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2024-04-30 04:09

#254『私の男』桜庭一樹

#254『私の男』桜庭一樹

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この番組は、本が好きな人たちが集まり、本から始まる様々な思い、広がりを記録して繋いでいく番組です。
『私の男』桜庭一樹さんです。
大学の時のきっかけは、人間関係を描いた小説の中で紹介されていたものでした。
お父さんと娘が最初に出てきて、最初は普通の親子で描かれるのですが、だんだん関係性が特殊であることが分かってきて、
話の個性としては、過去に段々と遡っていくのですが、段々と過去にどういう二人にどういうことがあったかというのが描かれていって、
ただの親子ではなくて、もっと恋人であったりとか、家族としての関係性もあって、かつ恋人であったりとか、恋人でも家族でもない、もっと違う、それでは言い表せない、
複雑な関係性が描かれていくというか、一言では表せない関係性みたいな感じです。
僕も二、三作品ですけど、人間を描くのはすごい上手い方かなと思っていて、
そうですね。そういうのについては、ちんぷになりがち、下手な表現になるような気は僕はするんですけど、すごい違和感なく、それぞれの感情が分かるというか、入り込めるというか。
小説の展開的にあまり意外性があるような展開の小説ではないんですけど、グッと来たというのは、本当に関係性が段々過去に遡って分かるにつれて、本当に何とも言えない関係性が納得できていくというのはすごい。
謎が溶けていきつつかつ、同時に謎もちょっと深まっていくみたいな、そこもうまく言葉にはしにくいんですけど。
人間関係が一言で表せないというのは、今でもそれなりに思っていることではあるんですね。瞬間瞬間に変わっていくものであるというのはすごい。
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どういう人におすすめですか?
普通の明るい関係性だけを信じきれないみたいな人は読んだら結構面白いんですよ。ただ、暗いだけでもないという感じですかね。
読みやすいのは、最初に言っている私の男は直樹賞を受賞しているので読みやすいかなと思います。
あとすごいポップな感じの小説も書いていて、ライトノベルも書いていらっしゃる方なので、そっちは普通にキャラクターの小説として面白いので、そこから入っても全然楽しいかなと思います。
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