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2024-08-08 28:55

vol.08 エンゲージメントと1on1の謎を解く (1)

spotify

1on1で「話を聴いてもらう時間」を定期的にとると、「従業員エンゲージメントスコア」が上がる?  なぜ、話を聴いてもらうとエンゲージメントスコアが上がるのかーーエールに蓄積されているデータをもとに、篠田さんは講演で何度もこの話をしているのですが、あらためて今回、山田さんと「抽象化して意味を通し直す」ことをしてみたら、新たな発見が!

番組内でご案内している参考記事:

■4分55秒〜

話を聴いてもらうことで、エンゲージメントスコアが向上する

(篠田さんの講演記事『経営課題としてのエンゲージメント』7枚目の画像)

■10分09秒〜

櫻井 将(エール代表取締役)著『まず、ちゃんと聴く。コミュニケーションの質が変わる「聴く」と「伝える」の黄金比

■10分28秒〜

withジャッジメントとwithoutジャッジメント

(櫻井さんの講演記事『フィードバックの場が変わる。ミドルマネジメントに必須の「伝え方」』10枚目の画像)

 

 ※ご感想やOrganizeなテーマのリクエストを、ぜひ info@m.yell4u.jp までお寄せください(篠田さんと山田さんがすべて読ませていただいています)!

サマリー

番組『Organize』では、篠田さんと山田さんが組織を考える視点や観点をシェアしています。従業員エンゲージメントの影響について話し合い、エンゲージメントスコアが上がる要因として、自分の仕事について話すことやネガティブなことを吐き出すことが挙げられます。転職活動や新しい職場へのジョインもエンゲージメントスコアを高める要因となります。エンゲージメントが仕事の意味や意義付けにつながることを説明し、エンゲージメントスコアの向上が重要であると考えられています。

エンゲージメントの重要性
組織を考えるメディア、Organize。このポッドキャストは、エールの篠田さんと山田で、組織を考える、捉え直す上で、我々が面白いと思った視点や観点をシェアしていこうという番組です。
篠田さん、では、今回もよろしくお願いします。
よろしくお願いいたします。
着々と回数を重ねてきまして、我々も。
ありがたいですね。
篠田さん、僕、過去に喋ったやつ、若干忘れたりするんですけど、聴き直して面白いって思うことがちょいちょいあるんですよね。
本当に?
いい話してるこの人たちって(笑)、あとで僕、自画自賛しながら聴いてる。
僕、篠田さんの話は、改めて面白いって聴き直したことが結構あるので。
役得って思いながらやってます、個人的に。
ありがたいですね。
実は、あんまり聴き直せてなくて。
本当ですか。
いい話されてますよ。
してます?
自分で聴いてみよう。
自画自賛だったらどうしようと思いますかね。
いろんな人に聴いていただいて。
そうですね。
ご感想とか、いただきたいですね。
ありがとうございます。
ぜひ、今日も聴いてくださった皆さん、もし聴いたよとか感想とかあったら教えていただけると嬉しいです。
はい、ぜひ。
ということで、今回は、これまでも前回前々回は、航空自衛隊の話を篠田さんにしていただきながらって感じだったんですけど、
今回ももうちょっと具体で、実例を出しながら、Organizeってことを考えてみるといいかなと思っています。
特に、今回と次ぐらいかなは、「エンゲージメントっていう切り口から、組織を考える」みたいなことがいいんじゃないかなというのが、今回と次かなと思っています。
そうしましょう。
従業員エンゲージメントを測ったり、上場企業だと、統合報告書だとか、あとは有価証券報告書に開示する企業さんも結構出てきてますよね。
私たちのエールのお客様に時々データを見せていただけることがあるんですけど、
エール利用者のエンゲージメント上昇
エールを使う、つまり社外の人に話を聞いてもらう時間を定期的にある期間とると、従業員エンゲージメントスコアが上がるっていうデータがちょっとずつ溜まってきてまして、
ちょっとそれを紹介しながら、何が起きてるのかねっていうのを考えたいんですよね。
そうですね。一見するとちょっとつながりがわからないですよね。
わからないし、多くの企業で従業員エンゲージメントを、会社さんによってはグローバルのいろんな拠点と比較できるように2年に一度ものすごい大型のサーベイをやるようなところもあれば、
それと組み合わせる形で、パルスサーベイのように簡単に短い質問を答えて、組織のアップダウンを見るようなことを組み合わされている会社さんもあるんですけども、
それを見て、数字がもうちょっと上げたいよっていう状況の時、社外の人に話を聴いてもらうっていう打ち手を積極的に選ばれている例ってあんまり知らないんですよ。
割とよく聞くのは部門別にスコアが出て、低い部署に人事部の方が働きかけて何とかしてくださいと。
場合によっては部署の中で対話会をやって、ということで改善を図るっていうのは時々伺うんですよね。
でもやっぱり面白いのが、そうするとその部署は上がるんだけど、翌年別の部署のスコアが下がるんですよね。
そうなんです。
だから結構人事の方は大変だなぁなんて、すいませんちょっと外部の無責任な立ち位置から思ったりしていて。
要はなかなか決め手がない。
皆さん測ったはいいけど、その後どうするのっていうところで、多くの企業多くの部門で頭を悩ませているテーマなのかなとは思ってます。
ここからする話も別に何かこれが正解ですよということを申し上げるというよりは、
でも一方でさっきお話ししたように、エールでいくつかそういう状況はデータで取れているので、
これは何なのかということをひもとくことで、こういった課題にリアルに直面されている方のヒントにもしなったらめちゃめちゃ嬉しいなと。
そんな意図でお話ししましょう。
まずじゃあ何が見えているかっていうのを一個事例をお話しします。
この事例は講演などでもお話ししているので、
ぜひご覧いただけるテキストと、その図表はこのポッドキャストの概要欄にリンクを貼っておくので、興味ある方は見ていただければと思います。
これはですね、ある事業会社のある部門で、全部で230人ぐらいいらっしゃる部門のうち47名がエールを利用しました。
残り183人はエールを利用しませんでした。
その会社はパルスサーベイをとっていて、そのスコアを共有していただいたんですよね。
そのエールをやった期間のビフォアアフターで、そのスコアがどんだけ変わったかっていう、その差分を単純に引き算したのをプロットしています。
これを項目別に見てるんですよ。
そうするとまず一見してわかるのが、エールを利用した人たちのスコアの上がり幅は、未利用軍、使ってない人たちの上がり幅よりも顕著に高いんですよね。
これはもうちょっと見てわかるぐらいに高いんです。
さらにですね、この表では大項目2、4、6、9個を示してるんですけど、実際は各項目ごとに細目が数個ずつついているので、
私の方でこれを一度に全部ばらして、変化量が多かった順に機械的に並べてみたんです。
そうしたらトップ4がですね、仕事量が適切である。
次が使命や目標の明示がある。
3つ目が成果に対する承認がある。
4つ目が挑戦する風土がある。
これを7点法で、7点だったらとてもそう思う、1点だったら全くそう思わないっていう風につけてもらって、
それのアップ度合い、例えば前に2点つけてたのが6点だったとか、
この差分が今言った4つがすごい一番高かったんですよ。
なんですけど、じゃあこの変化量が多かった人たちが特別に仕事量を加減してもらったとか、
この人たちだけ集めて改めて目標の明示がされたっていう事実はないんですね。
まったく同じ職場で、同じような環境の中で仕事をしています。
セッションをエールで受けた方と受けていない方に同じサーベイが取られていて、
受けた方だけ仕事量が適切であるとか、使命や目標が明示されていると感じているかとか、
成果が承認されているかとか、挑戦する風土があるかとかいう項目がポジティブに出ていた。
ポジティブにスコアがガンって上がっているんですよね。
社外の人に聴いてもらっていて、しかもエールのセッションって明示的にすごいトピックに
エールのサポーターの役割
すごいフォーカスしてそのことをコーチング的にやるとかではないんですよね。
ではないんですよね。その方の直面しているお仕事についてお話を聴く。
話し手からすると、まあつらつら話しているみたいな感じだと思うんですよね。
何かそのいわゆるエグゼクティブコーチングのように、じゃあ次はこれをやってみましょうみたいな
目標を決めて、その間、セッションとセッションの間、何か目標に向かってアクションしてみるみたいなことは設定していないんです。
そうですよね。
にもかかわらず、現状にスコアが上がるって、
私もこう、講演で言っている割にはよーく考えるとちょっとパラドックスな感じ。
いやそうです。特に面白いなと思うのが、これあの図を実際見ていただくとわかるんですけど、
仕事量とかってなんか一番関係なさそうじゃないですか。
そうなんです。
増えたり減ったりするわけないじゃないですか、それだけで。
適切かっていう主観がね変わったってことなんですよね。客観的には同じね。
例えば1日9時間働いてたとしても。
そうなんですよ。
で、ちょっとこれをひもとくために、そのエールのセッションで、
まあ私たちはサポーターと呼んでいる役目、つまり話を聴く人たちがどういう意識で聴こうとしているかっていうのをちょっと喋ってみると何か糸口になるかもしれないので喋ってみますね。
エールで聞くと聴くって漢字でね、書き分けたりもするんですけど、
漢字で書き分けって言われても聞いてる皆さん困ると思うので、
with judgment, without judgmentって、この2種類がありますっていうことをエールではずっと説いていて、
これは代表の櫻井さんの本『まずちゃんと聴く』の中でもかなり詳細に説明してるんですよね。
これを今ごくごく簡単に言うとですね、一生懸命聞いてる、ちゃんと耳を傾けてるよっていうふうに聞き手が認識してる状況も実は2種類ありますという話です。
with judgmentの聞き方は、聞き手が一生懸命聞きながらも自分の考えとか価値観に照らしながら聞いて、
内心反応してますという聞き方です。
よく私が講演で出す例は、話し手がある意見を述べる。
例えば子どもの英語教育に関して子どもには小さい頃から英語を学ばせるべきということを言ったときに、
聞き手が自分の子どもの英語教育に関する考えにもう半ば無意識に照らし合わせながら、
そうですよねとかそうですかねっていうふうに内心反応していて、
その反応って半ば無意識のうちですけど表情とか頷き度合いとかに現れますよね。
これと対比させる形である聞き方がwithout judgmentの聞き方で、
同じように子どもには小さい頃から英語を学ばせるべきですよねっていう意見に触れたときに、
そういう考えなんですね、そう思った背景を教えてくださいっていうように、
その意見に関心を寄せながら聞いていく態度です。
この時に聞き手は子どもの英語教育に関して全く反対の考えを持っているかもしれないんだけど、
一旦without judgment、それに基づいてジャッジをしない。
その考えを一旦留歩する。脇に置いて聞く聞き方。
エールのサポーターはこのwithout judgmentの聞き方を心がけるようにして接しています。
それが何でやりやすいかっていうと社外の第三者なので、
クライアントさんの社内事情とか別に分からないし、そもそも。
それによって自分が得したり損したり、自分の立場が有利になったり悪くなったりということでは全くないから、
ああ、そうですかっていうふうに。
エンゲージメントスコアの要因
それで山田さんはその時そういうふうに言われてどう感じになったんですか?
みたいにフラットに聞けるわけですよね。
山田さんが話題にしてくれた対話の場面の相手を知ってたら、
あの人そんなこと言う人じゃないと思うんですけどねってつい言いたくなっちゃうけど、
そういう間柄ではないからフラットに聞くということをやってる。
このエンゲージみたいな話を戻すと、
そういう人に定期的に、毎週ないしは2週に一度30分、
聴いてもらう時間を持っている人たちのエンゲージメントスコアが上がったと。
これ何なの?って。
何なんでしょうね。
聞くと耳へんで「聴く」と門構えで「聞く」ってよく言い分けたりしますけど。
門構えがジャッジする方。
耳へんで傾聴の聴く、聴という字が、
without judgementで聴くっていうのがあり、
より社外でしかも登場人物も業務内容も知らないから、
ジャッジも本当にできないっていう方が、
特にサポーターの方がそのスタンスで聴いてくれているっていうことが、
我々がセッションでやっていることです。
っていうのまでは分かった上で、何でエンゲージメントこうなるんですか?
でね。
さらっと深掘りしないときに、
自分の仕事について話すこと
私がお伝えしている説明は、
サーベイに答えている方、つまりエールのセッションを受けた方の、
仕事に対する認識が変わった。
仕事に対する認識が明確になった。
ことがここに表れているのではないかということを申し上げているんですね。
例えば仕事量が適切、
より適切に感じるとか、目標が明示されていると感じるって、
上司から言われていることや与えられている仕事は同じであっても、
自分の中の受け取り方が変わると主観は変わりますよね。
例えば、社外の人に聴いてもらっているうちに、
たまたま例えば、自分がそもそも何でこの会社に入りたいと思って就職活動したんだっけ?
という話を思い出して、
そうやって世の中にこの会社のやっている事業に共感して、
あるいは創業者の理念に共感して、
頂きたいし学びたいと思ったんだなという話を自分がしたとすると、
そのことをもう意識しているので、
そうすると、上司から言われている目標とかも、
自分の初心を喋ったばかりだから、
それとひもづけてもう一回新たに捉え直すんですよ。
そうすると、同じことを言われているんだけど、
より受け取っている方の理解の仕方がアップデートされて、
なるほど、個人的な納得感が上がって、
使命とか目標が明示されていますか?というと、
されているという感じ方が上がって、感度が上がるんじゃないかな。
なんで感度が上がるかというと、社外の人に、
お仕事どうですか?とか、こういう嫌なことがあってとか嬉しいことがあって、って言って
え、どういう嬉しさですか?なんて聞いてもらっているうちに、
喋るから、意識できるようになったから、
同じ現象に対して解像度が上がったということが、
このスコアの変化に表れているんじゃないかというのを、
抽象度を上げた話し方
これまで私はそうだと理解して説明してきたんですけど、
改めて山田さんどうですか? 本当?というのを
突っ込んでもらっても全然いいです。
改めて篠田さんの話を聞いてて思ったのは、
誰かに言われる何かではなくて、自分で
喋って自分で気づくっていうことって大事だなっていうのは、
すごい一個大事、改めて感じたことで、
なんでこの仕事に就いたんだっけとか、
いちいち口にしないじゃないですかっていうのを
しているのとかは、例えば途中で思い出したのは、
新卒採用の説明会に出てくる先輩社員に起こる事象と似てるなって思ったんですよ。
なるほど。
うちの会社ってこういう事業やっていて、私がこのやりがいを持って選んだんですみたいなことを言うじゃないですか。
いわゆる若手社員が大企業だと、
若手社員なんかにそういう役割がアサインされますよね。
その説明会に行って、自分がなぜこの会社を選んだか、学生時代どんな葛藤があったり、
何がしたくてこの会社を選んだのかって言ってる先輩社員みたいな方の時に
起こる事って、ある種ちょっと構図は違うけど、自分の原体験とか大事な思いを語り直すみたいなことですよね。
っていうことが、場面として似てるなって思ったんですけど、
一個違うなって思ったのは、日常本当に抱えてて、
実業で起こっていることをそのまま喋ることってあんまりないじゃないですか。
ないですね。
それを語って、その中から根っこをひも解き直してもらってるみたいな感じなのは、
そこに触れ直してるんだなっていうことでいくと、近いものではあるんだなっていうのが、篠田さんのお話を聞きながら改めて思ってたところです。
今、山田さんの聞いてて、近い話を思い出しました。
例えば、サービスのキャッチコピーみたいなものを、
コピーライターにお願いして作ったりするじゃないですか。
で、CM打ったりして。
で、そのCMだとか社会のキャンペーンに沿った営業資料ができたりして、
それを営業の方が作ったりするんじゃないですか。
で、そのCMだとか社会のキャンペーンに沿った営業資料ができたりして、
それを営業の方が、で、あのお客さんに説明する。
一連の動きをやりますよね。
そういう時に、やっぱり、良いキャンペーンのコンセプトができた時に、
何が起きるかっていうと、やっぱり営業の方のエンゲージメントが上がるんですって。
へー、面白い。
つまり、自分のサービスはこれだっていうことがわりとスパッと言えて、
しかもお客さんも、なるほどって言ってくれる。
伝わったっていう感じ。
で、そうすると、もううちの会社はこういうサービスなんだっていう風に、
いわば自己暗示でもないですけど、
それが繰り返されていくと、
当然、営業としてもモチベーションが上がっていくっていう話を、
ちょっとこの間聞いたことがあって、
そういう、
話すことで、自分の仕事について話すことが、
実は、今のはポジティブな話なんですけど、
もしかするとネガティブな話でも、
ネガティブな話が吐き出せたっていうことでスッキリして、
確かに。
だって仕事っていいことばっかりじゃないじゃないですか。
そうですね。
でも誰かがフラットに聴いてくれて、そうですか、どう思われたんですかと、
もうやるせないって感じとか言って、
でも聴いてもらうことで、ちょっと落ち着いて、
重荷を下ろす感じ。
そうはいってもまあいろいろあるけど、頑張るしかないですよね、みたいに。
底を打つっていうんですかね。
ネガティブな。っていうこともあり得るのかもしれないですね。
さっき言っていただいた、
新卒採用のときのリクルーターにそういう効果があるのに似てるっていうのに、
ちょっと近い例で、これはもうちょっと数字もちゃんとある話で
ご紹介すると、ギャラップっていう調査会社が、
各国のエンゲージメント状態っていうのを、
長年定期的に調べていて、中でも、ギャラップはアメリカの会社なので、
アメリカの国内のエンゲージメント、
全体のエンゲージメントスコアがどうなっているかっていうのを、
わりと頻繁に調査してるんですね。
上がったときの分析レポートを読んでたら、
要因の一つに景気が良くなって転職が増えたっていうのが
挙げられてたんですよ。
その説明は、そこはもちろん推論でしかないんですけども、
転職が増えるっていうことは、さっきの話と同時に、
転職活動っていうことは、自分が次に何をしたいのかっていうことを考えて、
言語化して人に伝える。新しい職場にジョインして、
そこでもやっぱりキャッチアップだから、日々新しいことを学ぶっていう、
自分が進歩してる実感が生まれるじゃないですか。
これらの転職っていうことの前後に起きることが、
エンゲージメントスコアを高く
答えさせることに作用するのであるっていう解説がついてたんですよね。
なるほど。
これはちょっと聞いてて思い出した。
どちらにも共通するなって最後思ったのは、
普段しゃべってない人にしゃべるっていう時に、
説明の言葉を改めてする必要があるじゃないですか。
通じない人に編集し直して、その人向けにしゃべるっていうことが必ず起きますよね。
そうですね。編集する。
やっぱりそこに意図を通し直さないとしゃべれないじゃないですか。
前提が通じない人にしゃべり直すっていうことって、
もう一回自分の中を掘り直し、言葉に伝わるように
編み直すっていう振る舞い自体に、
大事なものがありそうですね。
意味付けが、意味を付け直すかっていうことに近いんじゃないですか。
本当そうですよね。
もう1個いまの聞いてて思ったのが、社外の知らない人に
話す時って、ちょっと抽象度を上げないと
通じないですよね。
山田マネージャーがさって言っても、山田マネージャーは誰みたいになるから、
こういう属性の方がいましてとか、
確かに。
なんでその人との仕事が良かったのかって、社内だと、
山田さんと仕事したのか、それはいいねってみんなに言われちゃうから。
抽象化して、タグ付けして。
そうそう。
抽象度を上げすぎると、自分の話じゃなくなっちゃうから、
意味ある抽象化をそこで模索してますよね。
なるほどね、確かに。
日常扱わない、具体性じゃないものを扱うがゆえに、
物語としてもう一個ちょっと抽象度を上げて、意味を通し直して、
っていうことが結果自分の中に返ってきて、ああやっぱりこれが大事にしてるんだとか、
多分逆もありますよ、きっとですけど、これがやっぱり嫌なんだなとか
エンゲージメントの作用
っていうのに、自分で手触りを持つと、それをどう避けるかとかやめるかとか、
回避するかみたいなこともできたりとか、
その作用なのかもしれないですね。
そうなんですよ、だからよく私、講演で、
レンガ積み職人の話をするんですけど、
それって今の抽象化して意味を通し直す、
っていうことの例として、
聴いてもらうことの効果っていうことで話してたんだけど、
それと結局エンゲージメントが繋がるんだな。
何の話かっていうと、
すごい短く言うとですね、
イソップ童話かちょっとよくわかんないんですけれども、
調べていただくときっと出てくる、中世の工事現場で、
レンガ積み職人がいっぱいいます。
そこでいっぱい作業している人に、この話者が、
あなた何をしているんですかって聞くと。
1人目のレンガ積み職人は、家族を養うために積んでいると。
2人目は、
まだできていない壁を作っている。
3人目は、歴史に残る大聖堂を作っている。
そのためにレンガを積んでいると言っているんですよね。
これってもう、私たちの普段の仕事になぞらえても、
給料のためにやっているのか、
この部門の売上達成ないし、会社のミッション、
売上達成とか、今期の目標のためにやっているのか、3つ目は会社のミッションのためにやっているのか、だんだん抽象度が上がるんですけど、
これって何が起きているのかっていうのは、
さっきの山田さんの話とここが繋がるところで、
特に3人目の歴史に残る大聖堂を作っているんだって、
未来から現在をバックキャストしているし、
しかも大聖堂ってすごい宗教っていう、
かなり概念的な話と、目の前の汗水を垂らして、
重たいレンガを積むという作業を繋げるっていう、
具体と抽象の幅もすごい大きいわけですよ。
こんなの普通の人が日頃考える話ではやっぱりない。
そうですね。
ここを繋ごうと思うと、やっぱり繋ぐだけの
意味付けの機会が必要で、
一体この日々暑い中、レンガを積んでいるのは何の意味があるんだろう。
エンゲージメントスコアの向上
特に宗教的な教え、これは教会の例えなので、
想起されるのは毎週教会に行って、
お話を聞いて、
自分を振り返るという時間がきっとちゃんとあって、
それを繰り返していくうちに、
自分の目の前の仕事と、
その教会の教えである高邁な思想というのが、
何か自分の中でちょっとずつ繋がっていくということ
なんだろうと想像するんですよね。
そのことと、さっき山田さんが言ってくれた、
社外の人に話を聴いてもらうことで、
ちょっとずつ抽象化されて、自分の日々やっていることが、
そこにやっぱりストーリーとして語りたくなるから、
意味を通そうとする。人って、
そういう頭の働き方をしてしまうから。
その結果として意味付けがなされ、
あるいは社外の人に聴いてもらう前とは、
意味付けが変わり、ただのかったるい仕事が、
何となく自分の初心と紐づいて、
自分はその創業者の思いに共感して、
この会社に入ったんだったなと思いながらやるのと、
意味が変わってくるので、
エンゲージメントスコアが上がるみたいな、
そういうことか。
なんかちょっと解像度上がりましたね。
でもね、直感的には、
エンゲージメントスコアをもっと上げたいという時に、
対話をしましょうって、
ここまで多くの会社さんがやると思うんですけど、
その時に基本、そのチーム内の対話、
部内の対話だけをやられると思うんですよね。
もちろんそれが意味ないって言ってるわけじゃなくて、
それはきっと意味があるし、
実際にスコアが上がってるんだったら意味あるけど、
そこで起きていることと、
自分の人にじっくり話を聴いてもらう機会が
定期的にあることに起きていることって、
近いのかそうじゃないのかみたいなところも、
なんかね、興味ありますよね。
そうですね。
なんか一つの切り口として、
抽象度を上げることによってわかることがあるんじゃないか
っていうのが、エンゲージメントに最後効いてくるという、
一つの解釈としてありそうだし、
他のメカニズムもきっとありますよね、
いやー面白いなー。
という感じで、割といい感じの時間になってきたので、
一旦一つこうやって解釈できたかなというので、
今回は終わりたいと思います。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
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