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ご番です。この配信は、日本のどこかの都市を描いた歌と、その歌が描く地域についての話をお届けしていきます。
お相手はMCはタンドです。よろしくお願いします。
今回紹介する曲は、猫の地下鉄に乗ってという曲です。
この歌は1970年代にリリースされた曲で、東京の地下鉄を舞台にした曲としては、本当に初期作と言いますか、代表作でもある曲になっています。
タイトルは地下鉄に乗ってですが、主に東京の地下鉄丸ノ内線が出てくる歌になっています。
歌詞の中では、ちょっと駅名なんかも出てきますね。
赤坂見つけを過ぎたばかり、夜露を通り過ぎたばかり、新宿まではまだまだだね、というような言葉が出てきます。
丸ノ内線は東京から新宿を結ぶルートもありますので、そのちょうど間というようなところですね。
この歌の歌詞は、ちょっとつかみどころのない歌なんですけども、付き合う前の男女か、付き合い立て、まだちょっと距離が詰められていない、お互いの気持ちがわからない、なんかもあるのかなというふうな2人の気持ちが描かれています。
2人の気持ちというか、男性側からの気持ちなのかな。
で、その歌の中でも非常にもっとお話したいな、みたいなことも思っている一方で、いやもうちょっと難しいかな、みたいな、距離これ以上詰められないかな、みたいな気持ちも出てくる。
その気持ちの行ったり来たりが描かれる。
曲は非常に緩い感じなんだけど、そういう揺れが描かれるんだけども、
歌の中で赤坂見つけを過ぎて、夜露を過ぎて、一駅しか進んでいない中で、行けるかな、いやダメかな、みたいな葛藤してるんでね。
本当に短時間の間。
地下鉄の駅なんて一つの駅間で大体3分とか4分とかかなって思うんでね。
映画を観た帰りなのかなっていうふうなフレーズもあるんだけど、付き合う前の人とかだとさ、映画を観て、例えば新宿まで帰ろうってなった時さ、
じゃあ新宿着いたらお別れだねみたいになると、場合によっては地下鉄乗ってる数駅の間でまた次遊びに行こうねとかさ、
じゃあこれでさよならだねなのかさ、当時はスマホとかもないからさ、そういう決断を多分この数駅、5、6駅の間でせざるを得なかったと思うんでね。
めちゃめちゃその時のちょっと会話のリズムとかさ、向こうの温度感を感じ取ってさ、行くか行くまいかを俊々してんだと思うんでね。
で、最近知ったんだけど、集中しようとする時は無音とかよりもちょっと喧騒がある方が集中しやすいみたいなこともあるんですよね。
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だから結構音声配信とかでも集中用の雑音集みたいのも結構あるんですよ。
例えば雨の音とかね、海の音とか、あと街中のちょっと声とか、そういうのが延々3時間4時間収録されてる曲みたいなのがあるんだよね。
それ聴きながら作業をぼっとしてくださいみたいなやつ。
この地下鉄ってさ、ちょっとうるさいじゃん。
乗ってる人もあるし、地下鉄内の車両の音っていうかゴーってのが常にしてるわけだよね。
たった3分、4分で駅に到着するし、タイムリミットと雑音も相まってめちゃめちゃ集中するよなって思うんだよね。
で相手の一挙手一投足を見ながら、いやどうすっか、やめとくかみたいなことに、相手との今後を考えるゾーンに突入してるんだろうなというのがね、
この緩い曲の雰囲気とは真逆で歌詞の中からはちょっと感じられるなというふうに思いました。
きっとこれを聴くあなたもかつてのロマンスだとか、もしくは今進行中のロマンス、ロマンスっていう言葉もあるんだけど、
そういう恋愛沙汰の中で行くかどうかっていう悩みを瞬間的に出さなきゃいけない場面ってあったんじゃないですかね。
いやいいよね。地下鉄で悩むっていうのはありそうだなというふうな感じで僕は非常に響くシチュエーションでした。
そんなわけでね、曲の雰囲気と裏腹の地下鉄の雑音の中での恋愛ゾーン、ぜひ体感してみてください。
猫、地下鉄に乗って。