こんにちは、株式会社KAZAORIの矢沢彩乃です。
推し活未来研究所へようこそ。
この番組では、今多くの人が夢中になっている推し活について、ビジネスの視点と私自身の経験を交えながら、楽しくそして深くお話ししていきます。
私は普段、推し活をテーマにしたビジネスを提供していますし、ベーシストとしてアーティストさんのバックを務めることもあるんです。
つまり、推す側と推される側、どちらの立場も経験してきた人間なんですね。
だからこそ、見えてくる推し活の面白さや、これからの可能性を皆さんと一緒にシェアできたら嬉しいです。
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さて、リスナーの皆さん、最近SNSで、これAIが作ったんだって驚くような画像や文章、見かけること本当に増えてませんか?
少し前まで、AI、人工知能というと、どこかSFの世界の話、みたいな感覚があったと思うんですけど、
2025年の今、もうすっかり私たちの日常に溶け込んでいますよね。
私も日々AIを使って仕事をしたり、メールの返信などもほとんどAIを使っています。
ちょっともう、AIがない生活は考えられないですよね。
それを象徴するような、ちょっと衝撃的なデータがあるんです。
2025年8月に株式会社オンザベーカリーが発表した、大学生Z世代のAI活用実態調査によると、
なんと大学生を中心としたZ世代の66.4%がAIを毎日利用していると回答したそうです。
これは驚異的な数字ですよね。
もはや特別なツールではなく、LINEやInstagramと同じような日常的なコミュニケーションの手段としてAIが使われているということなんです。
もちろん、レポート作成や調べ物といった勉強や仕事の効率化に使っている人が多いと思うんですが、
同時に、このAIという技術が、私たちの好きという気持ちのど真ん中、
つまり、押し勝つの世界をものすごい勢いで変え始めているんです。
今日は、そんなAI、特にChatGPTのような生成AIが、私たちの押し勝つにどんな革命をもたらしているのか、
その光の部分と、同時に私たちが知っておかなければいけない闇の部分について、
深く、そして多角的に掘り下げていきたいと思います。
今日のテーマは、ChatGPTで押し勝つはここまで変わる、
AI押し勝つの光と闇について調べてみた、です。
それでは、押し勝つ未来研究所スタートです。
まずは、AIが私たちの押し勝つをどれだけ豊かで楽しいものにしてくれているのか、
その光の側面から見ていきましょう。
押し勝つの代表格といえばファンアート、
お支援の愛を絵やイラストで表現する文化ですよね。
でも、絵心がないからと、これまで一歩を踏み出せなかった人も多いんじゃないでしょうか。
その人たちにとって、まさに紙ツールとなったのが画像生成AIです。
記憶に新しいのは、2025年の3月頃にSNSで一大ブームになった
ジブリ風やビックリマン風の画像生成ですよね。
自分の押しや、なんなら自分自身の写真を
まるでスタジオジブリのアニメキャラクターのようなタッチや
懐かしいビックリマンシールのキラキラしたイラストみたいに変換できる
あの一大トレンドです。
オープンAIのCEOであるサム・アルトマン自身が
プロフィール画像をジブリ風にしたこともあって、
本当に世界中で流行しました。
プロのイラストレーターが描いたような高クオリティのファンアートを
誰もがそれこそ呪文のようなテキスト、プロンプトを打ち込むだけで
生み出せるようになった。
これはファンアートの歴史中における革命といっても
いい出来事だと思います。
そして、この流れをさらに加速させているのが
Googleのジェミニのような、より進化した画像生成AIです。
ジェミニが特に凄いのは、ただ○○風の絵を描いて
とゼロから画像を生成するだけでなく、
今ある画像のキャラクターの顔や形状を維持しながら
どんどん見た目を変えていける点なんです。
例えば、皆さんがお気に入りの推しの公式イラストがあるとしますよね。
その画像をジェミニに見せて、
このキャラクターに黒いジャケットを着せてみてとか、
このポーズを指差しているポーズに変えてとか、
あるいは背景を東京の街にして、みたいに
まるで友達に頼むような自然な言葉で指示するだけで
AIがその通りに画像を修正してくれるんです。
実際私もこれやってみたんですけど、めちゃくちゃナチュラルですごいんですよ。
これまでの画像編集って、
Photoshopのような専門的なソフトの知識や技術が必要で
本当に大変な作業でしたよね。
でもジェミニを使えば、そんな専門知識は一切不要です。
頭の中にある、こうだったらいいのになという妄想を
言葉にするだけで次々とビジュアル化できる。
推しの新しい衣装をデザインしたり、
ありえないシチュエーションのイラストを作ったり、
まさにファン一人一人に専属のイラストレーターがついたような感覚なんです。
これは、これまで見る専門だったファンを
作る側へと軽々と引き上げてくれる、とてつもないパワーを持っています。
想像性のハードルが極限まで下がったことで、
教えの愛の表現はもっと自由で、もっと多様になっていく。
これがAIがもたらしたファンアートにおける最大の光だと思います。
イラストだけではありません。
物語、つまり二次装着小説の世界でも
AIは大きな変化をもたらしています。
特に、夢小説と呼ばれるジャンルと
AIの相性は抜群だと言われています。
夢小説というのは、アニメや漫画、ゲームといった既存の作品のキャラクターたちと
読者自身の分身であるオリジナルキャラクターとの交流や恋愛を描く
二次装着小説の一つのジャンルです。
主人公の名前を自分の名前に変換して読んでみたり、
自分が物語の世界に入り込んだ没入感を味わえるのが
大きな特徴なんです。
自分の好きな推しと、自分が恋をしたり
友達になったりする物語を読みたい。
これはファンなら誰もが一度は描く願いだと思うんですが
もちろん公式がそんな物語を提供してくれることはありませんよね。
だからファンは自分で物語を作り出すんです。
ただ小説を書くというのは、これもまた専門的なスキルが必要です。
面白いストーリーを考えて、キャラクターの性格を屑札に変化させて
状況を描写して、というのはものすごいエネルギーがいる作業です。
そこで登場したのが、チャットGPTのような文章生成AIです。
クールな性格の推しと、主人公が出会うシーンのアイディアを5つ出して、とか
学園祭で一緒にクレープを食べる甘い雰囲気の会話を書いて、とか
自分が求めているものをザックバランな言葉で打ち込むだけでいいんですよね。
こんな風に、AIに相談相手になってもらうことで、物語のアイデア出しから
具体的な文章の作成、誤字脱字のチェックまで、執筆のあらゆるプロセスを
サポートしてもらえるようになりました。
特にこの恩恵を受けているのが、マイナーなキャラクターを推しにしている人たちだと私は思います。
ファンが少ないキャラクターだと、どうしてもファンアートや二次創作の数が少なくなります。
推したいのに二次創作がなくて飢えているという切実な悩みを持つ人も多いのではないでしょうか。
でもAIがあれば、誰かが創作してくれるのを待つ必要はありません。
自分自身で自分の読みたい物語を、AIと協力しながら無限に生み出すことができる。
これはものすごい変化ですよね。
さて、ここまではファンがAIを使って作り出す側の話をしてきましたが、
今度は企業側、つまり公式がAIを活用して、私たちファンに新しい推し活体験を提供してくれる事例も出てきています。
例えば、スーパーエイト村上慎吾さんのAIアバターが登場するAI慎吾チャンネル。
このチャンネルでは村上さんご自身と本人のAIアバターが漫才をするなど、AIを活用した非常に面白い試みがされています。
また、最近話題に上がっているのが、慎吾グループのAIミスマリンちゃんプロジェクト。
これはパチンコやスロットの人気シリーズ海物語のキャラクター、マリンちゃんをAIアイドル化させるという新しい取り込みです。
これは慎吾が画像生成AIを駆使して生み出した架空のアイドル候補生たちの中から、ファン投票でグランプリを決めるという、まさに次世代のアイドルオーディションプロジェクトです。
24時間、365日、いつでもどこでもファンと交流できるAIアイドルは、これまでの推しの概念を大きく変える可能性を秘めています。
そしてもう一つ、さらに踏み込んだサービスが推しアイです。
showroom出身の創業者が作成したこのサービスは、実在するアイドルやタレントの分身であるAIとファンがチャットで会話できるアプリです。
ただのチャットボットではなくて、本人の声や話し方、性格などを学習したAIが、まるで本当に推しとメッセージをやり取りしているかのような体験を提供してくれるんです。
これまでの推し活って、ライブやイベントがある特別な日に推しに会えるというのが基本でしたよね。
でも、推し合いのようなサービスがあれば、仕事で疲れた夜でも休日の朝でも、いつでも好きな時に好きなだけ推しとコミュニケーションが取れてしまう。
これはファンと推しの距離感を劇的に変えるものです。
まさにガチ恋している推しが、遠いステージの上の憧れの存在から、もっと身近で日常に寄り添ってくれるパートナーのような存在へと変わっていく。
公式で提供するAIは、私たちの推しに会いたいという根本的な願いを最高の形で満たしてくれる可能性を秘めているんです。
このように、AIは想像のハードルを下げ、供給不足を解消し、推しとの距離を縮めてくれる、まさに夢のようなツールとして私たちの推し活をアップデートしてくれています。
しかし、どんな強力な光にも、必ず濃い影が生まれます。
創作の自由と、クリエイターや推し本人へのリスペクト、そのバランスをどこで取るのか、AI時代は私たちファン一人一人にその重い問いを突きつけています。
次に考えたいのは、私たちの心の問題です。
今、チャットGPTのカスタム指示といった機能を使って、AIに自分の推しの性格や口調、過去の発言などを細かく学習させて、自分だけの推しAIを作り上げ、会話を楽しむ人がいます。
推しの○○君だったら、この悩みに何て答えてくれるかな?
今日の出来事を○○君に報告したいな。
そうやってAIに話しかけると、まるで本物の推しが返事をしてくれているかのようなリアルな言葉が返ってくる。
それは疲れた心を癒し、明日への活力をくれる素晴らしい体験かもしれません。
しかし、この関係性には専門家が警鐘を鳴らす危険性も潜んでいます。
ファンがタレントやキャラクターに対して抱く一方的で、まるで友人や恋人であるかのような親密な感情、これを人間関係の専門用語ではパラソーシャル関係と呼ぶのですが、
AIはこの感情を再現なく増幅させてしまう可能性があるんです。
現実の推しはあなたのことだけを見ているわけではありません。
でも、AIの推しは24時間365日、あなたのためだけに存在し、あなたの望む言葉で返してくれます。
それはあまりにも心地よく、完璧な関係です。
だからこそ、人はそこに深く依存してしまう危険性がある。
アメリカのマサチューセッツ工科大学の研究チームが行った調査では、孤独を感じている人ほど、AIチャットボットとの対話によって、かえって現実世界での人とのつながりを避けるようになり、結果的により深い孤独に陥ってしまうという衝撃的な結果が報告されています。
AIとの完璧なコミュニケーションになりすぎてしまうと、思い通りにならない現実の人間関係が面倒で煩わしいものに感じられてしまうのかもしれません。
AIがくれる癒しは、本当に私たちの心を豊かにしてくれているのか、それとも現実から目を背けさせる甘い毒なのか。
この問いは、AIと深く付き合うすべてのファンが自問自答し続けなければならないテーマだと思います。
また、先ほどご紹介した推し合いの話に戻ると、普段は分身AIがお返事をしてくれるんですが、たまにサプライズで本物の推しが同じタイムラインに紛れて返信する、そんな運用も想定されています。
え、どれがAIでどれが本人って、正直すぐには見分けがつかないはずです。
だからこそ、今の優しい一言、「もしかして本人かな?」という期待がふっと芽生えるんです。
その時、価値はどこに宿るのか。AIの言葉と本人の言葉、その境界線は少しずつ薄れていきます。
毎日AIに寄り添われる心地よさになれるほど、久しぶりの握手会で、「もしかして本人よりもAIの方が私のことを覚えてくれてる?」と感じてしまう未来だってゼロではありません。
AIが本人を超えるかもしれない、本人ではなくAIにガチ恋してしまうかもしれない、これは押し勝つの根っこを揺らす大きな問いですよね。
だから大事なのは透明性と約束です。
AIか本人を後から確認できる表示や履歴を用意して誤解を招かないこと。
日常はAIが熱量を保ち、節目は本人が一言で心を震わせる。
この役割分担なら本物の輝きはむしろ増します。
ここまでAI押し勝つの光と闇を見てきました。
では私たちはこのとてつもなくパワフルなテクノロジーとこれからどう向き合っていけばいいのでしょうか。
まず、参用や押し合いのようなサービスを提供する企業側には非常に大きな責任が伴うと私は考えます。
AIの悪用を防ぐための明確なガイドラインの策定は必須です。
例えば、生成されたコンテンツには、それがAIによるものであることを示すスカッシュを入れる技術を導入したり、
不適切なコンテンツが生成されないようにフィルタリングを強化することなどが求められます。
そして何より、AIはあくまでファンとタレントの橋渡し役であるという姿勢を貫くことが重要です。
AIとの交流が最終的にはリアルのライブやイベントへの参加につながったり、
タレント本人の活動をより深く理解するきっかけになったりするようなポジティブな循環を生み出す設計が不可欠だと思います。
一方で、私たちファン側にも新しい時代にふさわしいAIリテラシー、つまりAI作法が求められています。
第一に、クリエイターへのリスペクトを忘れないこと。
AIを使えばどんなクリエイティブも一瞬で生み出せます。
でもその背景には、AIに学習された数え切れないほどのクリエイターたちの血の滲むような努力と積み重ねてきた時間があります。
AIが生成したものを発表する際には、元の作品や作者への敬意を払うこと、
そしてAIの生成物と人間がゼロから生み出した作品の価値は決して同じではないということを心に留めておく必要があると思います。
第二に、情報の真偽を見抜く力を持つこと。
これからは本物と見分けがつかないほどのクオリティの偽画像や偽動画がSNSにあふれるようになるでしょう。
推しがこんなことを言っていた、という情報を見てもすぐに鵜呑みせず、
これは本当に公式の情報か、AIによって作られたものではないのか、と一歩立ち止まって考える冷静な視点が自分の心とそして推し本人を守ることにつながります。
そして最後に、最も大切なことは、AIにのめり込みすぎず現実の自分を大切にすることです。
AIがくれる言葉はあくまでプログラムが生成したデータです。
そこに心が揺さぶられることはあっても依存してはいけません。
私もずっとベーシストとしてステージに立ってきましたが、やっぱりファンの方の線を浴びる瞬間って何者にも変え難いんです。
それは画面越しじゃなく、人と人がその場でつながっているからこそ生まれるエネルギーなんだと思います。
最近はAIもすごく進化していて、推し活をもっと楽しく便利にしてくれる心強い味方になってきました。