満員電車の涙
朗読 満員電車の女
ある平日の夜のこと ガタンゴトン
ガタンゴトン 今日は残業か
遅い時間に二日市方面の電車に乗る ガタンゴトン
ガタンゴトン 満員電車の中
ぼーっとしていた ガタンゴトン
ガタンゴトン 電車の中に
シクシクと 泣いている女性が
斜め前にいた 白いワンピースで
化粧薄めの 30代後半のようだ
こんな満員電車の中泣くとは よほどのことがあったのだろう
ガタンゴトン ガタンゴトン
シクシク シクシク
一体何が あったんだろう
ガタンゴトン ガタンゴトン
シクシク シクシク
そのうち女性は 感情が高ぶり
声を上げて泣くようになった 女性は
うわーんと声を上げながら オエツをしていた
ガタンゴトン ガタンゴトン
うわーん うわー
女性は スマホが鳴り
泣きながら 友達に現状を
ヒック ヒックと鳴りながら 話していた
ガタンゴトン ガタンゴトン
ヒック 女性は平尾駅で降りた
ガタンゴトン ガタンゴトン
ガタンゴトン ガタンゴトン
女性はなぜ 泣いていたのだろうか
ガタンゴトン ガタンゴトン
ガタンゴトン ガタンゴトン
電車はダザイフへ ゆっくり進んでいった
こちらは朗読 フリー素材でございます
ノートに貼っておりますので
朗読したい方 読んでいただけると嬉しいです
