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第36回【群雄・武将シリーズ】大谷吉継(3/3話)
2026-09-19 06:34

第36回【群雄・武将シリーズ】大谷吉継(3/3話)

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今晩は、今夜もまた、おやすみ歴史ラジオの時間がやってきました。
ベッドに入って、一番リラックスできる姿勢で聞いてね。
前回は、称賛が極めて薄いと知りながらも、命を懸けた友情のために石田光成の挙兵に加わり、
関ヶ原の戦場で東軍の大軍を相手に凄まじい奮闘を見せた大谷吉継の覚悟をお届けしましたね。
今回は、激戦の中で訪れた運命の裏切りと、己の誇りと友情を貫き通して散っていった大谷吉継の最後を書く、
完結編の第3話をお届けします。
松尾山からなだれのように駆け降りてきた小早川秀明の1万5千を超える軍勢は、
それまで西軍として共に戦っていたはずの味方である大谷陣営の側面に容赦なく襲いかかりました。
この卑劣ともいえる凄まじい裏切りに対し、吉継は驚き崩れることなく、
あらかじめ配置していた控えの兵をすぐさま動かして迎撃を開始します。
目が見えぬ吉継の指揮の下、大谷軍は怒涛のように押し寄せる裏切り者たちの軍勢を、
なんと3度に渡って押し返すという驚異的な粘りを見せたのです。
しかし、戦況の悪化はもはや止めることのできない巨大な流れとなって吉継を追い詰めていきました。
小早川の裏切りに引きずられるように、周囲の脇坂康春や口木本綱といった武将たちまでもが次々と当軍へ寝返り、
吉継の陣営は完全に包囲されてしまったのです。
前後左右を無数の敵に囲まれ、矢玉が激しく飛び交う混乱の極みの中で、
吉継の兵たちは最後の一兵まで勇猛に戦い続けました。
視力を失い、体も動かぬ吉継は腰の上で静かに戦況の報告を聞きながら、
自らの命の終わりが刻一刻と近づいていることを悟っていました。
しかし、その心に後悔の色は微塵もありませんでした。
友のために全てを継ぎ込み、全力を尽くして戦い抜いたという誇りだけが、その胸を満たしていたのです。
包囲網が日々に狭まり、陣営の壊滅がいよいよ目前に迫ったとき、
吉継は側近である湯浅五助を静かに呼び寄せました。
五助は、吉継の病による苦難の時期もずっと側で支え続けてきた、最も信頼の厚い家臣でした。
吉継は静かな声で五助に語りかけ、もはやこれまでであること、そして自らの最後を解釈するよう命じたのです。
その際、吉継は五助に対して一つだけ堅い約束を交わしました。
それは、病によって痛ましく変貌してしまった自分の首を絶対に敵に渡さず、
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誰にも見つからぬ不活地へ深く埋めて隠してほしいという気になる願いでした。
死後においても自らの誇りを守り抜こうとする主君の思いを受け取った五助は、
涙を流しながらその願いを堅く引き受けました。
吉継は遥か彼方の陣で戦っているであろう盟友、石田三成の無事を心から祈り、
そして裏切りによって自らの陣を破った小早川秀明に対して無念の思いを抱きながら、
静かに刀を払えと突き立てました。
解釈を務めた五助は、主君の首を素早く布に包むと、
敵兵が激しく行き交う戦場を必死の思いで駆け抜け、
陣から離れた名も無き矢部の中へと身を隠しました。
そして誰にも気づかれぬよう深く穴を掘り、吉継の首を大切に埋葬したのです。
直後に敵の武将に見つかった五助は、
自らの首を差し出す代わりに我が主君の首の在りかだけは絶対に誰にも明かさないでほしいと小居願いました。
その厳しい姿勢に打たれた敵将は約束を守り、
吉継の首の所在はついに誰にも知られることなく、静かに眠り続けることとなったのです。
関ヶ原の激戦の中に散った太田に吉継、
その死はただ一つの無念とともに戦国の歴史に深く語り継がれることとなりました。
病に蝕まれた体を抱えながらも最後まで貴賓と誇りを失わず、
勝利のためではなく友との約束のために命を投げ打ったその姿は、
敵味方の陣営を超えて多くの武将たちの胸を打ちました。
吉継がその最後において残した強い念は、
後に小早川秀明を精神的に追い詰め、
関ヶ原の戦いからわずか2年後に秀明が若い命を落とす一員となったとも語り継がれています。
一方、吉継の思いを胸に戦い続けた石田三成もまた、
戦いに敗れて捉えられ、京都の六条河原にてその生涯を閉じました。
しかし、二人が紡いだ固い友情と、死を前にしても揺らぐことのなかった絆は、
後世の人々に強い感動を与え続けています。
尊徳感情や野心が渦巻く乱世の世において、
自らの命よりも義理と友情を重んじ、
病の苦しみに耐えながら不屈の魂で駆け抜けた太田に吉継。
鶴賀の良民に愛され、友に信頼され、
己の誇りを貫き通したその清らかな生き様は、
400年の時を越えた今もなお、
暗闇を照らす温かい星のように静かに輝き続けています。
太田に吉継のお話、第3話はこれでおしまいです。
病に侵されながらも友情に準じ、
誇り高き魂を静かに散らせた太田に吉継。
次は一体どのような物語が待っているのでしょうか。
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今夜はどうぞ、ぬくもりのある布団に包まれて、
心も体もゆったりとお休みさせてあげてくださいね。
それでは素晴らしい夢が見られますように、おやすみなさい。
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