では、なぜスタート者はネットフリックスを選んでいるのか?
ここには5つの本当の狙いがあると私は考えています。
1つ目の狙いは、ネットフリックスのグローバルインフラとしての圧倒的な強さを活用することです。
ネットフリックスって世界190カ国以上で使われていて、会員数は2億8千万人を超えているんですよ。
2025年第4四半期決算によると、日本でのライブイベント配信にも力を入れていく方針で、
2026年のワールドベースボールクラシック全47試合を日本向けに独占配信することも発表されています。
日本コンテンツへの投資が本格化しているんですね。
すごいのが、多言語対応のコストがほとんどかからない点なんです。
ネットフリックス側が字幕や吹き替えを用意してくれるから、タレント側はただコンテンツを提供するだけで、世界中の潜在的なファンにリーチできる。
カウントダウンコンサート2025、2026、スタートトゥームーブがまさにそのいい例です。
1月7日から世界同時配信されて、英語、フランス語、ドイツ語、アラビア語、韓国語、中国語、スペイン語など多言語の字幕がついています。
アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、ブラジル、オーストラリア、シンガポールなど、世界中で同時に配信されたんです。
SNSを見ると、英語やスペイン語で、初めてスタートのコンサートを見たけどパフォーマンスのクオリティがすごい、スノーマンのアクロバットに感動した、タイムレスの8人体制初めて見たけどかっこいい、みたいな声がたくさんあって、この即時アクセスがなかったら生まれなかったファン層なんですよね。
嵐の嵐's Diary Voyageも同じです。
2019年末から配信が始まって、活動休止前のリアルな姿を追ったドキュメンタリーが28言語の字幕付きで世界190カ国に届けられました。
そして今、嵐のラストツアーを前に、このドキュメンタリーを改めて見なす人が世界中で増えています。
ネットフリックスにアーカイブされた嵐's Diaryは、新規ファンが嵐の歴史を学ぶための教科書として機能し続けているんです。
2つ目の狙いは、プロセスエコノミーとの相性の良さです。
プロセスエコノミーって聞いたことありますか?
簡単に言うと、完成品だけじゃなくて、そこに至るまでの過程に価値を見出す経済のことです。
オシカツの醍醐味って、キラキラした完成形だけじゃなくて、そこに至るまでの苦悩や努力、葛藤を知ることにあると思いませんか?
私もイッチファンとして、この気持ちすごくよくわかります。
ポケモンで言えば、最強のポケモンを手に入れるより育てていく過程が楽しいみたいな。
サッカーで言えば、優勝した瞬間よりそこに至るまでの苦しい練習や敗北を乗り越えた物語に感動するみたいな。
タイムレスプロジェクトシリーズが、まさにこれの完璧な実践例です。
まず、2024年9月から始まったタイムレスプロジェクトオーディション。
セクシーゾーンから解明したタイムレスが新メンバーを募集するオーディションで、18,922件もの応募から、
5人の新メンバー、井上修斗さん、篠塚大輝さん、橋本雅樹さん、寺西拓人さん、原吉隆さんが選ばれ、
2025年2月15日に8人体制での新タイムレスが発表されました。
最終回には、嵐の桜井翔さんが司会として登場して、
これからはグループとして外と戦っていくんだというメッセージを送った場面、覚えている方も多いんじゃないでしょうか。
そして今配信中のタイムレスプロジェクトリアル。
1月9日にボリューム1全4話が配信されて、2月15日にはボリューム2全6話が配信されます。
これがすごいんですよ。最終審査直後から8人体制でのアリーナツアー、
そして昨年末から今年1月にかけてのドームツアーまで、彼らの今に密着した内容になっています。
ボリューム1を見た方はわかると思うんですけど、8人になって最初のアリーナツアーで、
新メンバーたちが既存メンバーと本当の意味で仲間になっていく過程が描かれています。
練習中の衝突とか、本番前の緊張とか、成功した時の喜びとか、そういうリアルな姿が見られるんです。
これがまさにプロセスエコノミーの魅力なんですね。
視聴者は候補者のスキルだけじゃなく、その人の人柄とか、他のメンバーとの化学反応まで見守ることができる。
その過程を一緒に体感してきたからこそ、いざドーム公演が成功した時には、
私もこの道のりを一緒に歩いてきたっていう強い共感と愛着が生まれるんです。
こうしてファンの中には最初からロイヤルティが育っている状態が出来上がる。
このロイヤルティっていうのは、ビジネス用語で言うと愛着とか忠誠心みたいな意味合いなんですけど、
押し勝ちで言えば、ずっと応援したい、この人の未来を一緒に見届けたいっていう気持ちの深さそのもの。
オーディションの時点から、その心の絆が築かれてるって実はすごいことなんですよね。
地上波テレビだと放送枠の制約があって、どうしてもカットせざるを得ないシーンが多いんです。
沈黙の間とか、生々しい議論とか、でもNetflixなら尺の制限がほとんどないからノーカットに近い形で届けられる。
これがファンの心を深く掴む秘訣なんです。
3つ目の狙いは、クリエイティブの質と表現の自由度です。
正直に言うと、地上波テレビは最近制作費が厳しくなっている傾向があるんです。
私も仕事から映像制作の現場を見ることがあるんですけど、
予算の制約でやりたいことができないって話はよく聞きます。
でもNetflixは潤沢な予算を投じてくれるんですよ。
だから映像クオリティが映画みたいに高い。
アラシズ・ザイアリー・ボヤージュなんて、まるでドキュメンタリー映画みたいな仕上がりで、
アラシのブランディングを高級感のあるものに保っているんですよね。
タイムレスプロジェクトリアルのキービジュアルも、Netflixのクリエイティブチームが制作したそうです。
赤い背景に8人それぞれのインタビューショットを配置して、
ライブパフォーマンスやリハーサルのシーンを散りばめたデザイン。
パフォーマンスの熱と素顔のリアルが交差する国際的な視点と洗練されたデザインアプローチで作られています。
これって一過性のバラエティじゃなくて、いつまでも残る作品としてアーカイブされる価値があるんです。
テレビって流れて消えるコンテンツですけど、Netflix上のコンテンツは蓄積される資産。
過去のシーズンを含め、いつでもアクセス可能な状態に置くことで、新規ファンが過去の文脈を学習するための教科書として機能する。
ライドオンタイムもそうです。
もともとフジテレビで放送されていたドキュメンタリーですが、シーズン7からNetflix独占配信になりました。
スノーマンやストーンズ、キング&プリンスといったトップグループから、エーシーズやキテレツ、バンザイといった新人グループまで、バックステージが高品質な映像で世界中に届けられています。
しかも表現の自由度が高いんです。
スポンサーへの過度な配慮が少ないから、タレントの本音に迫る企画や少し尖った内容も通りやすい環境なんですよね。
カウントダウンコンサートのメイキング映像でも、舞台裏のリアルな様子が惜しみなく見られていましたよね。
その中で、スタートがネットフリックスに集中しているのは、やっぱりグローバル市場を本気で狙っている証拠なんです。
ネットフリックスの強みは、作品性とグローバル、高品質なドキュメンタリーを世界190カ国に同時に届けられる。
これは他のプラットフォームにはない強みです。
さて、ここまでスタートエンターテインメントのネットフリックス戦略について、5つの視点から見てきました。
1つ目は、グローバルインフラとしてのネットフリックス活用。
世界190カ国以上、2億8千万人以上の会員に多言語対応で一気にリーチできる。
2つ目は、プロセスエコノミーとの相性の良さ。
完成品だけでなく、制作過程そのものを商品化して、ファンのもっと応援したいという気持ちを深める。
タイムレスプロジェクトオーディションから、タイムレスプロジェクトリアルへの展開がその良い例です。
3つ目は、クリエイティブの品質と表現の自由度。
潤沢な予算とスポンサーへの過度な配慮がない環境で、高品質な作品を作れる。
4つ目は、アルゴリズムによる偶然の出会い。
既存ファン以外への新規リーチを生み出す仕組み。
5つ目は、プラットフォーム選択の戦略性。
Amazon、Disney+,Avema、Huluと比較した時の、ネットフリックスのグローバルと作品性という独自のポジション。
これらが合わさって、単なる動画配信じゃなくて、明確な生存戦略になっているんです。
ここで見落としてはいけないのが、この戦略のもう一つの狙い、マスメディアに対する交渉力の回復です。
かつて芸能事務所は、テレビに出演させてもらうために、局側の意向に従わざるを得なかった。
でも、ネットフリックスやAmazonという、テレビ局以上の制作費とリーチを持つ外資系パートナーを持つことで、事務所側の交渉力は劇的に向上します。
テレビに出られなくても、我々には世界配信があるという選択肢を持つことは、キャスティングや権利ビジネスにおいて、国内テレビ局と対等、あるいは優位な立場で交渉するための最大の武器になる。
そして、嵐の活動終了という大きな節目を迎える2026年。
来月3月13日の札幌公園から始まるラストツアー、「嵐ライブツアー2026 We are 嵐」は、五大ドーム15公園で、5月31日の東京ドームでファイナルを迎えます。
チケットの倍率は10倍から20倍以上とも言われていて、すでに投落発表で、ひきこもこもの声がSNSにあふれましたよね。
Netflixにアーカイブされた嵐's Diary Voyageは、嵐というレガシーIPを世界中のファンに届け続ける装置として機能し続けます。
活動終了後も資産から収益を生み出し続けるビジネスモデルがここに完成しているんです。
人口減少で国内市場が縮小していく中で、こうした戦略は日本のエンタメ産業全体の先造戦略のヒントになると思います。
いかがでしたか?
今日は、スノーマン、タイムレス、嵐、Netflix独占に隠された本当の狙いとは?というテーマでお話ししてきました。
単なる配信先の変更じゃなくて、グローバル市場への進出、プロセスエコノミーの活用、高品質なクリエイティブ、アルゴリズムによる新規ファン獲得、
そしてマスメディアへの交渉力回復、こうした複合的な戦略が見えてきたんじゃないかと思います。
今月はタイムレスプロジェクトリアムのボリューム2が配信されますし、来月からは嵐のラストツアーが始まります。
2026年は日本のアイドル産業にとって本当に歴史的な一年になっていますね。
番組を聞いての感想や、私はこのプラットフォームで推し勝つしてるよ!というエピソードなど、ぜひハッシュタグ推し勝つ未来研究所でシェアしてくださると嬉しいです。
それでは今日の推し勝つ未来研究所はこの辺で、最後までお聞きいただきありがとうございました。また次回お会いしましょう。