オオムラサキセンターの紹介と季節の便り
羽ばたけ!ムーちゃん 日本の国庁大村崎
豊かな自然に囲まれた八ヶ岳高原の 北都市長坂町は
全国一の生息地です。 大村崎センターは
NPO法人 昆虫の生地プロジェクト実行委員会が運営しており
夏になると美しい大村崎と出会うことができます。 大村崎センターは
自然環境を図る基準ともいえる 大村崎の保護と研究
それらを取り囲む自然環境の保護に取り組む中心的な施設です。 大村崎センターは
大村崎と友達になること 森と友達になること
自然と友達になることを お手伝いするプログラムを用意しています。
大村崎センターへの訪問を心よりお待ちしております。
今週も羽ばたけムーちゃんの時間がやってきました。 今日は北都市大村崎センターの小林美香がお伝えしていきます。
どうぞ最後までお付き合いください。 梅雨が明けてすっきりと晴れ渡った夏の空が広がる季節になりましたね。
夏本番となった途端にいきなりのモーションに身は襲われましたが、 大村崎センターの周辺も梅雨明けと同時に一気に夏の雰囲気となっています。
今年は梅雨らしい梅雨って言うんでしょうかね。 日と日と雨が降る日が多かった印象があります。
しっかりと雨が降ったおかげで、 田んぼや畑がカラカラの状態にならずに住んでよかったかなと思ったものの、
梅雨明け早々に強い日差しが照りつけて、花壇がカラカラになってしまいました。
ほんの一瞬でも雨が降る時間帯が定期的にあるととても助かりますね。
梅雨入りした直後だったと思いますが、大村崎センターのあたりでは、 6月の終わり頃からニーニーゼミが鳴き始めました。
ちょうどその頃に私の地元静岡に帰省する用事があったんですが、 静岡でもちょうどニーニーゼミの声が聞こえていたんですね。
今年は桜の時期もそうだったんですけれども、梅雨入りの時期もこのニーニーゼミの声が聞こえ始めたタイミングも、
静岡市と北都市がほぼ同じ時期だったんですね。
静岡市の中心街と北都市の中心では、標高差がだいたい600メートルから700メートルくらいあるでしょうかね。
そこまでの標高差があるので、いつもなら桜の時期や、また虫の声が聞こえてくる時期というのがずれるんですが、
今年は同じタイミングで、こういった季節の変化を感じることが多い気がします。
また、昼間の最高気温が静岡よりも北都市の方が高くなるということもありましたね。
温暖化の影響で気候に差がなくなってきているのかなとも考えてしまいますが、
朝晩や雨が降った時の気温は、標高が高い分北都市の方が低いです。
平地では夜になっても気温があまり下がりませんが、標高の高い場所では夕方になると気温が下がって、
夜も寝苦しくなることがないのは、とてもありがたいことだなと思いますね。
オオムラサキの早期出現と繁殖
大村崎センターの周辺で、ニーニーゼミの鳴き声が聞こえてきた頃、
自然公園では、ルリボシカミキリと野生のオオムラサキのオスの成虫の姿を確認することもできました。
ルリボシカミキリもオスのオオムラサキも、
例年だと7月の半ばくらいでしょうかね、それぐらいから姿を見ますが、
今年はずいぶんと早い気がします。
梅雨の時期は平年並みでしたが、
生き物はやはりいつもより成長の速度や行動し始める時期が早いですね。
ビバリウムの中では、7月の前半にはもうメスのオオムラサキも姿を表していて、
半ばあたりには早くもえのきの葉っぱの上に卵が生みつけられていました。
いつもなら8月に入ったあたりに産卵が確認されて、
8月後半に卵が孵化して一例幼虫が見られるのですが、
今年は8月早々にはもう一例幼虫の観察が可能になるのではないかという状況となっています。
オスが羽化した時期が早かったということは、
寿命を迎えてオスの姿が見られなくなってしまう時期も早まってしまうということになりますね。
8月の頭ぐらいまではまだ若干のオスが残っているのが通常のことですが、
今年は8月になるとメスが姿を消すのも早いんじゃないかなと思います。
来館される方の中には、
一年中蝶々を見れるようにはできないのかといった質問をされる方もたまにいるのですね。
オオムラサキが成虫になるまでには、
エサとなるエノキの成長も含めての管理が必要となってきます。
このエノキを人工的に管理するというのがとても難しいのです。
大きな施設では温室を作って一年中蝶々を飛ばしているところもありますが、
オオムラサキに関しては、たとえ温室があったとしても、
一年中成虫を飛ばすというのはとても難しくて、
それほど他の蝶と比べると独特の生態をしている蝶だとも言えますね。
オオムラサキの観察スポット
ではここで一曲お聴きください。
スピッツで海を見に行こう。
FM八ヶ岳、羽畑、ムーちゃん、北都市オオムラサキセンターがお届けしています。
成虫の数がそれなりに多い時期であれば、
ビバリウムの中なら確実にオオムラサキの成虫を見ることができますが、
自然の中にいるオオムラサキというのは見つけるのが難しいので、
より貴重な存在となります。
来館者の方の中にも、
自然公園のどのあたりに行けば野生のオオムラサキが見られるのかという質問をよく受けますね。
特に写真を趣味にしている方などは、
自然の中にいる様子を撮影したいという方が多いようですね。
外は広いので、なかなか見つけるのは難しいのですが、
いる確率が高いのは、クヌギの木の樹液の出ている場所です。
自然公園の中に大きなクヌギの木があって、
よく樹液も出ているのですが、そこには大抵オオムラサキがやってきます。
そして樹液を求めてカブトムシやカナブンなんかもよくやってきますね。
ただし、同じようにスズメバチもよく来ているので、
そちらは刺激しないように気をつけなくてはいけません。
それ以外の場所でも、長い時間観察していると、
結構あちらこちらでオオムラサキの姿を見かけます。
なぜかわからないのですが、
オオムラサキセンターの玄関前によく飛んでくることも多くて、
それに気づいたお客さんがびっくりすることもよくありますね。
また意外な場所では、ヤギのそばによくやってくるのです。
これヤギに寄ってくるというよりは、ヤギのフンに集まってくる感じなんですね。
もう一箇所、よく姿を見る場所があるのですが、
これが建物の裏側にあるスタッフの通用口のあたりですね。
雑然と物が置かれているような場所なんですけれども、そこにもよくやってきます。
関係者以外は入れない場所なので、ちょっとお客さんには案内できないのですが、
ほぼ毎日飛んできていますね。
なぜそんなところに、と思ってしばらく観察してみました。
その出入口のある場所の天井のあたりに、
コウモリが屋根裏に出入りする隙間があって、
このコウモリの排泄物がよくそこに落ちているんです。
どうやらオオムラサキは、そのコウモリのフンやニョウの後によくやってくるようなんですね。
よく山道を歩いていると、動物のフンに群がっている蝶を見かけることがあります。
蝶というのは、花の蜜や樹液だけでは足りないミネラル分、
これを動物のフンから摂取しているんですね。
これと同じ原理で、汗をかいた人にもよく蝶が集まってくるということもあります。
またオスの蝶は、アンムニオンを摂取することで、繁殖能力を上げていると考えられているそうです。
蝶を探すときには、ぜひこの動物のフンがありそうなところも
加えておくと見つけやすくなるんじゃないかなと思いますね。
オオムラサキの成長過程と観察の勧め
オオムラサキは、卵から成虫になるまで約1年かかります。
その中で幼虫の姿でいる期間が一番長いのですが、
サナギになるまでには何度も脱皮をして、その度に少しずつ姿を変えていきます。
成虫の姿というのはやはり見ごたえがありますが、
そこまでの間に少しずつ変わっていく姿も含めて、
オオムラサキという蝶を観察してもらうと、
成虫を見たときの感動がより大きく感じられるんじゃないかなと思います。
特に幼虫の姿を自然の中で見つけるというのは、
成虫を探すことよりも難しいので、
それをじっくりと観察できるのはとても貴重だと思うんですね。
夏以降は、幼虫の姿のオオムラサキがビバリウムの中で観察できますので、
ぜひ幼虫を観察しに来ていただきたいと思います。
オオムラサキセンターの開館状況やイベント情報については、
ホームページでご確認いただけます。
お電話での問い合わせは、
0551-32-6648までお願いします。
この番組は、
NPO法人昆虫の生地プロジェクト実行委員会が運営する
北斗市オオムラサキセンターがお届けしました。
それでは、北斗市オオムラサキセンターでお待ちしています。
ラジオではまた来週お会いしましょう。