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今晩は、今夜もまた、おやすみ歴史ラジオの時間がやってきました。 ベッドに入って、一番リラックスできる姿勢で聞いてね。
今夜から4回にわたって、豊臣秀吉の後に天下を統一し、 260年もの長い平和の意思事を築いた男、徳川家康の生涯をお届けします。
後に天下人となる家康ですが、その人生の始まりは、豊臣秀吉の華やかな出世ストーリーとは真逆で、 ひたすら耐えて耐えて、チャンスを待つ我慢の連続でした。
1542年、今の愛知県岡崎市にある岡崎城で、家康は生まれました。 当時の名前は竹千代といいます。
当時の徳川家は松平という小さな勢力で、 西には織田家、東には駿河の国、今の静岡県を治める今川家という、 2つの巨大な大国に挟まれて、いつ滅ぼされてもおかしくない危険な状態にありました。
小さな国が生き残るためには、どちらか大きな国を頼るしかありません。
そこで家族と国を守るため、家康はわずか6歳の時に織田家へ人質として送られることになります。
生まれてすぐに母親と離れ離れになり、さらに6歳で父親とも離れて知らない国へ行く。
想像するだけでも寂しくて胸が痛くなるような涙の少年時代でした。
さらに運命は家康に試練を与えます。
今度は8歳から19歳までの多感な青春時代のすべてを、 今川家の人質として孫夫、つまり今の静岡市で過ごすことになるのです。
人質と聞くと、暗い牢屋に閉じ込められているイメージがあるかもしれません。
しかし、今川家のトップであった今川義元は、 家康の類稀な才能を見抜き、一流の教育を授けました。
今川義元はとても教養が高く、京都の美しい文化を愛する大名でした。
そのため家康は、孫夫の豊かな自然と、 当時日本最先端だった高い文化に触れながら、
一流の家庭教師の下で戦いの作戦や、 人の上に立つリーダーとしての心の持ち方を熱心に学んでいったのです。
孫夫での暮らしはとても穏やかで、 家康は文武領土の立派な若武者へと育っていきました。
家康にとって、この孫夫の町は、ただ苦しいだけの場所ではなく、
後に第二の故郷として人生の節目で何度も帰ってくる、 最も大切な心の拠り所となったのです。
しかし、どんなに孫夫の暮らしが充実していても、人質は人質です。
自分の生まれ故郷である岡崎城には、 今川家の命令がないと帰ることもできません。
岡崎城に残された家康の部下たちは、 今川家からとても厳しい仕事をさせられ、
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お給料も満足にもらえず、じっと耐えていました。
家康はいつか自分の力で、 故郷で待っている大切な仲間たちを迎えに行き、
みんなを幸せにしたいと、 孫夫の美しい空を見上げながら、じっと爪を研いでいました。
そんな家康が19歳になった時、 歴史を揺るがす大事件が起きます。
1560年、主君である今川義元が、 織田信長を倒して京都へ行くために、
二万五千という大軍を率いて出陣したのです。
もちろん、家康も今川軍の一員として 戦場に借り出されることになりました。
しかし、義元が家康に命じたのは、 きらびやかな主役の役目ではなく、
裏方でありながら最も危険な任務でした。
家康に命じられたのは、大高城という味方の お城にお米や塩などの評労を届ける作戦でした。
当時、この大高城は織田軍に完全に包囲されており、
城の中の兵士たちは食べるものが完全になくなり、 ガシ寸前という極限の状態に追い詰められていたのです。
もしお米が届かなければ城は全滅し、 今川軍全体の作戦もすべて失敗してしまいます。
お城の周りには織田方の鋭い見張り盤が何重にも構えて、
蟻の一匹も通さないほどの厳しい警戒を強いていました。
普通に行けば見つかって一瞬で全滅してしまう絶望的な任務でしたが、
ここで家康は、19歳とは思えない驚くべき知恵とチームワークを発揮します。
家康は、わざと別の離れた場所に味方の兵を動かして大きな音を立てさせ、
敵にそっちから攻めてきたぞと思わせる作戦に出ました。
織田の軍勢が慌ててその場所へと注意をそらし、
大鷹城の周りの見張りの目が一瞬ゆるんだその隙を見逃しませんでした。
家康はお米を積んだ馬たちを引き連れ、
まるで矢のようなスピードで泥道を駆け抜け、
見事に一人の犠牲も出さずに城内へと滑り込んだのです。
命がけで兵狼を届け、上に苦しむ仲間たちを巣んでのところで救い出した家康。
お城の中で兵士たちから涙を流して感謝され、
大躍を果たしてほっとしたのもつかの間、
本隊から信じられない緊急の知らせが飛び込んできました。
織田信長の激しい奇襲により、
総隊長の今川義元が桶狭間の戦いで打ち取られたという衝撃のニュースでした。
絶対的なリーダーを失った今川軍は一瞬でパニックになり、
戦場にいた大名たちはみんな、
雲の子を散らすように自分の領目へ向かって逃げ返っていきました。
しかし敵陣の真ん中にある大鷹城に取り残された家康は、
ここで取り乱すことなく驚くほどの冷静さで状況を分析します。
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周りの味方がいなくなり織田の軍勢が迫ってくるかもしれないこの状況は、
普通に見れば大ピンチです。
しかし家康はみんなが逃げ惑う今こそ、
誰の命令も受けずに自分の生まれ故郷である岡崎城へ帰る絶好のチャンスではないか、
と考えたのです。
家康は急いで残った軍をまとめ、夜の闇に紛れて大鷹城を静かに脱出しました。
敵の追手を警戒しながら慎重に道を進み、
ついに誰もいなくなっていた岡崎城へと入ったのです。
幼い頃に人質として故郷を離れてから実に十数年ぶりの帰郷でした。
城の門をくぐりずっと自分を待ってくれていた懐かしい故郷の仲間たちと抱き合い、
岡崎の土を踏みしめたとき家康の胸には言葉にならない熱いものがこみ上げました。
じっと耐え続けた長い少年時代がようやく報われた瞬間でした。
こうして家康は今川家から完全に独立し、
自分の国を持つ一国の大名として歴史の表舞台へと力強く名乗りを挙げたのです。
しかしこれはまだこれから始まる長い天下への旅のほんの序章にすぎませんでした。
それでは第1話のお話は操作はここまで。
ゆっくり目を閉じて明日の続きを楽しみにしていてね。
おやすみなさい。