作品の概要と描写
ボイスドラマ アルブレヒト・アルトドルファーのアレクサンダー大王の戦い
マリアとトミーは美術館のベンチに座っている。 トミーはヘッドフォンをしていて、マリアの言葉に耳を傾けている。
美術館の静寂の中、マリアとトミーはアルブレヒト・アルトドルファーの傑作 アレクサンダー大王の戦いの前に立っています。
トミーの隣に座ったマリアは、彼の心に絵を描くように丁寧に言葉を紡ぎ始めました。
マリア、準備はいい? うん、いつでもどうぞ。マリア、よろしくね。
じゃあ始めるね。 この絵はアルブレヒト・アルトドルファーが描いた
アレクサンダー大王の戦いという作品。 歴史で残る壁柱な戦いを描いた絵なんだけど
驚くほど細かくて、まるで神様が空から見下ろしているみたいな構図になっているの。 全体の構図と色彩。
絵全体は横長の長方形で真ん中に太陽が輝いているんだけど、その太陽の光が絵全体を照らしている感じ。
だから絵の上の方は明るい空と太陽の光で満たされているの。 空と風景。
空は深い青から緑へと、そして夕焼けのようなオレンジ色へと、虹のようにグラデーションになっている。
そこにたくさんの雲が浮かんでいるんだけど、どれも渦を巻くようにダイナミックで、まるで空も戦っているみたい。
そしてその空の下には広大な大地が広がっているの。 手前は茶色っぽい土で、遠くに行くと山々が見える。
この山々も尖った岩肌がゴツゴツしていて、遠くには雪をかぶった白い山も見えるわ。
登場人物と戦いの様子。 絵のほとんどを占めているのは戦う兵士たち。
ものすごくたくさんの兵士がひしめき合っていて数え切れないくらい。 みんな鎧を着て槍や剣を持っているんだけど、その鎧が光を反射してキラキラしているの。
凄い。そんなにたくさん? そうなの。そしてその兵士たちは二つの大きなグループに分かれているのがわかるかな。
絵の左側がアレクサンダー大王が率いるマケドニア軍、そして右側がダレイオス三世が率いるペルシア軍。
アレクサンダー大王は絵の左側の真ん中あたりにいるの。 白い馬に乗っていてひときわ目立っているわ。
彼は金色の鎧を着ていて、その鎧がきらびやかでとてもかっこいい。 マケドニア軍の兵士たちは青や赤の服を着ているから、ペルシア軍とは違う色で描かれているから区別しやすいの。
アレクサンダー大王はどんな顔をしているの? 顔はね、ちょっと遠いから細かい表情まではわからないんだけど、
凛々しくてまっすぐ前を見つめている。 茶色い髪で風になびいているみたい。
じゃあ、本体側のダレイオス三世は? ダレイオス三世は右側の馬に乗っているの。
彼は深い赤色の服を着ていて、周りの兵士たちも赤や緑の服を着ているわ。 全体的にペルシア軍の方がエキゾチックな衣装やターバンを着けている人が多いわ。
ダレイオスもアレクサンダーと同じようにまっすぐ前を見つめている。 戦いに集中しているような表情よ。
全体の印象。 この絵はたくさんの人が戦っているんだけど、ごちゃごちゃしている感じはしないの。
太陽の光が全体を照らしているから、どこに何があるのかがちゃんと渡るようになっているの。
色彩も双かで、空の青やオレンジ、兵士たちの鎧の金色、服の赤や青、そして大地の茶色などたくさんの色が使われているの。
そしてこの絵の一番の特徴は、とても高いところから見下ろしている視点。 まるで神様がこの壮大な戦いを記録しているような、そんな神聖な雰囲気も感じられるわ。
トミーの感想
マリアの説明を聞き終えたトミーは、静かにヘッドホンを外し、 満足そうな笑みを浮かべました。
彼の心の中には、マリアの言葉で彩られた、壮大な戦いの絵が鮮明に描かれているようでした。
どうだった?少しでもこの絵の雰囲気が伝わったかな?
うん。 すごくよくわかった。
ありがとうマリア。 この絵を頭の中で見ることができたよ。
本当にありがとう。 二人はしばらくの間、静かに絵を見上げていました。
トミーの心に描かれた景色は、きっとマリアの言葉以上に美しく力強いものになっていたのかもしれません。