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  2. #46『悪魔くん』水木しげる
2022-10-23 15:15

#46『悪魔くん』水木しげる

#46『悪魔くん』水木しげる

雑談多めです。

00:01
おさかBookラジオ
悪魔くんって書いてありますか?
ないです。
悪魔くんという作品は、水木しげるが最初は、
貸し本漫画っていって、
年代とか漫画脱紙はない時に、
一作単位で貸し本レンタルDVDみたいな、
レンタル漫画って向けて書いたんですけど、
その貸し本漫画って、
最初の、本当に映画の続編みたいな感じで、
第1巻を借りて読んで、
あ、面白かったって、
子供たちが第2巻とか借りてくれるから、
結構、面白くないと、
全4巻ぐらいの募りで書いたとしても、
貸し本漫画の判文と出版社が、
ちょっと借り行きが悪いから、
4巻の予定だったけど、
これはじゃあ2巻ね、みたいな感じで、
途中で終わってしまう場合も結構あるらしくて、
この悪魔くん、水木しげるが、
ものすごい、当日ものすごく貧乏で、
そういういろんな行き通りを、
漫画に込めようっていって、
書いた悪魔くんっていう作品なんですけど、
この悪魔くんの面白いところは、
そうやって書いた貸し本漫画用の悪魔くんは、
途中で打ち切りで終わってしまったんですけど、
その後、水木しげるが、
漫画雑誌で連載して、
喜太郎とかも、もちろん最初の頃、
貸し本漫画用とかで書いてたんですけど、
過去に書いた作品を、
連載漫画に変換して連載するっていう手を出したんです。
もう話がめんどくさいから考えるのは。
で、この実は悪魔くんって、
その貸し本漫画用の元祖悪魔くんっていうのと、
途中で連載漫画用の後に何年か後に、
連載用の第二期悪魔くんとか、
もっと面白いのが、
最初マガジンとかで書いてたのが、
違う出版社で出てたサンデーガンなんかの、
またさらに悪魔くんを書くみたいな、
何パターン悪魔くん。
で、どんどん最初の頃の熱い気持ちが、
連載漫画とかになってくると、
もうすごくいい加減な悪魔くんっていうのが出てくる。
でも、最初の頃はもっと深い意味があったのに、
連載漫画になってくると、
ただの格闘物の悪魔くんとか、
漫画の設定のキャラとかも、
どんどんブレブレになってきて、
そういう一連の悪魔くんにおける、
どんどんいい加減になってくるっていう、
一連の流れが、
水木しげるの作品に対する考え方の、
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ものすごい象徴する、
同じ設定であるのに、
これは途中の第一期ダメ悪魔くん。
で、水木しげるさんは、
作品に対するこだわりとか、
それって一体どう考えてたんだろう?
悪魔くんの変化の過程を見ていくと、
面白いなっていうのが、
それは実際読んでみて、
元祖悪魔くんと第二期、第三期、第四期とか見てみると、
今の作品に対するこだわりの強さとか、
そういうのが多いと思うんですけど、
水木しげるさんのこだわりの、
どんどん失われていく様っていうのを、
見れて面白いかなと。
内容に関して言うと、
水木しげるさんがとにかく、
世の中を恨んでた時期に描いたものなので、
少年っていう天才少年、
最初は松下くんっていうんですけど、
第二期、第三期になってくると、
かなかくんになったり、なんとかくんになったり、
名前もどんどん変わってくるし、
どんどん主人公の画の強さっていうのが、
失われていくんですけど、
その天才少年が、
とにかく頭がいい少年だから、
世の中を恨んで、悪魔を呼び出して、
この世界を革命を起こしてやるっていう設定だったんです。
で、魔法陣を描いて、
悪魔を呼び出すんですけど、
その呼び出した悪魔が、
最初、十二使徒って言って、
十二人の悪魔を呼び出そうって話し始めたんですけど、
途中で打ち切りになってしまったんで、
四人ぐらいしか悪魔が呼び出せなくて、
特に最初に呼び出した悪魔、
ミフィストっていうのは、
その悪魔がすごい水城茂さんの思想を表していて、
最初にその呼び出した悪魔、
ものすごい術を使えるとか、
ものすごい力があるとかではなくて、
実はその悪魔の一番の強さが、
人を騙したり、
人を疑わせたり、
そういうことをするって悪魔だったんです。
だから本当に役立たずで、
どうしてもないんですけど、
その悪魔がちょっとでも入ると、
人間をとにかく騙したりとかして、
人間がみんな愚かなっていって、
人間同士が悪くなるみたいな、
っていう悪魔なんですよ。
だからそれがものすごい、
水城茂さんが本当に描きたかった悪魔っていうのは、
ものすごい術を使うとかではなくて、
人間が騙し合って、
人間自身に悪魔になっちゃうんだよ、
みたいなのを描いていて、
その悪魔を見たときに、
すごいなと。
でも第3回、第4回悪魔学になると、
その悪魔が変な術を使って、
ビビビッとやるみたいな、
どんどん通俗的な悪魔になっていくっていう。
俺遊戯王に同じものを感じます。
ありますか。
遊戯王って最初、
いじめられっ子だった遊戯君が、
天然パズルっていう、
すごい力を持ったアイテムをお手にして、
いじめられっ子なんけど、
06:03
嫌なやつ見つけると、
電車の中で爆音でウォークマン聞いてる、
足広げてるやつに、
闇のゲームを仕掛けて、
なんだこの親父みたいな、
グッてたとうみたいな感じで、
分からせていくんですよ。
そのゲームなんて毎週毎週、
ウォークマンだだ漏れ男だったら、
音にちなんだゲームをやったりとか、
毎回考えられてたんですよ。
いつからかカードバトルをした時に、
それ受けたのか知らないですけど、
ずっとカードバトルをやっちゃったんですよ。
俺最初、
すげえ漫画出てきたなって思ったんですよ。
2巻くらいまでは。
嫌なやつのバリエーションも豊かだったし、
そいつにちなんだゲームみたいなのも、
毎週毎週が開示だったんですよ。
すごいと思ってたんですけど、
一生カードしかしなくなって、
変わったなって思って。
ドラゴンボールとかも俺は結構そうだと思った。
敵と戦うみたいなこともあるかもしれないけど、
基本的にはボールを集めるための日に
悪戦苦闘しますみたいな話だったけど、
悟空がもう普通に強くなっちゃって、
ボールもクリリンが死んだから、
じゃあちょっと集めてこようとか、
ヒューンとか言って、
瞬間移動で飛んでいって、
はい集めました。
復活みたいなことやるようになって、
あとは無限にバトルしてるみたいな。
あれはあれで面白かったですけど、
最初と絶対違うよなみたいな。
描きたかったことと今描いてることって
違うよなみたいな。
取山先生は大らかな人らしいから、
適当にやってみないといけない。
何描いても楽しいらしいけど。
なんかより最初の理想が
声援化されていくタイプもあれば、
より緩やかに
投げ針になって進んでいく。
だからそれもどっちがいいってできないですよね。
面白きゃ何でもいいですけどね。
なんかその、そういう変化もなんか。
ハンター×ハンターっていうか
戸橋嘉洋さんというのはすごい誠実だと思うんですよ。
誠実だから続けられない。
られないっていうのは、
遊戯白書とか最初、
冷戒ちょっといい話みたいな。
たまにバトルみたいな。
でもたまにエッチな話があったりとか、
たまにホロリみたいな感じだったのに、
いきなりトグロとかできたりとか、
トーナメント始めたりとかして、
結局ドラゴンボール化してしまって、
最後ちょっと投げ針に終わらせたみたいな感じだったんですけど、
ハンター×ハンターは20年くらい前ですよね、
1巻出たの。
すごい読者が大人になってしまったせいで、
せいでっていうか、
読者と一緒に大人になっている作品だから、
で、なんかインターネットになんか
予想すれとか立つわけですよ。
人気だから。
で、やっぱそれ通りのことは書けないと思うんですよね。
無視すればいいんだろうけど。
でも誠実だから、
やっぱ読者裏切らなきゃと思うなら、
そういうハンター×ハンターを20年読んで
訓練されてきた読者の予想を超えるものを書かなければと思うと、
もう何も書けなくなっていくと思うんですよね。
どっかでいい加減にならないと筆を折らざるを得ない。
面白きゃ何でもいいんですけど、
でも誠実だろうとすら何も書けないみたいなことありますよね。
それぞれのあれで面白いですよね。
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面白いですね。
あの遊戯王の作者。
高橋先生。
アメリカ兵がその現場を見てた。
溺れてる人を助けようとして、
彼は亡くなったんだ、彼はヒーローだって言ってて。
そうなんだ。
それを聞いて、やっぱり現実でもヒーローだったんだと思って。
かっこいいなと思って。
そうなんだ。
それに?
ただの事故かと思ったら、
誰かを助けようとしてみたいな。
本当かどうかは分からないですよ。
そういう形跡があったんですね。
でもそういうアメリカ兵は昔のように見てたんだ。
助けてやれよ。
軍人だし。
お前は何をやってるんだみたいな感じですけど、
まあいいや。
まあいいけど。
確かに。
真面目であるのがいいのか、
途中でふざけるときは分からない。
似合う服着ろって話ですよね。
だから多分ね。
そのためには、
自分が何が似合うのか分かってなきゃいけないんですよ。
似合う、似合わないっていうのが客観的な評価なら、
じゃあ着てて気分が上がる服みたいなのが何か。
あるいは下げない服が何かになるんじゃないですかね。
それもそれぞれの生存戦略。
なんか水木しげるさんって、
すごいふざけた気楽な方に見えてるけど、
実はものすごい考え込んで、
子供の頃から哲学書とか読んで、
次吉原さんが水木さんがとにかく苦悩を抱えていたってことで、
世間的な水木しげる像とは全く真逆なんだよね。
だからこそ、
そういう生きていくために水木しげるさんは、
漫画とかもそういう適当な漫画にしたり、
もういい加減なことをすることによって、
身を保って長生きしたのかなっていうのも。
高田純二とかめちゃくちゃいろいろ考えてるから。
そうですよね。
適当にさ。
だから結局外側に見えるのって、
逆の現れでその人がそうせざるを得ないからそうするっていうのもあるのかもしれない。
手抜くって決めないと、
なんかコン詰めちゃうみたいなのもありますもんね。
予定として休日を入れるべきだって言ってましたね。
誰だっけな。
心を崩してしまいがちな頑張り屋さんは、
休みの日は、
もう休むっていう予定を入れろっていう。
10時間布団から出ないっていう予定を入れろっていう。
そんぐらいしないとちゃんと休まないから、
休まない頑張り屋さんは。
ゲゲの女房とか見てみたいですけどね。
これ見れなかったんですけど。
ドラマで。
ドラマのやつです。
漫画でも水木しげるって自分の自画像とかが
おもながな顔を描くんですよ。
でも実際は丸顔で。
それを見るとよく
堀山明とかロボットじゃないですか。
ものすごい。
しかも最初の初期の頃から自画像全部ロボットだったんですよ。
あれってものすごい深いっていうか
12:03
ものすごい欲求というか
この人の闇じゃないのかな
表してるのかなと思って。
ロボットってみたいな。
よくジャンプコミックスって自画像を描くじゃないですか。
それぞれすごいいろんな人の自画像があって。
現実と本人の自意識がすごいなと思って。
ジョジョなんて必ずかっこいいじゃないですか。
4部の始めというか3部の終わりというか
3部終わったのって90何年だろう?
ジョジョ26期間が最初に出たの1992年。
年をとって。
一番ジョジョリオンの最終巻が
2021年9月に出てるんですけど
これなんですよね。
30年たってこれしか変わんないんですよ。
ほぼ血吸ってんのかなみたいな。
変わんねえんだよ。
これもきっと変わらない人なんて絶対いないじゃないですか。
本人がおそらくジョジョの世界観と同じく
永遠性とか現実にもそれを求めていて
本人の辛さがきっとあるんだろうな。
あるんですかね。
やっぱりキモイジさんになるわけにはいかないじゃないですか。
漫画の内容からしても。
でもやっぱり実際は年取るはずだし
ずっとこうやって写真を載せてるってことは
自分にある違う面は見せないっていう
美意識なのかな。
だから鳥山明の機械なんて
最初から自分を見てないで
自分は絵を描くロボットなんだっていう。
面白いな。
面白い。
面白いですね。
ジョジョすごいですよね。
美学って追求してる気がする。
そうですね。
水木しげるのダメダメっていう美学なんだろうな。
ダメダメっていうか
なんか怠け者っていう美学。
その反対の部分がすごい強いから。
やっぱ頑張ったやつから死んでいったのを見てたんじゃないですか。
うまいしきっと本来
漫画は面白いですよね。
漫画は面白い。
漫画大変だと思うけど
いい話考えるのと
うまい絵を描くことと
それを動かす能力ってそれぞれ別だと思うんですよ。
全部求められるじゃないですか。
どれかが全部が平均してればいいってわけでもないし。
ないですね。
平均ってそこそこ話がつまらなくなくて
下手ではなくて
まあ読みづらくはないみたいなのって絶対売れないんで。
カイジとかなんてものすごく絵下手だけど
でもあの人がもしうまかったら逆に人気出なかっただろう。
そうですね。原哲夫が描いてたら難しいですよね。
そうですね。
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