
えー、良かれと思って、例えばポイント制度みたいな、すぐにご褒美がもらえる仕組みを入れると、かえって数をこなすこと自体が目的になっちゃう。
あー、なるほど。
そうすると、行動本来の、なんていうか、意味とか質とかを見失わせちゃうっていう、そういう落とし穴があるんじゃないかと。
はっ、数をこなすことが目的化する。
そうなんです。例えば、仮伝数とか、アポ数にポイントがつくと、人ってどうしても、小さな報酬を得るための行動、マイクロ行動って言ってますけど、それを最適化しがちなんですよね。
なるほど、なるほど。
で、これ、心理学的な背景も指摘されてて、えっと、オペラント条件付け。行動の後にご褒美があると、その行動が強まるっていう。
はいはい、ありますね。
それとか、あと、過正当化効果。もともとお客さんのために、みたいな内側の動機があったのに、報酬、つまりポイントのためにやる、みたいに外に的なものに置き換わっちゃう。
うわー、それ結構ありそうですね。
ええ。結果としてなんかヒアリングが浅くなっちゃったりとか、まあ言い方悪いですけど、取れそうな人ばっかり狙っちゃうとか。
あー、効率重視になっちゃうわけだ。
そういう傾向が出やすくなる、ということですね。
なるほどな。仕組みが意図せずに行動を細切れにして、なんか本質から遠ざけちゃう、と。うーん、まさに木を見て森を見ず、みたいな。
ええ。
じゃあこれ、どうすればいいんでしょうね。数字だけに頼らずに、メンバーがもっとこう主体的にやりがいを持って動けるようにするには、何か浸透ありましたか?
はい。あのー、資料で強調されてたのは、やっぱり大事なのは、3つの心理的な欲求を満たすことだと。
3つの欲求?
ええ。自立性と有能感、それから目的ですね。
自立性、有能感、目的。
つまり、自分で考えて動けるっていう感覚。それから自分の成長とか貢献を実感できるっていう感覚。そして、自分の仕事がちゃんと意味のあるものにつながってるんだって感じられること。
なるほど。
だから評価も単なる数字、定量的なものだけじゃなくて、例えばお客さんの声とか、提案の質とか、プロセスでの工夫とか、そういう訂正的な側面。
ああ、訂正的な側面?
ええ。それもちゃんと組み込んでいく必要があるんじゃないかと。
定量と訂正の組み合わせですか?確かに数字だけじゃ見えない価値ってありますもんね。
リーダーの関わり方と報酬制度の重要性
そうなんです。
でもそれを具体的にどうやって精度に落とし込むかって結構難しそうですよね。
そこも具体的な進め方が提案されてて面白かったですよ。精度を共に育て直すっていう考え方。
共に育て直す。
はい。3つのステップで進めるんです。まず1、現状の仕事の流れと報酬がどう紐づいてるかをみんなで洗い出す、可視化する。
次に2ですね。もう警戒化しちゃってるルールは削る。意味のある行動とつながるようにルールを統合する。あるいは報酬の形自体を別のものに置き換えるとか、そういう改善策をみんなで議論する。
なるほど。削る、統合する、置き換える。
そして最後にいきなり完璧を目指すんじゃなくて、新しい仕組みを小さく試してみる。プロトタイプですね。
ああ、小さく試す。
とにかく現場を巻き込んで一緒に進化させていくプロセスが重要なんだということですね。
なるほど。一方的にこれやってじゃなくて、一緒に育て直すって言い言葉ですね。納得感も生まれそうですし。
そう思います。さらに精度だけじゃなくて、結局はリーダー自身の関わり方、ここが鍵になるんじゃないかっていう点も結構強く示唆されてましたね。
リーダーの関わり方。
ええ。単に目標を達成したとか、何ポイント稼いだって結果だけを問うんじゃなくて。
はい。
例えば、今日お客さんと話してみてどんな気づきがあったとか、どんなところに難しさを感じたとか。
ああ、プロセスとかその人の感情とか。
そうなんです。行動の意味合いみたいなところに光を当てるような問いかけ、これが大事なんじゃないかと。
結果だけじゃなくてそこに至るプロセスとか、本人の内面に目を向けるコミュニケーションですか。これは深いですね。
ええ。
そういう問いかけがあると、メンバーの意識も単なる作業から意味のある仕事へ変わっていくきっかけになりそうですね。
まさにそうだと思いますね。
いや、それで資料の最後は私たち自身への問いかけで締めくくられてましたよね。
はい、そうでしたね。あなたのチームにはどんな意味ある報酬がありますか。そしてリーダーであるあなた自身はどんな言葉でメンバーのもっとやりたいを引き出しますか。
これちょっと立ち止まって自分のチームのこととか自分の関わり方とか考えてみる価値がありそうですね。
本当にそうですね。
ちなみに今日お話しした内容に関連するより詳しいヒントなんですけど、これ資料の元になった発信元、メルマガでもいろいろ展開されてるみたいです。
あ、そうなんですね。
はい。もしご興味があれば概要欄にリンク貼っておきますのでそちらも参考に見てください。
多動前後コーチングメルマガでしたっけ。
ええ、確かそうだったと思います。
というわけで今回は営業チームのマネジメントとモチベーションについて資料をもとに深掘りしてきました。
いやー数字と人の心のバランスって本当に奥深いテーマですね。
えー尽きないですね。
また次の探求でお会いしましょう。ありがとうございました。
ありがとうございました。