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第12回 歴史のバトン【戦国編】第6走者:真田幸村(2/3話)
2026-06-24 08:17

第12回 歴史のバトン【戦国編】第6走者:真田幸村(2/3話)

真田幸村の第2話

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こんばんは、今夜もまた、おやすみ歴史ラジオの時間がやってきました。 ベッドに入って、一番リラックスできる姿勢でちょうね。
今夜お届けするのは、真田幸村の物語の第2話です。 昨日の第1話では、小さな国に生まれた幸村が、狐のようにズル賢くて頼もしいお父さんから、
知恵とチームワークを学び、天下の徳川家康の大軍をあっと驚く罠で見事にどけた、爽快な大逆転劇をお届けしました。
真田の誇りを胸に、輝かしい未来へ歩み出した親子でしたが、時代の大きな波は彼らに過酷な試練を与えることになります。
あの関ヶ原の戦いが起きた時、幸村とお父さんは、豊臣家への恩義を守るために家康の敵である西軍に味方をしました。
そして、またしても持ち前の知恵を使って、攻めてきた徳川の軍勢をボコボコに追い返すという大活躍をしたのです。
しかし、日本全体での戦いは、家康の率いる東軍の勝利に終わってしまいました。
戦いに負けた真田親子を待っていたのは、あまりにも寂しい厳しい現実でした。
家康を二度も苦しめた恐ろしい親子ですから、普通ならすぐに処刑されてもおかしくありません。
しかし、幸村のお兄さんが家康の味方をしていたため、何とか命だけは助けられることになったのです。
その代わりに命じられたのが、久戸山という高野山の麓にある寂しい山奥の村への追放でした。
それは、これまでの華やかなお城での暮らしとは正反対の、あまりにも過酷な日々でした。
周りには監視の目が光り、お城を出ることも、自由に人と会うことも許されません。
何より、真田家としての財産をすべて没収されてしまったため、毎日の食べ物にも困るほどの、ものすごい貧乏生活が始まったのです。
お父さんと幸村は、生きるために必死でした。
プライドを捨てて、村の人たちと一緒に汗を流して畑を耕したり、真田紐という独自の丈夫な紐を編んで、
それを家来たちに町へ売りに行かせたりして、何とかその日暮らしの小銭を稼いでいました。
あの日本中を震え上がらせた天才親子が、山奥の小さな家で、毎日パチパチと紐を編んで暮らしている。
それは、畑から見れば、完全に牙を抜かれ、時代に忘れ去られたかわいそうな親子の姿でした。
そんな静かで寂しい暮らしが、なんと十四年もの長い間続くことになります。
長い年月の間に、あんなに元気で不敵な笑みを浮かべていたお父さんも、すっかり白髪のおじいちゃんになり、病気がちになっていきました。
そしてある日、お父さんは、もう一度広い世界で暴れる夢を見ながら、静かに息を引き取ってしまったのです。
03:06
たった一人、久戸山に取り残されてしまった雪村。
お父さんを失った悲しみと、いつ終わるとも知れない貧しい隠居生活の中で、雪村の髪やひげにも少しずつ白いものが混ざり始めていました。
真田の時代は、もう終わってしまったのだろうか。
私はこのまま、この静かな山奥で、誰にも知られずに老いて死んでいくのだろうか。
そうやって、ふと弱気になりそうな夜もありました。
しかし、雪村の心の中に灯った真田の誇りという情熱の火は、十四年という長い年月の雨に打たれても、決して消えてはいませんでした。
雪村は、毎日パチパチと紐を編みながらも、頭の中では常に、世界中の戦いのニュースを集めていました。
いつか、あの徳川家康がもう一度動く時が来る。
その時こそ、お父さんから受け継いだ真田の知恵を、もう一度日本中に知らしめるのだと、じっと静かに牙を研ぎ続けていたのです。
そして、ついにその時が訪れます。
大きくなった豊臣家と、天下を完全に握りたい徳川家康が、最後に撃突する大阪の陣という大戦争が始まろうとしていたのです。
徳川の大軍に囲まれ、ピンチに陥った大阪城の豊臣家は、日本中の強い武将たちに、助けてくれと手紙を送りました。
もちろん、その手紙は、久戸山の雪村の元にも届いたのです。
手紙には、こう書かれていました。
真田雪村殿、あなたのお父上がお持ちだった、あの徳川を震え上がらせる素晴らしい知恵を、どうか豊臣のために貸してほしい。
雪村は、その手紙をじっと見つめ、にやりと、あのお父さんそっくりの不敵な笑みを浮かべました。
待っていたぞ。ついに、真田の知恵が必要とされる時が来た。
お父上、見ていてください。これから、家康の度肝を抜いて見せます。
しかし、城を出るには、家の周りをぐるりと囲んでいる徳川の監視の目をすり抜けなければなりません。
そこで雪村は、お父さん譲りの最高にずる賢い作戦を立てました。
ある日の夕方、雪村は自分の家に、村の人々や、自分を厳しく見張っている監視の兵たちを全員招待したのです。
これまで長い間、お世話になりました。私もすっかり年老いて、もう暴れる元気もありません。
これからはこの村で、静かに一生を終えるつもりです。
今夜は、私のささやかなお別れ会だと思って、どうぞ遠慮なく飲んでください。
そう言って雪村は、とびきり美味しいお酒と料理を、これでもかと振る舞いました。
06:02
最初は、真田が怪しい動きをしないかとギラギラした目で警戒していた監視の兵たちも、
雪村のあまりにも寂しげで、弱々しい演技にすっかり騙されてしまいました。
あの真田も、ついに牙を抜かれてただのおじいちゃんになったかと、すっかり安心したのです。
夜が更けるにつれ、宴会は大盛り上がりになりました。
雪村は笑顔でお酒を注ぎ回り、兵たちのグラスを次々に満たしていきます。
やがて深夜になり、激しい雨が屋根を叩きつける頃には、
お酒をたっぷりと飲まされた監視の兵たちは、床にゴロゴロと転がり、
大きないびきをかいて泥のようにぐっすりと眠りこけてしまいました。
静まり返った部屋の中で、雪村の目がキラーンと鋭く光りました。
さっきまでの弱々しいおじいちゃんの姿は、どこにもありません。
雪村はお父さんの遺杯をしっかりと胸に抱き、足音を忍ばせて、眠る兵たちの間をすり抜けました。
そして、嵐の降る真っ暗闇の中、裏口から静かに家を抜け出したのです。
土砂降りの雨は、雪村の足音と気配を完全に消してくれました。
家やすでん、真田はまだ、死んで羽織らぬぞ暗闇の中、
険しい山道を一歩一歩、力強く踏みしめながら、雪村は大阪城へと向かって走り出しました。
14年もの間、じっと我慢して牙を研ぎ続けていた真田雪村、当時47歳。
ついに、時代に忘れ去られていた天才が、最後の、そして一番大きな歴史の舞台へと飛び出します。
真っ赤な鎧を身にまとい、日本中を震撼させる大活躍を見せることになるのですが、その感動のクライマックスはまた明日。
今夜は、どんなに寂しい日々でも、決して夢をあきらめずに牙を研ぎ続けた、雪村の強い味のある心を思い浮かべながら、ゆっくりと眠りについてくださいね。
それでは、おやすみなさい。
08:17

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